2009年02月23日 14:56
河原和音「青空エール」、セルゲイ・ナカリャコフ「ノーリミット」、NHKスペシャル「うつ病治療」について。
青空エール 1 (1) (マーガレットコミックス)
ノー・リミット〜ウルトラ・スーパー・テクニック
朝起きたときから酷く喉が痛くて治らず、先日から出ていた熱が38度近くまであがっているので、今後更新滞りましたら申し訳ありません。昨日ご紹介したNHKスペシャル「うつ病治療」を視聴いたしました。精神科選びのポイントを具体的に示していたのは、とてもよかったと思います。NHKスペシャルで放映していた精神科選びのポイントをご紹介致します。こういった精神科医には掛かってはいけないという項目を示していました。以下の項目です。録画していたと思ったら、録画に失敗していて、正確な引用ができずに申し訳ありません。
こういったことだったと僕の記憶では思います。僕は個人開業のメンタルクリニックではなく、きちんとしたある程度の歴史と規模を持つ精神病院で、ベテランの先生に掛かることが大切だと思います。僕の主治医の先生はベテランの先生で、お薬も同系統を一種類しか出さず、色々説明してくれて、話も聞いてくれて、認知療法的なことも診察時にやってくれているので、運が良かったと思います。
また、NHKで放映していた「テレビ(マスメディア)の露出が多い精神科医」は要注意というのは、僕も経験があります。テレビ(ワイドショーや民放のニュース番組)によく出ている精神科医の本を読んで酷く不安になったことがあって、心配で胸が潰れそうになって、僕の主治医の先生がお休みだったので、急患でかかって同じ病院の別の先生に診察して頂きましたら、テレビに出ている精神科医の先生は、精神科の患者さんを実際に見る診断・臨床をやっていない、別分野で医学博士号を所得していて、実際に精神科医はしていないのに精神医学の専門家を名乗っていたりしている人達がいて、センセーショナルなマスメディアに出たがる自称「精神の専門家・精神科医」を名乗る人は変わっている人が多いので、あまり気にしないでくださいと言われて、気分が楽になりました。その後、主治医の先生の受診を受けたときも同じことをお話されていました。
また、僕はうつ病で死に掛かっていて東京都医療機関電話案内サービス「ひまわり」を使って急患で掛かって病院に通い始めたのですが、そのとき、急患では掛かれない他の病院(大きな総合病院の精神科)にも予約を入れて、そちらは予約が満杯で、かなり後になってやっと受診できたのですが、今掛かっているお医者さん(僕の主治医さん)は処方も診察も適切な治療をされているので、問題ないと思いますと言われて安心しました。そのとき、ちょうど、テレビに出ているお医者さんの本のことがあった時で、大きな総合病院の偉い先生(若い精神科のお医者さんが見習い研修医として一人後ろについていました)にもお話したら、総合病院の偉い先生が、やはり、同じお話をしてくださいました。ワイドショーなどのセンセーショナルなマスメディアに出たがる専門家は精神科医の中でも特殊な目立ちたがり屋の変わった人が多いので、医学的に問題のある発言も多く、そういう人の言うことを真に受けて心配しないでくださいというお話でした。
テレビに出ている、ワイドショーなどのセンセーショナルな番組でセンセーショナルな俗受け発言をして目立ちたがる精神の専門家を名乗る人には要注意というのが、実際に多くの患者さんを診察しておられる実践臨床の精神科医の先生のお方が3人とも仰っていましたので、僕は重要だと思います。
僕の読んだテレビなどによく出ている精神科医の方が書いた本には、「うつ病は治らない」とか「精神病は犯罪の温床」みたいなことが書いてあって、とても不安になって相談したのですが、どのお医者さんもとても丁寧に説明してくださって、こう説明してくれました。
『「うつ病が治らない」というのは、確かに一部には治らない難治性うつ病がありますが、これはうつ病患者の中でも、とても割合が低い稀なケースのうつ病です。また、適切な治療によって、治らなくても症状を緩和することが可能です。
また、精神病は犯罪の温床というのは、単なるセンセーショナルな俗受けの発言や文章であり、うつ病に限らず、他の精神病も入れた精神病患者の犯罪率は、精神病ではない人の犯罪率よりも低く、センセーショナルな犯罪が起きるとマスメディアに出てきてなんでもかんでも精神病に結びつける自称「精神の専門家・精神科医」のコメンテーターは、明らかに医学的ではない偏見の意見を発していることが多く、臨床で実際に治療を行う精神医学にとって、困った存在(社会の精神病に対する偏見を増幅させ社会不安を煽りたて、精神の病を持つ患者さんを不安にし無意味に苦しめているだけの存在)なので、そういったものはなるべく気にしないようにして大丈夫ですよ』
ということを、僕の受診した先生は3人とも仰っておられました。
医療コミックの傑作「ブラックジャックによろしく」でも書かれていましたが、実践的に患者さんを治療するために働いておられる臨床の精神科医の先生のお方々と、患者の治療はせず、大学教授などをやりながら、ひたすらワイドショーなどのマスメディアに露出して何らかの事件が起きるたびにセンセーショナルな発言をしてコメンテーター料金と本で稼いでいる目立ちたがりの芸能人精神科医の人々(一例としてはワイドショー精神専門ゲストコメンテーターの人物、香山リカさん等が有名)は非常に立場が大きく乖離した存在であるようです。NHKの番組でも触れられていましたが、後者の方(精神科医という名目でワイドショー等で目立ちたがる芸能人精神科医)は実際に患者を治療する臨床の精神医学から乖離している存在であることが多いことに気をつけることは大切だと思います。
先に挙げました医療漫画の「ブラックジャックによろしく」は、凶悪な犯罪・犯罪者がでると、根拠なく犯罪と精神病と結びつけて精神病患者への偏見を拡げ、社会から隔離しようとするセンセーショナルな俗受けマスメディアと、それ(マスメディアとその御用達の自称「精神の専門家・精神科医」が垂れ流す俗受け用のデタラメな情報)に一生懸命できうる限り立ち向かう、実際に治療をしている精神科医の先生の物語が描かれていました。僕が実際に受診した先生は3人ともセンセーショナルなマスメディアが垂れ流す情報を否定して、そういうこと(センセーショナルなマスメディアとそれに結託した目立ちたがりの芸能人精神科医が精神病への偏見を拡げ、患者の不安と精神病に対する社会不安を煽っていること)に対して、否定的な見解、「ブラックジャックによろしく」の良心的な精神科医の先生と同じ見解を持っており、僕はとても安心しました。
後は精神治療は現在の日本で保険が適用される治療は投薬治療が中心なので、自分が今どのようなお薬を飲んでいるかということを常に自分でチェックすることが大切だと思います。僕はSSRIジェイゾロフトを飲んでいますが、胃腸障害と性機能障害が出ていて、性欲は無いので性機能障害は特に困らないのですが、胃腸障害は副作用についてお話して、副作用を和らげるお薬(胃腸薬・下剤)を出して頂いています。ジェイゾロフトについて調べたところ、抗うつ剤の中では副作用の少ない方ですが、その中で大きな副作用としては胃腸障害・性機能障害が起こるようです。以下、データです。
ゾロフト(ジェイゾロフト)は胃腸作用と性機能作用に副作用が主に発現する(便秘などの胃腸障害、ED等の性機能障害等)ということがデータとして出ています。日本語の文書としては、「こころの治療薬ハンドブック」がデータ調査用に良い本と思います。胃腸障害は問題ですが、性機能障害はうつ病だと性欲がなくなるので、性機能はなくても困らないというか、ない方がすがすがしい感じが個人的にはします。勿論、これは僕が独身一人身なので性機能がなくても困らないということがあります。ただ、実感的に性的欲動がないと心の流れが穏やかな感じで、性欲が自己防衛を超えた攻撃欲・破壊欲などの欲望に繋がっているのではないかと僕は実感として考えています。後、僕の場合なので、一般的にはどうか分かりませんが、僕の場合は性欲が消えても美的感受性は残りました。美的に見事な裸体表現・性表現は他の芸術の表現と同じく美しいなと感じます。ただそれに、性的欲望を感じなくなって、より純粋に審美的に美しさのみを鑑賞するような形になります。服を着た人物像も裸体の人物像も美的な尺度のみの同じ尺度で見る感じになります。
余談ですが、岡崎二郎さんのコミック「アフター0」の中の一篇に、人類種が戦争戦乱で滅びかけているのを見かねた神様が慈悲で、人類種に『あらゆる栄養素を兼ね備えており、食べるだけで食糧補給の全てが出来、すぐに育ち、食べると心が幸せで平穏になり和やかになる美味しい果物の種』を与えて、結果、人類種は食糧問題と戦乱の問題を解決し、戦乱の中で滅びるのではなく、非常に穏やかな社会の中で温和に滅びてゆく話(温和で穏やかになったことで人類種から性欲が消えたので子孫は残らない)がありますが、この話は人類種というものの事実の一面を突いているのではないかと僕は思います。閑話休題します。
NHKの番組「うつ病治療」では精神科医は信用できないという側面が強調されすぎていたように思いますが、芸能人精神科医やNHKの番組で紹介していた悪質な精神科医とは違う、真面目な、患者さんの治療を第一に考えてくれる精神科医の先生も大勢いると僕は思います。
あと、精神治療にお金が掛かってなかなか受けられないというのはその通りで、僕は障害者自立支援法を受けているのですが、ほとんど部屋から出られず、引きこもり状態で、それで先生が心配してくださって、調子がよくて外出可能なときは出来る限りデイケアに出て、また、外出できないときは、障害者自立支援法の一割負担が適用される訪問看護(精神保健福祉士などの保険が適用される心理療法の専門家のお方が、家を直接訪問して、カウンセリングしてくださる制度)などを受けたらどうでしょうということを治療として提案してくださったのですが、これが、訪問看護は調べて頂いたら、一割でも一回の負担額が数千円かかりまして、「これは金銭的に難しいですか?」「難しいです」ということで金銭的に受けられず、毎日引きこもり状態で不安が一杯です。また、番組で流していた磁気療法、認知行動療法、脳血流検査、どれもお金がとても掛かります。イギリスは各地域に国営の心理療法センターがあってカウンセリングが無料で受けられるとのこと、またそのセンター費用は三百億円とのこと、定額給付金に二兆円超(配布コストを入れると公務員残業費の増大及びアルバイト雇い入れにより二兆数千億円)をかけるなら、医療に定額給付金の数十分の一、百億円でも回してくれたらどれだけ助かるか分かりません。
また、僕は無年金障害者なので、障害年金も受けられず、今も失業しており、現在の収入はご慈悲で命を救ってくださるお方々のギフト券とアフリィエイトのみで、銀行のキャッシュカードについているクレジットカード機能で借金して、返済して、借金してという状態で生活が火の車なので、毎日とても辛いです。なんとか生活できているのは、ギフト券を贈ってくださったお方々、アフィリエイトで買い物してくださったお方々のおかげで、心から感謝致しております。本当にありがとうございます。
就職先を探していて、全部落とされている状態で、なんとか就職できないかと「31才からのハローワーク」という、中年層向け再就職ガイドブックを読んだのですが、これに紹介されている職業が極めて重く、30過ぎてから就職できると紹介されている職業は「パチプロ(パチンコでお金を稼いで暮らす職業)」「マルチ商法勧誘員」など、一般企業に就職は無理なので、もうアンダーグラウンドな職業に就職するしかないという感じの職業紹介ブックで、読んでいて真っ暗な気持ちになりました。僕は生まれてから一度もパチンコはやったことがありませんし、元出となるお金もありません。「パチプロ」は職業として合法(法律に違反していない)なのでまだいいですが、「マルチ商法勧誘員」は法律的にグレー、最悪は真っ黒の犯罪で、このような法を踏みにじる職業には僕はたとえ死んでもつきたくありません。読んでいて、絶望的な気分になってお腹が痛くなりました。
何もかも絶望的な気分でお腹が痛いのが治らず、昨日の夜はずっとお腹が痛くて胸が重くて辛かったです。だんだんアクセス数も減ってきており、前途に絶望を感じます。猫のことが心配です。いまもにゃおーって鳴いているので、僕がいなくなったら外では生活できないと思うので、心配です。
暗いことばかり書いて申し訳ありません。皆様方の気持ちが明るくなるような、最近読んで良いなあと思ったコミックを紹介します。別冊マーガレットで掲載されている河原和音さんのコミック「青空エール」です。とっても良かったです。お勧めのコミックです。
この本は内向的で内省的で引っ込み思案で、うつむき加減な、ちょっとうつっぽいところのあるヒロインの女の子が、一生懸命音楽(吹奏楽部のトランペット)を頑張ってゆく物語で、読んで心が少し明るくなりました。とても良い作品だと思います。
この作品の良いなと思ったところは、音楽コミックの傑作には「のだめカンタービレ」「神童」など色々とありますが(両方とも優れた作品で僕の好きな作品です)、大体、こういった音楽コミックの主人公は音楽の天才なんですね。音楽の天才としての抜群の才能+努力によってスターダムを駆け上ってゆきます。だけど、この「青空エール」の女の子は、決して天才ではないんです。むしろどちらかというとそれほど才能はない子です。音楽センスはごくごく普通の女の子なんです。そんな女の子が、色々なことがありながら、周りに支えられて、一生懸命音楽を少しずつ上達させてゆくのに、とても共感が持てます。僕は天才ではないので、天才でない主人公の方が、いいなと思います。世界の頂点を目指して音楽界のスターダムを駆け上がるだけが、音楽ではないと僕は思うので、主人公にとても共感します。音楽はもっと裾野の広いもので、それをとても良い形で表現している作品だと思います。
あと、音楽の初心者がだんだん上達して行く描写がとても上手くて、ジンときました。僕もピアノをやっていたので分かるんですが(といっても僕はピアノが弾けるといってもバイエルを一冊完了したまでの初心者に毛の生えたぐらいの低いレベルです)、音楽を弾くというのは実に体育会系で『一に練習、二に練習、三四も練習で、五も練習』みたいな感じで、頭で考えるというよりは、身体に覚えこませて条件反射的に音符を見たら手が動くようにひたすら練習して身体に覚えこませます。暗譜なんかも、楽譜を一々覚えてそこから参照してピアノを弾くとタイムラグが起きるので、楽譜の記憶に頼らず、身体に演奏自体を覚えこませて弾くという形です。西部邁さんが『音楽演奏というのは体育会系のスポーツ』ということを仰っていましたが、それを聴いたとき、西部さんは音楽のことがよく分かっているなと思いました。
勿論、音楽の理論も大切ですが(まず一番最初に楽譜が読めないと意味がありません)、ただ、理論というのは後からついてくるもので、音楽演奏というのは、とにかくひたすら練習の世界、頭で覚えるのではなく、ひたすら練習して身体に動きを覚えこませるので、肉体的にハードです。まさにスポーツ(頭ではなく、身体に動きを覚えこませる)だと思います。基本的に上半身、腕と手を使って弾くピアノでも相当疲れるので(練習をやりすぎると腱鞘炎になりますのである程度のセーブも必要です)、息によって音を出す、直接的に肉体の力(肺活量)を必要とする吹奏楽は、大変にハードな体力を使うと聞いています。僕は楽器演奏はピアノだけで、トランペットはやっていないので、トランペットの詳細については分かりませんが、トランペットの初歩の初歩から初心者が始めて、だんだんと少しずつ上達する様子がとてもよく書けているのではないかと思います。
また、ヒロインの女の子や彼女を支える周囲の男女の友人達(ボーイフレンドっぽくなってゆく野球部の男の子も)、そして吹奏楽部の皆がとても魅力的に描けており、音楽は一人でやるものではないというのがよく描けています。音楽を一人でやるのは困難です。ピアノではピアノの先生がいなければ一人で独習のみで弾いて上達させることはほぼ無理だと思われますし、トランペットも同じく一人でやるのは無理な話で、吹奏楽部で教わりながらひたすら体力つけて練習して少しずつ上達していく様が、ヒロインが挫けそうになるたびに支えてくれる周囲の人々ともどもよく描けていて、基本的に出てくる人物で厳しい人はいても悪い人はいない、善意とヒューマニティと真剣に音楽に取り組むことの楽しさを描いたコミックなので、安心してゆったり読めて、読んだ後は明るくなれるとても良い作品と思います。お勧めの音楽コミックです。
青空エール 1 (1) (マーガレットコミックス)
青空エールのヒロインに敬意を表して、トランペットのお勧めの名アルバムをご紹介致します。セルゲイ・ナカリャコフ「ノーリミット」です。セルゲイ・ナカリャコフの才能が抜群に発揮されたとても優れたアルバムです。セルゲイ・ナカリャコフは、今は歳とってしまいましたが、今もダンディな、有名なトランペットの演奏者です。彼は若い頃は外見のカッコよさと天才的なトランペットの技量を持っていて(今もトランペットの天才奏者です)、ヴァイオリンの天才奏者クレーメルと同じく、クラシックからジャズまでなんでも弾きこなせる万能タイプの天才演奏者で大人気の奏者です。彼は特に十代くらいの若い音楽家の卵達にとても人気があり、「トランペットの貴公子」の異名をとっていました。特に世界的に、若い吹奏楽部の子、女の子たちに人気があり、世界中の若い吹奏楽部の子達に人気のある演奏家です。日本でもバンドジャーナルが「若くてカッコいい天才トランペット奏者あらわる!!」って特集して、吹奏楽好きの若い女の子達を魅了しました。今もダンディですが(まだ30ちょいです)、若いときは更に今風にとてもカッコよく、男の僕が見ても「この人はトランペットが見事なだけではなく外見もカッコいいことを認めざる得ないな」と感じるくらい外見もカッコよい人でして、とても人気があります。ノーリミットは僕の聴いたナカリャコフのアルバムの中で一番の名アルバムだと思います。最高にノリノリでトランペットを弾いており、実に見事としか云い様がありません。天から音楽の才能と外見のカッコよさという二物を授かったトランペットの名手です。
なんといいますか、ナカリャコフの演奏は本当に素晴らしいのですが、ライブで成功するには若さと外見のカッコよさも重要だなあということを心の底から感じさせてくれるところがあります。後、彼の日本のライブですが、吹奏楽部の子は音楽に真剣で生真面目な子が多い感じで(ちょうど先に紹介した「青空エール」みたいな感じです)、ナカリャコフが来日するということで、ライブのチケットは取れなくても、吹奏楽部で練習頑張りながら一生懸命お小遣いを節約してお金をためて、地方から上京して、ナカリャコフからサインを貰った女子高生さんのお話とか、ホッと気持ちが楽になる感じの「青空エール」っぽいほのぼのとしたエピソードがあります。青空エールは北海道の高校の吹奏楽部を舞台とした物語です。
ナカリャコフは10歳でデビューし、その頃からショタコンの音楽好きお姉さんに人気があったのですが、成長するにつれて更に音楽の技量が抜群になり(1992年、15歳でワーナーのクラシック・レーベルと専属契約し、ベストセラーを連発)外見も更にカッコよくなるという、真剣な努力家かつ天の才能に恵まれており、1990年代は世界中の吹奏楽部生のアイドルでして(今も人気あります)、日本の若い吹奏楽部の女の子達にもモテまくったとても凄い演奏家です。ナカリャコフは生まれた頃からピアノを本格的に学んでおり、将来の天才ピアニストとして有望視されていたのですが、6歳の時、交通事故に遭ってハンディがあり、それまで習っていたピアノを肉体的ハンディで断念したのですが、そういったハンディの不運に負けずに、今度はトランペットを死に物狂いで頑張って練習して、音楽の道一筋で、10歳でトランペット奏者としてデビューしてその後もめきめきトランペットの名手として伸びていった、真剣に努力してきた演奏家であるところも人気です。青空エールを読んでいて、ナカリャコフのことを思い出しました。両方とも努力家で一生懸命やっています。
ノー・リミット〜ウルトラ・スーパー・テクニック
「ノーリミット」は僕が昔からとても好きなピアニストであるアシュケナージが指揮をしていて、そこも僕はとても気に入っています。「ノーリミット」はナカリャコフの才能が見事に発揮されたトランペットの名盤、吹奏楽部生必聴の名盤だと思います。万人の皆様方にお勧めできるトランペットのアルバムです。青空エールを読むとき、BGMにするのも良いアルバムと思います。
参考作品(amazon)
青空エール 1 (1) (マーガレットコミックス)
ノー・リミット〜ウルトラ・スーパー・テクニック
のだめカンタービレ(1)
神童 (1) (Action comics)
ブラックジャックによろしく (1) (モーニングKC (825))
アフター0―著者再編集版 (1) (ビッグコミックスオーサーズ・セレクション)
こころの治療薬ハンドブック
31歳からのハローワーク (宝島社文庫)
amazonトップページ
ノー・リミット〜ウルトラ・スーパー・テクニック
朝起きたときから酷く喉が痛くて治らず、先日から出ていた熱が38度近くまであがっているので、今後更新滞りましたら申し訳ありません。昨日ご紹介したNHKスペシャル「うつ病治療」を視聴いたしました。精神科選びのポイントを具体的に示していたのは、とてもよかったと思います。NHKスペシャルで放映していた精神科選びのポイントをご紹介致します。こういった精神科医には掛かってはいけないという項目を示していました。以下の項目です。録画していたと思ったら、録画に失敗していて、正確な引用ができずに申し訳ありません。
09/02/22NHKスペシャル「うつ病治療」、よくない精神科医のポイント
・診察時、患者の話を聞いてくれない。
・インフォームド・コンセント(治療説明)をしない。
・薬以外の対応をしない。
・同効果の薬剤(抗うつ剤)を複数出す。
・薬をどんどん増やす。
・薬の副作用について話すと怒る。
・経歴に精神科の臨床経験がない。
・マスメディアの露出が多い精神科医にはよくない精神科医がいる
こういったことだったと僕の記憶では思います。僕は個人開業のメンタルクリニックではなく、きちんとしたある程度の歴史と規模を持つ精神病院で、ベテランの先生に掛かることが大切だと思います。僕の主治医の先生はベテランの先生で、お薬も同系統を一種類しか出さず、色々説明してくれて、話も聞いてくれて、認知療法的なことも診察時にやってくれているので、運が良かったと思います。
また、NHKで放映していた「テレビ(マスメディア)の露出が多い精神科医」は要注意というのは、僕も経験があります。テレビ(ワイドショーや民放のニュース番組)によく出ている精神科医の本を読んで酷く不安になったことがあって、心配で胸が潰れそうになって、僕の主治医の先生がお休みだったので、急患でかかって同じ病院の別の先生に診察して頂きましたら、テレビに出ている精神科医の先生は、精神科の患者さんを実際に見る診断・臨床をやっていない、別分野で医学博士号を所得していて、実際に精神科医はしていないのに精神医学の専門家を名乗っていたりしている人達がいて、センセーショナルなマスメディアに出たがる自称「精神の専門家・精神科医」を名乗る人は変わっている人が多いので、あまり気にしないでくださいと言われて、気分が楽になりました。その後、主治医の先生の受診を受けたときも同じことをお話されていました。
また、僕はうつ病で死に掛かっていて東京都医療機関電話案内サービス「ひまわり」を使って急患で掛かって病院に通い始めたのですが、そのとき、急患では掛かれない他の病院(大きな総合病院の精神科)にも予約を入れて、そちらは予約が満杯で、かなり後になってやっと受診できたのですが、今掛かっているお医者さん(僕の主治医さん)は処方も診察も適切な治療をされているので、問題ないと思いますと言われて安心しました。そのとき、ちょうど、テレビに出ているお医者さんの本のことがあった時で、大きな総合病院の偉い先生(若い精神科のお医者さんが見習い研修医として一人後ろについていました)にもお話したら、総合病院の偉い先生が、やはり、同じお話をしてくださいました。ワイドショーなどのセンセーショナルなマスメディアに出たがる専門家は精神科医の中でも特殊な目立ちたがり屋の変わった人が多いので、医学的に問題のある発言も多く、そういう人の言うことを真に受けて心配しないでくださいというお話でした。
テレビに出ている、ワイドショーなどのセンセーショナルな番組でセンセーショナルな俗受け発言をして目立ちたがる精神の専門家を名乗る人には要注意というのが、実際に多くの患者さんを診察しておられる実践臨床の精神科医の先生のお方が3人とも仰っていましたので、僕は重要だと思います。
僕の読んだテレビなどによく出ている精神科医の方が書いた本には、「うつ病は治らない」とか「精神病は犯罪の温床」みたいなことが書いてあって、とても不安になって相談したのですが、どのお医者さんもとても丁寧に説明してくださって、こう説明してくれました。
『「うつ病が治らない」というのは、確かに一部には治らない難治性うつ病がありますが、これはうつ病患者の中でも、とても割合が低い稀なケースのうつ病です。また、適切な治療によって、治らなくても症状を緩和することが可能です。
また、精神病は犯罪の温床というのは、単なるセンセーショナルな俗受けの発言や文章であり、うつ病に限らず、他の精神病も入れた精神病患者の犯罪率は、精神病ではない人の犯罪率よりも低く、センセーショナルな犯罪が起きるとマスメディアに出てきてなんでもかんでも精神病に結びつける自称「精神の専門家・精神科医」のコメンテーターは、明らかに医学的ではない偏見の意見を発していることが多く、臨床で実際に治療を行う精神医学にとって、困った存在(社会の精神病に対する偏見を増幅させ社会不安を煽りたて、精神の病を持つ患者さんを不安にし無意味に苦しめているだけの存在)なので、そういったものはなるべく気にしないようにして大丈夫ですよ』
ということを、僕の受診した先生は3人とも仰っておられました。
医療コミックの傑作「ブラックジャックによろしく」でも書かれていましたが、実践的に患者さんを治療するために働いておられる臨床の精神科医の先生のお方々と、患者の治療はせず、大学教授などをやりながら、ひたすらワイドショーなどのマスメディアに露出して何らかの事件が起きるたびにセンセーショナルな発言をしてコメンテーター料金と本で稼いでいる目立ちたがりの芸能人精神科医の人々(一例としてはワイドショー精神専門ゲストコメンテーターの人物、香山リカさん等が有名)は非常に立場が大きく乖離した存在であるようです。NHKの番組でも触れられていましたが、後者の方(精神科医という名目でワイドショー等で目立ちたがる芸能人精神科医)は実際に患者を治療する臨床の精神医学から乖離している存在であることが多いことに気をつけることは大切だと思います。
先に挙げました医療漫画の「ブラックジャックによろしく」は、凶悪な犯罪・犯罪者がでると、根拠なく犯罪と精神病と結びつけて精神病患者への偏見を拡げ、社会から隔離しようとするセンセーショナルな俗受けマスメディアと、それ(マスメディアとその御用達の自称「精神の専門家・精神科医」が垂れ流す俗受け用のデタラメな情報)に一生懸命できうる限り立ち向かう、実際に治療をしている精神科医の先生の物語が描かれていました。僕が実際に受診した先生は3人ともセンセーショナルなマスメディアが垂れ流す情報を否定して、そういうこと(センセーショナルなマスメディアとそれに結託した目立ちたがりの芸能人精神科医が精神病への偏見を拡げ、患者の不安と精神病に対する社会不安を煽っていること)に対して、否定的な見解、「ブラックジャックによろしく」の良心的な精神科医の先生と同じ見解を持っており、僕はとても安心しました。
後は精神治療は現在の日本で保険が適用される治療は投薬治療が中心なので、自分が今どのようなお薬を飲んでいるかということを常に自分でチェックすることが大切だと思います。僕はSSRIジェイゾロフトを飲んでいますが、胃腸障害と性機能障害が出ていて、性欲は無いので性機能障害は特に困らないのですが、胃腸障害は副作用についてお話して、副作用を和らげるお薬(胃腸薬・下剤)を出して頂いています。ジェイゾロフトについて調べたところ、抗うつ剤の中では副作用の少ない方ですが、その中で大きな副作用としては胃腸障害・性機能障害が起こるようです。以下、データです。
グッドマン&ギルマン 薬理学・治療学マニュアルp.283
Antidepressants: Chemical Structures, Does and Dosage Forms, and Side Effects (Continued)
抗うつ薬:化学構造、作用、処方量、副作用
Nonproprietary Name (TRADE NAME)
(+)-Sertraline(ZOLOFT) (+)−セルトラリン(ゾロフト:日本名ジェイゾロフト)
Does and Dosage Forms
Usual Dose, 100-150mg/day
Extreme Dose, 50-200mg/day
Dosage form O
Amine Effects 5-HT
Side Effects 副作用
Agitation0 興奮0
Seizures0+ 発作0+
Sedation0 鎮静0
Hypotension0 低血圧0
Anti-cholinegic Effects0 抗コリン作用0
Gastro-intestial Effects3+ 胃腸作用3+
Weight Gain0 体重増加0
Sexual Effects3+ 性機能副作用3+
Cardiac Effects0 心臓効果0
ゾロフト(ジェイゾロフト)は胃腸作用と性機能作用に副作用が主に発現する(便秘などの胃腸障害、ED等の性機能障害等)ということがデータとして出ています。日本語の文書としては、「こころの治療薬ハンドブック」がデータ調査用に良い本と思います。胃腸障害は問題ですが、性機能障害はうつ病だと性欲がなくなるので、性機能はなくても困らないというか、ない方がすがすがしい感じが個人的にはします。勿論、これは僕が独身一人身なので性機能がなくても困らないということがあります。ただ、実感的に性的欲動がないと心の流れが穏やかな感じで、性欲が自己防衛を超えた攻撃欲・破壊欲などの欲望に繋がっているのではないかと僕は実感として考えています。後、僕の場合なので、一般的にはどうか分かりませんが、僕の場合は性欲が消えても美的感受性は残りました。美的に見事な裸体表現・性表現は他の芸術の表現と同じく美しいなと感じます。ただそれに、性的欲望を感じなくなって、より純粋に審美的に美しさのみを鑑賞するような形になります。服を着た人物像も裸体の人物像も美的な尺度のみの同じ尺度で見る感じになります。
余談ですが、岡崎二郎さんのコミック「アフター0」の中の一篇に、人類種が戦争戦乱で滅びかけているのを見かねた神様が慈悲で、人類種に『あらゆる栄養素を兼ね備えており、食べるだけで食糧補給の全てが出来、すぐに育ち、食べると心が幸せで平穏になり和やかになる美味しい果物の種』を与えて、結果、人類種は食糧問題と戦乱の問題を解決し、戦乱の中で滅びるのではなく、非常に穏やかな社会の中で温和に滅びてゆく話(温和で穏やかになったことで人類種から性欲が消えたので子孫は残らない)がありますが、この話は人類種というものの事実の一面を突いているのではないかと僕は思います。閑話休題します。
NHKの番組「うつ病治療」では精神科医は信用できないという側面が強調されすぎていたように思いますが、芸能人精神科医やNHKの番組で紹介していた悪質な精神科医とは違う、真面目な、患者さんの治療を第一に考えてくれる精神科医の先生も大勢いると僕は思います。
あと、精神治療にお金が掛かってなかなか受けられないというのはその通りで、僕は障害者自立支援法を受けているのですが、ほとんど部屋から出られず、引きこもり状態で、それで先生が心配してくださって、調子がよくて外出可能なときは出来る限りデイケアに出て、また、外出できないときは、障害者自立支援法の一割負担が適用される訪問看護(精神保健福祉士などの保険が適用される心理療法の専門家のお方が、家を直接訪問して、カウンセリングしてくださる制度)などを受けたらどうでしょうということを治療として提案してくださったのですが、これが、訪問看護は調べて頂いたら、一割でも一回の負担額が数千円かかりまして、「これは金銭的に難しいですか?」「難しいです」ということで金銭的に受けられず、毎日引きこもり状態で不安が一杯です。また、番組で流していた磁気療法、認知行動療法、脳血流検査、どれもお金がとても掛かります。イギリスは各地域に国営の心理療法センターがあってカウンセリングが無料で受けられるとのこと、またそのセンター費用は三百億円とのこと、定額給付金に二兆円超(配布コストを入れると公務員残業費の増大及びアルバイト雇い入れにより二兆数千億円)をかけるなら、医療に定額給付金の数十分の一、百億円でも回してくれたらどれだけ助かるか分かりません。
また、僕は無年金障害者なので、障害年金も受けられず、今も失業しており、現在の収入はご慈悲で命を救ってくださるお方々のギフト券とアフリィエイトのみで、銀行のキャッシュカードについているクレジットカード機能で借金して、返済して、借金してという状態で生活が火の車なので、毎日とても辛いです。なんとか生活できているのは、ギフト券を贈ってくださったお方々、アフィリエイトで買い物してくださったお方々のおかげで、心から感謝致しております。本当にありがとうございます。
就職先を探していて、全部落とされている状態で、なんとか就職できないかと「31才からのハローワーク」という、中年層向け再就職ガイドブックを読んだのですが、これに紹介されている職業が極めて重く、30過ぎてから就職できると紹介されている職業は「パチプロ(パチンコでお金を稼いで暮らす職業)」「マルチ商法勧誘員」など、一般企業に就職は無理なので、もうアンダーグラウンドな職業に就職するしかないという感じの職業紹介ブックで、読んでいて真っ暗な気持ちになりました。僕は生まれてから一度もパチンコはやったことがありませんし、元出となるお金もありません。「パチプロ」は職業として合法(法律に違反していない)なのでまだいいですが、「マルチ商法勧誘員」は法律的にグレー、最悪は真っ黒の犯罪で、このような法を踏みにじる職業には僕はたとえ死んでもつきたくありません。読んでいて、絶望的な気分になってお腹が痛くなりました。
何もかも絶望的な気分でお腹が痛いのが治らず、昨日の夜はずっとお腹が痛くて胸が重くて辛かったです。だんだんアクセス数も減ってきており、前途に絶望を感じます。猫のことが心配です。いまもにゃおーって鳴いているので、僕がいなくなったら外では生活できないと思うので、心配です。
暗いことばかり書いて申し訳ありません。皆様方の気持ちが明るくなるような、最近読んで良いなあと思ったコミックを紹介します。別冊マーガレットで掲載されている河原和音さんのコミック「青空エール」です。とっても良かったです。お勧めのコミックです。
この本は内向的で内省的で引っ込み思案で、うつむき加減な、ちょっとうつっぽいところのあるヒロインの女の子が、一生懸命音楽(吹奏楽部のトランペット)を頑張ってゆく物語で、読んで心が少し明るくなりました。とても良い作品だと思います。
この作品の良いなと思ったところは、音楽コミックの傑作には「のだめカンタービレ」「神童」など色々とありますが(両方とも優れた作品で僕の好きな作品です)、大体、こういった音楽コミックの主人公は音楽の天才なんですね。音楽の天才としての抜群の才能+努力によってスターダムを駆け上ってゆきます。だけど、この「青空エール」の女の子は、決して天才ではないんです。むしろどちらかというとそれほど才能はない子です。音楽センスはごくごく普通の女の子なんです。そんな女の子が、色々なことがありながら、周りに支えられて、一生懸命音楽を少しずつ上達させてゆくのに、とても共感が持てます。僕は天才ではないので、天才でない主人公の方が、いいなと思います。世界の頂点を目指して音楽界のスターダムを駆け上がるだけが、音楽ではないと僕は思うので、主人公にとても共感します。音楽はもっと裾野の広いもので、それをとても良い形で表現している作品だと思います。
あと、音楽の初心者がだんだん上達して行く描写がとても上手くて、ジンときました。僕もピアノをやっていたので分かるんですが(といっても僕はピアノが弾けるといってもバイエルを一冊完了したまでの初心者に毛の生えたぐらいの低いレベルです)、音楽を弾くというのは実に体育会系で『一に練習、二に練習、三四も練習で、五も練習』みたいな感じで、頭で考えるというよりは、身体に覚えこませて条件反射的に音符を見たら手が動くようにひたすら練習して身体に覚えこませます。暗譜なんかも、楽譜を一々覚えてそこから参照してピアノを弾くとタイムラグが起きるので、楽譜の記憶に頼らず、身体に演奏自体を覚えこませて弾くという形です。西部邁さんが『音楽演奏というのは体育会系のスポーツ』ということを仰っていましたが、それを聴いたとき、西部さんは音楽のことがよく分かっているなと思いました。
勿論、音楽の理論も大切ですが(まず一番最初に楽譜が読めないと意味がありません)、ただ、理論というのは後からついてくるもので、音楽演奏というのは、とにかくひたすら練習の世界、頭で覚えるのではなく、ひたすら練習して身体に動きを覚えこませるので、肉体的にハードです。まさにスポーツ(頭ではなく、身体に動きを覚えこませる)だと思います。基本的に上半身、腕と手を使って弾くピアノでも相当疲れるので(練習をやりすぎると腱鞘炎になりますのである程度のセーブも必要です)、息によって音を出す、直接的に肉体の力(肺活量)を必要とする吹奏楽は、大変にハードな体力を使うと聞いています。僕は楽器演奏はピアノだけで、トランペットはやっていないので、トランペットの詳細については分かりませんが、トランペットの初歩の初歩から初心者が始めて、だんだんと少しずつ上達する様子がとてもよく書けているのではないかと思います。
また、ヒロインの女の子や彼女を支える周囲の男女の友人達(ボーイフレンドっぽくなってゆく野球部の男の子も)、そして吹奏楽部の皆がとても魅力的に描けており、音楽は一人でやるものではないというのがよく描けています。音楽を一人でやるのは困難です。ピアノではピアノの先生がいなければ一人で独習のみで弾いて上達させることはほぼ無理だと思われますし、トランペットも同じく一人でやるのは無理な話で、吹奏楽部で教わりながらひたすら体力つけて練習して少しずつ上達していく様が、ヒロインが挫けそうになるたびに支えてくれる周囲の人々ともどもよく描けていて、基本的に出てくる人物で厳しい人はいても悪い人はいない、善意とヒューマニティと真剣に音楽に取り組むことの楽しさを描いたコミックなので、安心してゆったり読めて、読んだ後は明るくなれるとても良い作品と思います。お勧めの音楽コミックです。
青空エール 1 (1) (マーガレットコミックス)
青空エールのヒロインに敬意を表して、トランペットのお勧めの名アルバムをご紹介致します。セルゲイ・ナカリャコフ「ノーリミット」です。セルゲイ・ナカリャコフの才能が抜群に発揮されたとても優れたアルバムです。セルゲイ・ナカリャコフは、今は歳とってしまいましたが、今もダンディな、有名なトランペットの演奏者です。彼は若い頃は外見のカッコよさと天才的なトランペットの技量を持っていて(今もトランペットの天才奏者です)、ヴァイオリンの天才奏者クレーメルと同じく、クラシックからジャズまでなんでも弾きこなせる万能タイプの天才演奏者で大人気の奏者です。彼は特に十代くらいの若い音楽家の卵達にとても人気があり、「トランペットの貴公子」の異名をとっていました。特に世界的に、若い吹奏楽部の子、女の子たちに人気があり、世界中の若い吹奏楽部の子達に人気のある演奏家です。日本でもバンドジャーナルが「若くてカッコいい天才トランペット奏者あらわる!!」って特集して、吹奏楽好きの若い女の子達を魅了しました。今もダンディですが(まだ30ちょいです)、若いときは更に今風にとてもカッコよく、男の僕が見ても「この人はトランペットが見事なだけではなく外見もカッコいいことを認めざる得ないな」と感じるくらい外見もカッコよい人でして、とても人気があります。ノーリミットは僕の聴いたナカリャコフのアルバムの中で一番の名アルバムだと思います。最高にノリノリでトランペットを弾いており、実に見事としか云い様がありません。天から音楽の才能と外見のカッコよさという二物を授かったトランペットの名手です。
95年2月には(セルゲイ・ナカリャコフ、当時17歳は各国の中でも人気の高かった)日本デビューを果たした。なかでも東京での初リサイタルでは、公演終了後、女子中、高校生を中心にした1000名近いファンがサインを求めて楽屋口に長蛇の列をつくるなど熱狂的大成功を収めた。その後、全国の(主に女性ファンの)熱い要望を受け、96年4月、97年2月、97年10月と来日を重ね、全国各地で、クラシックの粋を超えた爆発的な人気を獲得している。
(セルゲイ・ナカリャコフ「ノー・リミット」ライナーノーツより)
なんといいますか、ナカリャコフの演奏は本当に素晴らしいのですが、ライブで成功するには若さと外見のカッコよさも重要だなあということを心の底から感じさせてくれるところがあります。後、彼の日本のライブですが、吹奏楽部の子は音楽に真剣で生真面目な子が多い感じで(ちょうど先に紹介した「青空エール」みたいな感じです)、ナカリャコフが来日するということで、ライブのチケットは取れなくても、吹奏楽部で練習頑張りながら一生懸命お小遣いを節約してお金をためて、地方から上京して、ナカリャコフからサインを貰った女子高生さんのお話とか、ホッと気持ちが楽になる感じの「青空エール」っぽいほのぼのとしたエピソードがあります。青空エールは北海道の高校の吹奏楽部を舞台とした物語です。
ナカリャコフは10歳でデビューし、その頃からショタコンの音楽好きお姉さんに人気があったのですが、成長するにつれて更に音楽の技量が抜群になり(1992年、15歳でワーナーのクラシック・レーベルと専属契約し、ベストセラーを連発)外見も更にカッコよくなるという、真剣な努力家かつ天の才能に恵まれており、1990年代は世界中の吹奏楽部生のアイドルでして(今も人気あります)、日本の若い吹奏楽部の女の子達にもモテまくったとても凄い演奏家です。ナカリャコフは生まれた頃からピアノを本格的に学んでおり、将来の天才ピアニストとして有望視されていたのですが、6歳の時、交通事故に遭ってハンディがあり、それまで習っていたピアノを肉体的ハンディで断念したのですが、そういったハンディの不運に負けずに、今度はトランペットを死に物狂いで頑張って練習して、音楽の道一筋で、10歳でトランペット奏者としてデビューしてその後もめきめきトランペットの名手として伸びていった、真剣に努力してきた演奏家であるところも人気です。青空エールを読んでいて、ナカリャコフのことを思い出しました。両方とも努力家で一生懸命やっています。
ノー・リミット〜ウルトラ・スーパー・テクニック
「ノーリミット」は僕が昔からとても好きなピアニストであるアシュケナージが指揮をしていて、そこも僕はとても気に入っています。「ノーリミット」はナカリャコフの才能が見事に発揮されたトランペットの名盤、吹奏楽部生必聴の名盤だと思います。万人の皆様方にお勧めできるトランペットのアルバムです。青空エールを読むとき、BGMにするのも良いアルバムと思います。
参考作品(amazon)
青空エール 1 (1) (マーガレットコミックス)
ノー・リミット〜ウルトラ・スーパー・テクニック
のだめカンタービレ(1)
神童 (1) (Action comics)
ブラックジャックによろしく (1) (モーニングKC (825))
アフター0―著者再編集版 (1) (ビッグコミックスオーサーズ・セレクション)
こころの治療薬ハンドブック
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