2008年09月26日 22:03
気力が落ちて心身ともに辛い状態であまり更新できないかもしれずお許しください。「カムイ伝」第一部の最初だけでも、大勢の人々によまれてくれたらいいなと思っています。

新聞社とかの予想をTVで流していて事前予想自民党勝利とか出てて、なんか、もう、完全に気力が失われました。貧困層にとっては、景気最優先経済最優先の自民党の苛烈な政策が、このまま続くわけで、もう疲れ果てて何もかも悲観的です。どうか「カムイ伝」とか、全部でなくても、第一部の最初の最初、白狼がいじめにあい差別される話あたりぐらいまででも、日本の大勢の人々に読んで頂けたら、いいなと思います。カムイ伝に描かれる殿様=世襲政治家と役人=キャリア官僚が結託していて、貧しい層はみんな分断されて弱者が更なる弱者を痛めつけて強者が肥え太る有様、まさに現代日本社会そのものですから…。カムイ伝は非常に優れた漫画なので、最初のところだけでも、ぜひ読んで欲しいです。
もし、みなさんが、人間としての正当な要求を無視され、おしつぶされてしまったとしたら、どのように憤慨し、かつ悲しむことだろう!!今日(現代)、人間社会は高度に発展し、いよいよ、人びとにとって生活は喜びとならなければならないはずなのに、事実は逆である。
この物語(カムイ伝)も、寛永の末から寛永年間に至る三十二年間の歴史の中から、喜びの生活をもとめて、そこから少しでも前へ進もうとした人びとの生活をうきぼりにしてみた。
領主・剣客・忍者・商人・学者・そして百姓…さらにしいたげられていたさまざまな人びとが登場してくるであろう。そして、それらの人びとがおのれの意志(人間らしく生きようとする意志)とはまったくかけはなれた生涯を展開しなければならなかったさまを、ごらんねがいたい。(中略)
どうも、オオカミの生活に、たちいりすぎたようだ。(中略)白オオカミが(他のオオカミと色が違うということで)仲間からうける差別の問題も、そのまま人間社会の差別の問題と、同一視はできない。
人間社会の場合には、支配者の利益保存のために、政策として差別がこしらえられ、身分というものが法制化されている。しかも、この差別によって、人びとは互いに反目しあい、分裂し、自ら歴史を逆行させようとする支配者の権力を支える結果になっている。
(白土三平「カムイ伝 第一部」より)
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