2008年11月02日 09:10
今、日本に鈴が鳴っています。その音色について、考え、より良いと思える道を一人一人が選択して行く事が大切だと思います。
黄昏国
先日も書きました、空幕長問題で、日本は大きな打撃を受けています。中国から早速非難轟々で、中国外務省から公式な強い抗議がきています。また韓国外務省からも公式な強い抗議がきています。日本は謝罪して、中国・韓国に借りを作った形になるでしょう。中国は今後、アジアの広域な覇権を維持する地域大国となることは、現状からいって間違いなく、今後、衰弱してゆく貿易経済立国かつ軍事小国の日本にとって絶対に敵に回してはいけない大国です。それに対して、日本の高官(空幕長)が敵対的挑発をかけた今回の出来事、日本にどれほどの酷い実利的被害を齎したか、計り知れません。
この問題で日本は中国に借りを作りました。代償は高くつくでしょう。空幕長は公僕です。それが日本国の国益を破壊し、将来の日本国の国民の生存確率を下げるような愚かしい振る舞いを行うこと、僕はもう絶望的です。この空幕長は防衛大学出の制服組とのこと、前から、先日のエントリでも書いている通り、硬直した官僚制度が国を滅ぼします。
大日本帝国は間違いなく帝国主義的軍事侵略国家です。日本の中国への侵略はどう考えても正当化できない悪しきものです。第二次世界大戦前は、大国のほとんどが帝国主義的軍事侵略国家であり、後進国である日本もそれを真似して、そして日清戦争・日露戦争で勝利したことで大国幻想に酔ってしまい、実際は小国でありながら訳の分からぬ残虐な暴走を起こしたんです。これは否定できない歴史的事実です。石橋湛山が唱えていたように、余力がない後進国である日本が当時の先進諸国のモデル(帝国主義的軍事侵略国家)を真似することは崩壊に繋がる、まさにその崩壊(完全なる敗北)が起きて日本はアメリカに占領され、今もアメリカに支配されています。
侵略国家であった非を認めることで、地域大国(中国)との関係改善が行われてきました。麻生首相が村山談話を踏襲したのも、実利的に極めてベターな選択であったと評価します。しかし、またもや官僚がそれを台無しにしてくれました。現在の金融危機の状況、アメリカの覇権が衰退し、中国と友好的に結ばないと、日本なんて簡単にひねり潰されてしまう状況が、この空幕長には分からないのでしょうか。
アメリカにマインド・コントロールされているというなら、このような空幕長を生んだ官僚制度そのものが、アメリカが日本の弱体化に繋がると目を付けて、大日本帝国型のモデル(実績ではなく学歴と既存制度を重視する、旧帝大・東京大学を中心とした硬直官僚制度)をそのまま日本の戦後の官僚制度としてGHQがグランド・デザインを建てて、そのまま継続させたのです。つまり、旧日本軍に忠誠を尽くしていた硬直的官僚制度が、今度はアメリカに忠誠を尽くす硬直的官僚制度として戦後も続いているということです。もはや、日本の未来は絶望的で暗澹としています。
この国の衰退は、少子高齢化とグローバル化による技術の拡散による経済衰退は、やむをえないところのあるものです。それは、運命的な不可避のものです。しかし、今回の空幕長問題、結果的にアメリカ・中国を利して日本に打撃を与える制服組の空幕長を生んだ官僚、官僚制度が国を滅ぼすのは、人災です。
今後、日本が生き残るには、石橋湛山の唱えた小日本主義、軍事的拡大を目指すのではなく、米中露印豪東南アジア諸国中東諸国アフリカ諸国ラテンアメリカ諸国などとの多数の諸外国と経済的友好関係を結び、面子ではなく実利をとる多国間貿易経済立国として生き残るしか道はないと思います。そして、日本が生き残るには、今後も拡大してゆくアジアの地域大国である中国は絶対に友好しなければならない国です。
日本は、全方面外交、特に地域大国及び資源国との友好を図らなければ、今後成り行きません。具体的には、アメリカだけでなく(アメリカとの友好も勿論必要です)、中国、ロシア、インド、イランなどとの友好関係を重視しなければ日本は生き残れません。中国と友好関係を結ぶことによって、パキスタンとも友好できます。今現在、アメリカは、自滅的としか考えられない行動(パキスタンで軍事行動)を起こしており、死者を多数だしており、パキスタン政府がアメリカに抗議してアメリカとパキスタンの関係は完全に敵対化しています。中国は現パキスタン政権と極めて友好な関係にあります。中国と日本が友好的になることは、パキスタンや資源諸国であるスーダンなどのアフリカ諸国とも友好的になれる可能性を持てるのです。
またロシアと友好的な関係を持つことは、ロシアと極めて友好的な関係にある中東やEU諸国、イラン・カタール・リビア・イタリア・ドイツなどと友好関係を結べる可能性を持てます。
友好的な関係を持つということは、軍事力ではなく、経済的に貿易が出来るということです。核を持つことができない敗戦国日本は軍事力ではなく、貿易で生き残ってゆくしか道がありません。だからこそ、敗戦国イタリアはロシア・リビアと手を結び、敗戦国ドイツはロシアと手を結んでいるのです。ドイツもイタリアもアメリカと友好的な関係でありながら、イタリアはロシア・リビア、ドイツはロシアと手を結んでいます。これは多重安全保障といって、経済立国、軍事小国が生きながらえる為の唯一の方法です。
日本は敗戦国の中でただ日本一国のみ、アメリカだけの完全な支配下にありましたが、もはや、アメリカがこれまでのように日本を支配下として搾取しながらある程度保護するような状況が続くことは考えられません。アメリカは段階的に日本を徹底的に搾取しながら、保護する状況からは手を引いてゆくでしょう。その時、日本が同じ敗戦国であるドイツやイタリアのような、自国の生き残りを掛けた多重安全保障ができなければ、日本は地域大国に飲み込まれて消滅すると思います。
そして、日本の硬直した官僚制度はその方向(ドイツやイタリアのような多重安全保障を目指すのではなく、対米従属一本槍)に進みつつあり、僕は絶望的な気持ちです。僕は日本の大勢の人々の生命が生き残って欲しいと願うのに、官僚達は全く反対の方向、世界の再編成の潮流とは全く逆の方向(衰退するアメリカに追従し続ける)に動いています。
結局、硬直した制度(官僚制度)の中にいる官僚達が、特に外務官僚達がワールド・グランド・デザインを持たずに、狭い世界でしか動いていないことが、大日本帝国の過ちの一因であり、そして、現日本国の過ちとしてこの国は極めてバッドな方向で衰退してゆくと思います。今の日本がベターな方向で動くことが、対米従属官僚制度によって不可能な形に、デザインされてしまっているからです。僕は絶望的です。日本はバッドな衰退をしてゆく可能性が現状最も高いです。
いつもマクロ的にもミクロ的にも絶望的なことしかかけず、本当にごめんなさい。僕の生活を助けて頂いているお方に心から感謝しております。食事面でとても支えて頂いております。本当にありがとうございます。ギフト券やアフィリエイトで僕を助けてくれるお方々になんとか恩返しがしたいのですが、現状の世界情勢下において今の日本の動き(空幕長問題)は明らかに、日本をバッドな方向に導いています。
僕は、日本の大勢の人々が、生命を安全に保持され、戦火に巻き込まれず、僕のような貧困に陥らず、幸せに生活して欲しいと願っています。そのことを、ひたすら祈っています。
知るということ、世界を知る、社会を知る、国際世界を知るということはとても大切なことだと思います。そして、皆様方が、生命の安全と、人々との絆を大切にして、考えて、行動して、日本が衰退しても、生き残って欲しいと、心から願います。祈っております。
今、日本に鈴が鳴っています。その音色について、考え、より良いと思える道を一人一人が選択して行く事が大切だと思います。
参考作品(amazon)
黄昏国
石橋湛山評論集 (岩波文庫 青 168-1)
石橋湛山―リベラリストの真髄 (中公新書)
生き残った帝国ビザンティン (講談社学術文庫 1866) (講談社学術文庫 1866)
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先日も書きました、空幕長問題で、日本は大きな打撃を受けています。中国から早速非難轟々で、中国外務省から公式な強い抗議がきています。また韓国外務省からも公式な強い抗議がきています。日本は謝罪して、中国・韓国に借りを作った形になるでしょう。中国は今後、アジアの広域な覇権を維持する地域大国となることは、現状からいって間違いなく、今後、衰弱してゆく貿易経済立国かつ軍事小国の日本にとって絶対に敵に回してはいけない大国です。それに対して、日本の高官(空幕長)が敵対的挑発をかけた今回の出来事、日本にどれほどの酷い実利的被害を齎したか、計り知れません。
この問題で日本は中国に借りを作りました。代償は高くつくでしょう。空幕長は公僕です。それが日本国の国益を破壊し、将来の日本国の国民の生存確率を下げるような愚かしい振る舞いを行うこと、僕はもう絶望的です。この空幕長は防衛大学出の制服組とのこと、前から、先日のエントリでも書いている通り、硬直した官僚制度が国を滅ぼします。
大日本帝国は間違いなく帝国主義的軍事侵略国家です。日本の中国への侵略はどう考えても正当化できない悪しきものです。第二次世界大戦前は、大国のほとんどが帝国主義的軍事侵略国家であり、後進国である日本もそれを真似して、そして日清戦争・日露戦争で勝利したことで大国幻想に酔ってしまい、実際は小国でありながら訳の分からぬ残虐な暴走を起こしたんです。これは否定できない歴史的事実です。石橋湛山が唱えていたように、余力がない後進国である日本が当時の先進諸国のモデル(帝国主義的軍事侵略国家)を真似することは崩壊に繋がる、まさにその崩壊(完全なる敗北)が起きて日本はアメリカに占領され、今もアメリカに支配されています。
侵略国家であった非を認めることで、地域大国(中国)との関係改善が行われてきました。麻生首相が村山談話を踏襲したのも、実利的に極めてベターな選択であったと評価します。しかし、またもや官僚がそれを台無しにしてくれました。現在の金融危機の状況、アメリカの覇権が衰退し、中国と友好的に結ばないと、日本なんて簡単にひねり潰されてしまう状況が、この空幕長には分からないのでしょうか。
アメリカにマインド・コントロールされているというなら、このような空幕長を生んだ官僚制度そのものが、アメリカが日本の弱体化に繋がると目を付けて、大日本帝国型のモデル(実績ではなく学歴と既存制度を重視する、旧帝大・東京大学を中心とした硬直官僚制度)をそのまま日本の戦後の官僚制度としてGHQがグランド・デザインを建てて、そのまま継続させたのです。つまり、旧日本軍に忠誠を尽くしていた硬直的官僚制度が、今度はアメリカに忠誠を尽くす硬直的官僚制度として戦後も続いているということです。もはや、日本の未来は絶望的で暗澹としています。
この国の衰退は、少子高齢化とグローバル化による技術の拡散による経済衰退は、やむをえないところのあるものです。それは、運命的な不可避のものです。しかし、今回の空幕長問題、結果的にアメリカ・中国を利して日本に打撃を与える制服組の空幕長を生んだ官僚、官僚制度が国を滅ぼすのは、人災です。
今後、日本が生き残るには、石橋湛山の唱えた小日本主義、軍事的拡大を目指すのではなく、米中露印豪東南アジア諸国中東諸国アフリカ諸国ラテンアメリカ諸国などとの多数の諸外国と経済的友好関係を結び、面子ではなく実利をとる多国間貿易経済立国として生き残るしか道はないと思います。そして、日本が生き残るには、今後も拡大してゆくアジアの地域大国である中国は絶対に友好しなければならない国です。
日本は、全方面外交、特に地域大国及び資源国との友好を図らなければ、今後成り行きません。具体的には、アメリカだけでなく(アメリカとの友好も勿論必要です)、中国、ロシア、インド、イランなどとの友好関係を重視しなければ日本は生き残れません。中国と友好関係を結ぶことによって、パキスタンとも友好できます。今現在、アメリカは、自滅的としか考えられない行動(パキスタンで軍事行動)を起こしており、死者を多数だしており、パキスタン政府がアメリカに抗議してアメリカとパキスタンの関係は完全に敵対化しています。中国は現パキスタン政権と極めて友好な関係にあります。中国と日本が友好的になることは、パキスタンや資源諸国であるスーダンなどのアフリカ諸国とも友好的になれる可能性を持てるのです。
またロシアと友好的な関係を持つことは、ロシアと極めて友好的な関係にある中東やEU諸国、イラン・カタール・リビア・イタリア・ドイツなどと友好関係を結べる可能性を持てます。
友好的な関係を持つということは、軍事力ではなく、経済的に貿易が出来るということです。核を持つことができない敗戦国日本は軍事力ではなく、貿易で生き残ってゆくしか道がありません。だからこそ、敗戦国イタリアはロシア・リビアと手を結び、敗戦国ドイツはロシアと手を結んでいるのです。ドイツもイタリアもアメリカと友好的な関係でありながら、イタリアはロシア・リビア、ドイツはロシアと手を結んでいます。これは多重安全保障といって、経済立国、軍事小国が生きながらえる為の唯一の方法です。
日本は敗戦国の中でただ日本一国のみ、アメリカだけの完全な支配下にありましたが、もはや、アメリカがこれまでのように日本を支配下として搾取しながらある程度保護するような状況が続くことは考えられません。アメリカは段階的に日本を徹底的に搾取しながら、保護する状況からは手を引いてゆくでしょう。その時、日本が同じ敗戦国であるドイツやイタリアのような、自国の生き残りを掛けた多重安全保障ができなければ、日本は地域大国に飲み込まれて消滅すると思います。
そして、日本の硬直した官僚制度はその方向(ドイツやイタリアのような多重安全保障を目指すのではなく、対米従属一本槍)に進みつつあり、僕は絶望的な気持ちです。僕は日本の大勢の人々の生命が生き残って欲しいと願うのに、官僚達は全く反対の方向、世界の再編成の潮流とは全く逆の方向(衰退するアメリカに追従し続ける)に動いています。
結局、硬直した制度(官僚制度)の中にいる官僚達が、特に外務官僚達がワールド・グランド・デザインを持たずに、狭い世界でしか動いていないことが、大日本帝国の過ちの一因であり、そして、現日本国の過ちとしてこの国は極めてバッドな方向で衰退してゆくと思います。今の日本がベターな方向で動くことが、対米従属官僚制度によって不可能な形に、デザインされてしまっているからです。僕は絶望的です。日本はバッドな衰退をしてゆく可能性が現状最も高いです。
(敗北の後)再建されたビザンティン帝国は、かつての大帝国の面影をどこにもとどめないまったくの小国家にすぎなかった。そのうえ先に述べたイタリア都市への経済的従属にも変化がなかった。コンスタンティノーブル奪回に協力してくれていたジェノアはもちろん、ラテン帝国の黒幕であったヴェネツィアにさえも通商上の特権を与えている。
このようにパライオロゴス王朝時代(1261〜1453年)のビザンティン帝国は、経済的には、当時地中海に雄飛していたイタリア都市に従属していたのであるが、まもなくより強力な勢力が出現し、政治的にも次第に主体性を失ってゆく。最終的にビザンティン帝国を征服するオスマン・トルコ帝国である。
(新興諸国である)イタリア商業都市の経済力に圧倒され、(新帝国である)オスマン・トルコの軍事力に屈していったこの時期のビザンティン帝国の姿は、惨めとしかいいようがない。そのうえ、ビザンティン特有の陰謀、内乱、クーデター(自国利益を全く考えない宮廷高官達の国内での利権争いによる内輪もめ)は相変わらずで、落ち目の帝国の悲惨さに輪をかけていた。
(井上浩一「生き残った帝国ビザンティン」)
いつもマクロ的にもミクロ的にも絶望的なことしかかけず、本当にごめんなさい。僕の生活を助けて頂いているお方に心から感謝しております。食事面でとても支えて頂いております。本当にありがとうございます。ギフト券やアフィリエイトで僕を助けてくれるお方々になんとか恩返しがしたいのですが、現状の世界情勢下において今の日本の動き(空幕長問題)は明らかに、日本をバッドな方向に導いています。
僕は、日本の大勢の人々が、生命を安全に保持され、戦火に巻き込まれず、僕のような貧困に陥らず、幸せに生活して欲しいと願っています。そのことを、ひたすら祈っています。
知るということ、世界を知る、社会を知る、国際世界を知るということはとても大切なことだと思います。そして、皆様方が、生命の安全と、人々との絆を大切にして、考えて、行動して、日本が衰退しても、生き残って欲しいと、心から願います。祈っております。
今、日本に鈴が鳴っています。その音色について、考え、より良いと思える道を一人一人が選択して行く事が大切だと思います。
「僕は鈴をならす」
僕は 鈴を ならす
それは 僕のまわりの ささやかな空気をゆるがし
はるか彼方の
君たちに だれよりもひびく
僕は 鈴を ならす
鈴は 僕を ならす
その音は それを それとわかる人に
どうしても聞こえてしまう
その音は 水色や 悲しみに形をかえて
君たちを 夜なら なかなか
ねかさない
(銀色夏生「黄昏国」)
参考作品(amazon)
黄昏国
石橋湛山評論集 (岩波文庫 青 168-1)
石橋湛山―リベラリストの真髄 (中公新書)
生き残った帝国ビザンティン (講談社学術文庫 1866) (講談社学術文庫 1866)
アマゾン食品・飲料ストア
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