2009年03月30日 16:54
漆間氏人事局長就任について。租税回避違法資金1200兆について。フォーレ「レクイエム」エンヤ「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」
フォーレ:レクイエム
ア・デイ・ウィズアウト・レイン
先日から酷い体調困難に悩まされておりますが、寝ていると何も情報が入らないので、図書館に行って新聞を読んできました。二つのニュースにとても驚きました。一つは漆間巌内閣官房副長官が、内閣人事局長を兼任するというニュースです。非常に驚きました。内閣人事局長は国家公務員一種幹部の人事権を一手に掌握する超がつくほどの重大ポストで、このポストを争って各省庁でセクショナリズムによる奪い合いが行われています。
警察官僚である漆間巌内閣官房副長官のこのポストへの就任は、警察庁の権力を巨大に増加させます。なぜ、今、この時期に、警察庁の権力をこれほど増大させるのか、理由が分かりません。警察は、公務員(官僚)の不正に対しての矛になる捜査権を持っていますが、これは逆に言えば、警察が動かなければ官僚の不正を刑法によって処分できない官僚に対しての盾の一面も持っています。後者の方向性を志向し、現野党が政権を取った場合、漆間氏に据えられた各省庁の幹部官僚クラスが皆、反政府(反現野党)を志向し、かつ、彼ら(官僚)が動かないようなことになるのではないかということを危惧します。警察庁は、「庁」(「省」より格下)ですが、情報収集能力・情報分析能力に抜群の機能を有しており、実際は他の「A級省」クラスの権力を持っていると言われています。
余談ですが、院省庁の格としては「院(会計検査院・人事院)」>「省」>「庁」なのですが、実際は、「A級省庁(予算と他省庁に対する国家的特権権限を持っている中枢省庁。財務、外務、警察等。旧大蔵である財務の力が圧倒的)」>「B級省庁(予算は多いが、他の省庁に影響力を及ぼせる力があまりない省庁。国土交通省、厚生労働省等)」>「C級省庁(予算が少ない上に権限もない省庁、文化庁等)」>「院(両院とも予算が少なすぎて影響力極微。人事院は何度も旧総理府(現総務省)に全機能を統合せよという廃止論・不要論が出ている)」だと言われています。
警察は国家官僚についても沢山の情報を握る情報機構であり、漆間巌内閣官房副長官が内閣人事局長を兼任することによって、今後、その情報を活用した現政府与党とそれに結託した官僚達に都合のよい官僚人事が行われるのではないかということを僕は心から危惧します。
あれだけの失言をした(西松建設疑惑は自民党には及ばないと発言した)漆間巌内閣官房副長官が、更迭されるでもなく、逆に、まるで何らかの褒賞人事のように、強力な権限を持つ内閣人事局長を兼任するということについて、僕は人事を行った現与党自民党の甚だしい不透明さを感じずにはおれません。僕は自民党政治には一刻も早く退場して頂きたいので(現在、失業中ですが、公的支援が受けられず、現政治下においては、極めて生活困難です)、今後、自民党政治を続けさせるためのなんらかの事件が再び起きるのではないかと、先行きが酷く不安です。
もう一つのニュース、これは良いニュースです。各国が、スイスの秘密口座廃止、タックスヘイブン(租税回避地)廃止の方向に動いているとのことでして、これはとてもよいことだと思います。各国警察機関(米国FBI、日本国警察等)だけでなく、インターポール等を使って各国政府が綿密に協力し全世界的な徹底した捜査を行い、1200兆円といわれる莫大な額の違法隠し資金を徹底的に洗うことが大切だと思います。
この領域(秘密口座・租税回避地の闇)に踏み込むことで、世界中の富裕マフィア(日本の暴力団含む)の資金の流れを押さえて確保することができます。この分野における捜査当局の各員の皆様方にはぜひ全力で頑張って頂きたいです。マネーロンダリングを監視する組織、TJNの事務局長がとても分かりやすく纏めていたので、引用致します。また下記のアサヒコムの記事(アサヒコムは新聞に比べると情報不足で、TJNの局長のインタビュー記事が載ってなかったり、文章量が足りないですが、ないよりはあった方がいいです)もお勧め致します。
一日も早く、秘密口座・租税回避地の全容が解明され、それら違法資金が世界の法を守る人々に還元されることを心から望みます。僕は昔からトービン税(国際連帯税、グローバル投機に対するグローバルな税制)導入論者で、やっとトービン税を導入する始まりの仕組み作りが行われ出したのは、ほぼ全ての全人類(スイス銀行で脱税しているような超少数の違法行為を行っている犯罪富裕層除く)にとって幸いであると思います。この件(世界的違法資金の捜査)に関して、各国捜査機関の連携による全世界的捜査進展を心待ちにしております。トービン税の詳細については、ブリュノ・ジュタン「トービン税入門」をご一読お勧め致します。
先日から書いていた音楽の話をさせて頂きます。耳鳴りが酷いので、静かな曲を聴いていることが多いです。フォーレの「レクイエム」と、エンヤの宗教鎮魂歌の色彩の大きい名アルバム「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」を聴いておりました。
フォーレは、フランスを代表する作曲家で、特に明記すべきは、その「レクイエム」の作曲にあります。フォーレの作曲した「レクイエム」は、モーツァルトやベートーヴェンのレクイエムに匹敵する名レクイエムといわれ、なおかつ、派手ではなく、極めて質素でまとまりがよく、人々の魂のことを第一に考え、御魂を安らげるのに最適なレクイエムであると言われています。他の「レクイエム」との一番大きな違いは、「ディエス・エレ」(怒りの日)を持たないことです。これによって、他のレクイエムに共通する攻撃性(怒りの審判)のモティーフが消え、フォーレは、とても柔らかで、思いやりと慈悲の心に満ち溢れたレクイエムの完成に成功したと言われています。ぜひ、ご一聴お勧めするレクイエムです。
エンヤの名アルバム「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」は、エンヤのアルバムの中でも最も宗教的、鎮魂的な色彩が強いと言われる好アルバムです。静かな曲が揃っており、僕の好きなアルバムです。フォーレの「レクイエム」はキリスト教であり、エンヤの「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」はケルト信仰をベースにしている歌が多いですが、そういった教えの違いを超えた、静かな安らぎの共通性を感じさせてくれます。頭が痛いときになど、フォーレの「レクイエム」も、エンヤの「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」も、どちらも静かに癒してくれる形の音楽で、お勧め致します。
また、このアルバム「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」は、エンヤが多重録音を使わずにごく普通に歌っている歌も何曲も収録されていまして、それがまたお勧めです。ぜひご一聴をお勧めする現代アルバムです。
僕は今現在、大変生活苦でして、ご慈悲をお賜わりになられるお方いらっしゃいましたら、心から深く感謝致します。
最後に、エンヤの「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」から、「ピルグリム」の歌詞を抜粋して引用させて頂きます。
皆様方全ての行き先に平安があることを祈っております。
参考作品(amazon)
フォーレ:レクイエム
ア・デイ・ウィズアウト・レイン
トービン税入門―新自由主義的グローバリゼーションに対抗するための国際戦略
amazonトップページ
ア・デイ・ウィズアウト・レイン
先日から酷い体調困難に悩まされておりますが、寝ていると何も情報が入らないので、図書館に行って新聞を読んできました。二つのニュースにとても驚きました。一つは漆間巌内閣官房副長官が、内閣人事局長を兼任するというニュースです。非常に驚きました。内閣人事局長は国家公務員一種幹部の人事権を一手に掌握する超がつくほどの重大ポストで、このポストを争って各省庁でセクショナリズムによる奪い合いが行われています。
警察官僚である漆間巌内閣官房副長官のこのポストへの就任は、警察庁の権力を巨大に増加させます。なぜ、今、この時期に、警察庁の権力をこれほど増大させるのか、理由が分かりません。警察は、公務員(官僚)の不正に対しての矛になる捜査権を持っていますが、これは逆に言えば、警察が動かなければ官僚の不正を刑法によって処分できない官僚に対しての盾の一面も持っています。後者の方向性を志向し、現野党が政権を取った場合、漆間氏に据えられた各省庁の幹部官僚クラスが皆、反政府(反現野党)を志向し、かつ、彼ら(官僚)が動かないようなことになるのではないかということを危惧します。警察庁は、「庁」(「省」より格下)ですが、情報収集能力・情報分析能力に抜群の機能を有しており、実際は他の「A級省」クラスの権力を持っていると言われています。
余談ですが、院省庁の格としては「院(会計検査院・人事院)」>「省」>「庁」なのですが、実際は、「A級省庁(予算と他省庁に対する国家的特権権限を持っている中枢省庁。財務、外務、警察等。旧大蔵である財務の力が圧倒的)」>「B級省庁(予算は多いが、他の省庁に影響力を及ぼせる力があまりない省庁。国土交通省、厚生労働省等)」>「C級省庁(予算が少ない上に権限もない省庁、文化庁等)」>「院(両院とも予算が少なすぎて影響力極微。人事院は何度も旧総理府(現総務省)に全機能を統合せよという廃止論・不要論が出ている)」だと言われています。
警察は国家官僚についても沢山の情報を握る情報機構であり、漆間巌内閣官房副長官が内閣人事局長を兼任することによって、今後、その情報を活用した現政府与党とそれに結託した官僚達に都合のよい官僚人事が行われるのではないかということを僕は心から危惧します。
あれだけの失言をした(西松建設疑惑は自民党には及ばないと発言した)漆間巌内閣官房副長官が、更迭されるでもなく、逆に、まるで何らかの褒賞人事のように、強力な権限を持つ内閣人事局長を兼任するということについて、僕は人事を行った現与党自民党の甚だしい不透明さを感じずにはおれません。僕は自民党政治には一刻も早く退場して頂きたいので(現在、失業中ですが、公的支援が受けられず、現政治下においては、極めて生活困難です)、今後、自民党政治を続けさせるためのなんらかの事件が再び起きるのではないかと、先行きが酷く不安です。
もう一つのニュース、これは良いニュースです。各国が、スイスの秘密口座廃止、タックスヘイブン(租税回避地)廃止の方向に動いているとのことでして、これはとてもよいことだと思います。各国警察機関(米国FBI、日本国警察等)だけでなく、インターポール等を使って各国政府が綿密に協力し全世界的な徹底した捜査を行い、1200兆円といわれる莫大な額の違法隠し資金を徹底的に洗うことが大切だと思います。
この領域(秘密口座・租税回避地の闇)に踏み込むことで、世界中の富裕マフィア(日本の暴力団含む)の資金の流れを押さえて確保することができます。この分野における捜査当局の各員の皆様方にはぜひ全力で頑張って頂きたいです。マネーロンダリングを監視する組織、TJNの事務局長がとても分かりやすく纏めていたので、引用致します。また下記のアサヒコムの記事(アサヒコムは新聞に比べると情報不足で、TJNの局長のインタビュー記事が載ってなかったり、文章量が足りないですが、ないよりはあった方がいいです)もお勧め致します。
アサヒコム「スイス銀、揺らぐ守秘」
http://www.asahi.com/business/update/0330/TKY200903290250.html
ジョン・クリステンセン(TJN国際事務局長)
「税逃れ タックスヘイブン自体が問題」
『スイス銀行の守秘義務は数年で廃止されるのではないか。外からの圧力はこれまでなかったほど高まっている。
金融自由化で資本がグローバルに移動するようになり、タックスヘイブン(租税回避地)がそれによって税逃れの仕組みを開発した。それで問題が劇的に大きくなった。タックスヘイブンに置かれている世界の富裕層の資産は約十一兆五千億ドル(千二百兆円)と見られる。ほとんどが脱税(マネーロンダリングなどの違法資金)しているだろう。(秘密口座・租税回避地の及ぼす)各国の税収の損失は毎年二千五百五十億ドル(三十兆円弱)と推計される。
問題は、UBS(スイス)だけではない。たとえば、カリブ海のケイマン諸島に行ってみるといい。世界の主銀行が守秘義務制度を利用している。そこでの資産運用という仕事の大部分は、客の脱税の仕組み作り(マネーロンダリング)だ。
脱税以上に大きな問題もある。ここ数年(秘密口座・租税回避地の見えない資金が投機しまくることによって)、金融システムの中にできた巨大なリスクが隠されたままだった。タックスヘイブンが使われたからだ。それを格付け機関も規制当局(金融当局)も理解していなかった。
金融機関は(資金の流れを隠そうとして)税金がかからず規制のない場所に業務を移そうとする。タックスヘイブンという仕掛け自体が問題だ。グローバルな規制を目指すなら放置できない。』
(朝日新聞09/03/30朝刊経済面特集記事より)
一日も早く、秘密口座・租税回避地の全容が解明され、それら違法資金が世界の法を守る人々に還元されることを心から望みます。僕は昔からトービン税(国際連帯税、グローバル投機に対するグローバルな税制)導入論者で、やっとトービン税を導入する始まりの仕組み作りが行われ出したのは、ほぼ全ての全人類(スイス銀行で脱税しているような超少数の違法行為を行っている犯罪富裕層除く)にとって幸いであると思います。この件(世界的違法資金の捜査)に関して、各国捜査機関の連携による全世界的捜査進展を心待ちにしております。トービン税の詳細については、ブリュノ・ジュタン「トービン税入門」をご一読お勧め致します。
先日から書いていた音楽の話をさせて頂きます。耳鳴りが酷いので、静かな曲を聴いていることが多いです。フォーレの「レクイエム」と、エンヤの宗教鎮魂歌の色彩の大きい名アルバム「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」を聴いておりました。
フォーレは、フランスを代表する作曲家で、特に明記すべきは、その「レクイエム」の作曲にあります。フォーレの作曲した「レクイエム」は、モーツァルトやベートーヴェンのレクイエムに匹敵する名レクイエムといわれ、なおかつ、派手ではなく、極めて質素でまとまりがよく、人々の魂のことを第一に考え、御魂を安らげるのに最適なレクイエムであると言われています。他の「レクイエム」との一番大きな違いは、「ディエス・エレ」(怒りの日)を持たないことです。これによって、他のレクイエムに共通する攻撃性(怒りの審判)のモティーフが消え、フォーレは、とても柔らかで、思いやりと慈悲の心に満ち溢れたレクイエムの完成に成功したと言われています。ぜひ、ご一聴お勧めするレクイエムです。
エンヤの名アルバム「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」は、エンヤのアルバムの中でも最も宗教的、鎮魂的な色彩が強いと言われる好アルバムです。静かな曲が揃っており、僕の好きなアルバムです。フォーレの「レクイエム」はキリスト教であり、エンヤの「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」はケルト信仰をベースにしている歌が多いですが、そういった教えの違いを超えた、静かな安らぎの共通性を感じさせてくれます。頭が痛いときになど、フォーレの「レクイエム」も、エンヤの「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」も、どちらも静かに癒してくれる形の音楽で、お勧め致します。
また、このアルバム「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」は、エンヤが多重録音を使わずにごく普通に歌っている歌も何曲も収録されていまして、それがまたお勧めです。ぜひご一聴をお勧めする現代アルバムです。
僕は今現在、大変生活苦でして、ご慈悲をお賜わりになられるお方いらっしゃいましたら、心から深く感謝致します。
最後に、エンヤの「ア・デイ・ウィズアウト・レイン」から、「ピルグリム」の歌詞を抜粋して引用させて頂きます。
「ピルグリム」
巡礼者よ あなたは旅をする
自分が選んだ道を
風がどうして途絶えるのか
物語がどこにつながっていくのか知ろうとして
全ての日々はある一日から始まっているのよ
あなたが知らなくてはならないことはあまりにも多い
終わってしまったことは変えられなくて
変えられるのは行き先だけ
皆様方全ての行き先に平安があることを祈っております。
参考作品(amazon)
フォーレ:レクイエム
ア・デイ・ウィズアウト・レイン
トービン税入門―新自由主義的グローバリゼーションに対抗するための国際戦略
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