2009年06月09日 17:19
辻井伸行さんの指導教官のコメント、良いコメントですね。ヴァルヒャのような活躍を期待します。
東西奇ッ怪紳士録 (小学館文庫)
リスト:超絶技巧練習曲全曲(横山幸雄)
前回紹介した、全盲の若手日本人ピアニスト辻井伸行さんのクライバーン優勝、指導教官の横山幸雄教授がコメントを出しておりますね。
良いコメントですね。ヘルムート・ヴァルヒャのような活躍を期待します。ヴァルヒャは2009年今現在においても、オルガン演奏の最高位に位置する盲目の演奏家ですが、彼が評価されているのは盲目ということと関係なく、純粋にオルガン演奏のレベルがずば抜けて高く素晴らしいからですね。まさに『そのこと(ハンディキャップ)とは関係なく、彼の演奏を聴きたいと思う人が増えていってほしい。 』というのを体現した演奏家であり、ヴァルヒャの名演のように純粋に演奏が評価される演奏家になってほしいなと思います。
身の回りが大変な状態です。ヘルムート・ヴァルヒャ「バッハ:オルガン作品集」、「ブクステフーデ作品集」
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/711549.html
僕は、単に一介のクラシック好きに過ぎませんが、それでも大江光の曲とか聴きますと、どう考えてもこれは出来の悪い素人レベルの曲であると感じます。それにも関わらず、父親のノーベル賞受賞者大江健三郎の威光によって、曲のクオリティではなく、父親のコネによってゴールドディスク大賞などを受賞しているのを見ると、一介のクラシック好きとして『不公平すぎてなんだかなあ…』という思いに駆られずにはいられません…。純粋に曲だけをみれば、どう考えても、大江光氏の作曲水準は極めて低いです。こういう悪しき不公平は、後述しますが、日本建築史における最高傑作とも言われる建築物「二笑亭」が「狂人が設計・建築した建築物」として貶められすぐ取り壊されたように、ハンディキャップを負った人々を不当に貶めることと表裏一体であると思います。
これ(ゴールドディスク大賞に見られるような不公平な選出)は、障害者という枠組とは関係なく、芸術の世界のあちこちに残念ながら見受けられることでもあります。例えばロン・ティボー国際音楽コンクールは、日本の悪名高いテレビ局「フジテレビ」が強引に資本介入してから、あからさまな不正が始まり、日本人の若手十代の技術的にまだまだ未熟な演奏家を無理矢理フジテレビの介入でコンクール上位に当確させる、どうしようもない腐敗コンクールになってしまいました。ロン・ティボーはフジテレビが資本介入する前は国際的評価のある信用度の高いコンクールでしたが、フジテレビの強引な介入が始まってからはコンクールの信用度はがた落ちし、国際音楽界から相手にされなくなりました。フジテレビによるアジア枠の不公平な優遇、特に十代の日本人の優遇で知られる日本人用八百長コンクールと化してしまっています。
逆にクライバーンコンクールは、ロン・ティボーのような選出における不公正はないといわれるコンクール、世界的に評価の高い三大コンクールであるショパン、チャイコフスキー、エリザベート王妃コンクールに次ぐ、信用度の高いコンクールです。辻井伸行さんがクライバーンで優勝したことは、真にめでたいことです。
僕の尊敬する漫画家の水木しげるさんが、日本建築史に残る傑作建築物、二笑亭を建てた渡辺金蔵の自伝「二笑亭主人」(「東西奇ッ怪紳士録」収録)のなかで、渡辺金蔵が狂人として精神病院に収容され、二笑亭が狂人の建築物ということであっというまに取り壊されてしまったことに最後にふれ、『作品は常にその作品価値が純粋に鑑みられるべきで、作品製作者の属人性によって図られることがあってはならない』と書いていますが、僕は水木さんに同感に思います。以下、引用致します。
参考作品(amazon)
東西奇ッ怪紳士録 (小学館文庫)
リスト:超絶技巧練習曲全曲(横山幸雄)
ラ・カンパネラ~ヴィルトゥオーゾ名曲集(横山幸雄)
バッハ:オルガン作品集(ヘルムート・ヴァルヒャ)
ブクステフーデ:オルガン作品集 1
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リスト:超絶技巧練習曲全曲(横山幸雄)
前回紹介した、全盲の若手日本人ピアニスト辻井伸行さんのクライバーン優勝、指導教官の横山幸雄教授がコメントを出しておりますね。
http://www.asahi.com/culture/update/0608/TKY200906080082_01.html
上野学園大で辻井さんを指導する横山幸雄教授の話
全盲の彼が見事な演奏をすることに驚く人も多いが、彼は驚き以上の感動を伝えるために勉強を重ねてきた。一線で活動できる演奏家を求めるこのコンクールで優勝したことで、彼がひとりの演奏家としてお墨付きを得たことはとてもうれしい。目が見えないことは一生ついて回るが、そのこととは関係なく、彼の演奏を聴きたいと思う人が増えていってほしい。
良いコメントですね。ヘルムート・ヴァルヒャのような活躍を期待します。ヴァルヒャは2009年今現在においても、オルガン演奏の最高位に位置する盲目の演奏家ですが、彼が評価されているのは盲目ということと関係なく、純粋にオルガン演奏のレベルがずば抜けて高く素晴らしいからですね。まさに『そのこと(ハンディキャップ)とは関係なく、彼の演奏を聴きたいと思う人が増えていってほしい。 』というのを体現した演奏家であり、ヴァルヒャの名演のように純粋に演奏が評価される演奏家になってほしいなと思います。
身の回りが大変な状態です。ヘルムート・ヴァルヒャ「バッハ:オルガン作品集」、「ブクステフーデ作品集」
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/711549.html
ウィキペディア「ヘルムート・ヴァルヒャ」
ヘルムート・ヴァルヒャ(Helmut Walcha 1907年10月27日 ライプツィヒ – 1991年8月11日 フランクフルト・アム・マイン)は旧西ドイツのチェンバロ奏者・オルガン奏者。オランダとドイツのバロック音楽を専門として、とりわけヨハン・ゼバスティアン・バッハのオルガン曲を2度(すなわち1947年-1952年のモノラル録音と、1956年-1970年のステレオ録音)全曲録音したことで名高い。なかでも、ドイツ・グラモフォンのステレオ録音による12枚組のCD全集(2001年秋発売)は、最新技術を用いて音像の修正が加えられ、廉価になったこともあり、好楽家必携の音源となっている。(中略)
ヴァルヒャは幼い頃に天然痘に罹った結果(または種痘の副作用の結果)、視力を奪われ、16歳までに完全に失明した。そのため、少年時代は母親によって、結婚してからは夫人によって、左右の手(と、オルガンの場合は足鍵盤)のパートをそれぞれ別個に演奏してもらい、それぞれを絶対音感によってしっかり記憶に焼き付けてから一つの楽曲へとまとめ上げたという。バッハの鍵盤作品は40歳頃までに異稿まで暗記したらしい。
ヴァルヒャの演奏は当時、新たな規範的演奏とみなされた。のちに古楽器による演奏が全盛時代を迎えても、彼に取って代わる演奏はいまだ現れていないと評価する者も多い。(中略)
ヴァルヒャのバッハ演奏はポリフォニックな旋律線を一本一本、くっきりと際立たせて聴き手に聴かせる。不要なストップ増強による大音響で各旋律線を混濁させることなく、バッハの音楽のもつドラマ性そのものを、壮大な建築を思わせる天才的な構成観をもって再現する。その演奏はつねに各声部があざやかに聴き取れる。
ヴァルヒャはオルガン曲の作曲家でもあり、自作のコラール前奏曲をペータース社から4巻、出版している。また、ほかの作曲家の管弦楽作品をオルガン独奏用に編曲、出版もしている。
フランクフルト音楽大学でオルガンと作曲の教授を務め、自ら模範演奏を行なった。ほかにヴァルヒャの音楽研究上の貢献として、バッハ未完の遺作《フーガの技法》の「最終フーガ」を補筆・完成させる試みが挙げられる(上記出版譜にふくまれている)。
ヴァルヒャは、フルブライト奨学金を得てドイツに留学したアメリカ人オルガニストを数多く育成した。
僕は、単に一介のクラシック好きに過ぎませんが、それでも大江光の曲とか聴きますと、どう考えてもこれは出来の悪い素人レベルの曲であると感じます。それにも関わらず、父親のノーベル賞受賞者大江健三郎の威光によって、曲のクオリティではなく、父親のコネによってゴールドディスク大賞などを受賞しているのを見ると、一介のクラシック好きとして『不公平すぎてなんだかなあ…』という思いに駆られずにはいられません…。純粋に曲だけをみれば、どう考えても、大江光氏の作曲水準は極めて低いです。こういう悪しき不公平は、後述しますが、日本建築史における最高傑作とも言われる建築物「二笑亭」が「狂人が設計・建築した建築物」として貶められすぐ取り壊されたように、ハンディキャップを負った人々を不当に貶めることと表裏一体であると思います。
これ(ゴールドディスク大賞に見られるような不公平な選出)は、障害者という枠組とは関係なく、芸術の世界のあちこちに残念ながら見受けられることでもあります。例えばロン・ティボー国際音楽コンクールは、日本の悪名高いテレビ局「フジテレビ」が強引に資本介入してから、あからさまな不正が始まり、日本人の若手十代の技術的にまだまだ未熟な演奏家を無理矢理フジテレビの介入でコンクール上位に当確させる、どうしようもない腐敗コンクールになってしまいました。ロン・ティボーはフジテレビが資本介入する前は国際的評価のある信用度の高いコンクールでしたが、フジテレビの強引な介入が始まってからはコンクールの信用度はがた落ちし、国際音楽界から相手にされなくなりました。フジテレビによるアジア枠の不公平な優遇、特に十代の日本人の優遇で知られる日本人用八百長コンクールと化してしまっています。
逆にクライバーンコンクールは、ロン・ティボーのような選出における不公正はないといわれるコンクール、世界的に評価の高い三大コンクールであるショパン、チャイコフスキー、エリザベート王妃コンクールに次ぐ、信用度の高いコンクールです。辻井伸行さんがクライバーンで優勝したことは、真にめでたいことです。
僕の尊敬する漫画家の水木しげるさんが、日本建築史に残る傑作建築物、二笑亭を建てた渡辺金蔵の自伝「二笑亭主人」(「東西奇ッ怪紳士録」収録)のなかで、渡辺金蔵が狂人として精神病院に収容され、二笑亭が狂人の建築物ということであっというまに取り壊されてしまったことに最後にふれ、『作品は常にその作品価値が純粋に鑑みられるべきで、作品製作者の属人性によって図られることがあってはならない』と書いていますが、僕は水木さんに同感に思います。以下、引用致します。
十余年をかけて建築され続けた「二笑亭」は(建築者の渡辺金蔵が精神病院に強制収容されて)主を失ってから二年後に取り壊された。昭和十三年のことである。
『最後に言わしてもらわねばならないことは…
「二笑亭」は人物(建築した渡辺金蔵)はともかく、建物が面白いのです。その製作者が「精神障害」だからといって、捨ててしまってはいけないのです。
あくまでも「二笑亭」という作品がオモシロイのです。誰もこのように「奇妙な気持ちになれる作品」は作れるものではありません。
(作り手が)「精神障害」だからといって作品を味わおうとしないのはよくないことです。ゴッホだって「精神障害」といわれてたじゃないですか。しかしその作品が良いのと同じことですヨ』
(水木しげる「二笑亭主人」。東西奇ッ怪紳士録より)
参考作品(amazon)
東西奇ッ怪紳士録 (小学館文庫)
リスト:超絶技巧練習曲全曲(横山幸雄)
ラ・カンパネラ~ヴィルトゥオーゾ名曲集(横山幸雄)
バッハ:オルガン作品集(ヘルムート・ヴァルヒャ)
ブクステフーデ:オルガン作品集 1
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