2015年04月

2015年04月17日 19:46

・目を瞑りドラマCDだと思って視聴する。

上記作が話題になってますが、ニンジャスレイヤーは元ネタが「色眼鏡の狂詩曲」なので、ある意味原作(わざと滅茶苦茶な内容に作ってある原作)に忠実なアニメ化と言えなくもないかも…。

アルファルファ作戦 (中公文庫)アルファルファ作戦 (中公文庫)
著者:筒井 康隆
中央公論社(1996-01-18)
販売元:Amazon.co.jp

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2015年04月15日 00:45

僕は不眠症で、睡眠薬を飲まないと睡眠の時間がずれてゆくタイプの不眠症なんですね。それで今までは睡眠薬ハルシオンを飲んでいたんですが、最近、新しくロゼレムって睡眠薬に変わったんですが…。

効かない…。飲んでも眠くならない…。この薬、僕にはマジで効かないですね…。あまりにも眠くならいので起き出して今この文章を書いています。

うーん…。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に比べると効果が弱いのかな…。急に眠くなるハルシオンと違ってなんか睡眠薬を飲んでる感じがしない…。ネットで調べるとベンゾジアピン系睡眠薬よりも副作用が少なく体に優しいのがロゼレム(メラトニン受容作動薬)の利点のようですが、副作用がなくても眠れないと辛い…。病院の定期通院日はしばらく先で、緊急に使えるような医療費も全くないので当分は眠れないまま我慢するしか…。

今まで睡眠薬の力に頼っていたんで気づかなかったですが、眠れないと体が凄くきついですね…。ちなみににゃんこはぐっすり眠っています…。

ロゼレムの作用機序と副作用
http://for-guests.com/rozerem-1438
(ロゼレムは)ベンゾジアゼピン、GABA、ドパミン受容体などに作用せず、メラトニン受容体のみに作用するため、ベンゾジアゼピン系に特徴的な副作用である筋弛緩作用や中止後の反跳性不眠等がみられません。ふらつき、めまい、持ち越し等も少ないです。

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2015年04月13日 16:28

おれの体験じゃ、文学とまったく関係ない人の方がみんな善良ですよ。
(筒井康隆「文学部唯野教授」)

小説家の澄乃ままれ氏が脱税で摘発されましたね。個人だと著作権利用料は源泉徴収される訳で、法人化で源泉徴収逃れというのは個人で活動して収入の多い人の典型的な節税方法なのですが、その法人が著作権収入の一部(報道によると一億二千万)を申告してないのは完全に脱税でアウトですね…。経済小説のまおゆうを書いている以上、当然このことを知らなかったはずがない(法人設立の時点で税金対策の意図がある)と考えるのが妥当かと思います…。

小説家「橙乃ままれ」告発=3000万円脱税容疑―東京国税局
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150413-00000051-jij-soci

個人的に凄く皮肉だなーと思ったのは、ままれ氏の代表作のまおゆうって情実的なもの(個人的感情の好悪)を社会の公平性よりも優先させる態度を批判しているところの大きい作品なわけで、経済小説としてはこの路線は王道なんですが、ままれ氏の脱税後、ままれ氏のファンの一部がままれ氏を擁護している(きっと税金の仕組みを知らなかった、小説家だから金勘定にうといのは仕方ない等の意見)のを見て、これってまおゆうで批判されていた情実的なものを公平性よりも優先させる態度そのものだなと…。

小説家に限らず、作品を作ってその作品で支持を集める芸術家とそのファンの関係って、どうしても情実的な繋がり(感情的な好悪の繋がり)になりやすい訳で、まおゆうで批判している反公平的な情実的なものこそが、ままれ氏を小説家として支えている一つの大きな基盤であることは、皮肉だなあと感じますね…。

個人的には、芸術家本人とその作品は切り離して捉えるべきだと思っているので(悪人でありなおかつ優れた作品を作る芸術家もいれば、善人であるが質の低い作品しか生み出せない芸術家もいる)、このこと(脱税行為)によってままれ氏の書いた小説の価値が毀損されることはないと思いますし、逆に脱税行為自体は明らかにままれ氏の意図的な悪事と判断してよいと思っておりますね。

ただまおゆうは啓蒙経済小説的な意図で書かれていると思うので、作者本人の行為がそれを思い切り裏切っているのが、きわめて皮肉であり、なおかつある意味これも総体的にまおゆうという作品に含めると、一本気な啓蒙作品であるまおゆうがブラックユーモア的な二重構造になって深みが増すとも言える様な気もしないでもないと思いました…。

(読書による啓蒙効果を訴えて文学界に力を持った)スクルーティニー一派がなんでそんなとこまで舞い上がったかというと親玉のリーヴィスが、なぜ文学を読むのかという問いに対して、これ以上はないという説得力のある理由を主張したからなの。つまり早く言や、文学を読むと(啓蒙されて)いい人間になれるって奴ですよ。

これ、おかしいんだよね。おれの体験じゃ、文学とまったく関係ない人の方がみんな善良ですよ。それにさ、これはこの時代の格調高い英文学に対してならある程度言えたかもしれないけど、現代の文学に対しては言えない訳よ。

いや。少しでも文学を読む人間のこと考えたらこの時代にだってこういうこと言えなかった訳です。この少し後でナチのユダヤ人虐殺があるんだけど、虐殺を指揮したナチの将校でゲーテ読んでる奴、ざらにいたんだよね。さらに作品との関連で言えば、現代では太宰読んで自殺する奴、安吾読んで堕落する奴、壇一雄の「火宅の人」読んで家族放り出す奴、サド読んでマゾになる奴、いっぱいいてさ、そういう悪い影響及ぼす作家の作品が逆に傑作としてもてはやされたりしてるもんね。でも戦後一番多かったのはやっぱり「チャタレイ夫人の恋人」読んで不倫やった奴ね。ううん。エマニエルじゃなくてチャタレイ。D・H・ロレンスって作家の。(中略)

(小説・小説家を神聖化して祭り上げるスクルーティニー学派の概念は)だからあれですな。一種の宗教ですな、これは。あっ。でもね、文学を宗教とか、いかに生きるかといった人生の教科書みたいに思ってる人、今でもずいぶん多いんですよ。神聖視するのは勝手だけど、宗教とごっちゃにしちゃいけない。
(筒井康隆「文学部唯野教授」)

文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)
著者:筒井 康隆
岩波書店(2000-01-14)
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2015年04月12日 01:37

進撃の巨人16巻読了。展開もまさに佳境という感じで、今までの前提をひっくり返すようなことが次々と明らかにされていますね。

・巨人を駆逐することは人類、もしくは更に大きなもの(地球環境?)にとってデメリットがあるため、人類が巨人に怯えつつ暮らす現行の世界が望ましい

という概念を人類の支配者層が持っているということが、16巻における一番の大きな開示であったと思います。ここから少し考察してみます。

人類を襲ってない時の巨人は何をしているかというと、野外をうろつき回りながら高熱を発してる訳ですね。巨人が何らかの役に立っているとすると、この高熱が役に立っているのかなと推理します。

以下は僕の私見による仮説です。

進撃の巨人の世界(現行の地球の未来世界。科学技術、特にバイオテクノロジーは現代よりも発展している)において、急激な氷河期の進行が始まる。このままでは地球はスノーボールアースとなり、人類を含む現行生命の大半が死滅する可能性が高くなる。

ウィキペディア「スノーボールアース」
スノーボールアース(英: Snowball Earth、雪球地球、全球凍結、全地球凍結)とは、地球全体が赤道付近も含め完全に氷床や海氷に覆われた状態である。スノーボールアース現象とも呼ばれる。当時の地球を宇宙から見ることができれば、右の図のように、文字通り雪のボールのように見えたと考えられる。(中略)

原生代初期のヒューロニアン氷河時代(約24億5000万年前から約22億年前)の最終期と、原生代末期のスターチアン氷河時代およびマリノニアン氷河時代(約7億3000万年前〜約6億3500万年前)に、地球表面全体が凍結するほどの激しい氷河時代が存在したという考え方が地球史の研究者の間で主流となりつつある。これをスノーボールアース仮説といい、1992年にカリフォルニア工科大学のジョー・カーシュヴィンク教授がアイデアとして専門誌に発表したのが発端である。その後1998年にハーバード大学のポール・ホフマン教授が南アフリカのナミビアでのキャップカーボネイト調査結果などをまとめて科学雑誌サイエンスに投稿し大きな反響を得た。

この仮説において注目するべき点は、それまで「ありえない」と考えられてきた「全球凍結」という壮絶な環境変動が実際に起こったらしいこと、それが原因となって原生生物の大量絶滅(大絶滅)とそれに続く跳躍的な生物進化をもたらしたとされることであろう。たとえば酸素呼吸をする生物の誕生や、エディアカラ生物群と呼ばれる多細胞生物の出現などがスノーボールアース・イベントと密接に関わっていると考えられている。

人類を存続させると共に氷河期による地球環境への影響をなるべく減少させるためのプロジェクト「巨人プロジェクト」が全人類規模で始まる。

「巨人プロジェクト」は、発達したバイオテクノロジーを使い、人間の生体を、高熱を発し続ける知性なき巨人に変化させると共に、巨人になっている間はその人間の老化が起こらなくするプロジェクトである。巨人時は人間としての生体は休眠的に停止しており老化はせず、人間から巨人になり長い時を過ごした後、最終的に人間に戻ることで、長大な時間を乗り越える一種の冷凍睡眠装置的な生体変化として機能する。

巨人が多ければ多いほど巨人の発する熱が氷河期による寒冷化に対して有効となる為、基本的にほぼ全ての人類を巨人化することが人類の総意として決められる。

巨人化を拒んだ人々が逃亡して特定の巨人(人間時の知性と意識を維持し様々な特殊能力を持つ巨人)と手を組んで、人類が存続可能なごく僅かな地域(赤道直下の熱帯等)に壁を作って立てこもる。

進撃の巨人の世界へ…

とこんな感じに考えてみました。上記は氷河期を取り上げましたが、地球環境の大異変ということでは氷河期以外にも色々なことが考えられますね。例えば、放射能汚染やウイルス・細菌汚染etcの何らかの理由で地球の大半に人が住めなくなり、巨人は地球環境が回復するまで人間を保存する冷凍睡眠装置的な生体変化という路線のどれかではないかなと思います。

ただ、氷河期にせよ、放射能汚染、ウイルス・細菌汚染にせよ、特に人類に秘密にする必要は無いわけで…。人類に対し、巨人の成り立ちを人類支配者層が秘密にしている理由が思いつかないんですよね…。ここら辺は今後の展開で行われる真相の開示に期待です。


進撃の巨人(16) (講談社コミックス)進撃の巨人(16) (講談社コミックス)
著者:諫山 創
講談社(2015-04-09)
販売元:Amazon.co.jp

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2015年04月06日 19:45

11/22/63 上
11/22/63 下

先日図書館に行ったら近年のS・キングの本が揃っていたので、まとめ借りして、ただ今、長篇「アンダー・ザ・ドーム」「11/22/63」を読了。両方息もつかせぬ面白さで素晴らしかったんですが、特に面白かったのは後者、「11/22/63」ですね。前者をさらっと紹介した後、後者をメインに紹介させて頂きますね。

前者「アンダー・ザ・ドーム」は、キングお得意の一つの街が超常的な力と人間の悪意によって丸ごと滅びる様を描くパニック都市SFホラー。アメリカ郊外の一つの地方都市が超常的な力の壁を作られて完全封鎖されてしまい、そして最終的に崩壊するまでを描いています。小松左京さんのSF「首都消失」や「物体O」との共通点を指摘する書評が多いようですが、僕は同じく小松左京さんのSF「アメリカの壁」(アメリカが全世界と縁を切って、超常的な力の壁の中に引きこもるSF)を思い出しましたね。壁の内側で壁が消えると困る悪しき連中(連中は巨大な麻薬犯罪や殺人を行っており、壁の消失はFBIらによる逮捕を意味する)が壁の内側で権力を握って、壁を維持しようとするというのが、内側から壁を作って篭っているアメリカの壁っぽいなあと…。

「アンダー・ザ・ドーム」、面白かったんですが、まあ、正直、ハリウッド映画のお約束的な「爆発落ち」には、『なんでも大爆発させて全てがチャラになればいいってもんじゃないよな…』と思ったのも確かですね…。何もかもが吹っ飛んでチャラになるので、読んでて悲壮感よりも、「またこれか!!」という感情がわいてくるような…。終盤は読んでて頭の中にWe'll Meet Againが流れていました。

博士の異常な愛情 We'll Meet Again
https://www.youtube.com/watch?v=094cdbHSMVk

まあ、キングらしい骨太のパニックサスペンスとして、全体として面白く読めました。なかなかお勧めですね。

「11/22/63」は、これは、本当に大傑作ですね。タイムトラベルSFであり、ケネディ大統領暗殺を防ごうとするタイムトラベラーの悲劇を描いています。構造的には、予知能力者の悲哀を描いたキングの「デッド・ゾーン」と同じなんですが(デッド・ゾーンも凄く好きな作品です。キングに嵌ったきっかけの一つで、凄く感動しましたね。思い出すだけで涙が…)、本作はデッド・ゾーンよりも、倫理的に深化していると感じましたね…。

「未来を知っていることで、過去を改変する」これら人知を超えた力を行使しても、それが逆に災厄を招いてしまうというのは、凄く皮肉で、なおかつ人間の限界を描いており、極めて倫理的に真摯な姿勢を感じましたね…。SF作品としては構造的にはケヴィン・J・アンダースンのSF小説「臨界のパラドックス」と同じネタなんですが、現状のアメリカの軍事的動き(核戦略等)を肯定しようとする意図が透けて見える「臨界のパラドックス」とは比較にならぬ、真剣な悲劇性を本作は孕んでいますね。過去を改変することで起きるその悲劇はイデオロギーから完全に離れている人知の及ばぬものであるところに好感が持てました。まさに、古代ギリシア悲劇の数々から、現代アニメのジョジョの奇妙な冒険のEDテーマにまで歌われている通り、「運命というのは正確には読み解けないものさ」

ジョジョ新ED【アク役◇協奏曲 〜ホルホースとボインゴ〜】
https://www.youtube.com/watch?v=opin9fLh1zE

本作「11/22/63」はある種のタイムループ物になっていて、未来の知識により過去を改変するとより巨大な災厄と悲劇が齎されるが、過去を改変しなければ愛する人が損なわれる耐え難い災厄と悲劇が齎されるというのが、主人公にとってとてつもないジレンマになっていて、物語の構造が一直線だったデッド・ゾーンに比べると、凄く深みを増しているのですね。

これはループ物タイムトラベルSFとしても、他から群を抜いた秀逸な出来で、それはやはり、『未来を改変するとより巨大な災いが起きるため、未来の悲劇を正確に知りつつも悲劇を回避するための改変ができない』という本作のテーマ性(人知を超えた超常的な力で世界を改変することはできない、そのようなことを無理に行えば破滅が起きてしまうという倫理的なテーマ性)に起因していると思いますね…。タイムループ物の傑作映画「バタフライエフェクト」を、より大きなテーマで描きなおしたような感じを受けましたね。アメリカの「ニーバーの祈り」がベースにあるのだと思います。

ウィキペディア「ニーバーの祈り」
ニーバーの祈り(ニーバーのいのり、英語:Serenity Prayer)は、アメリカの神学者ラインホルド・ニーバーが作者であるとされる、当初、無題だった祈りの言葉の通称。(中略)

日本語訳(翻訳者:大木英夫)

神よ
変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。

タイムトラベラーの主人公は、最後は過去の改変を断念するのですが、ボロボロになったそんな彼を支えているのは、過去を変える(ケネディ暗殺を防ぐ)ことで未来がより良く変えられると信じて、愛する人と共に過ごした過去の幸せで情熱的な日々、それらの過去の思い出なんですね。しかしそれさえも、過去の改変を断念することで全てはリセットされ、ただ、彼自身の記憶の中のみの思い出となってゆく…。素晴らしく切なく悲しい終わりでした。でも決して読後感は悪いものではない。それは読者も彼の熱意に充ちた行動をキングの素晴らしい筆力によって追体験しているからだと思いますね。作家の力量というものをひしひしと感じさせられました。読んでいて、ラスト、星新一の「鍵」を思い出しましたね…。

なにもいらない。いまのわたしに必要なのは思い出だけだ。それは持っている。
(星新一「鍵」)

SF好き、特にタイムループ作品が好きなSF好きには絶対読んで欲しい作品です。素晴らしい見事なSF作品、キングのSF小説の中でも、最も優れた作品の一つであると思います。


11/22/63 上11/22/63 上
著者:スティーヴン キング
文藝春秋(2013-09-13)
販売元:Amazon.co.jp

11/22/63 下11/22/63 下
著者:スティーヴン キング
文藝春秋(2013-09-13)
販売元:Amazon.co.jp

アンダー・ザ・ドーム 1 (文春文庫)
アンダー・ザ・ドーム 2 (文春文庫)
アンダー・ザ・ドーム 3 (文春文庫)
アンダー・ザ・ドーム 4 (文春文庫)
デッド・ゾーン〈上〉 (新潮文庫)
デッド・ゾーン〈下〉 (新潮文庫)
臨界のパラドックス (ハヤカワ文庫SF)
妄想銀行 (新潮文庫)
バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]
時間ループ物語論

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2015年04月02日 14:47

最新のニンテンドーダイレクトを見たのですが、女神転生+ファイアーエンブレムが悪魔合体した任天堂アトラス合同製作ゲーム「幻影異聞録FE」が面白そうですね。

http://www.nintendo.co.jp/nintendo_direct/20150402/index.html

ゲームムービーで現代日本の学生が現代日本世界でファイアーエンブレム世界の攻撃魔法「エルサンダー」や「ブリザー」使って戦ってるのを見て吹きました。現代世界で現代人がメラやヒャドを使っているかのようなこの、ごちゃ混ぜ感…大好物です!!

僕は昔からこういう「ファンタジー+現実社会」なごちゃ混ぜ系ファンタジーが好きなので、今回のニンテンドーダイレクトでは幻影異聞録FEに一番期待感を覚えましたね。例えば僕はナルニア国物語シリーズでも、ナルニアと現実世界が完全に切り離されているタイプの作品よりも、ナルニアと現実世界が混沌として混じってる作品が大好きなんですね。ゆえに僕の一番好きなナルニア作品は「魔術師のおい」です!!

ウィキペディア
「ナルニア国物語 魔術師のおい」
『魔術師のおい』(まじゅつしのおい、原題:The Magician's Nephew )は、C・S・ルイスによる児童文学「ナルニア国物語」7部作のうち、6番目に執筆・出版された作品。1955年に出版された。ナルニア年代記として時系列順にみると、『ライオンと魔女』に先立つ最も古い時代、ナルニア創成期の物語にあたる。(中略)

ナルニアの天地創造の物語である。聖書の創世記のアナロジーになっているが、キリスト教の知識が無くても物語として十分楽しめる作品である。ふたりの子どもたちの目を通して、ナルニアの天地や生き物たちの創造と、そこにいかにして悪が入り込んだかが語られる。(中略)

あらすじ
魔術師アンドルーは、異世界と行き来のできる魔法の指輪を作った。その効き目を試そうとするアンドルーの策略により、甥のデイゴリーとその遊び友達ポリーは「世界と世界の間の林」に飛ばされる。そこにはいくつもの池があり、それらの池はそれぞれ別の世界につながっていた。

池のひとつから滅びた世界チャーンにいったポリーとディゴリーは、その世界の最後の女王ジェイディスに出会う。二人がロンドンに戻るとき、ジェイディスがついてきてしまい、ロンドンで大変な騒ぎを引き起こす。二人はジェイディスを元の世界に連れ戻そうとして、別の世界にジェイディス、叔父アンドルー、馬車屋とその馬とともに入り込んでしまう。

その場所は最初からっぽで暗闇に包まれていたが、やがて不思議な歌声とともに新しい世界の創造が始まる。ナルニアの世界の誕生である。歌声の主は大きなライオン、アスランであった。アスランは、ディゴリーに遠い荒れ野を越えた先にある果樹園に行ってリンゴをひとつ、もぎ取ってくるように命じる。

余談ですが、ドラクエ10の妖魔ジュリアンテは、魔術師のおいに出てくる、魔女の女王ジュスディスがモデルなんじゃないかな。閑話休題。

ちょっと「魔術師のおいの話」をすると、ナルニア国物語は、ファンタジー世界ナルニアと、現実世界のイギリスを主人公達が行き来するわけですが、実はナルニア国物語におけるイギリスは、ファンタジーの入ったイギリスなんですね。このイギリスにおいては超古代に魔法帝国アトランティスが存在し、アトランティスは沈んで滅んでしまったんですが、アトランティスの魔法や人間以外の存在の血筋は実は世界の様々なところにも受け継がれており、ほとんどの人はそのことは知らないが、知る人はそのことを知っている、という現実世界なんですね。そして魔法の根源的な力においてはいろんな世界(ナルニアや現代世界やその他の色んな異世界)は繋がっているという設定なんです。凄く上手くハイファンタジー(ナルニア世界)とローファンタジー(ファンタジー要素を含む現実世界)を融合させているのがナルニア国物語の面白いところだと思います。

幻影異聞録FEも、ファイアーエンブレムシリーズ等のハイファンタジー作りの上手い任天堂と、女神転生やペルソナ等のローファンタジー作りの上手いアトラスで、上手くハイファンタジーとローファンタジーを融合させてくれたら凄く面白くなりそうですね。期待できそうな感じがします。

ちなみに先日、ユリ熊嵐の最終回見たんですが、完全にナルニア国物語エンド(アスラン=クマリア、天界となった新しいナルニア=新しいクマの世界、人間世界で死ぬことで、新しい天国へと迎え入れられる)で、なんか物凄くキリスト教的な感じでしたね。

ぶっちゃけ、ユリ熊嵐のメインの三人は死ぬこと(殉教すること)によって新しい世界、すなわち善き人善きクマがみな一緒に幸せに暮らせる天国にいったわけで(ラストのミルンとルルのシーンで完全にはっきりとする)、うーん…こういう大団円はキリスト教の物語の王道ですし、分かるんですけどね…。うーん、きれいにまとまってはいるんですが、あんまり僕はこういうキリスト教的終わり(善き人は穢れし地上界から離脱して美しい天国に向かい入れられて終わり)は好きじゃないんで、ユリ熊嵐は大好きな作品なんですが、最終回だけ個人的にはちょっと微妙でしたね…。ナルニアも大好きな作品ですが、みんな死んで天国に行くエンディングだけは寂しいなって感じますものね…。キリスト教的には、天国に行くのは何より喜ばしいことなんだろうなあというのは頭では分かるんですが、僕はキリスト教徒ではないので…。天国ではなく現世で幸せになって欲しかったな…。ユリ熊嵐ラスト、殉教者である紅羽と銀子の姿を見て心を打たれ、不公正な社会に反逆しようとするモブの女の子とクマの姿がほろ苦い…。

ルイスはぼんやりと書いているのだが、七人は乗っていた列車が衝突し、そこで死んだのである。そしてナルニアに来たのだ。そのことに気づくと、ふと胸がつまる。これまでの魔法で別世界に行ったのと違っている。彼らは現実世界では死んでいるのだ。ピーター達はもうナルニアは来ない、とアスランは言った。しかし死によって彼らは来たのである。(中略)

アスランが現れ、また現実世界に戻されるのか、と心配するルーシィに、鉄道事故で、あちらの世界では死んだのだ、と告げる。もう戻ることはないのだ。「夢は覚めた。こちらは、もう朝だ。」とアスランは言う。ロンドンは夢であり、この新しいナルニアで目覚めたのだ。こちらが現実になり、新しい物語が始まる。

リーチピープなど、途中で失われた者たちをもう一度登場させる見事な結びである。このラストの巻でルイスは、死について書いた。エデンの園(天国)ですべての(善き)者が集まるラストは幸せいっぱいのようだ。しかしあまりに楽しいだけに、ピーターやルーシィは死んだのであり、もう現実世界とファンタジー世界を行ったり来たりできないことに気づくと哀愁が漂う。
(海野弘「ファンタジー文学案内」)

もし私達が公平さというものを想像できないとしたら、私達自身の抱えている不公平さを知ることはできないだろう。私達が自由を想像しないなら、自由にはならないだろう。公平さと自由が獲得できると想像するチャンスのなかった人間に、公平さと自由を獲得しろと要求することはできない。

この結論のない随筆を終わらせるにあたって、真実以外のことを決して口にせず、しかもそれを静かに言った作家の言葉を引いて掉尾を飾りたい。プリーモ・レーヴィはアウシュビッツで一年を過ごし、不公平とは何か知っていた。

「ラーゲルだけでなく、すべての人間社会で、特権が更に特権を得ることには、不安をおぼえざるを得ないが、それは避け難くもある。そうしたことがないのはユートピアだけだ。ふさわしくない特権に戦いを挑むのは、正しい人間の任務だが、それが終わりのない戦いであることを忘れてはならない」
(アーシュラ・K・ル=グゥイン「終わりのない戦い」「ファンタジーと言葉」より)

魔術師のおい―ナルニア国ものがたり〈6〉 (岩波少年文庫)魔術師のおい―ナルニア国ものがたり〈6〉 (岩波少年文庫)
著者:C.S. ルイス
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出演:川上とも子
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ファンタジー文学案内ファンタジー文学案内
著者:海野 弘
ポプラ社(2008-12)
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ファンタジーと言葉 (岩波現代文庫)ファンタジーと言葉 (岩波現代文庫)
著者:アーシュラ・K.ル=グウィン
岩波書店(2015-03-18)
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いまファンタジーにできることいまファンタジーにできること
著者:アーシュラ・K・ル=グウィン
河出書房新社(2011-08-20)
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夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)
著者:アーシュラ・K. ル=グウィン
岩波書店(2006-05-16)
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