2017年02月
2017年02月02日 04:14
以前のエントリ(http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1920846.html)で3DSのフリーゲームプレイソフト「3DSツクールフェスプレイヤー」について取り上げたのですが、今回はもう少し詳しく、3DSで遊べる様々な優れた無料ゲームをご紹介していきますね。
まず、ツクール製フリーゲームと言えば忘れてはならないのがVIPRPGですが、ちゃんと3DSツクールフェスにもあるんですね!3DSツクールフェスではVIPRPG短編の傑作「やみいち!」の移植版「闇市」がプレイできます。オリジナルのPC版については下記サイトさんが詳しいです(DLURLもあります)。
FreegameRavuem やみいち! [フリーゲーム]
http://freegames-review.blog.so-net.ne.jp/yamiichi
本作「闇市」は3DSツクールフェスという、VIPRPG素材がほぼ使えない厳しい制限の中で物凄く忠実かつ丁寧にPC版の「やみいち!」を移植していて心から感服した作品です。ちゃんと闇市(ダークネス1)ぽいグラフィック使ってたり、武道家と戦闘イベントとか、再現度が完璧すぎてもう涙でそうなほど良かった。VIPRPGプレイヤーの皆様方にぜひプレイをお勧めする逸品です。
プレイ方法はRPGツクールフェスプレイヤーを起動する→スタート→ゲームのダウンロード→投稿作品のダウンロードと選び、
・みんなの作品→検索→タイトル→「闇市」と入力して検索
・みんなの作品→検索→ニックネーム→「viprpg」と入力して検索
でダウンロードできてプレイできます。他にも最近プレイして面白かったゲームを挙げますと(タイトルもしくはニックネームの検索でDLできます)
タイトル「オークロニクル」ニックネームは「ちそら」さん。
詳細は前述のエントリにて取り上げた作品。本当に良くできている。とても優しい物語で、前述したようにけものフレンズ好きに超お勧めです!
タイトル「ハーレムブレイク」ニックネームは「時のこだわり」さん。
これは凄く良くできているRPG、お気に入りの作品です。全体的にはアトラスの「女神転生if」のオマージュのような作品で、学校が丸ごと異世界に飲み込まれ、その異世界で冒険することになるのですが…。その異世界は、過去に魔術師が自分の欲望を叶えるために作った複数の異世界で、異世界の主になるものの願望がそれぞれの世界を支配するんですね。異世界の主になった学校の生徒サダミチは、世界を様々な種類のラノベ系ハーレム(お嬢様学校ハーレム、王道ファンタジー世界ハーレム、アマゾネス世界ハーレム等)に変えて世界の人々も学校の女生徒達もハーレム要員として支配していきます。
主人公達はサダミチを倒すために、すなわち彼の支配する各種ハーレム世界を破壊するために旅立つというストーリー。このハーレム世界の破壊にも色々一筋縄ではいかない設定があったり、とても面白かったです。女神転生ifのオマージュRPGとして最高の出来だと思いますね。ぜひプレイをお勧めする逸品です。
タイトル「クマる?」ニックネームは「ZEDA」さん。
これもとても面白かった。究極生命体であるところの「クマ」が主人公の作品でして、ブラックでシュールなユーモアと下ネタギャグの作風ですが、下品になりすぎず楽しめる作品。アラレちゃんとか思い出しましたね。アラレちゃんも結構シュールでブラックユーモアな作品でしたし。ただ、まだ全部のエンディングが見つかっていない…。ラスボスは撃破しましたが、ラスボス撃破してなおかつ全員生存エンドがあるのかな?
タイトル「あの日に戻って君を守る」ニックネームは「shin」さん。
タイムトラベルSF。輪のように循環する因果のタイムパラドックスを物語のミステリーとして組み込んでいる王道でよく出来た作品。このウロボロスの蛇的なタイムパラドックスは定番中の定番で、前回のエントリで取り上げたハインラインなども使っていますね。面白かったです!
タイトル「古畑任三郎」ニックネームは「よっちゃん」さん。
「古畑任三郎 しゃべりすぎた男」をRPGとして物凄く忠実に再現したオマージュ作品。古畑愛の伝わってくる物凄い作りこみには感服の一言。
タイトル「朝の脱出」ニックネームは「威月」さん。
短時間で気軽に遊べる良く出来た脱出ゲー。こういうサクッとできるゲーム大好き。
タイトル「魔 物 語」ニックネームは「(´・ω`・) 。」さん。
モンスター達が主人公の掌編RPG。ラストハルマゲドンとか思い出して楽しく遊べた作品。
タイトル「ファイナルラヴ」ニックネームは「うさぎ」さん。
良く作り込まれたギャグゲー。ギャグゲーとしてよく出来ていて楽しく遊べた作品。
タイトル「ナゲットモンスター」ニックネームは「モツ」さん。
ポケモンとマクドナルドが奇跡の融合を遂げたギャグRPG。これまた非常にポケモン愛が深く作りこまれていてプレイしていて吹いた。こういう如何にもインディーズならではのギャグパロディゲー大好きです!ただ、結構唐突にゲームオーバーになるイベントがあるので、セーブはこまめに。
タイトル「学園生活」ニックネームは「リュウガ」さん。
初期のVIPRPGを彷彿させるようなカオスゲーム。ゲームの全てがメチャクチャですが、それが個人製作の醍醐味、フリゲーの味があるんだなあ。ネームレスtとの戦闘で主人公が死亡した後、蘇生方法が分からず主人公が死亡したままゲームを進めてクリア!屋上の飛行機衝突イベントとかあらゆるところにカオスなイベントが入っていて楽しかったですね!
タイトル「NEWワールド」ニックネームは「アオイ」さん。
丁寧に作られたソード・アート・オンライン系RPG。物語は王道中の王道ですが、丁寧に作られていて好感が持てました。主人公のみがとてつもなく強くなる(閃光爆裂剣!)のは、ソード・アート・オンライン系ということであえてそうなされているのかな。最後まで面白くプレイできました。
他にも3DSツクールフェスの面白いゲームは色々あるのですが、今回はこれくらいで。取り上げた作品、どれも面白くて良かったですね。どなたか「けものフレンズ」のフリーゲーム製作を行ってくれないかな…。
後、先にツイッターの方に書いたんですが、ゾラン・ジヴコヴィッチの幻想小説「12人の蒐集家/ティーショップ」読了。私はジヴコヴィッチの作品が大好きで、黒田藩プレスの「ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語」と21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集「時間はだれも待ってくれない」の方も読んでいたんですが(最高の感銘を受けました)、今回読んだ「12人の蒐集家」もまた最高に面白すぎた!!三度目のジヴコヴィッチ体験もまた素晴らしい読書体験でした。
「ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語」読了。素晴らしすぎる!!
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1609183.html
21世紀東欧SFファンタチスカ傑作集「時間は誰も待ってくれない」読了。チェルノブイリテーマの短編が強烈過ぎる…。
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1604550.html
「12人の蒐集家」は、それぞれ奇妙な蒐集癖を持つ12人の蒐集家の奇妙な運命を描いた連作短編集。奇妙な味の物語として抜群の出来で、連作短編それぞれは、切れ味短いショートショートのような掌編で、どことなく星新一さんのショートショートを彷彿とさせるような鮮やかさと驚きを持った、センス・オブ・ワンダーな作品群。それらを連作短編として読んでいるのは、万華鏡を覗き込んだかのような、煌く色彩を持つ宝石が素晴らしい有機的な形を描くような感覚を覚える作品でした。
あと、どことなく、とぼけていてなおかつシリアスな独特の奇妙な味わいが、ジョジョの奇妙な冒険の荒木飛呂彦さんを彷彿とさせるようなところがありましたね。自分の爪を完璧にコレクションすることに全力を注いでいる男の奇妙な運命を描いた「爪」とか、ジョジョの第四部の吉良吉影とか思い出しました。この話は、落ちが凄い。思わず吹いた。確かに、論理的な帰結ではあるのですが…。
後は、「ことば」の蒐集家を描いた「ことば」とか凄く良かったですね。なぜ、人間は何かを書くのかということを、その最も根源にある「何かを読み、そして書く」という純粋な内的衝動(マックス・ウェーバーですね)をそのままに、純朴に書き続けている「ことば」の蒐集家を通して、ことばを書くということの最も根源的な気持ちを思い出させてくれる傑作でしたね…。
ゾラン・ジヴコヴィッチの幻想小説「12人の蒐集家/ティーショップ」、素晴らしい幻想小説でした。お勧めです。作者のジヴコヴィッチはセルビア語で書いており、日本にセルビア語を翻訳する翻訳家の方がいらっしゃらないため、英訳版を更に日本語に翻訳する形で翻訳されており、まだまだ日本では翻訳が少ないのですね。これから、翻訳が進んで欲しいと心から思う作家の一人でありますね…。
12人の蒐集家/ティーショップ (海外文学セレクション)
著者:ゾラン・ジヴコヴィッチ
東京創元社(2015-11-28)
販売元:Amazon.co.jp
ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語 (Zoran Zivkovic's Impossible Stories)
著者:ゾラン・ジフコヴィッチ
Kurodahan Press(2010-10-15)
販売元:Amazon.co.jp
時間はだれも待ってくれない
東京創元社(2011-09-29)
販売元:Amazon.co.jp
けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック (1)
KADOKAWA(2017-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
ようこそジャパリパークへ(初回限定盤)
アーティスト:どうぶつビスケッツ×PPP
ビクターエンタテインメント(2017-02-08)
販売元:Amazon.co.jp
アマゾンギフト券ストア
アマゾンOTAKUストア
TVゲーム総合ストア
アニメーション総合ストア
漫画コミック総合ストア
ホビー・フィギュア・トレカ総合ストア
食品&飲料総合ストア
ペット用品総合ストア
電化製品・家電製品総合ストア
パソコン及び周辺機器・消耗品総合ストア
PC18禁ゲーム総合ストア
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まず、ツクール製フリーゲームと言えば忘れてはならないのがVIPRPGですが、ちゃんと3DSツクールフェスにもあるんですね!3DSツクールフェスではVIPRPG短編の傑作「やみいち!」の移植版「闇市」がプレイできます。オリジナルのPC版については下記サイトさんが詳しいです(DLURLもあります)。
FreegameRavuem やみいち! [フリーゲーム]
http://freegames-review.blog.so-net.ne.jp/yamiichi
本作「闇市」は3DSツクールフェスという、VIPRPG素材がほぼ使えない厳しい制限の中で物凄く忠実かつ丁寧にPC版の「やみいち!」を移植していて心から感服した作品です。ちゃんと闇市(ダークネス1)ぽいグラフィック使ってたり、武道家と戦闘イベントとか、再現度が完璧すぎてもう涙でそうなほど良かった。VIPRPGプレイヤーの皆様方にぜひプレイをお勧めする逸品です。
プレイ方法はRPGツクールフェスプレイヤーを起動する→スタート→ゲームのダウンロード→投稿作品のダウンロードと選び、
・みんなの作品→検索→タイトル→「闇市」と入力して検索
・みんなの作品→検索→ニックネーム→「viprpg」と入力して検索
でダウンロードできてプレイできます。他にも最近プレイして面白かったゲームを挙げますと(タイトルもしくはニックネームの検索でDLできます)
タイトル「オークロニクル」ニックネームは「ちそら」さん。
詳細は前述のエントリにて取り上げた作品。本当に良くできている。とても優しい物語で、前述したようにけものフレンズ好きに超お勧めです!
タイトル「ハーレムブレイク」ニックネームは「時のこだわり」さん。
これは凄く良くできているRPG、お気に入りの作品です。全体的にはアトラスの「女神転生if」のオマージュのような作品で、学校が丸ごと異世界に飲み込まれ、その異世界で冒険することになるのですが…。その異世界は、過去に魔術師が自分の欲望を叶えるために作った複数の異世界で、異世界の主になるものの願望がそれぞれの世界を支配するんですね。異世界の主になった学校の生徒サダミチは、世界を様々な種類のラノベ系ハーレム(お嬢様学校ハーレム、王道ファンタジー世界ハーレム、アマゾネス世界ハーレム等)に変えて世界の人々も学校の女生徒達もハーレム要員として支配していきます。
主人公達はサダミチを倒すために、すなわち彼の支配する各種ハーレム世界を破壊するために旅立つというストーリー。このハーレム世界の破壊にも色々一筋縄ではいかない設定があったり、とても面白かったです。女神転生ifのオマージュRPGとして最高の出来だと思いますね。ぜひプレイをお勧めする逸品です。
タイトル「クマる?」ニックネームは「ZEDA」さん。
これもとても面白かった。究極生命体であるところの「クマ」が主人公の作品でして、ブラックでシュールなユーモアと下ネタギャグの作風ですが、下品になりすぎず楽しめる作品。アラレちゃんとか思い出しましたね。アラレちゃんも結構シュールでブラックユーモアな作品でしたし。ただ、まだ全部のエンディングが見つかっていない…。ラスボスは撃破しましたが、ラスボス撃破してなおかつ全員生存エンドがあるのかな?
タイトル「あの日に戻って君を守る」ニックネームは「shin」さん。
タイムトラベルSF。輪のように循環する因果のタイムパラドックスを物語のミステリーとして組み込んでいる王道でよく出来た作品。このウロボロスの蛇的なタイムパラドックスは定番中の定番で、前回のエントリで取り上げたハインラインなども使っていますね。面白かったです!
タイトル「古畑任三郎」ニックネームは「よっちゃん」さん。
「古畑任三郎 しゃべりすぎた男」をRPGとして物凄く忠実に再現したオマージュ作品。古畑愛の伝わってくる物凄い作りこみには感服の一言。
タイトル「朝の脱出」ニックネームは「威月」さん。
短時間で気軽に遊べる良く出来た脱出ゲー。こういうサクッとできるゲーム大好き。
タイトル「魔 物 語」ニックネームは「(´・ω`・) 。」さん。
モンスター達が主人公の掌編RPG。ラストハルマゲドンとか思い出して楽しく遊べた作品。
タイトル「ファイナルラヴ」ニックネームは「うさぎ」さん。
良く作り込まれたギャグゲー。ギャグゲーとしてよく出来ていて楽しく遊べた作品。
タイトル「ナゲットモンスター」ニックネームは「モツ」さん。
ポケモンとマクドナルドが奇跡の融合を遂げたギャグRPG。これまた非常にポケモン愛が深く作りこまれていてプレイしていて吹いた。こういう如何にもインディーズならではのギャグパロディゲー大好きです!ただ、結構唐突にゲームオーバーになるイベントがあるので、セーブはこまめに。
タイトル「学園生活」ニックネームは「リュウガ」さん。
初期のVIPRPGを彷彿させるようなカオスゲーム。ゲームの全てがメチャクチャですが、それが個人製作の醍醐味、フリゲーの味があるんだなあ。ネームレスtとの戦闘で主人公が死亡した後、蘇生方法が分からず主人公が死亡したままゲームを進めてクリア!屋上の飛行機衝突イベントとかあらゆるところにカオスなイベントが入っていて楽しかったですね!
タイトル「NEWワールド」ニックネームは「アオイ」さん。
丁寧に作られたソード・アート・オンライン系RPG。物語は王道中の王道ですが、丁寧に作られていて好感が持てました。主人公のみがとてつもなく強くなる(閃光爆裂剣!)のは、ソード・アート・オンライン系ということであえてそうなされているのかな。最後まで面白くプレイできました。
他にも3DSツクールフェスの面白いゲームは色々あるのですが、今回はこれくらいで。取り上げた作品、どれも面白くて良かったですね。どなたか「けものフレンズ」のフリーゲーム製作を行ってくれないかな…。
後、先にツイッターの方に書いたんですが、ゾラン・ジヴコヴィッチの幻想小説「12人の蒐集家/ティーショップ」読了。私はジヴコヴィッチの作品が大好きで、黒田藩プレスの「ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語」と21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集「時間はだれも待ってくれない」の方も読んでいたんですが(最高の感銘を受けました)、今回読んだ「12人の蒐集家」もまた最高に面白すぎた!!三度目のジヴコヴィッチ体験もまた素晴らしい読書体験でした。
「ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語」読了。素晴らしすぎる!!
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1609183.html
21世紀東欧SFファンタチスカ傑作集「時間は誰も待ってくれない」読了。チェルノブイリテーマの短編が強烈過ぎる…。
http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1604550.html
「12人の蒐集家」は、それぞれ奇妙な蒐集癖を持つ12人の蒐集家の奇妙な運命を描いた連作短編集。奇妙な味の物語として抜群の出来で、連作短編それぞれは、切れ味短いショートショートのような掌編で、どことなく星新一さんのショートショートを彷彿とさせるような鮮やかさと驚きを持った、センス・オブ・ワンダーな作品群。それらを連作短編として読んでいるのは、万華鏡を覗き込んだかのような、煌く色彩を持つ宝石が素晴らしい有機的な形を描くような感覚を覚える作品でした。
あと、どことなく、とぼけていてなおかつシリアスな独特の奇妙な味わいが、ジョジョの奇妙な冒険の荒木飛呂彦さんを彷彿とさせるようなところがありましたね。自分の爪を完璧にコレクションすることに全力を注いでいる男の奇妙な運命を描いた「爪」とか、ジョジョの第四部の吉良吉影とか思い出しました。この話は、落ちが凄い。思わず吹いた。確かに、論理的な帰結ではあるのですが…。
後は、「ことば」の蒐集家を描いた「ことば」とか凄く良かったですね。なぜ、人間は何かを書くのかということを、その最も根源にある「何かを読み、そして書く」という純粋な内的衝動(マックス・ウェーバーですね)をそのままに、純朴に書き続けている「ことば」の蒐集家を通して、ことばを書くということの最も根源的な気持ちを思い出させてくれる傑作でしたね…。
プルシャルはことばを蒐集している。蒐集を始めたのは、愛の詩集を初めて読んだ五十六歳のときだ。(中略)なんといっても、待っているのは喜びであって、苦痛ではないからだ。美を書き記すより楽しいことがほかにあるだろうか?
(ジヴコヴィッチ「12人の蒐集家」「ことば」より)
ゾラン・ジヴコヴィッチの幻想小説「12人の蒐集家/ティーショップ」、素晴らしい幻想小説でした。お勧めです。作者のジヴコヴィッチはセルビア語で書いており、日本にセルビア語を翻訳する翻訳家の方がいらっしゃらないため、英訳版を更に日本語に翻訳する形で翻訳されており、まだまだ日本では翻訳が少ないのですね。これから、翻訳が進んで欲しいと心から思う作家の一人でありますね…。
12人の蒐集家/ティーショップ (海外文学セレクション)
著者:ゾラン・ジヴコヴィッチ
東京創元社(2015-11-28)
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ゾラン・ジフコヴィッチの不思議な物語 (Zoran Zivkovic's Impossible Stories)
著者:ゾラン・ジフコヴィッチ
Kurodahan Press(2010-10-15)
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けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック (1)
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ようこそジャパリパークへ(初回限定盤)
アーティスト:どうぶつビスケッツ×PPP
ビクターエンタテインメント(2017-02-08)
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2017年02月01日 03:26
けものフレンズ第4話視聴。第4話は完全に廃墟と化している人類文明の痕跡、過去にジャパリパークの地下迷宮アトラクションとして作られた施設が今は経年劣化と放置により崩壊した廃墟の地下遺跡として残っていて、そこを探検する話だったんですが、そこに住んでいるツチノコさんが色々なことを知っていて、かなりの謎が解けてきた感じですね。
ツチノコさんは他のフレンズ達が知らない貨幣ジャパリコイン(人類種の文化としての貨幣)の存在や人類文明の痕跡である廃墟の科学技術(遺跡の自動ドアやドアのオートロックシステム)が「人類種という種が残した技術」ということを知っていて、ボスは人類種(カバンちゃん)にしか応答しないロボットであることも知っていた。そして遺跡が「やはりここはヒト(人類種)を楽しませる為にわざわざ作られたんだ」と理解していた。
そして第4話の最大のポイントは、ツチノコさんが、「たぶん、(テーマパークのアトラクションは)正式に始まる前に例の異変が起きて、だから、地図には載っていなかったんだろう」
そして最後に、カバンちゃんを見送りながら、「アイツ、絶滅していなかったんだ」と呟くことです。
この情報を総合的に考えれば、ツチノコさんは
「ボスは人類種にしか反応しない為、ボスが反応するかばんちゃんを人類だと思っている」
「人類種は既に絶滅していると思っていた」
ということです。地下迷宮アトラクションの廃墟化のただ事ではない放置による経年劣化などから見ても(壁も床も橋も完全に朽ちている。それが今回、彼らをセルリアンから救うことになった)、人類文明が、少なくとも「例の異変」とやらで、ジャパリパークからいなくなり、そして、それは「人類の絶滅」すら想定されるものであったことが予想されます。
けものフレンズが人類終焉後の遥かな未来を描くポスト・アポカリプスSFにしてポスト・ヒューマンSFであることがほぼ確定かと。人類は「例の異変」によって、「人類種絶滅クラスのイベント」に遭遇し、そして時は流れ…
人類種はかばんちゃんを残して絶滅したか、もしくは別生命へと変異した(「地球最後の男」等)
人類種は外界と隔絶したドーム施設や地下施設などを作りそこに立てこもることで生き延びている(「レベル・セブン」ディックの各作品等)
人類種は遺伝子からの再生技術等による肉体復活を夢見て肉体を捨てた状態で施設に保全されている(「風の谷のナウシカ」等)
人類種は地球外へ脱出した。月、スペースコロニー、火星や金星などへの脱出。太陽系脱出もあるかも。(「翠星のガルガンティア」「太陽系最後の日」等)
人類種自身が人間の肉体を異変に耐えられるように改変した。(「翠星のガルガンティア」「華竜の宮」「ハイペリオン」)
といったようなことが考えられます。
また、第4話で、ほのぼのほんわかしていたフレンズ達の世界も、セルリアンという、フレンズを捕食するものによっておびやかされていること、また死の概念があることも明らかにされました(かばんちゃんが、セルリアンが落ちていった深い穴を見て、もし自分達が落ちていたらと恐怖している)、完全に本格SFにしてハードSFな路線が第4話では展開され(もちろん、全体としては第4話もほのぼのとした優しい世界なのですが、世界の設定の影に不穏さが溢れている)、今後の展開が全く予想がつかなくなってきました。
私はSFが小さい頃から大好きなので、この本格SF展開には本当に心から感興を覚えていますね。小学生の頃にハインラインを読んで、「うわあ、SFって面白いなあ!」と思ってSFを読み漁るようになった頃の気持ちを思い出させてくれる。私はSF小説は小学4年くらいのときにハインラインから入ったので。一番最初に読んだのが「ハインライン傑作選」のどれかで、それが面白くて傑作選を全部読んで、長編で「夏への扉」読んでって感じで嵌っていったんですね。それで、SFを色々読み漁るようになって、小学生の頃にクラークの「幼年期の終わり」に出会ってしまい、読んだ後、圧倒的に打ちのめされて(小説を読んで価値観が変わって打ちのめされるとか初体験だったので今も覚えている)、読了した後、自分の中でどう考えればいいのか分からずに、部屋の中をずっとぐるぐる歩き回っていたのを覚えています。今思えば、もう、完全にそこでやられてしまったとか…。
「けものフレンズ」は、この、生まれて初めてSFを読んだときの気持ちや、価値観を変えてしまうほどの衝撃を与えるSF作品に初めて出会ったときの気持ちを思い出させてくれる、私にとっての最高のSF作品ですね。本当にこの作品に出会えて良かった。
そして、この「けものフレンズ」を見て、SFの面白さに目覚める若い人達がいるかなと思うとそれが楽しみですね。けものフレンズは、本当に凄いSFなので、日本のSF界隈は、今もほとんどがこの作品に反応していませんが(作品の存在自体を知らないのかも知れない)、この作品を見て、SFに目覚めることとなる若い人々のためにも、「けものフレンズとSFの素晴らしさ」について、SF界隈のお方々は語って欲しいですね…。
幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
著者:クラーク
光文社(2007-11-08)
販売元:Amazon.co.jp
失われた遺産 (ハヤカワ文庫 SF 482 ハインライン傑作集 1)
著者:ロバート A.ハインライン
早川書房(1982-08)
販売元:Amazon.co.jp
けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック (1)
KADOKAWA(2017-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
ようこそジャパリパークへ(初回限定盤)
アーティスト:どうぶつビスケッツ×PPP
ビクターエンタテインメント(2017-02-08)
販売元:Amazon.co.jp
太陽系最後の日 (ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク 1) (ハヤカワ文庫SF)
著者:アーサー・C・クラーク
早川書房(2009-05-30)
販売元:Amazon.co.jp
レベル・セブン―第七地下壕 (1960年)
著者:モルデカイ・ロシュワルト
弥生書房(1960)
販売元:Amazon.co.jp
華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
著者:上田 早夕里
早川書房(2010-10-22)
販売元:Amazon.co.jp
ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
著者:ダン シモンズ
早川書房(2000-11)
販売元:Amazon.co.jp
ハイペリオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
著者:ダン シモンズ
早川書房(2000-11)
販売元:Amazon.co.jp
最後から二番目の真実 (創元SF文庫)
著者:フィリップ・K. ディック
東京創元社(2007-05)
販売元:Amazon.co.jp
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ツチノコさんは他のフレンズ達が知らない貨幣ジャパリコイン(人類種の文化としての貨幣)の存在や人類文明の痕跡である廃墟の科学技術(遺跡の自動ドアやドアのオートロックシステム)が「人類種という種が残した技術」ということを知っていて、ボスは人類種(カバンちゃん)にしか応答しないロボットであることも知っていた。そして遺跡が「やはりここはヒト(人類種)を楽しませる為にわざわざ作られたんだ」と理解していた。
そして第4話の最大のポイントは、ツチノコさんが、「たぶん、(テーマパークのアトラクションは)正式に始まる前に例の異変が起きて、だから、地図には載っていなかったんだろう」
そして最後に、カバンちゃんを見送りながら、「アイツ、絶滅していなかったんだ」と呟くことです。
この情報を総合的に考えれば、ツチノコさんは
「ボスは人類種にしか反応しない為、ボスが反応するかばんちゃんを人類だと思っている」
「人類種は既に絶滅していると思っていた」
ということです。地下迷宮アトラクションの廃墟化のただ事ではない放置による経年劣化などから見ても(壁も床も橋も完全に朽ちている。それが今回、彼らをセルリアンから救うことになった)、人類文明が、少なくとも「例の異変」とやらで、ジャパリパークからいなくなり、そして、それは「人類の絶滅」すら想定されるものであったことが予想されます。
けものフレンズが人類終焉後の遥かな未来を描くポスト・アポカリプスSFにしてポスト・ヒューマンSFであることがほぼ確定かと。人類は「例の異変」によって、「人類種絶滅クラスのイベント」に遭遇し、そして時は流れ…
人類種はかばんちゃんを残して絶滅したか、もしくは別生命へと変異した(「地球最後の男」等)
人類種は外界と隔絶したドーム施設や地下施設などを作りそこに立てこもることで生き延びている(「レベル・セブン」ディックの各作品等)
人類種は遺伝子からの再生技術等による肉体復活を夢見て肉体を捨てた状態で施設に保全されている(「風の谷のナウシカ」等)
人類種は地球外へ脱出した。月、スペースコロニー、火星や金星などへの脱出。太陽系脱出もあるかも。(「翠星のガルガンティア」「太陽系最後の日」等)
人類種自身が人間の肉体を異変に耐えられるように改変した。(「翠星のガルガンティア」「華竜の宮」「ハイペリオン」)
といったようなことが考えられます。
また、第4話で、ほのぼのほんわかしていたフレンズ達の世界も、セルリアンという、フレンズを捕食するものによっておびやかされていること、また死の概念があることも明らかにされました(かばんちゃんが、セルリアンが落ちていった深い穴を見て、もし自分達が落ちていたらと恐怖している)、完全に本格SFにしてハードSFな路線が第4話では展開され(もちろん、全体としては第4話もほのぼのとした優しい世界なのですが、世界の設定の影に不穏さが溢れている)、今後の展開が全く予想がつかなくなってきました。
私はSFが小さい頃から大好きなので、この本格SF展開には本当に心から感興を覚えていますね。小学生の頃にハインラインを読んで、「うわあ、SFって面白いなあ!」と思ってSFを読み漁るようになった頃の気持ちを思い出させてくれる。私はSF小説は小学4年くらいのときにハインラインから入ったので。一番最初に読んだのが「ハインライン傑作選」のどれかで、それが面白くて傑作選を全部読んで、長編で「夏への扉」読んでって感じで嵌っていったんですね。それで、SFを色々読み漁るようになって、小学生の頃にクラークの「幼年期の終わり」に出会ってしまい、読んだ後、圧倒的に打ちのめされて(小説を読んで価値観が変わって打ちのめされるとか初体験だったので今も覚えている)、読了した後、自分の中でどう考えればいいのか分からずに、部屋の中をずっとぐるぐる歩き回っていたのを覚えています。今思えば、もう、完全にそこでやられてしまったとか…。
「けものフレンズ」は、この、生まれて初めてSFを読んだときの気持ちや、価値観を変えてしまうほどの衝撃を与えるSF作品に初めて出会ったときの気持ちを思い出させてくれる、私にとっての最高のSF作品ですね。本当にこの作品に出会えて良かった。
そして、この「けものフレンズ」を見て、SFの面白さに目覚める若い人達がいるかなと思うとそれが楽しみですね。けものフレンズは、本当に凄いSFなので、日本のSF界隈は、今もほとんどがこの作品に反応していませんが(作品の存在自体を知らないのかも知れない)、この作品を見て、SFに目覚めることとなる若い人々のためにも、「けものフレンズとSFの素晴らしさ」について、SF界隈のお方々は語って欲しいですね…。
幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
著者:クラーク
光文社(2007-11-08)
販売元:Amazon.co.jp
失われた遺産 (ハヤカワ文庫 SF 482 ハインライン傑作集 1)
著者:ロバート A.ハインライン
早川書房(1982-08)
販売元:Amazon.co.jp
けものフレンズBD付オフィシャルガイドブック (1)
KADOKAWA(2017-03-25)
販売元:Amazon.co.jp
ようこそジャパリパークへ(初回限定盤)
アーティスト:どうぶつビスケッツ×PPP
ビクターエンタテインメント(2017-02-08)
販売元:Amazon.co.jp
太陽系最後の日 (ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク 1) (ハヤカワ文庫SF)
著者:アーサー・C・クラーク
早川書房(2009-05-30)
販売元:Amazon.co.jp
レベル・セブン―第七地下壕 (1960年)
著者:モルデカイ・ロシュワルト
弥生書房(1960)
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華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
著者:上田 早夕里
早川書房(2010-10-22)
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ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
著者:ダン シモンズ
早川書房(2000-11)
販売元:Amazon.co.jp
ハイペリオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
著者:ダン シモンズ
早川書房(2000-11)
販売元:Amazon.co.jp
最後から二番目の真実 (創元SF文庫)
著者:フィリップ・K. ディック
東京創元社(2007-05)
販売元:Amazon.co.jp
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