2009年03月16日 08:00
初音ミクと地域活性化。「コダーイ:ガランタ舞曲」音楽を通じてローカリズムの文化を世界へ発信できること。
コダーイ:ガランタ舞曲
先日よりのボーカロイドのお話を今日もさせて頂こうと思います。僕は、現在失業中で、非常に生活が困窮しており、失業してから行っている就職活動(既に数十社に就職活動しました)も全て落とされているので、とても困っているのですが、うつ病になる前はボランティアなどに積極的に参加しており、そのつてで地域活性化の為の自治体市民オブザーバーのお話が来たので、参加申し込みをしております。
この市民オブザーバーは以前から活動実績がある(昔から公的活動に申し込みをしてボランティア参加している)人200人から20人以内で完全に厳正な抽選で選ばれるので、選ばれる確率は10%未満なのですが、選ばれると嬉しいなと思います。市民オブザーバーはほとんどボランティアの仕事(無料で公の為に仕事をする)なのですが、市民オブザーバーに選ばれると、一年任期で活動して、月に一万円強〜二万円弱(オブザーバー内の役割によって支給額が違う)が支給されるので、今、生活が困窮していて、就職活動も上手く行かないので、選ばれること願っています。
市民オブザーバーになれると、ある程度(ほんの僅かです。実際は政治家・役人・学者の発言権が強いです)政治に発言権が持てるので、今、自治体財政は極度に悪化していますから、低額でできる地域活性化、ネット、ニコニコ動画などのシェアするフリーインフラ、初音ミク達ボーカロイドの音楽を使った地域活性化、ネットからの公募による可愛らしいマスコットデザインによる地域活性化などの提案ができたらいいなあと思います。選ばれる可能性が10%未満なので、選ばれること自体が難しく、しかも、ネットのネの字も知らない人が偉い人達には多いので、たいへん難しいと思いますが、万が一選ばれることができたら努力しようと思います。ただ、決定が4、5月で、6月からなので、それまでに生活費が回せなくなったらどうしようという心配が胸から離れない状況です。
僕がフリーでシェアするニコニコ動画・ボーカロイドの歌に期待を寄せるのは、ハンガリーの偉大なローカリズム作曲家コダーイ・ゾルターンの影響があります。彼は作曲家だけでなく、篤志家(無償の音楽教育コダーイ・メソッドを主張し、ハンガリー政府を動かして音楽教育無償化に成功する)、演奏家、民族音楽学者、教育家、言語学者、哲学者、コスモポリタンかつ良い意味での愛国者(彼はハンガリーに音楽を通して尽くし、ハンガリーで最も親しまれている音楽家の一人です)、広義の意味での政治家です。ハンガリーの音楽文化の無償の充実(貧富の差を問わず、無性に誰もが音楽を歌い演奏し、音楽について学べる環境作り)と、ハンガリーの音楽文化を世界に発信するために一生を捧げました。
彼の素晴らしいのは、彼は、あらゆる全ての人々には、どんな人でも、全ての垣根を越えて、音楽を歌い演奏し、楽譜を学ぶことができると語って、彼の行動から見るに、彼は本気でそれを信念として、いわば、世界中に音楽の国家の枠組を超える普遍的な素晴らしさを説いたところにあり、僕は彼の音楽が好きですし、彼の信念も尊敬しています。ウィキペディアと、イヴァン・フィッシャー(ハンガリーの優れた指揮者)の言葉と、コダーイ作品集「コダーイ:ガランタ舞曲」のライナーノーツから引用いたします。
コダーイは青少年に対する音楽教育家として知られ、ハンガリー政府を動かし、民族素材(ハンガリーの人々に親しまれている民謡などの曲々)に基づく合唱教育を無償化し、コダーイ・メソッドという無償の音楽教育プログラムをハンガリー全国で実施する原動力となりました。ハンガリー国民は世界の中でも音楽への意識が高い(国民みんなが音楽に一家言持っているほど)国民ですが、それは音楽教育に心血を注いだコダーイの力によるところが大きいと言われ、コダーイはハンガリーでとても親しまれています。
コダーイの素晴らしいところは、全ての人々は国境を越えて音楽を楽しめるという信念の元に、音楽の無償化(コダーイ・メソッド)と、ローカルな音楽(ハンガリーの伝統的な音楽)を世界中に伝えて、ローカルな音楽はグローバルに通じあうことができるんだ、ということを示したことです。コダーイ作品集「コダーイ:ガランタ舞曲」は僕の大好きなアルバムです。ハンガリーとコダーイの音楽を知る上で、最も入門的でなおかつ優れた名アルバムと思います。
僕は、初音ミクたち、ボーカロイドたちと、そのパートナーのお方々たち、そしてニコニコ動画などの音楽をフリーでシェアするシステムによって、音楽を楽しんでいる人々は、コダーイの考えの証明(音楽教育の無償化、『コダーイは音痴な子供(生まれつき音楽と縁のない子供)などいない、(国家、貧富、ハンディキャップなどの枠を超えて)どんな人でも音楽を歌い、楽譜をきちんと学ぶことができると信じていた。』)が為されているように感じ、とても嬉しいです。
特に初音ミクたち、ボーカロイドたちが素晴らしいのは、今まで歌うことのできなかった人々(喋ることのできない障害を持たれるお方々など)に、ボーカロイドを通じて歌うということの一助になること、また、男性であるけど女性の声で歌いたい願いを持つ人々、またはその逆、女性であるけれど、男性の声で歌いたいという願いを持つ人々、自分の声だけではなく、もっと様々な声で歌いたいという願いを持つ人々、それらのお方々の望みを手助けしてくれるパートナーであるところで、人間と共に歩み手助けしてくれるパートナーとしてのマシンの素晴らしさを顕現しているところだと思います。
初音ミクたち、マシンの歌姫の歌声がオリコンのチャートの上位にあがるなんてゾッとするとか、酷いことを述べる人々の文章を読んでショックを受けたのですが、彼らはただ、人間至上主義に基づく差別(レイシズム)をしているだけだということに気づいて欲しいです。何度も何度も述べていますが、マシンは人間の敵ではなく、人間のパートナー、人間と共に世界を豊かにしてゆく可能性を秘めた存在です。
上記のようなレイシズムは、容易に、人間以外の生命や植物や物品、マシンの軽視、果ては、人間を「お前は人間ではない」と決め付けて排除するような最悪のレイシズムに結びつく可能性があり、とても恐ろしいことです。例えば、身体の一部を失って、それをマシンで補助している人々を差別したりするようなレイシズムに、先の「マシンの歌う歌などゾッとする」というような思想は容易に結びつきます。僕がディープ・エコロジー(人間を世界と共存する立場とみなす脱人間主義)の立場に立つ一つの理由は、人間至上主義は容易に様々なものを破壊するレイシズムと結びつく、それは悪しきことであると信じるがゆえです。
マシンの手助けで、様々なハンディキャップが補えること、そして、様々な可能性が開けてゆくことを僕は大切に思います。それはノーマライゼーションの大きな一助となることです。マシンは、人間を手助けし、人間と共に歩むパートナーなのです。
勿論、マシンが戦争などの悪しきことに使われるのには反対です。しかし、そのような使い方をするのは、マシンを悪用する人間の責任であり、マシンに罪科があるわけではありません。そのことはマシン排斥論者の人々にどうか考えて欲しいです。
そして、初音ミクたちボーカロイドは、コダーイが唱えたように、『万人に開かれた音楽』の一助となるものです。ボーカロイドたちとそのパートナーたち、そしてそれを支援する大勢の人々によって、世界に繋がったネットワークとシェアされたニコニコ動画などのインフラを使って、世界中にローカルな文化が拡散し、多様性が齎される、それは素晴らしいことだと僕は思います。
僕はいつか、日本ローカルではなく、サラ・ブライトマンやエンヤといった世界的な歌姫の歌のように、ボーカロイドの歌う歌が世界的になることを心から望んでいます。それは、人間とマシンが共に歩み始めたことによる、新しい豊かな音楽シーンの幕開けであると信じます。
ハンガリーの曲では、リストのハンガリー狂詩曲、ハンガリー幻想曲もハンガリー民俗音楽とクラシックの普遍性を融合させた曲々、とてもいい素敵な名曲達です。お勧めのアルバムです。
参考作品(amazon)
コダーイ:ガランタ舞曲
リスト:ハンガリー狂詩曲全集
リスト:作品集(ハンガリー幻想曲)
EXIT TUNES PRESENTS Vocarhythm feat.初音ミク
supercell (通常盤)
KEI画廊
アイの物語
瀬名秀明ロボット学論集
コンプリート・ロボット
われはロボット 〔決定版〕
ロボットの時代 〔決定版〕
現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)
なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか
ノーマライゼーションが生まれた国・デンマーク (MINERVA21世紀福祉ライブラリー)
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先日よりのボーカロイドのお話を今日もさせて頂こうと思います。僕は、現在失業中で、非常に生活が困窮しており、失業してから行っている就職活動(既に数十社に就職活動しました)も全て落とされているので、とても困っているのですが、うつ病になる前はボランティアなどに積極的に参加しており、そのつてで地域活性化の為の自治体市民オブザーバーのお話が来たので、参加申し込みをしております。
この市民オブザーバーは以前から活動実績がある(昔から公的活動に申し込みをしてボランティア参加している)人200人から20人以内で完全に厳正な抽選で選ばれるので、選ばれる確率は10%未満なのですが、選ばれると嬉しいなと思います。市民オブザーバーはほとんどボランティアの仕事(無料で公の為に仕事をする)なのですが、市民オブザーバーに選ばれると、一年任期で活動して、月に一万円強〜二万円弱(オブザーバー内の役割によって支給額が違う)が支給されるので、今、生活が困窮していて、就職活動も上手く行かないので、選ばれること願っています。
市民オブザーバーになれると、ある程度(ほんの僅かです。実際は政治家・役人・学者の発言権が強いです)政治に発言権が持てるので、今、自治体財政は極度に悪化していますから、低額でできる地域活性化、ネット、ニコニコ動画などのシェアするフリーインフラ、初音ミク達ボーカロイドの音楽を使った地域活性化、ネットからの公募による可愛らしいマスコットデザインによる地域活性化などの提案ができたらいいなあと思います。選ばれる可能性が10%未満なので、選ばれること自体が難しく、しかも、ネットのネの字も知らない人が偉い人達には多いので、たいへん難しいと思いますが、万が一選ばれることができたら努力しようと思います。ただ、決定が4、5月で、6月からなので、それまでに生活費が回せなくなったらどうしようという心配が胸から離れない状況です。
僕がフリーでシェアするニコニコ動画・ボーカロイドの歌に期待を寄せるのは、ハンガリーの偉大なローカリズム作曲家コダーイ・ゾルターンの影響があります。彼は作曲家だけでなく、篤志家(無償の音楽教育コダーイ・メソッドを主張し、ハンガリー政府を動かして音楽教育無償化に成功する)、演奏家、民族音楽学者、教育家、言語学者、哲学者、コスモポリタンかつ良い意味での愛国者(彼はハンガリーに音楽を通して尽くし、ハンガリーで最も親しまれている音楽家の一人です)、広義の意味での政治家です。ハンガリーの音楽文化の無償の充実(貧富の差を問わず、無性に誰もが音楽を歌い演奏し、音楽について学べる環境作り)と、ハンガリーの音楽文化を世界に発信するために一生を捧げました。
彼の素晴らしいのは、彼は、あらゆる全ての人々には、どんな人でも、全ての垣根を越えて、音楽を歌い演奏し、楽譜を学ぶことができると語って、彼の行動から見るに、彼は本気でそれを信念として、いわば、世界中に音楽の国家の枠組を超える普遍的な素晴らしさを説いたところにあり、僕は彼の音楽が好きですし、彼の信念も尊敬しています。ウィキペディアと、イヴァン・フィッシャー(ハンガリーの優れた指揮者)の言葉と、コダーイ作品集「コダーイ:ガランタ舞曲」のライナーノーツから引用いたします。
ウィキペディア「コダーイ・ゾルターン」
コダーイ・ゾルターン(Kodály Zoltán, 1882年12月16日 - 1967年3月6日)は、ハンガリーの作曲家、民族音楽学者、教育家、言語学者、哲学者。
生涯
ケチケメートに生まれ、幼少時代の多くをガラーンタとナジソンバト(現在のスロバキアのトルナヴァ)で過ごす。父親は熱心なアマチュア音楽家で、コダーイは子供の頃からヴァイオリンの学習を始める。聖歌隊で歌い、また曲を書いたこともあったが、形式的な音楽教育を受けることはほとんどなかった。
1900年、コダーイは現代語を学ぶためにブダペスト大学に入学し、同時にブダペストのフランツ・リスト・アカデミーで音楽を学び始める。そこでコダーイはハンス・ケスラーに作曲について学ぶ。ドイツ人のケスラーは、ブラームスの音楽を信奉する保守的な作曲家であり、マックス・レーガーの従兄であった。
民謡についてまじめに取り組んだ初期の研究者として、コダーイは民族音楽学の分野における重要人物のひとりとなる。1905年から人里離れた村を訪れて曲を集め、1906年にはハンガリー民謡に関する論文Strophic Construction in Hungarian Folksongを書く。この頃、コダーイは、僚友のバルトーク・ベーラに会い、彼にハンガリー民謡の手ほどきをした。2人は共に民謡集の出版を手がけた。また、自らの作品にも民謡の影響が現れていた。
哲学と言語学において博士号を授かると、コダーイはパリへ行き、シャルル=マリー・ヴィドールに師事。そこでクロード・ドビュッシーの音楽に出会い、その影響を受ける。1907年にブダペストに戻り、ブダペスト音楽院教授となる。コダーイは第一次世界大戦中も休みなく民謡収集の旅へ出かけた。
コダーイはこの間にも作曲を行い、2曲の弦楽四重奏、「チェロとピアノのためのソナタ」と「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲」を発表するも、すぐには成功を収めなかったが、1923年にブダ・ペスト合併50周年記念の演奏会で「ハンガリー詩篇」が初演され、大成功となる。この後コダーイは自身の楽曲の指揮者としてヨーロッパ中を巡る事になる。
1925年の児童向け合唱 「ごらん、ジプシーがチーズを食べている」の作曲をきっかけに、コダーイは音楽教育における問題について大きな興味を持つようになる。教育用の曲を多数書き、同様に書物も出版する。この分野におけるコダーイの研究はハンガリー内外を問わず音楽教育に重大な影響を与えた。論評者たちはこの手法を「コダーイ・メソッド」と呼んだが、実際にはコダーイは包括的な手法を作り出したのではなく、むしろ音楽教育を理解するための原理を定めたという点から、誤った呼び名であるとされる。
コダーイはまた、プロの合唱団のための曲と共に、「マロシュセーク舞曲」「ガランタ舞曲」「『孔雀』による変奏曲」「ミサ・ブレヴィス」といった作品を作曲する。オペラ「ハーリ・ヤーノシュ」の組曲も、オペラそのものの上演は少なかったものの、有名となった。
このような作曲活動と平行して、1920年代にも引き続き、ハンガリーの村々を回り、民謡を収集・録音する作業を続け、民族曲における多数の論文を執筆し、また民謡に基づく合唱を作曲していった。
1930年にはブダペスト大学の哲学科で学生に講義を行い、その中の討論で民族音楽の歴史と意義についての議論を深めていった。
コダーイは第二次世界大戦中もブダペストに残り、1942年に教職から退いた。戦争中は「いくさ歌」や「神の奇跡」などペテーフィ・シャーンドルの愛国・革命の詞に対して数曲の作曲をしている。戦闘がブダベストで始まると、修道院に待避し、そこでオルガン曲のミサ・ブレヴィスを合唱・独唱・オーケストラ用に編曲した。
戦争が終わった1945年にはハンガリー国民芸術会議の議長となり、1962年にはハンガリー人民共和国の勲位を受ける。コダーイはその他に国際民族音楽評議会会長、国際音楽教育協会名誉会長の職についた。
1958年、最初の妻 エンマが死亡、翌年12月、再婚する。その後、1960年から66年にかけては毎年、海外に長期旅行し、様々な講演や会議への出席をこなした。
コダーイは1967年に亡くなる。ハンガリー人の芸術家として最も尊敬され、よく知られたうちのひとりであった。
1966年、逝去の前年に、コダーイの名を冠した弦楽四重奏団「コダーイ四重奏団」が結成される。
最初の妻エンマ(旧姓シュレージンガー)も作曲家であった。
イヴァン・フィッシャー(ハンガリーの優れた指揮者です)
「(音楽の普遍性と、音楽文化の広がりを訴えて活動した)宣教師のような教師としてのコダーイを理解することなしに、作曲家コダーイを理解することはできない。コダーイは音痴な子供(生まれつき音楽と縁のない子供)などいない、(国家、貧富、ハンディキャップなどの枠を超えて)どんな人でも音楽を歌い、楽譜をきちんと学ぶことができると信じていた。(中略)
ほかの全てのハンガリーの子供達と同じく、私はハンガリーの全ての学校で教えられていたコダーイ・メソッド(お金を払う必要のない無償の音楽教育)によって教育された。週に2回の合唱の時間は素晴らしく喜びに満ちた経験だった。
30年経った今、このCD(コダーイ作品集「コダーイ:ガランタ舞曲」)で二つの学校の優秀な合唱の若い人々(子供達)をご紹介できるのは、私にとってたいへんに嬉しいことである。10歳から15歳のこれら(本音楽アルバムで歌う)少年少女達は、専門教育を受けたプロでなく、コダーイの理想に沿った教育体系(ハンガリーはコダーイ・メソッドにより音楽教育が無償)によって教育を受けたふつうの生徒達(アマチュア)である(中略)
私は(本アルバムに収録された)これらの曲(ハンガリーで親しまれるハンガリーローカルな曲々)はゾルターン・コダーイの別の顔、すなわち彼の偉大なユーモアの感覚を示す助けとなってくれることを望んでいる」
コダーイ作品集「コダーイ:ガランタ舞曲」ライナーノーツ
ハンガリーにおけるコダーイの音楽の人気の高さは想像以上だ。国を挙げてコダーイ・メソードに基づく(無償の)音楽教育を実施したため、彼の合唱音楽が馴染み深いことは当然として、そのことにだけ理由を求めることはできない。
そんなコダーイの音楽の多面的な魅力をこのディスクはうまく紹介している。つまり、ハンガリー人が育んできた(親しんできたハンガリーの)伝統音楽に素材を求めた三つの合唱曲と二つの舞曲、ハンガリー的なものと異国的なものを異なるタイプの音楽で表現しわけた「ハーリ・ヤノーシュ」に由来する管弦楽曲である。
コダーイは青少年に対する音楽教育家として知られ、ハンガリー政府を動かし、民族素材(ハンガリーの人々に親しまれている民謡などの曲々)に基づく合唱教育を無償化し、コダーイ・メソッドという無償の音楽教育プログラムをハンガリー全国で実施する原動力となりました。ハンガリー国民は世界の中でも音楽への意識が高い(国民みんなが音楽に一家言持っているほど)国民ですが、それは音楽教育に心血を注いだコダーイの力によるところが大きいと言われ、コダーイはハンガリーでとても親しまれています。
コダーイの素晴らしいところは、全ての人々は国境を越えて音楽を楽しめるという信念の元に、音楽の無償化(コダーイ・メソッド)と、ローカルな音楽(ハンガリーの伝統的な音楽)を世界中に伝えて、ローカルな音楽はグローバルに通じあうことができるんだ、ということを示したことです。コダーイ作品集「コダーイ:ガランタ舞曲」は僕の大好きなアルバムです。ハンガリーとコダーイの音楽を知る上で、最も入門的でなおかつ優れた名アルバムと思います。
僕は、初音ミクたち、ボーカロイドたちと、そのパートナーのお方々たち、そしてニコニコ動画などの音楽をフリーでシェアするシステムによって、音楽を楽しんでいる人々は、コダーイの考えの証明(音楽教育の無償化、『コダーイは音痴な子供(生まれつき音楽と縁のない子供)などいない、(国家、貧富、ハンディキャップなどの枠を超えて)どんな人でも音楽を歌い、楽譜をきちんと学ぶことができると信じていた。』)が為されているように感じ、とても嬉しいです。
特に初音ミクたち、ボーカロイドたちが素晴らしいのは、今まで歌うことのできなかった人々(喋ることのできない障害を持たれるお方々など)に、ボーカロイドを通じて歌うということの一助になること、また、男性であるけど女性の声で歌いたい願いを持つ人々、またはその逆、女性であるけれど、男性の声で歌いたいという願いを持つ人々、自分の声だけではなく、もっと様々な声で歌いたいという願いを持つ人々、それらのお方々の望みを手助けしてくれるパートナーであるところで、人間と共に歩み手助けしてくれるパートナーとしてのマシンの素晴らしさを顕現しているところだと思います。
ウィキペディア「サイバネテイックス」
サイバネティックス(英cybernetics)とは、通信工学と制御工学を融合し、生理学、機械工学、システム工学を統一的に扱うことを意図して作られた学問。自動制御学(SF的に電脳工学と訳される場合もある)ともいう。その語源はギリシャ語で「(船の)舵を取る者」を意味するキベルネテスから来ている。第二次世界大戦の後、アメリカの数学者ノーバート・ウィーナーによって提唱され、様々な分野に影響を及ぼした。
サイバーパンクなどのSFにおいては、その学問によって作られた製品を指すこともある。また、日本のSFでは、サイバネと略される。サイバネが登場する作品についてはサイボーグを参照。
初音ミクたち、マシンの歌姫の歌声がオリコンのチャートの上位にあがるなんてゾッとするとか、酷いことを述べる人々の文章を読んでショックを受けたのですが、彼らはただ、人間至上主義に基づく差別(レイシズム)をしているだけだということに気づいて欲しいです。何度も何度も述べていますが、マシンは人間の敵ではなく、人間のパートナー、人間と共に世界を豊かにしてゆく可能性を秘めた存在です。
上記のようなレイシズムは、容易に、人間以外の生命や植物や物品、マシンの軽視、果ては、人間を「お前は人間ではない」と決め付けて排除するような最悪のレイシズムに結びつく可能性があり、とても恐ろしいことです。例えば、身体の一部を失って、それをマシンで補助している人々を差別したりするようなレイシズムに、先の「マシンの歌う歌などゾッとする」というような思想は容易に結びつきます。僕がディープ・エコロジー(人間を世界と共存する立場とみなす脱人間主義)の立場に立つ一つの理由は、人間至上主義は容易に様々なものを破壊するレイシズムと結びつく、それは悪しきことであると信じるがゆえです。
ウィキペディア「サイボーグ」
サイボーグ(cyborg)は、サイバネティック・オーガニズム(Cybernetic Organism)の略で、人工臓器等の人工物を身体に埋め込む等、身体の機能を電子機器をはじめとした人工物に代替させることで、身体機能の補助や強化を行った人間の事。日本では『サイボーグ009』放映後、サイボーグという言葉が一般的に知られるようなった。(中略)
現在、サイボーグ技術と呼ぶことができて、程度の差こそあれ実用化に達しているものには、ペースメーカーや人工心臓、人工関節、人工内耳等が挙げられる。又、広義には、古くから用いられているコンタクトレンズや義歯等もサイボーグに含まれる。
近年、この分野は目覚しい発展を遂げており、従来SFの中でしか語られて来なかった各種のサイボーグ技術が現実の物となりつつある。筋電の信号を読み取る事で義手を使用者の意のままに動かしたり、義手に取り付けた圧力センサの情報を逆に神経へ送り返して感覚を取り戻したりする筋電義手などの技術は、既に基礎研究段階を終え、実用研究段階に入りつつある[1][2]。
また、脳へ直接電極を差し込み、聴覚・視覚の情報を直接脳へ送り込んだり、脳へ部分的に電気刺激を送りパーキンソン病等の症状を和らげたり、うつ病を治療したりする技術(脳深部刺激療法)も発達しつつある。
目的による分類
医療目的
主に、失われた四肢や臓器・感覚器の機能を代替・回復させる為に用いられる。代表的な物には、義肢や人工関節のほか、人工臓器である人工内耳、人工網膜、人工心臓等が挙げられる。手足の震えを和らげたり、鬱病の治療に用いられる脳深部刺激療法もこれに含まれる。こういった人工臓器の古いものには義歯や眼鏡のような単純なものもあるが、ことサイボーグの場合は何らかの機構を持つ部品を人体に取り付けるという意味合いから、単なる器物(単体では機能しない)である義歯・眼鏡などはサイボーグの範疇からは外される。
機能強化目的
健常者に用い、人間本来の機能を強化する為に用いられる。代表的な物には、パワードスーツ(人工外骨格)、追加四肢(3本目、4本目の手足)、追加感覚器(より鋭敏な感覚が得られたり、後方や遠隔地の情報が得られる目鼻)など。
機能追加を目的とする埋め込み型の機器に関しては、RFIDに代表されるID機能(医療記録・クレジット等)の無線通信機能を持ったカプセル状機器の埋め込みが実際に行われているが、更にはブレイン・マシン・インタフェースのような、現在は道具を手などで操作しているものを直接的に身体の一部のように扱えるようにするなどの利便性を高めるものまでもが想定され、一部には以下に述べる非侵襲型のインターフェイスを備えた装置も開発・利用されている。
マシンの手助けで、様々なハンディキャップが補えること、そして、様々な可能性が開けてゆくことを僕は大切に思います。それはノーマライゼーションの大きな一助となることです。マシンは、人間を手助けし、人間と共に歩むパートナーなのです。
勿論、マシンが戦争などの悪しきことに使われるのには反対です。しかし、そのような使い方をするのは、マシンを悪用する人間の責任であり、マシンに罪科があるわけではありません。そのことはマシン排斥論者の人々にどうか考えて欲しいです。
そして、初音ミクたちボーカロイドは、コダーイが唱えたように、『万人に開かれた音楽』の一助となるものです。ボーカロイドたちとそのパートナーたち、そしてそれを支援する大勢の人々によって、世界に繋がったネットワークとシェアされたニコニコ動画などのインフラを使って、世界中にローカルな文化が拡散し、多様性が齎される、それは素晴らしいことだと僕は思います。
僕はいつか、日本ローカルではなく、サラ・ブライトマンやエンヤといった世界的な歌姫の歌のように、ボーカロイドの歌う歌が世界的になることを心から望んでいます。それは、人間とマシンが共に歩み始めたことによる、新しい豊かな音楽シーンの幕開けであると信じます。
ハンガリーの曲では、リストのハンガリー狂詩曲、ハンガリー幻想曲もハンガリー民俗音楽とクラシックの普遍性を融合させた曲々、とてもいい素敵な名曲達です。お勧めのアルバムです。
参考作品(amazon)
コダーイ:ガランタ舞曲
リスト:ハンガリー狂詩曲全集
リスト:作品集(ハンガリー幻想曲)
EXIT TUNES PRESENTS Vocarhythm feat.初音ミク
supercell (通常盤)
KEI画廊
アイの物語
瀬名秀明ロボット学論集
コンプリート・ロボット
われはロボット 〔決定版〕
ロボットの時代 〔決定版〕
現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書)
なぜ、デンマーク人は幸福な国をつくることに成功したのか どうして、日本では人が大切にされるシステムをつくれないのか
ノーマライゼーションが生まれた国・デンマーク (MINERVA21世紀福祉ライブラリー)
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