2011年06月
2011年06月29日 22:27
Rewrite 初回限定版
Rewrite Opening Theme song / Philosophyz
key「Rewrite」、CG・イベント・モンスター・クエスト・フレンドの項目を全コンプリートしたことで、最終ルートである真・おっぱいシナリオのプレイが可能になり、ついに最終ルート「真・おっぱいシナリオ」をクリアしました。驚いたことに、terraルートがトゥルーシナリオなのではなく、このふざけまくりだけど、実は物語としてちゃんときっちりしているこのおっぱいシナリオこそ、真のトゥルーシナリオなのですね…。このシナリオこそが、篝の目的(人類の手による恒星間移動)が完全達成される最終トゥルーエンドとして筋の通るシナリオです。このシナリオにおいて、篝の最終目的は人類が開発する恒星間航行技術に便乗して別惑星へ移動することであったと明かされます。
これまでのシナリオや本シナリオを見るに、篝が別の惑星に行く目的は、別の惑星に行ってそこの神(惑星全体に寄生する非物質型超生命)としてまた永らえることのようですね。惑星の生命エネルギーを吸って生きる非物質(オーラ)型超生命体の篝は、惑星の生命エネルギーがある限り何十億年でも不死の存在ですが、寄生している惑星の生命エネルギーが尽きることで死に絶えてしまう。それを防ぐために、惑星の知的生命体に恒星間航行技術を開発させ、その生命体の恒星間航行に便乗して別の惑星に移動する生命存在のようですね…。これでやっとなぜ篝がむりやり人類に恒星間航行を強いているのかが分かりました。なんか恒星間移動手段だけ知的生命に寄生するラヴォスって感じですね…。篝にとって人類は恒星間航行を開発させる為の単なる道具に過ぎない訳でして、こいつは人類の文明が恒星間航行の方向性からずれると人類をあっという間に大量虐殺して滅ぼしてしまう訳ですね…。こいつのせいで人類の発展の方向性に枷が掛けられてしまっている…。
本シナリオでは、朱音の胸をもんだことでおっぱいの素晴らしさに目覚めた主人公が、おっぱいを愛する人々の力で究極のリライトを遂げて、人類種を滅ぼすために歌っている篝の歌に直接アクセスし、歌を書き換えることで世界全体を直接書き換えます。それは滅びの歌ではなく、人類種を新しく変革する歌だった――人類は、ホモ・サピエンスから、ホモ・オッパイモミストというおっぱいを愛することを至上とする新しい種へと生まれ変わったのです。全ての人間は心からおっぱいを愛するがゆえに人類の争いはなくなり(全ての人類がおっぱいを愛し信奉するゆえにイデオロギー闘争が消滅、この世界では人類みなおっぱい信者であり、おっぱいの素晴らしさを低下させる行いに対しては極刑が下される)、世界におっぱい統一的平和が訪れ、争いのなくなった人類文明は瞬く間に無限の発展を遂げてゆく――。
terraシナリオよりもこちらの方がずっと好感が持てるシナリオなので(おっぱい人類は自身の自力によって全世界的な平和を築きあげ、科学文明を発展させて恒星間まで届く科学的な宇宙航行技術に達した)、各ヒロインシナリオが全て夢落ち(月において篝が行ったシミュレーションの中の恒星間移動失敗シナリオ)であることを考えると、terraシナリオ(人類は平和を達成できず、科学文明の力では他恒星系に到達することができなかったシナリオ)が唯一のトゥルーではなく、最終シナリオたる本シナリオ「真・おっぱいシナリオ」が真のトゥルーであって本当に良かったと胸を撫で下ろしていますね…。
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アルティメット ヒッツ クロノ・トリガー
アルティメット ヒッツ クロノ・トリガー
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key「Rewrite」、CG・イベント・モンスター・クエスト・フレンドの項目を全コンプリートしたことで、最終ルートである真・おっぱいシナリオのプレイが可能になり、ついに最終ルート「真・おっぱいシナリオ」をクリアしました。驚いたことに、terraルートがトゥルーシナリオなのではなく、このふざけまくりだけど、実は物語としてちゃんときっちりしているこのおっぱいシナリオこそ、真のトゥルーシナリオなのですね…。このシナリオこそが、篝の目的(人類の手による恒星間移動)が完全達成される最終トゥルーエンドとして筋の通るシナリオです。このシナリオにおいて、篝の最終目的は人類が開発する恒星間航行技術に便乗して別惑星へ移動することであったと明かされます。
これまでのシナリオや本シナリオを見るに、篝が別の惑星に行く目的は、別の惑星に行ってそこの神(惑星全体に寄生する非物質型超生命)としてまた永らえることのようですね。惑星の生命エネルギーを吸って生きる非物質(オーラ)型超生命体の篝は、惑星の生命エネルギーがある限り何十億年でも不死の存在ですが、寄生している惑星の生命エネルギーが尽きることで死に絶えてしまう。それを防ぐために、惑星の知的生命体に恒星間航行技術を開発させ、その生命体の恒星間航行に便乗して別の惑星に移動する生命存在のようですね…。これでやっとなぜ篝がむりやり人類に恒星間航行を強いているのかが分かりました。なんか恒星間移動手段だけ知的生命に寄生するラヴォスって感じですね…。篝にとって人類は恒星間航行を開発させる為の単なる道具に過ぎない訳でして、こいつは人類の文明が恒星間航行の方向性からずれると人類をあっという間に大量虐殺して滅ぼしてしまう訳ですね…。こいつのせいで人類の発展の方向性に枷が掛けられてしまっている…。
ウィキペディア「ラヴォス」
ラヴォス(Lavos)は、コンピュータRPG『クロノ・トリガー』に登場する、架空の鉱物生命体であり、ラストボスである。(中略)『クロノ・トリガー』で語られるラヴォスの生態をまとめると、以下のようになる。
宇宙から飛来し、星へ衝突する。 衝突すると同時に地下深く潜り、星の内部に寄生する。 寄生した星そのものを食らって力を蓄える一方、星のあらゆる生物の遺伝子を絶え間なく集める。 力を充分に蓄えると地表に現れ、地表に光の雨を降らせて星を死滅させる。 そうして地表を自分のテリトリーにしてから、子供を産み落とす。この子供達は、やがて新たな星に寄生する為に宇宙へ旅立つ。
本シナリオでは、朱音の胸をもんだことでおっぱいの素晴らしさに目覚めた主人公が、おっぱいを愛する人々の力で究極のリライトを遂げて、人類種を滅ぼすために歌っている篝の歌に直接アクセスし、歌を書き換えることで世界全体を直接書き換えます。それは滅びの歌ではなく、人類種を新しく変革する歌だった――人類は、ホモ・サピエンスから、ホモ・オッパイモミストというおっぱいを愛することを至上とする新しい種へと生まれ変わったのです。全ての人間は心からおっぱいを愛するがゆえに人類の争いはなくなり(全ての人類がおっぱいを愛し信奉するゆえにイデオロギー闘争が消滅、この世界では人類みなおっぱい信者であり、おっぱいの素晴らしさを低下させる行いに対しては極刑が下される)、世界におっぱい統一的平和が訪れ、争いのなくなった人類文明は瞬く間に無限の発展を遂げてゆく――。
terraシナリオよりもこちらの方がずっと好感が持てるシナリオなので(おっぱい人類は自身の自力によって全世界的な平和を築きあげ、科学文明を発展させて恒星間まで届く科学的な宇宙航行技術に達した)、各ヒロインシナリオが全て夢落ち(月において篝が行ったシミュレーションの中の恒星間移動失敗シナリオ)であることを考えると、terraシナリオ(人類は平和を達成できず、科学文明の力では他恒星系に到達することができなかったシナリオ)が唯一のトゥルーではなく、最終シナリオたる本シナリオ「真・おっぱいシナリオ」が真のトゥルーであって本当に良かったと胸を撫で下ろしていますね…。
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key「Rewrite」、ルチアシナリオ、moonシナリオ、terraシナリオクリアしてコンプリートしました。竜騎士07さんのルチアシナリオはとても良かったのですが、なんというか…田中ロミオさんシナリオのmoonシナリオ、terraシナリオのあまりの展開に茫然。簡単に纏めると以下の通りです。
「地球の神(星霊)である篝(鍵の少女)は『地球環境に干渉して生命体を発生進化させ文明を発展させて別の恒星系まで行かせるリアルシムアース』をやっていたが、この神は知的生命というものを全く理解せず、ゲーマーとしてド下手くそなため、文明発展段階で失敗しては、人類を抹殺してリセットしていた。しかし失敗リセットのやりすぎで地球環境が滅茶苦茶になってきて、『地球の寿命=知的生命を生み出し発展させる余力』が残り少なくなってきた。
そこで、地球の惨状を見かねた月の神である篝(地球の篝とは別)は実際に地球で行うのではなく、月において数学的シミュレーション(月の地面に超次元方程式を書くというアナログなんだか超技術なんだかよく分からない手法)を行い、どうやれば人類が別恒星系に行けるかシミュレーションを繰り返した。そのシミュレーションシナリオの一部が小鳥、静流、ルチア、ちはや、朱音の各ヒロインシナリオであり、各ヒロインシナリオの物語は実際には起きていない夢落ちである。これらのシミュレーションにより、「人類が別恒星系に行くには、毎回リセットボタン押して人類を抹殺する地球の篝を殺した上で科学文明ではなく魔法文明に移行すればいい」とわかり、月の篝が地球に送った謎パワーによりその通りのシナリオが実行され、人類は魔法文明の召還魔物に乗ればあっという間に月まで簡単にひとっとび。魔法で生身でも月を歩けるし、数万人の魔法パワーがあれば恒星間飛行も可能になったし、脇役は無意味に一杯死んだけど主人公とメインヒロイン全員と月の篝は生き残って宇宙も簡単に飛べるし全てめでたしめでたし。おわり」
ふざけんなとしかいいようのない展開と終わり…。なんだこれ…。なんだこれ…。いま、なんだこれとしかいいようのない気持ちで胸が一杯ですよ…。moonシナリオ、terraシナリオはあるべきではなかった。各ヒロインシナリオで終わらせるべき物語でしたよこれは…。各ヒロインシナリオは全てシミュレーション上の夢落ちシナリオで、唯一絶対のトゥルーシナリオでは、各ヒロインシナリオの思いを全部無視して、超ご都合主義な超便利魔法文明で人類があっというまに月に行けちゃうとか、ふざけてるとしか…。何の準備もなしに簡単に月まで行けちゃう、こんな便利な魔法なんて世界のどこにもないから、各ヒロインシナリオのみんなが苦悩してたんじゃないですか…!!
もう、絶望的な気分になってきました。keyはmoonシナリオ、terraシナリオをカットしてこの作品を出すべきだった。僕の中で各ヒロインシナリオをきちんと仕上げた竜騎士07さんの株が大幅に上昇し、moonシナリオで各ヒロインシナリオを全てを夢落ちにした上でterraシナリオの魔法で星にも行けちゃう超解決の超ご都合主義という茶番エンドを描き「Rewrite」を滅茶苦茶にした田中ロミオさんの株が大幅に下落しました。竜騎士07さんが執筆したルチアシナリオの出来が良かっただけに、moonシナリオ、terraシナリオで全てが台無しにされた感で一杯です…。
ルチアシナリオは面白かったですね…。これが夢落ちかと思うと、全てを台無しにされた気持ちで一杯ですが…。ルチアシナリオは、おりこ☆マギカと同じ問題で、心優しい、他なる生命への思いやりのある女の子(おりこ、ルチア)が巨大なカルネアデスの板(少数を切り捨てねば多数を救えないときどうするかという問題)を突きつけられた苦悩を描いています。おりこもルチアも、多数(人類全体の存続)のために少数を切り捨てる汚れ役の実行者を自ら引き受けて、苦しむのですね…。ルチアは毒物生成能力を持ち、その能力を強化して全人類を抹殺する鍵を倒しますが、それによって20万人が死亡し、毒に耐性がある主人公以外は常に毒を放出している彼女に近づけなくなる。ルチアが悪いわけではない、彼女が20万人の死と引き換えに人類滅亡を救ったのに(鍵を倒せなければ全人類が滅んでいた)、彼女は、おそらくはずっと核シェルターの中に隔離されることとなり、その運命を贖罪として受け入れます。ただ、そんなルチアを支えている主人公がビターな終わりの中にも一条の救いとなっている、僕好みのシナリオでよかったですね…。なんでこれらのヒロインシナリオを夢落ちにしちゃったんだ…。moonシナリオ、terraシナリオなんかより、各ヒロインシナリオの方がずっと心打つ良い出来なのに…。
moonシナリオは、各ヒロインシナリオの背景が明かされます。このシナリオで説明されることは以下の通り。宇宙卵には物質を超越したオーラ生命(星霊)が宿っており、それらオーラ生命はビックバンとともに宇宙に拡散して惑星に宿って、惑星上に物質と結びついた生命を誕生させます。それらオーラ生命は最初から目的がインプットされた高度システム的な知的生命であり惑星の環境パラメータをオーラパワー(命パワー・魔法パワー)で超常的に弄ったり惑星の知的生命と意志疎通したりする能力を持ちます。それらオーラ生命の目的とは、神のように惑星環境を弄ったり惑星の知的生命とコンタクトして、惑星資源が無くなって知的生命の発展が不可能になる前に、惑星の知的生命を別の恒星系に送り込むことです。なぜこれがオーラ生命の目的としてインプットされているのかは不明。神(宇宙の創造主)の目的は人類種の限界を超えたものなので知ることはできない、知ったら発狂するとして目的が不明なことについて物語中で誤魔化していますが、こういう誤魔化し方は夢落ちと同じでアンフェアだと思いました…。
で、地球担当のオーラ生命、篝(地球のオーラ生命はなぜか篝と呼ばれている)は地球環境を弄って生命を生み出し知的生命を生み出し…、とリアルシムアースを億年単位でプレイ始めるわけですが、こいつはどうしようもないヘボゲーマーで、物質生命体を下等固体生命種として見下しており、全く人類のあり方を理解しようとしないので、人類の文明発達方向が失敗した(恒星間移動の方に文明が進まない)と判断すると、人類抹殺リセットボタン押しまくり。大量殺戮とかまったく平気の平左です。この篝という神は傲慢で無能で人類を抹殺しまくる最悪の神としかいいようがない…。人類抹殺リセットで種が滅んでも、オーラ生命の謎パワーでもう一度その種の進化が再生される再進化プログラムを使ってなんどもリアルシムアースプレイ。完全に人類はゲームのコマ扱いされています。
このリセットボタン押しまくりヘボプレイシムアースの結果、知的生命の発展に必要な地球の資源が枯渇して大ピンチに。人類も、篝が地球に現れると人類種が抹殺されるということを学び、篝を見つけ次第殺害する陣営(地上に現れる篝はただの人類抹殺リセットボタンなので、殺しても星霊としての篝が死ぬわけではなく、一部機能が停止するだけで、数十年〜数百年立てば復活するが、多少の時間稼ぎはできる)と、篝を使って全人類の抹殺を図る陣営に分かれて戦うようになります。そしてその戦いで地球資源が浪費されてしまい、ますますもって人類の恒星間移動は困難に…。この戦いはリセットボタン押しすぎた篝によって起こったことで、どう考えてもこいつのせいでどんどん状況が悪化しているんですよね…。ついに、リセット押しすぎで次の人類抹殺リセットでは再進化プログラムが使えない、次に人類抹殺リセット押したら資源枯渇でゲームオーバー状態に。
そんな地球の惨状を見かねた月の篝が(衛星にも篝がいる。地球篝とは別物)、月で数学的シミュレーションを行い(このシミュレーションの一部が各ヒロインシナリオ)、どう行動すれば知的生命が恒星間移動できるか計算して、その正解プログラムを地球に謎パワーで送ります。これにてmoonシナリオは終わりです。
terraシナリオでは、主人公の行動のたびに大量の選択肢がでますが、それらは見せ掛けだけで実際は一つの選択肢しか選べません。主人公ら人類が自由意志で動いているつもりだけれど、その実は月の篝の計算した正解プログラムで動いていることが分かります。で、この正解プログラムで動く主人公は、篝の人類抹殺リセットを止めさせるために、ガーディアンとガイアの戦いをやめさせて資源の無駄な消費を抑えれば篝も満足するだろうと考え、ガーディアンとガイアの両方に所属し、両方を崩壊させるため、ガーディアンとガイアを戦わせたり邪魔な人物は殺しまくったりしますが、それらは篝の身元を隠蔽する以外の行動においてはまるきり意味が無い殺戮でした…。意味があったのは、ガーディアンとガイアが秘匿していた命パワーという魔法テクノロジーをインターネットで公開したことです。これによって地球に魔法文明がスタートします。
そして、やっぱり人類抹殺リセットを発動させる篝。もうこいつは…いい加減にしてくれという思いを抑えきれません…。こいつは物質を超えた超越的な知的生命であって、地球環境を操り人類を抹殺するほどの力と、人類と意思疎通する能力と、何十億年という寿命のスパンを持つのですから、人類に対してリセット発動の1000年ぐらい前に、「人類よ、我は地球環境の支配者にして超知性体『篝』である。1000年後に人類が別の恒星系に移動を達成していなければ、地球環境を完全破壊する!!我が力の証拠に何々大陸を何月何日に沈める!!」とでも宣言して、宣言どおりの日に大陸を沈めれば、人類は1000年の間、懸命に恒星系移動に注力するでしょうが、そういった人類との大規模コンタクトはこの神の眼中に一切ありません…。警告もなしでいきなり人類を抹殺します。こいつの持っているオーバーテクノロジーのほんの一つでさえ、人類にはとてつもない宝なのに、そういったものも一切提供しない。こいつは人類含む生物や地球に対して全く無知蒙昧の塊なんですね…。そのくせ、傲慢で、物質生命を見下している。いわばゲームシステムを全く理解せずにシムアースをプレイして、『ゲームプレイが上手く行かないのはゲーム内の人類のせいだ!!』といってリセットボタンを連打しながらゲーム内の人類に八つ当たりしているような神です…。なんで地球の神はこんなんなのか…。
terraシナリオの続きを説明しますと、篝リセットボタンにより人類抹殺プログラムが起動したので、主人公は急いでさっくり篝を殺して、人類抹殺プログラムを緊急停止させますが、地球規模の大災害で人類が受けたダメージは甚大です。科学的な現代技術インフラがぶっ壊されたので、人々は魔法に頼るようになり科学文明から魔法文明への移転が急速に進行します。魔法は超ご都合主義的便利パワーで、五人いればそれらの魔力で月までひとっとび、数万人いれば恒星間移動も可能、科学とは比較にならない便利さです。魔法パワーで、メインヒロイン五人が魔物を召還したら主人公が召還できました。そして月までもひとっとびです。月には篝ちゃんがいました。主人公は篝ちゃんとラヴです。魔法で恒星間移動できて人類抹殺はもう起こらなくなりました。わーいめでたしめでたしはっぴーだー。おわり。
全て終わった感想としてはふざけんなとしかいいようがないです…。そりゃ超便利で科学の物理法則なしに恒星間にだって行けちゃう不思議パワーの魔法がありゃあなんでも解決するでしょうよ…。だけど、そんなものはないという前提に、各ヒロインシナリオのみんなは、一生懸命悩み苦しみながら必死に生きていた訳でしょう。それを、「超便利魔法のない世界の各ヒロインシナリオは全部夢落ち!!現実は超便利魔法があるから超解決!!」なんて超ご都合主義出されても受け入れられるはずがない。超便利な魔法なんてない世界でどう生きるかをきっちり書いていた竜騎士07さんの各ヒロインシナリオの方がずっと真っ当で出来の良いシナリオですよ。田中ロミオさんは一体どうしてしまったのか…。各ヒロインシナリオの大切な重みを全て崩壊させ、超便利な魔法文明という突然のご都合主義により無理矢理ハッピーエンドにしている、あまりにも杜撰で稚拙なシナリオです。こんなムチャクチャにどうしようもなくひどい終わり方が用意されている作品において竜騎士07さんは夢落ちシナリオ担当として物凄く頑張ったと心から思いますね…。僕の中で竜騎士07さんの評価が急上昇し、田中ロミオさんの評価が急落しましたよ…。静流シナリオの出来は良かったのに(田中ロミオさんの担当は静流・moon・terra)、これは一体どうなっているんだ…。moon・terraは酷すぎます…作品の呈を為していないレベルのシナリオですよ…。keyにゲームのクオリティチェックは存在しないのか…。
key「Rewrite」、各ヒロインシナリオのみ見るなら良作〜佳作ですが、moonシナリオ、terraシナリオによって全てが台無しにされた作品です。全体としてはmoonシナリオ、terraシナリオを含むなら駄作です。moonシナリオ、terraシナリオによってへんてこりんな怪作となっているので、大量の時間を掛けてへんてこりんな作品をプレイしたい物好きな人には良いかもしれませんが、普通に面白いゲームをしたいプレイヤーにとっては、何十時間ものプレイ時間の果てにあるのは「どうしてこうなった」という思いのみであるという可能性が大いにある作品です…。どうしてこうなった!!
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魔法少女おりこ☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
魔法少女おりこ☆マギカ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
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key「Rewrite」、ルチアシナリオ、moonシナリオ、terraシナリオクリアしてコンプリートしました。竜騎士07さんのルチアシナリオはとても良かったのですが、なんというか…田中ロミオさんシナリオのmoonシナリオ、terraシナリオのあまりの展開に茫然。簡単に纏めると以下の通りです。
「地球の神(星霊)である篝(鍵の少女)は『地球環境に干渉して生命体を発生進化させ文明を発展させて別の恒星系まで行かせるリアルシムアース』をやっていたが、この神は知的生命というものを全く理解せず、ゲーマーとしてド下手くそなため、文明発展段階で失敗しては、人類を抹殺してリセットしていた。しかし失敗リセットのやりすぎで地球環境が滅茶苦茶になってきて、『地球の寿命=知的生命を生み出し発展させる余力』が残り少なくなってきた。
そこで、地球の惨状を見かねた月の神である篝(地球の篝とは別)は実際に地球で行うのではなく、月において数学的シミュレーション(月の地面に超次元方程式を書くというアナログなんだか超技術なんだかよく分からない手法)を行い、どうやれば人類が別恒星系に行けるかシミュレーションを繰り返した。そのシミュレーションシナリオの一部が小鳥、静流、ルチア、ちはや、朱音の各ヒロインシナリオであり、各ヒロインシナリオの物語は実際には起きていない夢落ちである。これらのシミュレーションにより、「人類が別恒星系に行くには、毎回リセットボタン押して人類を抹殺する地球の篝を殺した上で科学文明ではなく魔法文明に移行すればいい」とわかり、月の篝が地球に送った謎パワーによりその通りのシナリオが実行され、人類は魔法文明の召還魔物に乗ればあっという間に月まで簡単にひとっとび。魔法で生身でも月を歩けるし、数万人の魔法パワーがあれば恒星間飛行も可能になったし、脇役は無意味に一杯死んだけど主人公とメインヒロイン全員と月の篝は生き残って宇宙も簡単に飛べるし全てめでたしめでたし。おわり」
ふざけんなとしかいいようのない展開と終わり…。なんだこれ…。なんだこれ…。いま、なんだこれとしかいいようのない気持ちで胸が一杯ですよ…。moonシナリオ、terraシナリオはあるべきではなかった。各ヒロインシナリオで終わらせるべき物語でしたよこれは…。各ヒロインシナリオは全てシミュレーション上の夢落ちシナリオで、唯一絶対のトゥルーシナリオでは、各ヒロインシナリオの思いを全部無視して、超ご都合主義な超便利魔法文明で人類があっというまに月に行けちゃうとか、ふざけてるとしか…。何の準備もなしに簡単に月まで行けちゃう、こんな便利な魔法なんて世界のどこにもないから、各ヒロインシナリオのみんなが苦悩してたんじゃないですか…!!
もう、絶望的な気分になってきました。keyはmoonシナリオ、terraシナリオをカットしてこの作品を出すべきだった。僕の中で各ヒロインシナリオをきちんと仕上げた竜騎士07さんの株が大幅に上昇し、moonシナリオで各ヒロインシナリオを全てを夢落ちにした上でterraシナリオの魔法で星にも行けちゃう超解決の超ご都合主義という茶番エンドを描き「Rewrite」を滅茶苦茶にした田中ロミオさんの株が大幅に下落しました。竜騎士07さんが執筆したルチアシナリオの出来が良かっただけに、moonシナリオ、terraシナリオで全てが台無しにされた感で一杯です…。
ルチアシナリオは面白かったですね…。これが夢落ちかと思うと、全てを台無しにされた気持ちで一杯ですが…。ルチアシナリオは、おりこ☆マギカと同じ問題で、心優しい、他なる生命への思いやりのある女の子(おりこ、ルチア)が巨大なカルネアデスの板(少数を切り捨てねば多数を救えないときどうするかという問題)を突きつけられた苦悩を描いています。おりこもルチアも、多数(人類全体の存続)のために少数を切り捨てる汚れ役の実行者を自ら引き受けて、苦しむのですね…。ルチアは毒物生成能力を持ち、その能力を強化して全人類を抹殺する鍵を倒しますが、それによって20万人が死亡し、毒に耐性がある主人公以外は常に毒を放出している彼女に近づけなくなる。ルチアが悪いわけではない、彼女が20万人の死と引き換えに人類滅亡を救ったのに(鍵を倒せなければ全人類が滅んでいた)、彼女は、おそらくはずっと核シェルターの中に隔離されることとなり、その運命を贖罪として受け入れます。ただ、そんなルチアを支えている主人公がビターな終わりの中にも一条の救いとなっている、僕好みのシナリオでよかったですね…。なんでこれらのヒロインシナリオを夢落ちにしちゃったんだ…。moonシナリオ、terraシナリオなんかより、各ヒロインシナリオの方がずっと心打つ良い出来なのに…。
moonシナリオは、各ヒロインシナリオの背景が明かされます。このシナリオで説明されることは以下の通り。宇宙卵には物質を超越したオーラ生命(星霊)が宿っており、それらオーラ生命はビックバンとともに宇宙に拡散して惑星に宿って、惑星上に物質と結びついた生命を誕生させます。それらオーラ生命は最初から目的がインプットされた高度システム的な知的生命であり惑星の環境パラメータをオーラパワー(命パワー・魔法パワー)で超常的に弄ったり惑星の知的生命と意志疎通したりする能力を持ちます。それらオーラ生命の目的とは、神のように惑星環境を弄ったり惑星の知的生命とコンタクトして、惑星資源が無くなって知的生命の発展が不可能になる前に、惑星の知的生命を別の恒星系に送り込むことです。なぜこれがオーラ生命の目的としてインプットされているのかは不明。神(宇宙の創造主)の目的は人類種の限界を超えたものなので知ることはできない、知ったら発狂するとして目的が不明なことについて物語中で誤魔化していますが、こういう誤魔化し方は夢落ちと同じでアンフェアだと思いました…。
で、地球担当のオーラ生命、篝(地球のオーラ生命はなぜか篝と呼ばれている)は地球環境を弄って生命を生み出し知的生命を生み出し…、とリアルシムアースを億年単位でプレイ始めるわけですが、こいつはどうしようもないヘボゲーマーで、物質生命体を下等固体生命種として見下しており、全く人類のあり方を理解しようとしないので、人類の文明発達方向が失敗した(恒星間移動の方に文明が進まない)と判断すると、人類抹殺リセットボタン押しまくり。大量殺戮とかまったく平気の平左です。この篝という神は傲慢で無能で人類を抹殺しまくる最悪の神としかいいようがない…。人類抹殺リセットで種が滅んでも、オーラ生命の謎パワーでもう一度その種の進化が再生される再進化プログラムを使ってなんどもリアルシムアースプレイ。完全に人類はゲームのコマ扱いされています。
このリセットボタン押しまくりヘボプレイシムアースの結果、知的生命の発展に必要な地球の資源が枯渇して大ピンチに。人類も、篝が地球に現れると人類種が抹殺されるということを学び、篝を見つけ次第殺害する陣営(地上に現れる篝はただの人類抹殺リセットボタンなので、殺しても星霊としての篝が死ぬわけではなく、一部機能が停止するだけで、数十年〜数百年立てば復活するが、多少の時間稼ぎはできる)と、篝を使って全人類の抹殺を図る陣営に分かれて戦うようになります。そしてその戦いで地球資源が浪費されてしまい、ますますもって人類の恒星間移動は困難に…。この戦いはリセットボタン押しすぎた篝によって起こったことで、どう考えてもこいつのせいでどんどん状況が悪化しているんですよね…。ついに、リセット押しすぎで次の人類抹殺リセットでは再進化プログラムが使えない、次に人類抹殺リセット押したら資源枯渇でゲームオーバー状態に。
そんな地球の惨状を見かねた月の篝が(衛星にも篝がいる。地球篝とは別物)、月で数学的シミュレーションを行い(このシミュレーションの一部が各ヒロインシナリオ)、どう行動すれば知的生命が恒星間移動できるか計算して、その正解プログラムを地球に謎パワーで送ります。これにてmoonシナリオは終わりです。
terraシナリオでは、主人公の行動のたびに大量の選択肢がでますが、それらは見せ掛けだけで実際は一つの選択肢しか選べません。主人公ら人類が自由意志で動いているつもりだけれど、その実は月の篝の計算した正解プログラムで動いていることが分かります。で、この正解プログラムで動く主人公は、篝の人類抹殺リセットを止めさせるために、ガーディアンとガイアの戦いをやめさせて資源の無駄な消費を抑えれば篝も満足するだろうと考え、ガーディアンとガイアの両方に所属し、両方を崩壊させるため、ガーディアンとガイアを戦わせたり邪魔な人物は殺しまくったりしますが、それらは篝の身元を隠蔽する以外の行動においてはまるきり意味が無い殺戮でした…。意味があったのは、ガーディアンとガイアが秘匿していた命パワーという魔法テクノロジーをインターネットで公開したことです。これによって地球に魔法文明がスタートします。
そして、やっぱり人類抹殺リセットを発動させる篝。もうこいつは…いい加減にしてくれという思いを抑えきれません…。こいつは物質を超えた超越的な知的生命であって、地球環境を操り人類を抹殺するほどの力と、人類と意思疎通する能力と、何十億年という寿命のスパンを持つのですから、人類に対してリセット発動の1000年ぐらい前に、「人類よ、我は地球環境の支配者にして超知性体『篝』である。1000年後に人類が別の恒星系に移動を達成していなければ、地球環境を完全破壊する!!我が力の証拠に何々大陸を何月何日に沈める!!」とでも宣言して、宣言どおりの日に大陸を沈めれば、人類は1000年の間、懸命に恒星系移動に注力するでしょうが、そういった人類との大規模コンタクトはこの神の眼中に一切ありません…。警告もなしでいきなり人類を抹殺します。こいつの持っているオーバーテクノロジーのほんの一つでさえ、人類にはとてつもない宝なのに、そういったものも一切提供しない。こいつは人類含む生物や地球に対して全く無知蒙昧の塊なんですね…。そのくせ、傲慢で、物質生命を見下している。いわばゲームシステムを全く理解せずにシムアースをプレイして、『ゲームプレイが上手く行かないのはゲーム内の人類のせいだ!!』といってリセットボタンを連打しながらゲーム内の人類に八つ当たりしているような神です…。なんで地球の神はこんなんなのか…。
terraシナリオの続きを説明しますと、篝リセットボタンにより人類抹殺プログラムが起動したので、主人公は急いでさっくり篝を殺して、人類抹殺プログラムを緊急停止させますが、地球規模の大災害で人類が受けたダメージは甚大です。科学的な現代技術インフラがぶっ壊されたので、人々は魔法に頼るようになり科学文明から魔法文明への移転が急速に進行します。魔法は超ご都合主義的便利パワーで、五人いればそれらの魔力で月までひとっとび、数万人いれば恒星間移動も可能、科学とは比較にならない便利さです。魔法パワーで、メインヒロイン五人が魔物を召還したら主人公が召還できました。そして月までもひとっとびです。月には篝ちゃんがいました。主人公は篝ちゃんとラヴです。魔法で恒星間移動できて人類抹殺はもう起こらなくなりました。わーいめでたしめでたしはっぴーだー。おわり。
全て終わった感想としてはふざけんなとしかいいようがないです…。そりゃ超便利で科学の物理法則なしに恒星間にだって行けちゃう不思議パワーの魔法がありゃあなんでも解決するでしょうよ…。だけど、そんなものはないという前提に、各ヒロインシナリオのみんなは、一生懸命悩み苦しみながら必死に生きていた訳でしょう。それを、「超便利魔法のない世界の各ヒロインシナリオは全部夢落ち!!現実は超便利魔法があるから超解決!!」なんて超ご都合主義出されても受け入れられるはずがない。超便利な魔法なんてない世界でどう生きるかをきっちり書いていた竜騎士07さんの各ヒロインシナリオの方がずっと真っ当で出来の良いシナリオですよ。田中ロミオさんは一体どうしてしまったのか…。各ヒロインシナリオの大切な重みを全て崩壊させ、超便利な魔法文明という突然のご都合主義により無理矢理ハッピーエンドにしている、あまりにも杜撰で稚拙なシナリオです。こんなムチャクチャにどうしようもなくひどい終わり方が用意されている作品において竜騎士07さんは夢落ちシナリオ担当として物凄く頑張ったと心から思いますね…。僕の中で竜騎士07さんの評価が急上昇し、田中ロミオさんの評価が急落しましたよ…。静流シナリオの出来は良かったのに(田中ロミオさんの担当は静流・moon・terra)、これは一体どうなっているんだ…。moon・terraは酷すぎます…作品の呈を為していないレベルのシナリオですよ…。keyにゲームのクオリティチェックは存在しないのか…。
key「Rewrite」、各ヒロインシナリオのみ見るなら良作〜佳作ですが、moonシナリオ、terraシナリオによって全てが台無しにされた作品です。全体としてはmoonシナリオ、terraシナリオを含むなら駄作です。moonシナリオ、terraシナリオによってへんてこりんな怪作となっているので、大量の時間を掛けてへんてこりんな作品をプレイしたい物好きな人には良いかもしれませんが、普通に面白いゲームをしたいプレイヤーにとっては、何十時間ものプレイ時間の果てにあるのは「どうしてこうなった」という思いのみであるという可能性が大いにある作品です…。どうしてこうなった!!
Rewrite 初回限定版
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2011年06月28日 19:24
Rewrite 初回限定版
Rewrite Opening Theme song / Philosophyz
key「Rewrite」、ちはやシナリオ、朱音シナリオクリア。ちはやシナリオは竜騎士07さん特有のご都合主義シナリオをここでは上手く良い意味で竜騎士さんが最高度に発揮という感じで(褒めています、高評価です)、人類の存続を掛けてガチで戦っている筈のガイア・ガーディアン両組織やキャラクターがこのシナリオではぬるぬるやわやわになっており、ちはやがガイアをあっさり裏切って人類のために戦い、主人公が朱音の作り出した超兵器を鎮めることで、人類の危機が回避される良い意味でご都合主義的なハッピーエンドでして、出来はなかなか良いです。このゲームにまともなハッピーエンドは今のところこれしかないので心休まります。竜騎士07さんの物事に対する楽観的な良いところが上手く出た良シナリオと思います。このシナリオではナノマシン兵器が生命体だけでなく人工物も分解する、地表上のものを植物以外全て分解する兵器であることが明かされるため、静流シナリオで滅びた地球に戻った静流達一行が生きのびる可能性が極端に低下したのが残念ですが…。
朱音シナリオは…物語としては良くできていますが、主人公とヒロインが酷過ぎます…。主人公とヒロインの最悪最低な下劣非道ぶりに、ゲーム史上最大の悪、究極の悪を見た思いです…。邪悪な物語としては高水準の出来ですが、物語が余りに邪悪すぎて、ブラックな物語には慣れているつもりだったけど、それでもこれは衝撃です…。これは一体何なのか…。実に衝撃のシナリオ、なんというか、悪い意味での衝撃、胃が痛くなる衝撃です。どういうシナリオか要点をまとめて言いますと、以下の通り。
「人類を憎むヒロインが全人類数十億人、そして地球上の全生物に対し超兵器「鍵」を使い、地殻変動兵器による地震と津波、植物に影響する生物兵器によるバイオハザード、ナノマシン兵器による物質分解など、超兵器オンパレード攻撃を人類に仕掛けて地球の生命を皆殺し。主人公はそんなヒロインをサポート。人類数十億人を大量虐殺した主人公とヒロインは自分達はちゃっかり50万人収容可能な異次元の避難都市に脱出。『主人公とラヴラヴしたら人類を憎む気持ちとかどうでもよくなっちゃった〜』なヒロインと主人公は異次元都市でラヴラヴ生活して末永く幸せに暮らす。最後はラヴラヴ幸せな二人の笑顔のツーショットCGで終わり」
なんだこれ…。なんだこれとしか言いようがありません…。ヒロイン朱音が超兵器使って人類も他の生物も皆殺しにして、地球の生態系を滅茶苦茶に破壊して、静流もルチアもちはやも殺して、それで、自分たちだけはラヴラヴいちゃいちゃな暮らしを送るだと…。なんなんだこのシナリオ…あまりのアノミー(無倫理)ぶりにクリア後、茫然として吐き気しか覚えませんでした…。酷過ぎるよ…。究極の悪を見た思いです…。ヒロインが地殻変動兵器を使って地震と津波で大量殺戮を行い、地震や津波の被害が悲痛に報じられている中(このシーン、東日本大震災の報道を参照していることは間違いないでしょうね…)、その報道を見て主人公が『朱音が大切だから人類など知らん、いくら人類が地震や津波で死のうが、朱音の為に生きることに比べれば軽い』としているシーンとか、被災地のプレイヤーはどんな思いで見たのだろうか…。虚構の物語の表現は自由ですが、それでも、なんとも複雑な気持ちになりました…。セカイ系シナリオに悪い意味で特有である「関係ない人間や生命がいくら死のうが、どうでもいい。関係ない人間は無意味な存在である」的思想が全開になっちゃっているシナリオです…。
朱音シナリオでは、秘密結社ガイアが地球を滅亡させようとしている理由が明かされます。それは、ガイアの聖女(ガイアのリーダーである教祖)である朱音の意志でした。朱音は、他のシナリオをプレイしているとき予想した通り、特殊な不老不死の存在です。彼女は彼女の意識が宿っている固体が死ぬとともに、別固体にその意識である人格・記憶が転送されて、意識が別固体の意識と融合する存在なのですね。ゆえに、彼女は人間という種が存続する限り、永遠に不老不死で死ぬことはできない存在なのです。苦痛を含む様々な記憶に嫌気がさして生き飽きた彼女は不老不死の原因たる人類種を憎み、地球環境のためという名目で人類抹殺を目論むのです。人類が全て死ぬことで、彼女は死ぬことができますから(人格・記憶を転送可能な固体が無くなるため)。よって、彼女は秘密結社ガイアを立ち上げて人類抹殺を目論み、ついに朱音は古代の超兵器「鍵」を使い全人類を抹殺するのですね…。
しかし、この彼女の能力(強制不老不死)って、ちはやシナリオで治癒能力を持つ静流が瞬時に治しちゃっているんですね(静流の治療は前世の記憶を封じただけで転送能力は残っているとも考えられるが、転送先の記憶を封じることで能力に対し対症療法が可能である)。しかも、朱音シナリオでは、人類抹殺後は、特に記憶がなくなった訳でもないのに、「俺と生きてくれ」な主人公の愛の説得キスに応じ、「主人公とラヴラヴに暮らしていく」というていたらく…。なんだこれ…物語の中でここまで邪悪な登場人物を見たのは始めてですよ…。
普通に考えれば、地殻変動兵器、生物兵器、ナノマシン兵器、異次元空間生成、超進歩したバイオテクノロジー・ナノテクノロジーなどの人類種を抹殺するほどの超兵器を操る超技術があるなら、それらの超技術を平和的に使えば、人類と他の種をより良い未来の世界に導き、地球環境もより良い状態に保つことが出来るはずです。教祖朱音の率いる狂信的な人類抹殺計画に囚われている聖女派と対立している秘密結社ガイアの穏健派は、そういったことを考えているのですが、陰謀家の朱音は、ちはやシナリオにおいては主人公とちはやが穏健派と対立するように動かして穏健派を抹殺します…。狂信的な人類抹殺に囚われている聖女派は、朱音が掲げた「地球環境の為に人類を滅ぼす」というお題目を信じている訳ですが、どう見ても、人類抹殺の名目で数々の超兵器攻撃を受けた地球の生態系はめちゃくちゃですよ…。種の多様性どころか、種が大量に滅んでしまい、環境も滅茶苦茶になってしまっている…。そして先に書いた通り、朱音の本当の目的は人類を滅ぼすことで自分が死ぬことです。しかし、こいつは、主人公は避難用に用意されたガイアの異次元都市に避難できるよう用意しており、異次元都市に避難して助かった主人公に「俺と異次元都市でラヴラヴ幸せに暮らそうぜ」と誘いを掛けられたら、自分も人類を抹殺したあと死ぬという決意をころっとひっくり返し、末永く幸せなラヴラヴ生活を選ぶ…なんなんだこれ…。究極のゲスとしか言いようが無い…。ここまで最悪な吐き気を覚えるヒロインは始めてです。
朱音シナリオでは、人類滅亡を企む朱音に対し主人公は「俺にとって正義とか悪とかはどうでもいいことだ。愛する朱音の為に生きる、それが俺の目的」と、どうかしている思考をして朱音の人類抹殺サポートをし、そのために人類を守ろうとする人々やガイアの敵対派閥を殺しまくります。静流シナリオで親しくなるガーディアンのゲンナジーを無茶苦茶に痛めつけて死に導いたりする展開がきつい…。静流シナリオで、人々を守るために一生懸命戦っていた人々を主人公が残虐に痛めつけ、最後は朱音が超兵器で全ての人類を皆殺しにするので、不快としか言いようがありません。愛する人間が人類抹殺を目論んでいたら、それを止めろよ…なんなんだこの主人公…余りにも下劣過ぎる主人公に茫然とします…。
で、主人公の献身的サポートもあり、朱音は人類滅亡プログラム「鍵」を始動させます。朱音は主人公だけはきちんと生き延びられるように、人類抹殺時に秘密結社ガイアのメンバーが避難できるように作られた避難用異次元都市のキーを主人公に渡し彼を避難させます。先に挙げたガイアの穏健派に主人公が鍵を渡し、異次元都市にガイアのメンバーだけでなく、民間人も避難します。避難の時間もなく、避難できたのは全人類のうち、ほんのわずかな数(描写をみると数千人〜数万人程度かな。50万人よりは遥かに少ない)に過ぎませんが…。これを見ると、朱音は本当に人類を殺しつくすことしか考えていないのが分かります。
そんな朱音を主人公は異次元都市に避難させるため迎えに行きます。全人類とともに死を迎えるつもりの朱音を、主人公は愛の説得とキスによって説き伏せます。朱音は愛の説得とキスで死ぬのをやめ、主人公とともに異次元都市に避難します…。
ふざけんなとしかいいようがない…。
あらゆる超兵器を使って全人類を皆殺しにしたのは朱音が死ぬため。まだここまではいい。
それが主人公の陳腐な愛の説得とキスでひっくり返るとか、全人類の命はどこまで軽いんだよ…。
見ていて、トイレに行ってえづきそうになるほど、史上最悪の愛のシーンでしたね…。
このあとも想像を絶する酷いシーンが続きます。当然のことですが、異次元都市には民間人も避難しているため、いったいなぜ、このような人類抹殺が起きたのか調査が始まります。全人類を抹殺した朱音のことが分かれば、朱音の死刑は免れないでしょう。
主人公は責任を既に死んだ秘密結社ガイアの穏健派に擦り付けて、全てそいつらがやったこととしました。朱音は「茶番ね」と余裕綽綽な態度です。
ふざけんなとしかいいようがない…。
もう…めまいがしますよ…。
酷すぎます…。このカップル…究極の悪やでえ…。
それで、最後は、幸せラヴラヴ生活を送る主人公と朱音の笑顔のツーショットCGで終わり。
こんな邪悪の権化、究極邪悪カップルの軽い気持ちで地球が破壊され、人類が滅ぼされ、環境の激変により地球の種もほとんどが滅んでしまった。ちなみに異次元都市からの脱出は不可能です。異次元都市の資源は一定量で千年程度で人類は滅びると主人公が試算しています、つまり、主人公と朱音は末永く幸せに暮らせますが、結局は生き残り人類も滅亡します。数万人という僅かな人類種が異次元都市で生き延びたのは、ただ、主人公と朱音が幸せに暮らすためだけに過ぎない。
ひどすぎる…。このシナリオ、いわゆるセカイ系を物凄くブラックに風刺しているんですね。セカイ系に特有の、「自分や自分の関係者はセカイを動かす凄い存在である」「自分にとって重要なのは自分の愛する者だけ」の二つが、物凄く異常に肥大しているシナリオでして、全てが主人公と朱音のためだけにある世界として主人公と朱音は振舞って、結果、主人公と朱音にとっては幸せな世界だけど、主人公と朱音の身勝手な行動により、彼ら二人以外の全てにとっては不幸な世界が生まれるという、セカイ系の風刺になっているシナリオです。
朱音シナリオのシナリオテーマとして「互いだけを見る恋愛は互いに当事者しか見ず、他者の一切を切り捨てるゆえ究極の邪悪である」というのがありますね…。主人公は朱音だけを愛するゆえに人類抹殺の手助けをし、朱音は主人公だけを愛するゆえに、最後に残っていた僅かな良心、全人類を大量虐殺したことを咎める良心すらも捨てて、主人公とラヴラヴハッピーに生きる。彼らは互いへの愛ゆえに互いに互いしか見ておらず、それ以外の人間はどうでもいいのです。ゆえに、静流シナリオ・ちはやシナリオで、人々への思いやりの深い静流が苦しんでいた「良心」(ガイアを倒さねば大勢の人が殺される。だけど人を傷つけたくない、親しい人と戦いたくない)の扱いはとても軽い。というか、主人公も朱音もそういう良心をどんどん切り離して、二人だけの世界に純化していくシナリオです。主人公が朱音への愛のために殺しをすると決めて殺しに手を染めてから殺しが簡単になり、どんどん殺しまくっていく展開とか、主人公にキスされた朱音が死ぬのを止めて主人公との愛に生きると決めてからあっというまに大量虐殺したことに対する良心の呵責が薄れてゆく展開とか、みんなそうですね…。彼らにとって殺戮・虐殺という行為は、彼らの恋愛の純化を深めるもの・深めたことを示す対比として機能している。彼らは他者を傷つける行為をすればするほど、その行為より上位にある「二人の愛」を感じて愛を深める、恐ろしいほどに歪んだカップルです。
朱音シナリオにおいて、主人公も朱音も、自分と愛する人のことしか考えない人物で、そういう人物が地球を滅茶苦茶に破壊して人類を大量虐殺して抹殺し、そして自分と愛する人だけは末永く幸せに暮らすというハッピーエンドは、プレイヤーから見れば明らかにアンハッピーエンドであり、生命や世界というものに対する強烈な憎しみや嘲笑を感じるブラックなシナリオですね…。人間の心の暖かさ、人を思いやる人々の優しさを描いてきたkeyからこういう極度にダークなシナリオが出てきたというのは非常に驚きです。僕はブラックな物語を読むのが結構好きなので、本シナリオも邪悪で残虐な黒い物語としては高水準の出来で面白かったと思いますが、普通に楽しい物語、心暖かい物語を味わいたい人は絶対にプレイしない方が良いです。「恋愛は残酷残虐であり他者を滅ぼす」という、人間存在に対する根本的な憎しみが強烈にある、物凄い毒のある物語です。身勝手な理由で全人類を抹殺した主人公とヒロインが末永くラヴラヴいちゃいちゃハッピーに暮らす物語は、世界広しといえど、これだけでしょうね…。このゲーム、性描写は一切ない一般ゲームですが、こういうのこそ、本当の意味での18禁ゲームだと思うなあ…。全人類が虐殺されて他のヒロインも皆殺しにされて、ヒロイン達を皆殺しにした主人公とヒロインだけがラヴラヴいちゃいちゃ暮らしてゆく終わりなので、子供がプレイしたらトラウマになりそうです…。
Rewrite 初回限定版
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朱音シナリオは…物語としては良くできていますが、主人公とヒロインが酷過ぎます…。主人公とヒロインの最悪最低な下劣非道ぶりに、ゲーム史上最大の悪、究極の悪を見た思いです…。邪悪な物語としては高水準の出来ですが、物語が余りに邪悪すぎて、ブラックな物語には慣れているつもりだったけど、それでもこれは衝撃です…。これは一体何なのか…。実に衝撃のシナリオ、なんというか、悪い意味での衝撃、胃が痛くなる衝撃です。どういうシナリオか要点をまとめて言いますと、以下の通り。
「人類を憎むヒロインが全人類数十億人、そして地球上の全生物に対し超兵器「鍵」を使い、地殻変動兵器による地震と津波、植物に影響する生物兵器によるバイオハザード、ナノマシン兵器による物質分解など、超兵器オンパレード攻撃を人類に仕掛けて地球の生命を皆殺し。主人公はそんなヒロインをサポート。人類数十億人を大量虐殺した主人公とヒロインは自分達はちゃっかり50万人収容可能な異次元の避難都市に脱出。『主人公とラヴラヴしたら人類を憎む気持ちとかどうでもよくなっちゃった〜』なヒロインと主人公は異次元都市でラヴラヴ生活して末永く幸せに暮らす。最後はラヴラヴ幸せな二人の笑顔のツーショットCGで終わり」
なんだこれ…。なんだこれとしか言いようがありません…。ヒロイン朱音が超兵器使って人類も他の生物も皆殺しにして、地球の生態系を滅茶苦茶に破壊して、静流もルチアもちはやも殺して、それで、自分たちだけはラヴラヴいちゃいちゃな暮らしを送るだと…。なんなんだこのシナリオ…あまりのアノミー(無倫理)ぶりにクリア後、茫然として吐き気しか覚えませんでした…。酷過ぎるよ…。究極の悪を見た思いです…。ヒロインが地殻変動兵器を使って地震と津波で大量殺戮を行い、地震や津波の被害が悲痛に報じられている中(このシーン、東日本大震災の報道を参照していることは間違いないでしょうね…)、その報道を見て主人公が『朱音が大切だから人類など知らん、いくら人類が地震や津波で死のうが、朱音の為に生きることに比べれば軽い』としているシーンとか、被災地のプレイヤーはどんな思いで見たのだろうか…。虚構の物語の表現は自由ですが、それでも、なんとも複雑な気持ちになりました…。セカイ系シナリオに悪い意味で特有である「関係ない人間や生命がいくら死のうが、どうでもいい。関係ない人間は無意味な存在である」的思想が全開になっちゃっているシナリオです…。
朱音シナリオでは、秘密結社ガイアが地球を滅亡させようとしている理由が明かされます。それは、ガイアの聖女(ガイアのリーダーである教祖)である朱音の意志でした。朱音は、他のシナリオをプレイしているとき予想した通り、特殊な不老不死の存在です。彼女は彼女の意識が宿っている固体が死ぬとともに、別固体にその意識である人格・記憶が転送されて、意識が別固体の意識と融合する存在なのですね。ゆえに、彼女は人間という種が存続する限り、永遠に不老不死で死ぬことはできない存在なのです。苦痛を含む様々な記憶に嫌気がさして生き飽きた彼女は不老不死の原因たる人類種を憎み、地球環境のためという名目で人類抹殺を目論むのです。人類が全て死ぬことで、彼女は死ぬことができますから(人格・記憶を転送可能な固体が無くなるため)。よって、彼女は秘密結社ガイアを立ち上げて人類抹殺を目論み、ついに朱音は古代の超兵器「鍵」を使い全人類を抹殺するのですね…。
しかし、この彼女の能力(強制不老不死)って、ちはやシナリオで治癒能力を持つ静流が瞬時に治しちゃっているんですね(静流の治療は前世の記憶を封じただけで転送能力は残っているとも考えられるが、転送先の記憶を封じることで能力に対し対症療法が可能である)。しかも、朱音シナリオでは、人類抹殺後は、特に記憶がなくなった訳でもないのに、「俺と生きてくれ」な主人公の愛の説得キスに応じ、「主人公とラヴラヴに暮らしていく」というていたらく…。なんだこれ…物語の中でここまで邪悪な登場人物を見たのは始めてですよ…。
普通に考えれば、地殻変動兵器、生物兵器、ナノマシン兵器、異次元空間生成、超進歩したバイオテクノロジー・ナノテクノロジーなどの人類種を抹殺するほどの超兵器を操る超技術があるなら、それらの超技術を平和的に使えば、人類と他の種をより良い未来の世界に導き、地球環境もより良い状態に保つことが出来るはずです。教祖朱音の率いる狂信的な人類抹殺計画に囚われている聖女派と対立している秘密結社ガイアの穏健派は、そういったことを考えているのですが、陰謀家の朱音は、ちはやシナリオにおいては主人公とちはやが穏健派と対立するように動かして穏健派を抹殺します…。狂信的な人類抹殺に囚われている聖女派は、朱音が掲げた「地球環境の為に人類を滅ぼす」というお題目を信じている訳ですが、どう見ても、人類抹殺の名目で数々の超兵器攻撃を受けた地球の生態系はめちゃくちゃですよ…。種の多様性どころか、種が大量に滅んでしまい、環境も滅茶苦茶になってしまっている…。そして先に書いた通り、朱音の本当の目的は人類を滅ぼすことで自分が死ぬことです。しかし、こいつは、主人公は避難用に用意されたガイアの異次元都市に避難できるよう用意しており、異次元都市に避難して助かった主人公に「俺と異次元都市でラヴラヴ幸せに暮らそうぜ」と誘いを掛けられたら、自分も人類を抹殺したあと死ぬという決意をころっとひっくり返し、末永く幸せなラヴラヴ生活を選ぶ…なんなんだこれ…。究極のゲスとしか言いようが無い…。ここまで最悪な吐き気を覚えるヒロインは始めてです。
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で、主人公の献身的サポートもあり、朱音は人類滅亡プログラム「鍵」を始動させます。朱音は主人公だけはきちんと生き延びられるように、人類抹殺時に秘密結社ガイアのメンバーが避難できるように作られた避難用異次元都市のキーを主人公に渡し彼を避難させます。先に挙げたガイアの穏健派に主人公が鍵を渡し、異次元都市にガイアのメンバーだけでなく、民間人も避難します。避難の時間もなく、避難できたのは全人類のうち、ほんのわずかな数(描写をみると数千人〜数万人程度かな。50万人よりは遥かに少ない)に過ぎませんが…。これを見ると、朱音は本当に人類を殺しつくすことしか考えていないのが分かります。
そんな朱音を主人公は異次元都市に避難させるため迎えに行きます。全人類とともに死を迎えるつもりの朱音を、主人公は愛の説得とキスによって説き伏せます。朱音は愛の説得とキスで死ぬのをやめ、主人公とともに異次元都市に避難します…。
ふざけんなとしかいいようがない…。
あらゆる超兵器を使って全人類を皆殺しにしたのは朱音が死ぬため。まだここまではいい。
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見ていて、トイレに行ってえづきそうになるほど、史上最悪の愛のシーンでしたね…。
このあとも想像を絶する酷いシーンが続きます。当然のことですが、異次元都市には民間人も避難しているため、いったいなぜ、このような人類抹殺が起きたのか調査が始まります。全人類を抹殺した朱音のことが分かれば、朱音の死刑は免れないでしょう。
主人公は責任を既に死んだ秘密結社ガイアの穏健派に擦り付けて、全てそいつらがやったこととしました。朱音は「茶番ね」と余裕綽綽な態度です。
ふざけんなとしかいいようがない…。
もう…めまいがしますよ…。
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それで、最後は、幸せラヴラヴ生活を送る主人公と朱音の笑顔のツーショットCGで終わり。
こんな邪悪の権化、究極邪悪カップルの軽い気持ちで地球が破壊され、人類が滅ぼされ、環境の激変により地球の種もほとんどが滅んでしまった。ちなみに異次元都市からの脱出は不可能です。異次元都市の資源は一定量で千年程度で人類は滅びると主人公が試算しています、つまり、主人公と朱音は末永く幸せに暮らせますが、結局は生き残り人類も滅亡します。数万人という僅かな人類種が異次元都市で生き延びたのは、ただ、主人公と朱音が幸せに暮らすためだけに過ぎない。
ひどすぎる…。このシナリオ、いわゆるセカイ系を物凄くブラックに風刺しているんですね。セカイ系に特有の、「自分や自分の関係者はセカイを動かす凄い存在である」「自分にとって重要なのは自分の愛する者だけ」の二つが、物凄く異常に肥大しているシナリオでして、全てが主人公と朱音のためだけにある世界として主人公と朱音は振舞って、結果、主人公と朱音にとっては幸せな世界だけど、主人公と朱音の身勝手な行動により、彼ら二人以外の全てにとっては不幸な世界が生まれるという、セカイ系の風刺になっているシナリオです。
朱音シナリオのシナリオテーマとして「互いだけを見る恋愛は互いに当事者しか見ず、他者の一切を切り捨てるゆえ究極の邪悪である」というのがありますね…。主人公は朱音だけを愛するゆえに人類抹殺の手助けをし、朱音は主人公だけを愛するゆえに、最後に残っていた僅かな良心、全人類を大量虐殺したことを咎める良心すらも捨てて、主人公とラヴラヴハッピーに生きる。彼らは互いへの愛ゆえに互いに互いしか見ておらず、それ以外の人間はどうでもいいのです。ゆえに、静流シナリオ・ちはやシナリオで、人々への思いやりの深い静流が苦しんでいた「良心」(ガイアを倒さねば大勢の人が殺される。だけど人を傷つけたくない、親しい人と戦いたくない)の扱いはとても軽い。というか、主人公も朱音もそういう良心をどんどん切り離して、二人だけの世界に純化していくシナリオです。主人公が朱音への愛のために殺しをすると決めて殺しに手を染めてから殺しが簡単になり、どんどん殺しまくっていく展開とか、主人公にキスされた朱音が死ぬのを止めて主人公との愛に生きると決めてからあっというまに大量虐殺したことに対する良心の呵責が薄れてゆく展開とか、みんなそうですね…。彼らにとって殺戮・虐殺という行為は、彼らの恋愛の純化を深めるもの・深めたことを示す対比として機能している。彼らは他者を傷つける行為をすればするほど、その行為より上位にある「二人の愛」を感じて愛を深める、恐ろしいほどに歪んだカップルです。
朱音シナリオにおいて、主人公も朱音も、自分と愛する人のことしか考えない人物で、そういう人物が地球を滅茶苦茶に破壊して人類を大量虐殺して抹殺し、そして自分と愛する人だけは末永く幸せに暮らすというハッピーエンドは、プレイヤーから見れば明らかにアンハッピーエンドであり、生命や世界というものに対する強烈な憎しみや嘲笑を感じるブラックなシナリオですね…。人間の心の暖かさ、人を思いやる人々の優しさを描いてきたkeyからこういう極度にダークなシナリオが出てきたというのは非常に驚きです。僕はブラックな物語を読むのが結構好きなので、本シナリオも邪悪で残虐な黒い物語としては高水準の出来で面白かったと思いますが、普通に楽しい物語、心暖かい物語を味わいたい人は絶対にプレイしない方が良いです。「恋愛は残酷残虐であり他者を滅ぼす」という、人間存在に対する根本的な憎しみが強烈にある、物凄い毒のある物語です。身勝手な理由で全人類を抹殺した主人公とヒロインが末永くラヴラヴいちゃいちゃハッピーに暮らす物語は、世界広しといえど、これだけでしょうね…。このゲーム、性描写は一切ない一般ゲームですが、こういうのこそ、本当の意味での18禁ゲームだと思うなあ…。全人類が虐殺されて他のヒロインも皆殺しにされて、ヒロイン達を皆殺しにした主人公とヒロインだけがラヴラヴいちゃいちゃ暮らしてゆく終わりなので、子供がプレイしたらトラウマになりそうです…。
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e文庫 『地球樹の女神−最終版−』 平井和正
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一番最初の第一回からずっと見ていたテレビドラマ、日曜劇場「JIN-仁-完結編」の最終回を視聴しました。面白かったですね。色々な謎・伏線をきっちり全部回収した手際に感服致しました。途中にあったイカ飛行機の女の子の話の回を見て、過去を変えるタイプの話なのかなと思っていたら、仁のタイムトラベルは、過去を変えるのではない、魔法少女まどか☆マギカ型のパラレルワールド移動タイムトラベルで、過去を変えているのではなく、まだ未来が確定していないパラレルワールドの「今」に移動しているという話だったんですね。その上で、パラレルワールドにやってきた仁の行動で、パラレルワールドの仁が別のパラレルワールドに移動するため、複数の仁が複数のパラレルワールドを移動していて、仁の行動がきっかけでパラレルワールドの仁が移動するという形で行動が連鎖してループしているので、イカ飛行機の女の子の話も説明が付きます。タイムパラドックスを起こさずにタイムトラベルを説明して伏線を全て回収しており、実に上手いなと感服致しました。魔法少女まどか☆マギカはタイムトラベルの設定がそれほどきちんとは設定されていないのですが(ほむらの意識がパラレルワールドを移動した時、元々そこのパラレルワールドにいたほむら自身の意識はどこに消えてしまったのかという問題、また、アニメ版及びまどか☆マギカコミック版と、おりこ☆マギカ版においては、女神まどかが過去も含め改変した世界の範囲が前者は多元的であり、後者は一元的である差異があるなど)、仁においてはSFとしてタイムトラベル設定を物凄く精緻に設定していて(写真などの記録を書き換えたり、江戸・現代の人々の記憶を書き換えたり、「歴史の修正力」があまりにも便利すぎる使われ方をしているということはありますが)、SF好きとして嬉しくなるドラマでした。咲さんからの手紙、時間に隔てられた恋人同士というSFならではの切ない手紙ですね…。タイムトラベル(パラレルワールド移動)できる理由もきちんと説明がついていましたね。仁の頭の中にあるバニシングツインである胎児脳腫瘍がタイムトラベル能力の源泉ということですね。
メインである人間ドラマとしても良く出来ていましたね…。主人公の仁は、恋人の脳手術に失敗したことで、自信を失いメスを握れなくなっていましたが、パラレルワールドの幕末の江戸に移動して、緒方洪庵、坂本竜馬や勝海舟、そして幕末の若き医者達(仁友堂の仲間達)に出会い、幕末の医療に携わることで、仁は医者としての心、医者としての「仁」を取り戻し、現代に戻る。そして、仁の江戸での行動により、医学・医療保険制度などがより良く進歩発展した新しい現代において(新しい現代においては医療費がゼロになっているシーンが上手い)、仁が以前は失敗した脳手術に再び挑む最後は、これまでの仁を思い、胸に来るものがありましたね…。仁友堂の皆が歴史に残るほどのお医者さんになっていたのも嬉しかったなあ。僕は脇役の佐分利先生が好きなので、ずっと日本一の医者になることを目指していた佐分利先生が「近代外科の第一人者」として近代史に残っていたシーンは嬉しくてずーんときましたね。そして咲さん…切な過ぎる…。僕は、仁が緑膿菌の薬を持って咲さんを助けに戻るものだと思っていたので、仁が戻れなかったことが、驚きでしたね。咲さんの気持ちを思うとビターです…。ただ、全体を通してみるとハッピーエンドの良い話で(咲さんもちゃんと目指していた女医さんになれて長生きできたことが救いです)、見終わった感想としてはずっと見続けてきて良かったと心から思えるドラマであったということですね…。こういう優れたテレビドラマがこれからも出てきてくれると良いですね…。
key「Rewrite」もプレイしているんですが、地球上の全生命を抹殺する残虐非道の狂信的秘密結社ガイアに所属するヒロイン(ちはや・会長)のシナリオが不快過ぎてプレイしているのが苦痛でなかなか進みません…。人々を守るガーディアン所属のヒロインの静流シナリオは、静流はガイアのテロによって幸せだった家庭を無惨に奪われた悲しい過去を持つ、人の痛みを感じられる優しい子で、ガイアの残虐非道から人々を守るために彼女は自らの身を捨てて一生懸命頑張っている物語でしたから、彼女には魅力を感じ、主人公が静流を思いやり、静流を幸せにしたいと思う心に心から深く共感できるのですが…。ガイアヒロインは静流と全く正反対、身勝手な狂信的な理由で全生命抹殺を狙う、どうしようもない残虐非道の連中なんですね…。ガイアヒロインシナリオは共感とか絶してますよ…。
プレイしていて、身勝手な狂信的な理由で全生命抹殺なんて大量虐殺を行っているヒロインにkeyっぽい萌えシーンを見せられても不快感が増すばかりなんですね…。通常の物語としてならば悪役の造形として良いのですが、恋愛ゲームとしては、ヒロインに魅力どころか、吐き気しか感じられないという点で失格かと思います…。ガイアヒロインはプレイしていてストレスが溜まるばかりでカタルシスゼロでして、プレイのやる気がどんどん失われてゆきます…。静流シナリオで評価が上がったのですが、ガイアヒロインシナリオで評価が急落し、また、お勧めするのが難しい展開になってきました…。ガイアヒロインの顔を見ると頭の中で「はげ山の一夜」(ラスボスな音楽)が流れ出しますよ…。
禿山の一夜(リムスキー=コルサコフ編曲版)
http://www.youtube.com/watch?v=wrAs-DebbH0
key「Rewrite」、主人公がガイアヒロインのサポート(=全生命抹殺のサポート)するシナリオではなく、主人公がネオエクスデスなガイアヒロインと戦うシナリオにして欲しかった…。「私は ガイア最高幹部 全ての記憶 全ての存在 全ての生命を消し そして 私も消えよう 永遠に!!」なガイアヒロインにもガイアヒロインルート主人公にも、全く共感できない…。ガイアヒロインシナリオはいったいどういう層をターゲットにしているのか…。人々を大量虐殺する行為や全生命を抹殺する思想に共感できる人はプレイヤーにほとんどいないんじゃないかと思いますが…。「Rewrite」プレイしていて会長はネオエクスデスもしくはゾーマ、ちはやはバラモス、ガイアは魔王軍、ガーディアンのメンバーは勇者と名乗るべきだと思いました…。会長とかまんまネオエクスデスでゾーマでエビルプリースト(陰謀好きなラスボス、正々堂々とした悪役ではなく、小物でやり口が薄汚いところが会長はリメイクドラクエ4のエビプリに似ている)なんですが…。こいつがヒロインとかマジ勘弁です…。
とまあ、こんな感じです。勇者側のヒロインは好感の持てるキャラクターで好きなんですが、エビプリゾーマやバラモスやエスタークと恋愛は勘弁してとしか言いようがないです…。
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一番最初の第一回からずっと見ていたテレビドラマ、日曜劇場「JIN-仁-完結編」の最終回を視聴しました。面白かったですね。色々な謎・伏線をきっちり全部回収した手際に感服致しました。途中にあったイカ飛行機の女の子の話の回を見て、過去を変えるタイプの話なのかなと思っていたら、仁のタイムトラベルは、過去を変えるのではない、魔法少女まどか☆マギカ型のパラレルワールド移動タイムトラベルで、過去を変えているのではなく、まだ未来が確定していないパラレルワールドの「今」に移動しているという話だったんですね。その上で、パラレルワールドにやってきた仁の行動で、パラレルワールドの仁が別のパラレルワールドに移動するため、複数の仁が複数のパラレルワールドを移動していて、仁の行動がきっかけでパラレルワールドの仁が移動するという形で行動が連鎖してループしているので、イカ飛行機の女の子の話も説明が付きます。タイムパラドックスを起こさずにタイムトラベルを説明して伏線を全て回収しており、実に上手いなと感服致しました。魔法少女まどか☆マギカはタイムトラベルの設定がそれほどきちんとは設定されていないのですが(ほむらの意識がパラレルワールドを移動した時、元々そこのパラレルワールドにいたほむら自身の意識はどこに消えてしまったのかという問題、また、アニメ版及びまどか☆マギカコミック版と、おりこ☆マギカ版においては、女神まどかが過去も含め改変した世界の範囲が前者は多元的であり、後者は一元的である差異があるなど)、仁においてはSFとしてタイムトラベル設定を物凄く精緻に設定していて(写真などの記録を書き換えたり、江戸・現代の人々の記憶を書き換えたり、「歴史の修正力」があまりにも便利すぎる使われ方をしているということはありますが)、SF好きとして嬉しくなるドラマでした。咲さんからの手紙、時間に隔てられた恋人同士というSFならではの切ない手紙ですね…。タイムトラベル(パラレルワールド移動)できる理由もきちんと説明がついていましたね。仁の頭の中にあるバニシングツインである胎児脳腫瘍がタイムトラベル能力の源泉ということですね。
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DQ大辞典をつくろうぜ!!「エビルプリースト」
DQIVにてデスキャッスルの防御結界を張る4つのほこらの内の一つを守っていた大魔道タイプの敵。 FC版ではロザリー殺害を自慢する単なる中ボスの一人でしかなかったのだが、魔族の指導者ピサロを進化の秘法の献体とする為、様々な裏工作を仕掛けていた、という設定を小説版で付け加えられ、さらにPS版ではピサロを完全に裏切り、導かれし者たち&ピサロをデスパレスで待ち受ける真のラスボスの大役を与えられることとなる。 (中略)
PS版では、とにかく自分の手を汚さない。そして、邪魔な者はたとえ同族でも消すという小物思考である。ロザリー暗殺には人間を使い、デスピサロは勇者もろとも自滅させるつもりであっただろうと考えられる。ピサロに忠誠を誓うアンドレアル、ずる賢いギガデーモン、武人ヘルバトラーといった、結界を守る者たちも勇者に殺させ魔族の跡取りとなるライバルもうまいこと消した。なお、このとき自身も戦地に赴き勇者に敗れているが、その後なぜ生き残ったかは不明。影武者を使った可能性も高い。
エビプリゾーマ会長
「なにゆえもがき生きるのか?滅びこそ我が喜び。死にゆく者こそ美しい。さあ、全生命は我がガイアの陰謀の力で息絶えるが良い!!月光蝶(生命体分解バージョン)である!!」
バラモスちはや
「ついに、ここまで来たか。ガイア幹部にして最強の死霊使いであるこのバラモスちはや様に逆らおうなどと身のほどをわきまえぬ者たちじゃな。ここに来たことをくやむがよい。そなたらをゾンビ化して咲夜二号にしてくれるわっ!!」
エスターク小鳥
「グゴゴゴゴ…我が名はエスターク小鳥…ドルイドの掟以外何も思い出せぬ…やるべきことは分かる…黒のコア鍵を外部から守ることだ…」
黒のコア鍵(全生命抹殺システムの人型インターフェイス、これを破壊しないとシステムは停止しない)
「抹殺システム最終シークエンス起動…システムオールグリーン…増殖型ナノマシン散布開始…地表上の全生命体分解プロセス開始…」
勇者静流
「………」(無言で二刀流ナイフを構える。勇者なので喋らない)
勇者の仲間の戦士ルチア
「世界を滅ぼすなど、そんなことはさせない!!かけがえなき命の灯火、私が守ってみせる!!」
とまあ、こんな感じです。勇者側のヒロインは好感の持てるキャラクターで好きなんですが、エビプリゾーマやバラモスやエスタークと恋愛は勘弁してとしか言いようがないです…。
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2011年06月27日 00:47
Rewrite 初回限定版
博士の異常な愛情 [Blu-ray]
たった今、key「Rewrite」、静流ルートクリア。素晴らしく良く出来たシナリオでした。小鳥シナリオとは出来が月とすっぽん、全宇宙とクォークくらい違います。凄かったですね…。猫撫ディストーションを超えるセンスオブワンダーの衝撃があるSFシナリオでした。このシナリオは田中ロミオさんが担当しており、竜騎士07さんとはシナリオライティングの技術が、もう桁外れに違いすぎる…。このような物凄いシナリオと同じゲーム内で比べられることになった竜騎士07さんが気の毒と感じます…。竜騎士07さんも力量あるシナリオライターと思いますが、田中ロミオさんとはあまりにも格が違いすぎる…。
静流ルートは田中ロミオさん担当のシナリオ。竜騎士07さんの担当した小鳥シナリオとは、何もかも違うのですが、特に登場人物の性格、主人公の性格が正反対と言って良いほど全く違います。シナリオの癖というところから言えば、竜騎士07さんのシナリオにおいて顕著な過剰にアクの強い文体はなりを潜め、上品で洗練された文体とそこから生み出されるキャラクターになります。例えば、ルチアは竜騎士07さんのシナリオでは主人公を物凄い強い下品な罵倒語を繰り返し使って罵倒しますが、ルチアが主人公を罵倒する同じようなシーンでも、田中ロミオさんのシナリオだと罵倒語の繰り返しなどは使用せず、罵倒も弱められ、そこにユーモアと知性に富んだウィットが生まれている。主人公の思索や物の見方に想像力がある。主人公が非常に知性的かつ倫理的・大局的になっていて、このシナリオの主人公には心から好感が持てました。
竜騎士07さんのシナリオである小鳥シナリオでは、主人公は、典型的な「竜騎士07主人公」。想像力が欠如しており、非常に狭い倫理観や物の見方しかできず、それを暑苦しい勢いで誤魔化しているような主人公です。竜騎士07さんの描く物語の主人公にとって、大事な人間というのは、自分と関係のある人間だけなんですね。「自分と関係のある人間」以外は、有象無象であり、自分とは何の関係もないただの背景、モブキャラに過ぎないという見方を主人公がしている。だから、自分と関係ない街の人がいくら死のうが、自分と関係ない人の死は、竜騎士07主人公にとって何の感慨も受けない、どうでもよいものに過ぎない。ゆえに、主人公が竜騎士07主人公である小鳥シナリオについては、秘密結社ガイアの操る怪物に人々が血を吸われて殺された殺人事件も主人公にとってどうでもいいことだし、ヒロインの小鳥が魔物を操って人を殺したときは、「小鳥一人に手を汚させるわけにはいかない。俺も殺人を厭わず手を汚そう」みたいな訳の分からない考え方をする。彼には、自分と関係ない人間も、自分と同じように人間としての固有の歴史のあるかけがえのないものだということが分からない。彼には想像力がない。
静流ルートは上記のような竜騎士07さんシナリオ特有の主人公に対するアンチテーゼとしても機能している面白いシナリオでした。ちょうど対比的になっている。静流ルートのシナリオの主人公は、自分と関係ない人間(猫などの動物にも)にも、自分と同じように色々な想いの連なる歴史があるんだ、という生命に対する大切な想像力を持っている主人公です。ゆえに彼は小鳥シナリオの主人公と違い、様々なものに気づく。自分とは無関係な人々の死に心を痛め、自分が血を吸う怪物をもっと早く倒していれば助けられたのではないかと悔やみ、人々を守るために、自らを危険にさらす行動を行う。彼は気づく。街で生きている人々の想い、静流の所属するガーディアンの人々の想い。「死と滅びこそ幸福であり、地球の全生命は抹殺しなければならない」という思想を掲げ、全生命の抹殺を試みる秘密結社ガイア(ヒロインの会長とちはやはここに所属し、特に会長は全生命の抹殺を企てる最高幹部)に対し、市井の人々一人一人の命を守るためにガイアの暴虐から人々を守る組織が、本シナリオのヒロイン静流の所属するガーディアン。主人公はガーディアンの一員になって彼らと交流する。そのことによって、小鳥シナリオにおいてはガイアによって無惨に殺されたり小鳥や主人公によって傷つけられたりしている無名のガーディアンのメンバー一人一人の人間としての顔が見えてくる描写がなんとも上手いですね。
ガーディアンはとても真っ当な組織ですが、本シナリオにおいては、ガーディアンと敵対する秘密結社ガイアと、そして小鳥シナリオでドルイドの小鳥が行っていたことの異常性も明らかになってきます。秘密結社ガイアは「死こそ幸福である」という教義を掲げ、地球上の全生命の抹殺を目論む組織で、なんというか…ファンタジーではありがちな狂った邪悪ですね…。秘密結社ガイアは生命を奪うことをなんとも思っていない連中で(全生命の抹殺が組織の至上目的ですから)、平気で民間人を殺戮する破壊活動を行います。ガイアの行ったテロにより、本シナリオのヒロインの静流は家族との幸せな家庭を壊され、家庭はばらばらになってしまいました。重傷を負った家族を助けようとして静流の秘められた超能力(他者の治癒及び自己の身体能力上昇)が覚醒しますが、静流の幼少時のことであったので、超能力の暴走で、家族は記憶を失ってしまいます。静流のことも忘れてしまいます…。静流はガーディアンに助けられて、ガーディアンに育てられることになります。
ガーディアンの目的は、人々の平和を守ることで、人々のささやかな、そしてかけがえのない日常を大切にしているんですね。田中ロミオさんの行うこの辺の描写が凄く上手いんです…。彼らに自然と感情移入してしまいます。ガーディアンの協力者となり、そしてついにメンバーとなった主人公、人々のささやかな生活を守るために一生懸命な静流、静流を見守り、そして主人公も見守ってくれる、良き父を感じさせるガーディアンの幹部の江坂、同じく、静流と主人公を見守る優しい母のようなガーディアンメンバーの西九条、斜に構えているけれど、実はなかなかいい奴であるガーディアンの先輩メンバーの今西など、みな魅力的です。そして商店街の市井の人々との交流。想い出のさんまをわざわざ焼いてくれる魚屋さんの一家とか、凄くいい味出してます。
それが…、ついに秘密結社ガイアは会長の下、全生命の抹殺を目論み、全生命を抹殺する鍵を確保しようとします。この鍵とかいう「人類誕生以前に存在して自身の手で最終兵器のトリガーを引いて滅んだ超古代種の超科学による全生命抹殺最終兵器」を、ヒロインの一人である小鳥はずっとガーディアンやガイアから隠していた(鍵という起動システムを動かし続けていた)、それによって、小鳥やガーディアンの最高幹部である会長によって…全生命の破滅が…。このシナリオをプレイした後だと、全人類を抹殺するトリガーを引いた小鳥や会長に対して、吐き気しか感じられません。
ガイアの襲撃を受け、仲間達を失ってゆきながら、鍵の殺害によって全生命抹殺プログラムの起動を防ごうとする主人公達ガーディアンメンバー。僕はプレイしていて、全生命抹殺プログラムの起動は絶対に防がれるんだと思っていましたよ…。だってそうじゃないと、あまりにも救いがなさ過ぎる…。それが…。
小鳥の隠蔽とガイアの妨害により、ついに全生命抹殺プログラムは起動します。「もう誰にも全生命抹殺プログラムは止められないわ」と、ついに念願である全生命の抹殺が叶ったことを、静流や主人公などのガーディアンメンバーに対し嬉々として語るガイア最高幹部の会長の台詞がいちいちむかついて仕方ない。こいつがヒロインとかあまりにもどうかと…。会長の顔を見るだけでストレスが爆発です。本シナリオをプレイすると、悪の秘密結社の最高幹部として人々を傷つけ命を奪い、自らの目論見どおり最後は地球の全生命種を抹殺した究極の大量虐殺者である会長に対して怒りと憎しみしか感じられないのですが…。悪役としては最高に成功していますが、ヒロインとしては最悪としか言いようがないです。まだ会長ルートをプレイしていないので不明ですが、予想すると、こいつは多分、ナノマシン兵器を作り起動させたことで自滅した超古代種ホモ・レギリオスの生き残りですね。長く生き過ぎた、生きることに飽きた、生など虚しい、これでやっと成功したというような生き飽きたという台詞やガイアの最高幹部という地位から考えると、ナノマシン兵器による超古代種の滅亡を何らかの方法で生きのびた不老不死の超古代種であり、人類の歴史の裏で秘密結社ガイアの最高幹部として暗躍しながら、生命の再度の完全破滅を狙っていたのでしょう…。最悪すぎる…。ちなみに全生命抹殺プログラムの外部インターフェイスである「鍵」は、製作者の超古代種、前人類ホモ・レギリオス用のコンタクト・インターフェイスであり、そこに現人類のホモ・サピエンスはアクセスできないことが本シナリオで示されています。主人公が、「鍵」というインターフェイスから幸せな記憶のアクセスを行って抹殺プログラムを止めようとしたけど、「鍵」から記憶に悲しみを含んでいるとされて全く無駄だったのは、ホモ・レギリオスとホモ・サピエンスでは幸せに対する定義、生に対する定義そのものが違うのでしょう。ホモ・レギリオスの会長が何百万年生きてきたかは知りませんが、生きることに飽いたから人類含む全生命を抹殺するとか、やることが最悪すぎます…。
ガーディアンのメンバーは起動しはじめた鍵に命を捨てて特攻しますが、鍵のプログラムは停止しない。全生命抹殺プログラムが起動したことで、地球上の人類種含む全動物種の全生命が分解され抹殺されてゆきます。全生命抹殺プログラムによって、人間含む動物全てが分解されて消滅してゆく範囲が広がってゆく描写を見るに、動物種の有機生命を跡形もなく分解消滅させる増殖型ナノマシン兵器のようですね…。ガイアの最高幹部である会長は嬉々として消滅しますが(こいつは一人で消滅してろよって感じです。全生命を巻き込んで自殺なんて最悪です)、ガーディアンのメンバーは、人々を守れなかったことを悔やみながら消滅してゆく。抹殺プログラムを止めよう、なんとかしようともがく主人公に全生命抹殺プログラムである鍵が「このプログラムで消滅した存在は二度と再構成されることはなく永久に消去される」とか、これまた絶望的なことを告げるのが…絶望的過ぎて…もう…なんとも…。
超古代種が残した、全生命抹殺プログラムから逃れる唯一の方法、宇宙へ脱出する救命ポッドが、主人公達の住む街の遺跡に世界で唯一残っています。それを使って、主人公はヒロインを脱出させ、自分は抹殺プログラムで滅んでゆく地球に残る。彼は、ガーディアンとの戦いで一度命を失っているのですが、ヒロインの静流が他者治癒能力で無理やり生かしている状態であり、ゆえに静流に無理が掛かっており、このままでは静流は長くはなかった。それを知っていた彼は、静流に借りていた生命のエネルギーを返し、そして地球に残ったのですね。
ここからが非常に面白い。人間52人のみが救命ポッドで脱出できました。この52人の宇宙漂流記が静流の日記として書き残されます。ここで恋人同士であった主人公と静流は、とあることによって、二人が本当に心から愛し合っている大切な相手だったことを知る。ここが、本当に上手い。クラナドの一ノ瀬ことみシナリオでも使われた遅すぎた手紙ですね…。救命ポッドはおよそ七ヶ月程度(静流日記から推測)、宇宙を漂流した後、地球に帰還します。全生命抹殺プログラムで全ての動物種が抹殺された地球は生態系のバランスが狂い、緑に覆われた植物の惑星となっていました。そこで静流は奇跡と巡り出会う。主人公の超能力は自分の存在を別の形態にメタモルフォーゼ(変容)させる「リライト」の力。主人公の体にはナノマシン兵器の一部、ナノマシンによるベルトが埋まっており、分子原子レベルで肉体を再構築できるようです。主人公は、既に人間ではなくなっていた、もう人間には戻れないが、自分の存在を木に変容させることで生きのびていた。もう何も言わない、もう人間ではなくなった、主人公だった樹木に、静流はもたれ掛かり、そこでEND。終盤の展開はキューブリックの傑作映画「博士の異常な愛情」オマージュを感じましたね…。全生命抹殺はもう誰も止められないと嬉々として語る会長の邪悪な狂気はストレンジラヴ博士、救命ポッドで宇宙に脱出する静流に主人公の掛ける言葉「また会える」は、エンディングテーマ「We'll meet again」(また会いましょう)。
Dr. Strangelove(博士の異常な愛情エンディング「We'll meet again」)
http://www.youtube.com/watch?v=wxrWz9XVvls
いやあ…なんとも言いようのない、「博士の異常な愛情」のように胸にぽっかり穴の開くような余韻のある、優れた物語でした。おそらくこのシナリオにおいて人類種はもうダメでしょうね…。全人類のほとんどが抹殺され生き残った人数は52人、かつ数人が宇宙漂流中に死亡、生殖可能年齢の人々は52人よりもっと少ない状態では…。しかも、人類以外の全動物種は抹殺されて完全消滅しており、植物種しか生きていない状態…。全生命抹殺ナノマシン兵器強力過ぎ…。人類科学より遥かに発達した超科学で栄えていた超古代種が滅んでしまうわけです。状況としては小松左京さんの「復活の日」よりも遥かに酷い…。哺乳類種(人類含む)の継続維持に必要な最低個体数は千から数千程度とされており、そこから小松左京さんは「復活の日」で生き残る人数(一万人)を決めたとのことです。小松左京さんは生き残りを一万人と設定することで、人類復活の希望を持たせた訳ですね…。
でも本シナリオにおいては人類の生き残り52人…しかも、生まれた数より亡くなっている数が多い…。復活の日では生き残った人々は管理生殖システムをとり、生殖可能な男女は全て管理の下で多数と生殖活動することになりますが(人類種の人数を増やすのが最大目的)、本作においてヒロインの静流も生殖要員になるであろうことを思うと複雑な気分です。本作の生き残り人員のリーダー今西は根は善良ですが、理性的かつ冷徹なまでに合理主義者な人物ですから、人類種の生き残りを掛けて管理生殖を行うでしょうし、ヒロインの静流も生殖可能な女性として人類種存続のための生殖要員になるでしょうね…。しかしそれだけの努力を払っても、人類種の存続はこの場合、不可能でしょう。生殖可能な人員が数百人でも種の継続維持は困難、最低数として数千人は必要なのに、生き残りが52人、しかも生殖不可能な人員もいる状況、人類以外の動物種は完全に全滅している状況では…。人間はそうぽんぽん子供を産めるわけではなく、また子供が育つ(生殖可能年齢に到達する)まで時間が掛かりますから…。超古代種の超科学によるクローニング技術などのオーバーテクノロジーが革新的に確立していれば、もしかしたら助かるかも知れませんが、宇宙漂流中の静流日記見ると、そういった希望も望みはなさそうです…。52人ではやれることに限度がありすぎる…。
超古代のオーバーテクノロジーによって人類種が他の種を巻き添えにして滅びさるこの絶望と悲劇のSF物語を通して何を田中ロミオさんが言いたかったかということを考えれば、やはり、知的生命の愚かさということ、諸行無常ということでしょうね…。知的生命は生存の本能よりも理性(知恵)を発達させすぎて、結果、科学を暴走させて滅びるというのは、SF文明論の一つのスタンダードであり、そして、福島第一原発事故などを見るに、我々人類の未来の予見であるでしょう。一人の人間の破壊的狂気(本作においてはガイア最高幹部の会長の狂気)によって全人類の滅びのトリガーが引かれてしまうところまで科学技術が発達したとき、そのときは人類の終わりでしょうね…。
本作においては、古代の、科学文明など何も知らない原始人の人類が、超古代種の破滅的遺産である「鍵」、すなわち「全生命抹殺プログラム」を、神として崇め、それに魔術的・宗教的な意味を勝手に付与したのですね。その勝手に付与した宗教的意味に囚われたガイアとドルイドは鍵を起動させ、全生命は滅んでいった。小鳥は、古代より神としてこの全生命抹殺プログラムを崇めてきた、ドルイドという一族の最後の一員で、人類を抹殺する手助けをしました。そして、会長とちはやが所属する秘密結社ガイア…、こいつらは本当に邪悪に狂っている最悪の組織としか言いようがない。特に会長の邪悪さは筆舌に尽くしがたいものです。会長の描写を見ると、会長は、「鍵」と呼ばれる「全生命抹殺プログラム」が、全生命に死の福音を与えて地球環境に再生を齎す神の力なのではなく、単に超古代種が作り上げ、そしてそれによって滅んだ、生命にとって最悪の増殖型ナノマシン兵器に過ぎないものだと知っていた。兵器が起動後の生態系バランスは動物種の全滅により崩壊していますから、地球環境の再生とやらが虚偽の大義であったことは明らかです。ガイアの最高幹部である会長はそれを知っていて、なおかつ、ガーディアンによる兵器の破壊を阻止し、増殖型ナノマシン兵器を起動させ、人類含む地球上の全生命を抹殺して、自らも嬉々として分解されて消えていった。ここまで邪悪の権化な大量虐殺者のヒロインは例を見ないと思います…。ヒロインのちはやもガイアの一員として、相当にガーディアンの行動を妨害して、最後に抹殺プログラムで分解されて消えるときは「やっぱりこうなったか」と言っているので、分解されて消えることを知っていたのでしょう…。ガイア所属のヒロイン連中には、なんなんだこいつらはという怒りしか感じないです。静流と同じくガーディアンに所属するヒロインのルチアがナノマシンに分解されて絶望し、悔しく思いながら消えてゆく時の言葉に同意です。「こんなこと(全生命をナノマシンで分解して抹殺する)をして誰が喜ぶっていうんだ…!」
静流シナリオ、終わり方は暗澹たる全く救いなきものですが、人類種を、そして地球の全生命種を救うために戦い、そして力足らず、滅んでいったガーディアンの人々を描くということに関しては実に感動的でした。SF悲劇として優れた作品、高く評価する作品ですね…。key「Rewrite」、田中ロミオ好きにはぜひにお勧めです。竜騎士07さんのシナリオの出来は良いとはいえませんが、竜騎士07さんのシナリオに我慢して耐えるだけの価値が、田中ロミオさんの書かれた静流シナリオにはありますね。key「Rewrite」、優れた作品です。SF好きはぜひプレイを!!
博士の異常な愛情 [Blu-ray]
復活の日 (ハルキ文庫)
Rewrite 初回限定版
グリザイアの果実
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猫撫ディストーション
e文庫 『地球樹の女神−最終版−』 平井和正
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博士の異常な愛情 [Blu-ray]
たった今、key「Rewrite」、静流ルートクリア。素晴らしく良く出来たシナリオでした。小鳥シナリオとは出来が月とすっぽん、全宇宙とクォークくらい違います。凄かったですね…。猫撫ディストーションを超えるセンスオブワンダーの衝撃があるSFシナリオでした。このシナリオは田中ロミオさんが担当しており、竜騎士07さんとはシナリオライティングの技術が、もう桁外れに違いすぎる…。このような物凄いシナリオと同じゲーム内で比べられることになった竜騎士07さんが気の毒と感じます…。竜騎士07さんも力量あるシナリオライターと思いますが、田中ロミオさんとはあまりにも格が違いすぎる…。
静流ルートは田中ロミオさん担当のシナリオ。竜騎士07さんの担当した小鳥シナリオとは、何もかも違うのですが、特に登場人物の性格、主人公の性格が正反対と言って良いほど全く違います。シナリオの癖というところから言えば、竜騎士07さんのシナリオにおいて顕著な過剰にアクの強い文体はなりを潜め、上品で洗練された文体とそこから生み出されるキャラクターになります。例えば、ルチアは竜騎士07さんのシナリオでは主人公を物凄い強い下品な罵倒語を繰り返し使って罵倒しますが、ルチアが主人公を罵倒する同じようなシーンでも、田中ロミオさんのシナリオだと罵倒語の繰り返しなどは使用せず、罵倒も弱められ、そこにユーモアと知性に富んだウィットが生まれている。主人公の思索や物の見方に想像力がある。主人公が非常に知性的かつ倫理的・大局的になっていて、このシナリオの主人公には心から好感が持てました。
竜騎士07さんのシナリオである小鳥シナリオでは、主人公は、典型的な「竜騎士07主人公」。想像力が欠如しており、非常に狭い倫理観や物の見方しかできず、それを暑苦しい勢いで誤魔化しているような主人公です。竜騎士07さんの描く物語の主人公にとって、大事な人間というのは、自分と関係のある人間だけなんですね。「自分と関係のある人間」以外は、有象無象であり、自分とは何の関係もないただの背景、モブキャラに過ぎないという見方を主人公がしている。だから、自分と関係ない街の人がいくら死のうが、自分と関係ない人の死は、竜騎士07主人公にとって何の感慨も受けない、どうでもよいものに過ぎない。ゆえに、主人公が竜騎士07主人公である小鳥シナリオについては、秘密結社ガイアの操る怪物に人々が血を吸われて殺された殺人事件も主人公にとってどうでもいいことだし、ヒロインの小鳥が魔物を操って人を殺したときは、「小鳥一人に手を汚させるわけにはいかない。俺も殺人を厭わず手を汚そう」みたいな訳の分からない考え方をする。彼には、自分と関係ない人間も、自分と同じように人間としての固有の歴史のあるかけがえのないものだということが分からない。彼には想像力がない。
静流ルートは上記のような竜騎士07さんシナリオ特有の主人公に対するアンチテーゼとしても機能している面白いシナリオでした。ちょうど対比的になっている。静流ルートのシナリオの主人公は、自分と関係ない人間(猫などの動物にも)にも、自分と同じように色々な想いの連なる歴史があるんだ、という生命に対する大切な想像力を持っている主人公です。ゆえに彼は小鳥シナリオの主人公と違い、様々なものに気づく。自分とは無関係な人々の死に心を痛め、自分が血を吸う怪物をもっと早く倒していれば助けられたのではないかと悔やみ、人々を守るために、自らを危険にさらす行動を行う。彼は気づく。街で生きている人々の想い、静流の所属するガーディアンの人々の想い。「死と滅びこそ幸福であり、地球の全生命は抹殺しなければならない」という思想を掲げ、全生命の抹殺を試みる秘密結社ガイア(ヒロインの会長とちはやはここに所属し、特に会長は全生命の抹殺を企てる最高幹部)に対し、市井の人々一人一人の命を守るためにガイアの暴虐から人々を守る組織が、本シナリオのヒロイン静流の所属するガーディアン。主人公はガーディアンの一員になって彼らと交流する。そのことによって、小鳥シナリオにおいてはガイアによって無惨に殺されたり小鳥や主人公によって傷つけられたりしている無名のガーディアンのメンバー一人一人の人間としての顔が見えてくる描写がなんとも上手いですね。
ガーディアンはとても真っ当な組織ですが、本シナリオにおいては、ガーディアンと敵対する秘密結社ガイアと、そして小鳥シナリオでドルイドの小鳥が行っていたことの異常性も明らかになってきます。秘密結社ガイアは「死こそ幸福である」という教義を掲げ、地球上の全生命の抹殺を目論む組織で、なんというか…ファンタジーではありがちな狂った邪悪ですね…。秘密結社ガイアは生命を奪うことをなんとも思っていない連中で(全生命の抹殺が組織の至上目的ですから)、平気で民間人を殺戮する破壊活動を行います。ガイアの行ったテロにより、本シナリオのヒロインの静流は家族との幸せな家庭を壊され、家庭はばらばらになってしまいました。重傷を負った家族を助けようとして静流の秘められた超能力(他者の治癒及び自己の身体能力上昇)が覚醒しますが、静流の幼少時のことであったので、超能力の暴走で、家族は記憶を失ってしまいます。静流のことも忘れてしまいます…。静流はガーディアンに助けられて、ガーディアンに育てられることになります。
ガーディアンの目的は、人々の平和を守ることで、人々のささやかな、そしてかけがえのない日常を大切にしているんですね。田中ロミオさんの行うこの辺の描写が凄く上手いんです…。彼らに自然と感情移入してしまいます。ガーディアンの協力者となり、そしてついにメンバーとなった主人公、人々のささやかな生活を守るために一生懸命な静流、静流を見守り、そして主人公も見守ってくれる、良き父を感じさせるガーディアンの幹部の江坂、同じく、静流と主人公を見守る優しい母のようなガーディアンメンバーの西九条、斜に構えているけれど、実はなかなかいい奴であるガーディアンの先輩メンバーの今西など、みな魅力的です。そして商店街の市井の人々との交流。想い出のさんまをわざわざ焼いてくれる魚屋さんの一家とか、凄くいい味出してます。
それが…、ついに秘密結社ガイアは会長の下、全生命の抹殺を目論み、全生命を抹殺する鍵を確保しようとします。この鍵とかいう「人類誕生以前に存在して自身の手で最終兵器のトリガーを引いて滅んだ超古代種の超科学による全生命抹殺最終兵器」を、ヒロインの一人である小鳥はずっとガーディアンやガイアから隠していた(鍵という起動システムを動かし続けていた)、それによって、小鳥やガーディアンの最高幹部である会長によって…全生命の破滅が…。このシナリオをプレイした後だと、全人類を抹殺するトリガーを引いた小鳥や会長に対して、吐き気しか感じられません。
ガイアの襲撃を受け、仲間達を失ってゆきながら、鍵の殺害によって全生命抹殺プログラムの起動を防ごうとする主人公達ガーディアンメンバー。僕はプレイしていて、全生命抹殺プログラムの起動は絶対に防がれるんだと思っていましたよ…。だってそうじゃないと、あまりにも救いがなさ過ぎる…。それが…。
小鳥の隠蔽とガイアの妨害により、ついに全生命抹殺プログラムは起動します。「もう誰にも全生命抹殺プログラムは止められないわ」と、ついに念願である全生命の抹殺が叶ったことを、静流や主人公などのガーディアンメンバーに対し嬉々として語るガイア最高幹部の会長の台詞がいちいちむかついて仕方ない。こいつがヒロインとかあまりにもどうかと…。会長の顔を見るだけでストレスが爆発です。本シナリオをプレイすると、悪の秘密結社の最高幹部として人々を傷つけ命を奪い、自らの目論見どおり最後は地球の全生命種を抹殺した究極の大量虐殺者である会長に対して怒りと憎しみしか感じられないのですが…。悪役としては最高に成功していますが、ヒロインとしては最悪としか言いようがないです。まだ会長ルートをプレイしていないので不明ですが、予想すると、こいつは多分、ナノマシン兵器を作り起動させたことで自滅した超古代種ホモ・レギリオスの生き残りですね。長く生き過ぎた、生きることに飽きた、生など虚しい、これでやっと成功したというような生き飽きたという台詞やガイアの最高幹部という地位から考えると、ナノマシン兵器による超古代種の滅亡を何らかの方法で生きのびた不老不死の超古代種であり、人類の歴史の裏で秘密結社ガイアの最高幹部として暗躍しながら、生命の再度の完全破滅を狙っていたのでしょう…。最悪すぎる…。ちなみに全生命抹殺プログラムの外部インターフェイスである「鍵」は、製作者の超古代種、前人類ホモ・レギリオス用のコンタクト・インターフェイスであり、そこに現人類のホモ・サピエンスはアクセスできないことが本シナリオで示されています。主人公が、「鍵」というインターフェイスから幸せな記憶のアクセスを行って抹殺プログラムを止めようとしたけど、「鍵」から記憶に悲しみを含んでいるとされて全く無駄だったのは、ホモ・レギリオスとホモ・サピエンスでは幸せに対する定義、生に対する定義そのものが違うのでしょう。ホモ・レギリオスの会長が何百万年生きてきたかは知りませんが、生きることに飽いたから人類含む全生命を抹殺するとか、やることが最悪すぎます…。
ガーディアンのメンバーは起動しはじめた鍵に命を捨てて特攻しますが、鍵のプログラムは停止しない。全生命抹殺プログラムが起動したことで、地球上の人類種含む全動物種の全生命が分解され抹殺されてゆきます。全生命抹殺プログラムによって、人間含む動物全てが分解されて消滅してゆく範囲が広がってゆく描写を見るに、動物種の有機生命を跡形もなく分解消滅させる増殖型ナノマシン兵器のようですね…。ガイアの最高幹部である会長は嬉々として消滅しますが(こいつは一人で消滅してろよって感じです。全生命を巻き込んで自殺なんて最悪です)、ガーディアンのメンバーは、人々を守れなかったことを悔やみながら消滅してゆく。抹殺プログラムを止めよう、なんとかしようともがく主人公に全生命抹殺プログラムである鍵が「このプログラムで消滅した存在は二度と再構成されることはなく永久に消去される」とか、これまた絶望的なことを告げるのが…絶望的過ぎて…もう…なんとも…。
超古代種が残した、全生命抹殺プログラムから逃れる唯一の方法、宇宙へ脱出する救命ポッドが、主人公達の住む街の遺跡に世界で唯一残っています。それを使って、主人公はヒロインを脱出させ、自分は抹殺プログラムで滅んでゆく地球に残る。彼は、ガーディアンとの戦いで一度命を失っているのですが、ヒロインの静流が他者治癒能力で無理やり生かしている状態であり、ゆえに静流に無理が掛かっており、このままでは静流は長くはなかった。それを知っていた彼は、静流に借りていた生命のエネルギーを返し、そして地球に残ったのですね。
ここからが非常に面白い。人間52人のみが救命ポッドで脱出できました。この52人の宇宙漂流記が静流の日記として書き残されます。ここで恋人同士であった主人公と静流は、とあることによって、二人が本当に心から愛し合っている大切な相手だったことを知る。ここが、本当に上手い。クラナドの一ノ瀬ことみシナリオでも使われた遅すぎた手紙ですね…。救命ポッドはおよそ七ヶ月程度(静流日記から推測)、宇宙を漂流した後、地球に帰還します。全生命抹殺プログラムで全ての動物種が抹殺された地球は生態系のバランスが狂い、緑に覆われた植物の惑星となっていました。そこで静流は奇跡と巡り出会う。主人公の超能力は自分の存在を別の形態にメタモルフォーゼ(変容)させる「リライト」の力。主人公の体にはナノマシン兵器の一部、ナノマシンによるベルトが埋まっており、分子原子レベルで肉体を再構築できるようです。主人公は、既に人間ではなくなっていた、もう人間には戻れないが、自分の存在を木に変容させることで生きのびていた。もう何も言わない、もう人間ではなくなった、主人公だった樹木に、静流はもたれ掛かり、そこでEND。終盤の展開はキューブリックの傑作映画「博士の異常な愛情」オマージュを感じましたね…。全生命抹殺はもう誰も止められないと嬉々として語る会長の邪悪な狂気はストレンジラヴ博士、救命ポッドで宇宙に脱出する静流に主人公の掛ける言葉「また会える」は、エンディングテーマ「We'll meet again」(また会いましょう)。
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いやあ…なんとも言いようのない、「博士の異常な愛情」のように胸にぽっかり穴の開くような余韻のある、優れた物語でした。おそらくこのシナリオにおいて人類種はもうダメでしょうね…。全人類のほとんどが抹殺され生き残った人数は52人、かつ数人が宇宙漂流中に死亡、生殖可能年齢の人々は52人よりもっと少ない状態では…。しかも、人類以外の全動物種は抹殺されて完全消滅しており、植物種しか生きていない状態…。全生命抹殺ナノマシン兵器強力過ぎ…。人類科学より遥かに発達した超科学で栄えていた超古代種が滅んでしまうわけです。状況としては小松左京さんの「復活の日」よりも遥かに酷い…。哺乳類種(人類含む)の継続維持に必要な最低個体数は千から数千程度とされており、そこから小松左京さんは「復活の日」で生き残る人数(一万人)を決めたとのことです。小松左京さんは生き残りを一万人と設定することで、人類復活の希望を持たせた訳ですね…。
でも本シナリオにおいては人類の生き残り52人…しかも、生まれた数より亡くなっている数が多い…。復活の日では生き残った人々は管理生殖システムをとり、生殖可能な男女は全て管理の下で多数と生殖活動することになりますが(人類種の人数を増やすのが最大目的)、本作においてヒロインの静流も生殖要員になるであろうことを思うと複雑な気分です。本作の生き残り人員のリーダー今西は根は善良ですが、理性的かつ冷徹なまでに合理主義者な人物ですから、人類種の生き残りを掛けて管理生殖を行うでしょうし、ヒロインの静流も生殖可能な女性として人類種存続のための生殖要員になるでしょうね…。しかしそれだけの努力を払っても、人類種の存続はこの場合、不可能でしょう。生殖可能な人員が数百人でも種の継続維持は困難、最低数として数千人は必要なのに、生き残りが52人、しかも生殖不可能な人員もいる状況、人類以外の動物種は完全に全滅している状況では…。人間はそうぽんぽん子供を産めるわけではなく、また子供が育つ(生殖可能年齢に到達する)まで時間が掛かりますから…。超古代種の超科学によるクローニング技術などのオーバーテクノロジーが革新的に確立していれば、もしかしたら助かるかも知れませんが、宇宙漂流中の静流日記見ると、そういった希望も望みはなさそうです…。52人ではやれることに限度がありすぎる…。
超古代のオーバーテクノロジーによって人類種が他の種を巻き添えにして滅びさるこの絶望と悲劇のSF物語を通して何を田中ロミオさんが言いたかったかということを考えれば、やはり、知的生命の愚かさということ、諸行無常ということでしょうね…。知的生命は生存の本能よりも理性(知恵)を発達させすぎて、結果、科学を暴走させて滅びるというのは、SF文明論の一つのスタンダードであり、そして、福島第一原発事故などを見るに、我々人類の未来の予見であるでしょう。一人の人間の破壊的狂気(本作においてはガイア最高幹部の会長の狂気)によって全人類の滅びのトリガーが引かれてしまうところまで科学技術が発達したとき、そのときは人類の終わりでしょうね…。
本作においては、古代の、科学文明など何も知らない原始人の人類が、超古代種の破滅的遺産である「鍵」、すなわち「全生命抹殺プログラム」を、神として崇め、それに魔術的・宗教的な意味を勝手に付与したのですね。その勝手に付与した宗教的意味に囚われたガイアとドルイドは鍵を起動させ、全生命は滅んでいった。小鳥は、古代より神としてこの全生命抹殺プログラムを崇めてきた、ドルイドという一族の最後の一員で、人類を抹殺する手助けをしました。そして、会長とちはやが所属する秘密結社ガイア…、こいつらは本当に邪悪に狂っている最悪の組織としか言いようがない。特に会長の邪悪さは筆舌に尽くしがたいものです。会長の描写を見ると、会長は、「鍵」と呼ばれる「全生命抹殺プログラム」が、全生命に死の福音を与えて地球環境に再生を齎す神の力なのではなく、単に超古代種が作り上げ、そしてそれによって滅んだ、生命にとって最悪の増殖型ナノマシン兵器に過ぎないものだと知っていた。兵器が起動後の生態系バランスは動物種の全滅により崩壊していますから、地球環境の再生とやらが虚偽の大義であったことは明らかです。ガイアの最高幹部である会長はそれを知っていて、なおかつ、ガーディアンによる兵器の破壊を阻止し、増殖型ナノマシン兵器を起動させ、人類含む地球上の全生命を抹殺して、自らも嬉々として分解されて消えていった。ここまで邪悪の権化な大量虐殺者のヒロインは例を見ないと思います…。ヒロインのちはやもガイアの一員として、相当にガーディアンの行動を妨害して、最後に抹殺プログラムで分解されて消えるときは「やっぱりこうなったか」と言っているので、分解されて消えることを知っていたのでしょう…。ガイア所属のヒロイン連中には、なんなんだこいつらはという怒りしか感じないです。静流と同じくガーディアンに所属するヒロインのルチアがナノマシンに分解されて絶望し、悔しく思いながら消えてゆく時の言葉に同意です。「こんなこと(全生命をナノマシンで分解して抹殺する)をして誰が喜ぶっていうんだ…!」
静流シナリオ、終わり方は暗澹たる全く救いなきものですが、人類種を、そして地球の全生命種を救うために戦い、そして力足らず、滅んでいったガーディアンの人々を描くということに関しては実に感動的でした。SF悲劇として優れた作品、高く評価する作品ですね…。key「Rewrite」、田中ロミオ好きにはぜひにお勧めです。竜騎士07さんのシナリオの出来は良いとはいえませんが、竜騎士07さんのシナリオに我慢して耐えるだけの価値が、田中ロミオさんの書かれた静流シナリオにはありますね。key「Rewrite」、優れた作品です。SF好きはぜひプレイを!!
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2011年06月26日 17:18
Rewrite 初回限定版
シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)
key「Rewrite」、今、静流ルートプレイしていたら、プリキュアシリーズの妖精さんを彷彿とさせる、小さくて、羽根が生えていて空を飛び、人型で、人語を解す、不思議な妖精さん達が出てきて、主人公は妖精さんに全く驚くことなく、妖精さんの存在をただちに受け入れました…。そして主人公と妖精さん達はあっという間に仲良くなりました…。なんじゃこりゃ…。
えっと…。どうやら僕はこのゲームの対象年齢を間違えていたようです…。このゲームは18禁ゲームのように、プレイヤーとして大人を対象にした作品ではなく、プリキュアシリーズなどを楽しんでいる子供向けのメルヘン作品だったのですね…。
でもその割には、ヒロインの一人である会長が非常にどろどろとした、ひぐらしの園崎家の悪い部分を彷彿とさせる人物、様々な汚職を行うとともに盗撮などによって人々の弱みをにぎり脅迫を行うことで大きな政治力を持ち、学校や自治体をある程度牛耳っている、そしておそらくは人類抹殺を企てる秘密結社の最高幹部として所属する、きわめて薄暗い背景を持つ人物だったり、小鳥シナリオにおいては、鍵を殺害することで人類の滅亡を防ごうとしている異能者集団(静流もここに所属)の戦闘員の目を主人公が潰したり、小鳥が魔物を操って戦闘員を殺害したり、シナリオを読んでいるとびっくりするほどとんでもなく殺伐とした展開もあって…。
本作は、ひぐらしとプリキュアを混ぜ合わせた「殺伐メルヘン」という新しいジャンルなのかも知れません…。
あと余談ですが、竜騎士07さんは、脅迫に対する倫理観がちょっと特殊すぎるような感じがしますね…。どうも、竜騎士07さんのなかにおいて、「脅迫」という行為はあまり悪いこととはされておらず、その感覚が全体的に彼の創作する作品に出ていて(脅迫によって財と政治力を為しているひぐらしの園崎家やRewriteの会長の脅迫行為は咎められることはない、ひぐらしで描かれる大臣の子の誘拐脅迫事件も犯人達に何も咎めはなかった)、その点が不自然に感じるように思います。シャーロック・ホームズシリーズで有名な作家コナン・ドイルと全く逆ですね。コナン・ドイルは世において最も憎むべき犯罪として、無辜の者に対する殺人行為とともに、人を脅すことで人心を傷つけて利益を得る脅迫行為を挙げていて、シャーロック・ホームズシリーズにもその価値観が出ています。シャーロック・ホームズが犯罪を犯したばかりではなく、殺人にまである意味加担した(殺人犯人の殺人行為を見逃し、そればかりでなく殺人行為を隠蔽した)、特殊なレア・ケースである事件「犯人は二人」において殺されるチャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンは卑劣な脅迫者で、ホームズは彼を殺人者以上の邪悪な存在であり、殺されて然るべき存在ゆえ殺すことは罪ではないと断罪するのですね。ホームズ作品の最大のヒロイン、アイリーン・アドラーも、「実は彼女は脅迫などという卑劣な行為は行わない女性、ホームズを出し抜くほどに英明かつ行動力も兼ね備えた女性であった」として描かれています。犯罪を描くミステリというジャンルにおいて、コナン・ドイルが脅迫という犯罪行為を無辜の者に対する殺人と並び最も嫌ったのは、それが公正な紳士であることを心がけるドイルの抱く、イギリスの騎士道・紳士道の倫理観に最も反する行為だからです。
「犯人は二人」におけるホームズの行為も極端ですが、騎士道・紳士道を別としても、脅迫という行為は人々に嫌われる極めて卑劣な行いであることは間違いないと思います。竜騎士07さんの「脅迫は権力者が世渡りするために必要な行い」とする感性は、ちょっと首を傾げざるを得ないところを感じますね…。Rewriteの会長と恐喝王ミルヴァートン、やっていることは全く同じなんですけど(二人は多数の脅迫によって政治的な地位を得ているところだけでなく、慇懃無礼で傲慢な態度も全く同じ)、物語における人物の扱い方は正反対です。僕はコナン・ドイル(シャーロック・ホームズ)の方がまっとうだと感じます。あとRewriteにおいてモブキャラ(主要ではないキャラクター)の命はとんでもなく軽くかませ犬的に人々が死んでゆきますが、モブキャラの命がとんでもなく軽いのは、バトル系の漫画・アニメ・ゲーム・ライトノベル作品においてほぼ共通することなので、これはある意味普通のことですね…。
ホームズにおいて、悪い奴だからと言って殺しちゃう、殺しちゃってもいいと言うのは、これはこれでミステリとして極端ではありますが、Rewrite小鳥シナリオの場合はもっととんでもなくて、特に悪い奴じゃなくても、ドルイドの決まりで鍵を守るためとか、なんだかよくわからない理由でヒロインの小鳥が人を殺しちゃってますね…。しかもその割には小鳥自身が鍵を殺そうとしたりして、最後は異能者組織の一員である静流が人類を滅亡させる歌プログラムを起動中の鍵を殺害して、それによって小鳥はドルイドの義務から解放されて、主人公も鍵の力がなくても無事に生存できてめでたしめでたしという、とんでもないとしか言いようがない展開…。小鳥と主人公が人類を滅亡させるプログラムを起動する存在である鍵を静流とルチアが所属する異能者組織に、最初から渡していれば何の被害も争いも出ませんでしたよね…。主人公に目を潰された戦闘員や、主人公と小鳥の武装を解除しようとして逆に重傷を負った自衛隊員三人組や、小鳥に殺されたりした人、鍵を巡る異能者組織と秘密結社ガイアとの戦いで死んだり怪我を負った人々は、全く無意味に傷つけられたり殺されたりしたわけで、エンディングを見ながらなんともいいようのない気分になりました…。会長とちはやが所属するであろう秘密結社ガイアの方に鍵を渡していたら人類が滅んでいたので、そっちに渡さなかったことはよかったんですが…。今プレイしている静流シナリオは、静流は異能を使って人類を守る異能者組織の一員なので感情移入しやすいのですが(王道のヒーロー譚)、今後プレイするであろう会長シナリオとちはやシナリオは闇の秘密結社ガイアの一員として地球環境保護の為に人類を滅亡させる活動を行う話なのか…。これまでのシナリオ展開を見るに、ヒロインの言いなりの主人公はろくに考えもせず、流されるように人類滅亡の為の行動するんだろうな…。考えるだけで気が滅入りそうな展開ですね…。
シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)
Rewrite 初回限定版
Rewrite Opening Theme song / Philosophyz
グリザイアの果実
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シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)
key「Rewrite」、今、静流ルートプレイしていたら、プリキュアシリーズの妖精さんを彷彿とさせる、小さくて、羽根が生えていて空を飛び、人型で、人語を解す、不思議な妖精さん達が出てきて、主人公は妖精さんに全く驚くことなく、妖精さんの存在をただちに受け入れました…。そして主人公と妖精さん達はあっという間に仲良くなりました…。なんじゃこりゃ…。
えっと…。どうやら僕はこのゲームの対象年齢を間違えていたようです…。このゲームは18禁ゲームのように、プレイヤーとして大人を対象にした作品ではなく、プリキュアシリーズなどを楽しんでいる子供向けのメルヘン作品だったのですね…。
でもその割には、ヒロインの一人である会長が非常にどろどろとした、ひぐらしの園崎家の悪い部分を彷彿とさせる人物、様々な汚職を行うとともに盗撮などによって人々の弱みをにぎり脅迫を行うことで大きな政治力を持ち、学校や自治体をある程度牛耳っている、そしておそらくは人類抹殺を企てる秘密結社の最高幹部として所属する、きわめて薄暗い背景を持つ人物だったり、小鳥シナリオにおいては、鍵を殺害することで人類の滅亡を防ごうとしている異能者集団(静流もここに所属)の戦闘員の目を主人公が潰したり、小鳥が魔物を操って戦闘員を殺害したり、シナリオを読んでいるとびっくりするほどとんでもなく殺伐とした展開もあって…。
本作は、ひぐらしとプリキュアを混ぜ合わせた「殺伐メルヘン」という新しいジャンルなのかも知れません…。
あと余談ですが、竜騎士07さんは、脅迫に対する倫理観がちょっと特殊すぎるような感じがしますね…。どうも、竜騎士07さんのなかにおいて、「脅迫」という行為はあまり悪いこととはされておらず、その感覚が全体的に彼の創作する作品に出ていて(脅迫によって財と政治力を為しているひぐらしの園崎家やRewriteの会長の脅迫行為は咎められることはない、ひぐらしで描かれる大臣の子の誘拐脅迫事件も犯人達に何も咎めはなかった)、その点が不自然に感じるように思います。シャーロック・ホームズシリーズで有名な作家コナン・ドイルと全く逆ですね。コナン・ドイルは世において最も憎むべき犯罪として、無辜の者に対する殺人行為とともに、人を脅すことで人心を傷つけて利益を得る脅迫行為を挙げていて、シャーロック・ホームズシリーズにもその価値観が出ています。シャーロック・ホームズが犯罪を犯したばかりではなく、殺人にまである意味加担した(殺人犯人の殺人行為を見逃し、そればかりでなく殺人行為を隠蔽した)、特殊なレア・ケースである事件「犯人は二人」において殺されるチャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンは卑劣な脅迫者で、ホームズは彼を殺人者以上の邪悪な存在であり、殺されて然るべき存在ゆえ殺すことは罪ではないと断罪するのですね。ホームズ作品の最大のヒロイン、アイリーン・アドラーも、「実は彼女は脅迫などという卑劣な行為は行わない女性、ホームズを出し抜くほどに英明かつ行動力も兼ね備えた女性であった」として描かれています。犯罪を描くミステリというジャンルにおいて、コナン・ドイルが脅迫という犯罪行為を無辜の者に対する殺人と並び最も嫌ったのは、それが公正な紳士であることを心がけるドイルの抱く、イギリスの騎士道・紳士道の倫理観に最も反する行為だからです。
「犯人は二人」におけるホームズの行為も極端ですが、騎士道・紳士道を別としても、脅迫という行為は人々に嫌われる極めて卑劣な行いであることは間違いないと思います。竜騎士07さんの「脅迫は権力者が世渡りするために必要な行い」とする感性は、ちょっと首を傾げざるを得ないところを感じますね…。Rewriteの会長と恐喝王ミルヴァートン、やっていることは全く同じなんですけど(二人は多数の脅迫によって政治的な地位を得ているところだけでなく、慇懃無礼で傲慢な態度も全く同じ)、物語における人物の扱い方は正反対です。僕はコナン・ドイル(シャーロック・ホームズ)の方がまっとうだと感じます。あとRewriteにおいてモブキャラ(主要ではないキャラクター)の命はとんでもなく軽くかませ犬的に人々が死んでゆきますが、モブキャラの命がとんでもなく軽いのは、バトル系の漫画・アニメ・ゲーム・ライトノベル作品においてほぼ共通することなので、これはある意味普通のことですね…。
ホームズにおいて、悪い奴だからと言って殺しちゃう、殺しちゃってもいいと言うのは、これはこれでミステリとして極端ではありますが、Rewrite小鳥シナリオの場合はもっととんでもなくて、特に悪い奴じゃなくても、ドルイドの決まりで鍵を守るためとか、なんだかよくわからない理由でヒロインの小鳥が人を殺しちゃってますね…。しかもその割には小鳥自身が鍵を殺そうとしたりして、最後は異能者組織の一員である静流が人類を滅亡させる歌プログラムを起動中の鍵を殺害して、それによって小鳥はドルイドの義務から解放されて、主人公も鍵の力がなくても無事に生存できてめでたしめでたしという、とんでもないとしか言いようがない展開…。小鳥と主人公が人類を滅亡させるプログラムを起動する存在である鍵を静流とルチアが所属する異能者組織に、最初から渡していれば何の被害も争いも出ませんでしたよね…。主人公に目を潰された戦闘員や、主人公と小鳥の武装を解除しようとして逆に重傷を負った自衛隊員三人組や、小鳥に殺されたりした人、鍵を巡る異能者組織と秘密結社ガイアとの戦いで死んだり怪我を負った人々は、全く無意味に傷つけられたり殺されたりしたわけで、エンディングを見ながらなんともいいようのない気分になりました…。会長とちはやが所属するであろう秘密結社ガイアの方に鍵を渡していたら人類が滅んでいたので、そっちに渡さなかったことはよかったんですが…。今プレイしている静流シナリオは、静流は異能を使って人類を守る異能者組織の一員なので感情移入しやすいのですが(王道のヒーロー譚)、今後プレイするであろう会長シナリオとちはやシナリオは闇の秘密結社ガイアの一員として地球環境保護の為に人類を滅亡させる活動を行う話なのか…。これまでのシナリオ展開を見るに、ヒロインの言いなりの主人公はろくに考えもせず、流されるように人類滅亡の為の行動するんだろうな…。考えるだけで気が滅入りそうな展開ですね…。
ウィキペディア「犯人は二人」
「犯人は二人」(はんにんはふたり、The Adventure of Charles Augustus Milverton)は、アーサー・コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズシリーズの短編小説の一つ。「ストランド・マガジン」1904年4月号、「コリヤーズ・マガジン」1904年3月26日号初出。『シャーロック・ホームズの帰還』に収録。「チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートン」「恐喝王ミルバートン」「毒ヘビ紳士」とも。
あらすじ
ロンドン一の恐喝王(本人は“代理業”を自称―名刺より)チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンとシャーロック・ホームズとの対決を描く。
結婚を控えたとある令嬢から依頼を受けたホームズは、令嬢が昔田舎の貧乏貴族に書き送ったというラブレターをネタに、高額での書簡買取を要求して来た恐喝王ミルヴァートンと交渉する。令嬢に支払い可能な金額でと提案するホームズに対し、ミルヴァートンは支払わなかった結果その人物がどうなったか、という「前例」が次の仕事の成功につながるのだと主張し、全く埒が明かない。決心したホームズはワトスンを連れて、夜闇に紛れてミルヴァートン邸に忍び込み、恐喝の材料となる手紙を盗み出そうとするのであった。
ミルヴァートン邸に侵入することに成功したホームズとワトスンだったが、計算外だったことは、この夜中にミルヴァートンが人と会う約束をしていたため起きていたことだった。ホームズとワトスンは咄嗟にカーテンの陰に隠れ、ミルヴァートンと彼を訪ねて来た女性とのやりとりを傍観する。女性はかつてミルヴァートンに恐喝を受け、破滅させられた復讐に来たのだ。女性は小型の拳銃をミルヴァートンに向け、一撃、また一撃と次々に報復の弾丸を撃ち込み、この恐ろしくも愚かな恐喝王をついに殺害してしまう。
一部始終を目撃した2人は女性が去った後、金庫の中にしまい込まれていた様々な書簡や書類が再び世に出て人を苦しめることがないよう、次々にそれらを火中に投げ込み処分した上で屋敷を後にするが、異変に気づいた屋敷の者が逃げる2人に追いすがる。
備考
ベーカー街221Bのホームズの下宿を訪れた犯罪者はジェームズ・モリアーティ教授を始め数多いが、ホームズがなすすべもなく見送るしかなかったのは、ワトスンが記録している限りでは、ミルヴァートンただ一人である。ホームズが最も精彩を欠く作品の一つであり、高度の情報戦略を駆使する恐喝王ミルヴァートンに対して、ホームズも不法侵入などの強硬策で応じるしかなかった。このことについてはホームズも後悔しており、記録には残さないようワトスンに頼んでいるが、逆にワトスンは書き留めてしまった。
シャーロック・ホームズの帰還 (新潮文庫)
Rewrite 初回限定版
Rewrite Opening Theme song / Philosophyz
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Rewrite 初回限定版
Rewrite Opening Theme song / Philosophyz
key「Rewrite」小鳥ルートをクリアしました。うーん…。なんというか…全体的に見るとかなり微妙な感じの出来でしたね…。日常シーンはkey作品の良さであるなんともいえない楽しさがあって面白かったので、本編の出来にも期待したのですが、小鳥ルート本編に入ると、途端にB級映画的な強引なトンデモ展開が無理矢理繰り広げられる、筋に現実味を感じさせない超ファンタジック強引展開のオンパレード…。本編でまた竜騎士07さんの悪い部分が出てしまったかなと…。うーん…。個々の日常シーンが楽しかっただけに、残念です…。
物語としては、日常シーンはいつものkeyの楽しい学園日常シーンですが、本筋は…その…なんというか…アニメや漫画で使い古された既視感を覚えるありがち展開ごちゃ混ぜのオンパレード。本筋は地球の意志の具現体として現れる「鍵」と呼ばれる人型の存在を巡る異能者達(主人公も異能者)の戦いでして、「鍵」はどうやら人類を抹殺するための存在です。で、ヒロイン達も異能者で、実は全員それぞれの陣営に所属していたという展開…。うーん…なんだかなあ…。物凄く既視感を覚えるB級な展開なんですね。出てくる異能者の呼び名が「魔物使い」とか名称まんまドラクエパクリですし…。
主人公は鍵の力の一部を持つ異能者です。今回クリアしたヒロインの小鳥は「鍵」を守るドルイドという陣営の「魔物使い」と呼ばれる異能者でして、ゾンビ化したモンスターを操ります。名称があまりにもドラクエまんまで顔が引きつるのを感じました。別のヒロインであるちはやと会長(名前失念)は魔物使い(魔物使いというよりは死体を操るネクロマンサーですね)の集団であり強大な闇の権力を持つ秘密結社ガイアという組織に所属しているようです。この組織は人類よりも地球環境が大切という組織で、地球環境保全のために鍵を手に入れて鍵の力で地球を汚す人類を滅亡に導くのが目的のようです。会長がまんま逆シャア(機動戦士ガンダム逆襲のシャア)のシャアみたいなことを言い出したときは顔が痙攣しました…。会長「地球環境を汚す人類を抹殺しなければならん」…。思わずモニタに向かって「人が人を粛清するなどとbyアムロ」と呟いちゃいましたよ。なんだかなあ…。残りのヒロイン、静流とルチアは、人類を守るために戦っている異能者の組織の一員で、鍵を殺害して人類の滅亡を防ぐことを目的として行動しています。
なんていうか…上記を読んでもらえば分かるように凄まじいB級感のするトンデモファンタジー、それもしっちゃかめっちゃかな展開なのですね。大体、ヒロインの小鳥がなぜ鍵を守るドルイドをやっているのか、それがさっぱり分からないので、登場人物の行動に感情移入できず物語にいまいち入り込めません。小鳥はドルイドの力が蘇生の力だと思って、ドルイドになって両親の復活儀式を行ったけど、実はドルイドの力はゾンビの力で両親をゾンビ化させたに過ぎなかった訳ですね。その時点(ドルイドの力が蘇生ではなくゾンビ化の力であると気づいた時点)でなぜドルイドをやめなかったのが謎です…。主人公の蘇生にドルイドの力を使った後は、主人公を生きながらえさせるためにドルイドの力をずっと必要としたからドルイドをやめられなかったということで、まあ理解はできますが、でもその後、ガイアや異能者組織からずっと守っていた鍵を、鍵が地球から確認されないところで死んだら地球にドルイドの力を返す必要はないとかいう謎理論で鍵を殺そうとしてるし…。なんだかいろいろ展開がちぐはぐなんですね…。
日常シーンもこういうところがあって、登場人物の吉野とか、田中ロミオさんが書いているであろうシリアスな部分と、竜騎士07さんが書いているであろうコミカルな部分で、根本的なところが別人みたいになっていて、全体的にちぐはぐであまり整合性が取れてないなあと感じました…。シナリオ製作のとき、時間がなかったか何かで、上手くすり合わせできなかったのかなと…。シナリオ自体がおかしいなと感じたのは、例えば18日、部活でルチアが主人公に胸を触られたと言っているシーン、僕はルチアが主人公に胸を触られたシーンみていないんですね。選択肢ごとにシーンが分岐し、シーンごとに話が続いているので、たぶん、僕が見ていない別のシーンを参照したシーンが現れちゃったということだと思います…、シーンの繋げミスではないかなと…。
なんというか…全体的に微妙ですね…。いまのところ、B級エロゲにありがちな異能者バトルファンタジーとしか言いようのない出来です。全体的にちぐはぐな展開、強引な展開が目立ち、keyにしては雑で荒っぽい出来だと感じました。僕が感じるkey作品の良さは、「先にヒロインありき」であるところ、ヒロインをとても丁寧に、ある種丁寧すぎるほどに細かく描き、その心情の自然さを感じさせてくれるところだと思うのですが、「Rewrite」の場合は先に物語の筋ありきなんですね…。物語(鍵を巡る各陣営の争い)のパーツとしてヒロインが組み込まれている感がして、結果、ヒロインの行動・心理などが不自然に感じます。本作のヒロインは作り物めいた、物語のために動かされている縦割りめいていて、人間味が感じられないため、他のkeyヒロインのように心に訴えてくるもの、心が動かされるものが感じられない。田中ロミオさんも、竜騎士07さんも、物語の筋を重視する方向に行って、エモーション(情動)の部分は、物語のサブとして位置づけてしまった。それが、楽しい日常シーンの丁寧な描き方などに見られるヒロイン重視・エモーション重視のkeyの作劇法とは上手く折り合いが合わず、全体的にちぐはぐな出来になってしまったと感じます。
元々、物語の筋を重視することに特化して面白いシナリオを作るということは、猫撫ディストーション(こちらも、元長柾木さん・藤木隻さんという複数ライターによるシナリオ)のように、面白い物語をゲームで作るということは十二分に可能だと思うのですが…、本作の場合、肝心の重視されている物語の本筋が、正直なところ、シナリオを読み進めていると思わず失笑してしまうほど子供だましなシナリオなんですね…。地球環境保全の為に人類抹殺を目論む秘密結社ガイアが出てきたときは、これは何のギャグなのかと思いましたよ…。竜騎士07さんは秘密結社が陰謀を企んでいるというシナリオが本当に好きなんだなあと思いました…。ただ、こういうある種の子供だまし的な大仰なマクガフィンは、よほど上手く使わないと、物語の現実感を失わせるだけにしか機能しないことも考えた方が良いと思います…。本作は「陰謀・オカルト・異能バトル」の三題噺に思いきり失敗したという感じで、同じ三題噺がテーマの平井和正「地球樹の女神」を一千億倍くらいちんけにしてしまったシナリオとしか思えないのです…。
上記で挙げた猫撫ディストーションにしても、地球樹の女神にしても、他にもグリザイアの果実にしても、黄昏のシンセミアにしても(グリザイア・シンセミアはどちらもよく出来た伝奇ファンタジーゲーム)、猫撫ディストーションや地球樹の女神は、「新しいものを創造しよう」とするクリエイターの力を感じましたし、グリザイアの果実や黄昏のシンセミアには、「今までのものを洗練してより良く面白くしよう」というクリエイターの力を感じました。Rewriteの場合、その辺が…物凄く適当としか言いようがない…。あまりにも子供だましで失笑レベルのRewrite本編シナリオに対して、本当に、どうして誰も「これはまずい」と言えなかったのか…。福井晴敏さんの自衛隊特務物のオマージュでもあるグリザイアの果実とか、物凄くその辺のリアリティ(大規模な陰謀や国家の秘密の特務などについて)に対して丁寧に気を使って作られているのに対して、Rewriteは物凄く杜撰です。「どうして殺人事件の情報が外に出ないんだろう?」「それこそが巨大な闇の力を持つ秘密結社ガイアの力なのだー」みたいな展開、ほんと勘弁して欲しかった…。「モンスターを操り人類滅亡をたくらむ巨大な闇の秘密結社ガイア」とかマジ勘弁して欲しかった…。いったいどこぞのショッカーですか…。プレイヤーが「子供だまし」とか感じたら、「陰謀・オカルト・異能バトルの三題噺」はそこで終わりなんです。良く出来た作品群はその辺、とても配慮していますよ…。
期待の大きい作品であっただけに、小鳥シナリオをプレイして感じたのは、ただ一言、残念という思いですね…。日常シーンを個別に見ると、楽しく笑えた良いシーンが沢山あっただけに、本筋のちぐはぐでしっちゃかめっちゃかなトンデモ展開が残念で仕方ありません。「どうしてこうなった」という思いが胸をよぎります…。駄作というほどダメな訳ではありませんが、残念ながら、少なくとも小鳥シナリオをクリアした今の時点では、良作とまでは言えない。Rewrite、伝奇ファンタジーでいかにもありがちな展開を適当に詰め込んだB級ファンタジーという感じですね…。伝奇ファンタジーというジャンルで見るならば、「グリザイアの果実」や「黄昏のシンセミア」の方がずっと出来が良いです。こちら(グリザイアやシンセミア)の方が、伝奇ファンタジーとしては遥かにお勧めできる作品ですね…。
Rewrite、期待していた作品でしたので、「どうしてこうなった」という思い一杯です…。陰謀・オカルト・異能バトルの伝奇ファンタジー路線は、ヒロイン重視・エモーション重視のkeyには向いていないとつくづく思いました…。最近の面白いシナリオ重視ゲームとして猫撫もグリザイアもシンセミアもとても良く出来ていて面白かったので、keyならこの三作にも負けない読み応えのある面白いの作ってくれると思ったら…、どうしてこうなってしまったのだろうと…。小鳥シナリオクリアの今の時点では、残念の一言です…。
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key「Rewrite」小鳥ルートをクリアしました。うーん…。なんというか…全体的に見るとかなり微妙な感じの出来でしたね…。日常シーンはkey作品の良さであるなんともいえない楽しさがあって面白かったので、本編の出来にも期待したのですが、小鳥ルート本編に入ると、途端にB級映画的な強引なトンデモ展開が無理矢理繰り広げられる、筋に現実味を感じさせない超ファンタジック強引展開のオンパレード…。本編でまた竜騎士07さんの悪い部分が出てしまったかなと…。うーん…。個々の日常シーンが楽しかっただけに、残念です…。
物語としては、日常シーンはいつものkeyの楽しい学園日常シーンですが、本筋は…その…なんというか…アニメや漫画で使い古された既視感を覚えるありがち展開ごちゃ混ぜのオンパレード。本筋は地球の意志の具現体として現れる「鍵」と呼ばれる人型の存在を巡る異能者達(主人公も異能者)の戦いでして、「鍵」はどうやら人類を抹殺するための存在です。で、ヒロイン達も異能者で、実は全員それぞれの陣営に所属していたという展開…。うーん…なんだかなあ…。物凄く既視感を覚えるB級な展開なんですね。出てくる異能者の呼び名が「魔物使い」とか名称まんまドラクエパクリですし…。
主人公は鍵の力の一部を持つ異能者です。今回クリアしたヒロインの小鳥は「鍵」を守るドルイドという陣営の「魔物使い」と呼ばれる異能者でして、ゾンビ化したモンスターを操ります。名称があまりにもドラクエまんまで顔が引きつるのを感じました。別のヒロインであるちはやと会長(名前失念)は魔物使い(魔物使いというよりは死体を操るネクロマンサーですね)の集団であり強大な闇の権力を持つ秘密結社ガイアという組織に所属しているようです。この組織は人類よりも地球環境が大切という組織で、地球環境保全のために鍵を手に入れて鍵の力で地球を汚す人類を滅亡に導くのが目的のようです。会長がまんま逆シャア(機動戦士ガンダム逆襲のシャア)のシャアみたいなことを言い出したときは顔が痙攣しました…。会長「地球環境を汚す人類を抹殺しなければならん」…。思わずモニタに向かって「人が人を粛清するなどとbyアムロ」と呟いちゃいましたよ。なんだかなあ…。残りのヒロイン、静流とルチアは、人類を守るために戦っている異能者の組織の一員で、鍵を殺害して人類の滅亡を防ぐことを目的として行動しています。
なんていうか…上記を読んでもらえば分かるように凄まじいB級感のするトンデモファンタジー、それもしっちゃかめっちゃかな展開なのですね。大体、ヒロインの小鳥がなぜ鍵を守るドルイドをやっているのか、それがさっぱり分からないので、登場人物の行動に感情移入できず物語にいまいち入り込めません。小鳥はドルイドの力が蘇生の力だと思って、ドルイドになって両親の復活儀式を行ったけど、実はドルイドの力はゾンビの力で両親をゾンビ化させたに過ぎなかった訳ですね。その時点(ドルイドの力が蘇生ではなくゾンビ化の力であると気づいた時点)でなぜドルイドをやめなかったのが謎です…。主人公の蘇生にドルイドの力を使った後は、主人公を生きながらえさせるためにドルイドの力をずっと必要としたからドルイドをやめられなかったということで、まあ理解はできますが、でもその後、ガイアや異能者組織からずっと守っていた鍵を、鍵が地球から確認されないところで死んだら地球にドルイドの力を返す必要はないとかいう謎理論で鍵を殺そうとしてるし…。なんだかいろいろ展開がちぐはぐなんですね…。
日常シーンもこういうところがあって、登場人物の吉野とか、田中ロミオさんが書いているであろうシリアスな部分と、竜騎士07さんが書いているであろうコミカルな部分で、根本的なところが別人みたいになっていて、全体的にちぐはぐであまり整合性が取れてないなあと感じました…。シナリオ製作のとき、時間がなかったか何かで、上手くすり合わせできなかったのかなと…。シナリオ自体がおかしいなと感じたのは、例えば18日、部活でルチアが主人公に胸を触られたと言っているシーン、僕はルチアが主人公に胸を触られたシーンみていないんですね。選択肢ごとにシーンが分岐し、シーンごとに話が続いているので、たぶん、僕が見ていない別のシーンを参照したシーンが現れちゃったということだと思います…、シーンの繋げミスではないかなと…。
なんというか…全体的に微妙ですね…。いまのところ、B級エロゲにありがちな異能者バトルファンタジーとしか言いようのない出来です。全体的にちぐはぐな展開、強引な展開が目立ち、keyにしては雑で荒っぽい出来だと感じました。僕が感じるkey作品の良さは、「先にヒロインありき」であるところ、ヒロインをとても丁寧に、ある種丁寧すぎるほどに細かく描き、その心情の自然さを感じさせてくれるところだと思うのですが、「Rewrite」の場合は先に物語の筋ありきなんですね…。物語(鍵を巡る各陣営の争い)のパーツとしてヒロインが組み込まれている感がして、結果、ヒロインの行動・心理などが不自然に感じます。本作のヒロインは作り物めいた、物語のために動かされている縦割りめいていて、人間味が感じられないため、他のkeyヒロインのように心に訴えてくるもの、心が動かされるものが感じられない。田中ロミオさんも、竜騎士07さんも、物語の筋を重視する方向に行って、エモーション(情動)の部分は、物語のサブとして位置づけてしまった。それが、楽しい日常シーンの丁寧な描き方などに見られるヒロイン重視・エモーション重視のkeyの作劇法とは上手く折り合いが合わず、全体的にちぐはぐな出来になってしまったと感じます。
元々、物語の筋を重視することに特化して面白いシナリオを作るということは、猫撫ディストーション(こちらも、元長柾木さん・藤木隻さんという複数ライターによるシナリオ)のように、面白い物語をゲームで作るということは十二分に可能だと思うのですが…、本作の場合、肝心の重視されている物語の本筋が、正直なところ、シナリオを読み進めていると思わず失笑してしまうほど子供だましなシナリオなんですね…。地球環境保全の為に人類抹殺を目論む秘密結社ガイアが出てきたときは、これは何のギャグなのかと思いましたよ…。竜騎士07さんは秘密結社が陰謀を企んでいるというシナリオが本当に好きなんだなあと思いました…。ただ、こういうある種の子供だまし的な大仰なマクガフィンは、よほど上手く使わないと、物語の現実感を失わせるだけにしか機能しないことも考えた方が良いと思います…。本作は「陰謀・オカルト・異能バトル」の三題噺に思いきり失敗したという感じで、同じ三題噺がテーマの平井和正「地球樹の女神」を一千億倍くらいちんけにしてしまったシナリオとしか思えないのです…。
上記で挙げた猫撫ディストーションにしても、地球樹の女神にしても、他にもグリザイアの果実にしても、黄昏のシンセミアにしても(グリザイア・シンセミアはどちらもよく出来た伝奇ファンタジーゲーム)、猫撫ディストーションや地球樹の女神は、「新しいものを創造しよう」とするクリエイターの力を感じましたし、グリザイアの果実や黄昏のシンセミアには、「今までのものを洗練してより良く面白くしよう」というクリエイターの力を感じました。Rewriteの場合、その辺が…物凄く適当としか言いようがない…。あまりにも子供だましで失笑レベルのRewrite本編シナリオに対して、本当に、どうして誰も「これはまずい」と言えなかったのか…。福井晴敏さんの自衛隊特務物のオマージュでもあるグリザイアの果実とか、物凄くその辺のリアリティ(大規模な陰謀や国家の秘密の特務などについて)に対して丁寧に気を使って作られているのに対して、Rewriteは物凄く杜撰です。「どうして殺人事件の情報が外に出ないんだろう?」「それこそが巨大な闇の力を持つ秘密結社ガイアの力なのだー」みたいな展開、ほんと勘弁して欲しかった…。「モンスターを操り人類滅亡をたくらむ巨大な闇の秘密結社ガイア」とかマジ勘弁して欲しかった…。いったいどこぞのショッカーですか…。プレイヤーが「子供だまし」とか感じたら、「陰謀・オカルト・異能バトルの三題噺」はそこで終わりなんです。良く出来た作品群はその辺、とても配慮していますよ…。
期待の大きい作品であっただけに、小鳥シナリオをプレイして感じたのは、ただ一言、残念という思いですね…。日常シーンを個別に見ると、楽しく笑えた良いシーンが沢山あっただけに、本筋のちぐはぐでしっちゃかめっちゃかなトンデモ展開が残念で仕方ありません。「どうしてこうなった」という思いが胸をよぎります…。駄作というほどダメな訳ではありませんが、残念ながら、少なくとも小鳥シナリオをクリアした今の時点では、良作とまでは言えない。Rewrite、伝奇ファンタジーでいかにもありがちな展開を適当に詰め込んだB級ファンタジーという感じですね…。伝奇ファンタジーというジャンルで見るならば、「グリザイアの果実」や「黄昏のシンセミア」の方がずっと出来が良いです。こちら(グリザイアやシンセミア)の方が、伝奇ファンタジーとしては遥かにお勧めできる作品ですね…。
Rewrite、期待していた作品でしたので、「どうしてこうなった」という思い一杯です…。陰謀・オカルト・異能バトルの伝奇ファンタジー路線は、ヒロイン重視・エモーション重視のkeyには向いていないとつくづく思いました…。最近の面白いシナリオ重視ゲームとして猫撫もグリザイアもシンセミアもとても良く出来ていて面白かったので、keyならこの三作にも負けない読み応えのある面白いの作ってくれると思ったら…、どうしてこうなってしまったのだろうと…。小鳥シナリオクリアの今の時点では、残念の一言です…。
Rewrite 初回限定版
グリザイアの果実
黄昏のシンセミア 通常版
猫撫ディストーション
e文庫 『地球樹の女神−最終版−』 平井和正
Rewrite Opening Theme song / Philosophyz
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2011年06月24日 18:23
ゴールデンアイ 007
Rewrite 初回限定版
昨日更新ができなくて申し訳ありません。物凄く熱くて、暑さで体調を崩しておりました。僕はエアコン持っていないので、冷房器具が扇風機しかないのですが、扇風機掛けても、部屋が異常に蒸し暑いため、扇風機の風が身体に届くまでに蒸し暑い温風になって届く有様です…。窓締め切りだと蒸し風呂以上の異常な熱気になってしまうため、もう放射能の心配よりも風通しよくすることが重要で、窓を全開にして扇風機入れてましたが、それでも部屋の中に蒸し風呂のような蒸し暑い熱気が充満していて、身体が部屋にいるだけでぐったりしてしまう状態でした…。にゃんこも窓際で全身広げてぐったりしていて、暑さに参っている模様です…。今現在、今日の夕方になってやっと多少涼しくなりましたね…。
key制作、竜騎士07さんシナリオのPCゲーム「Rewrite」、既に発売されているんですね…。竜騎士07さんは論理的な全体構成力を必要とするミステリを書くとぐたぐたになりますが、そういった構成力を必要としないシナリオなら、普通に面白い物語を書けるのではないかなと思うので、期待です。良い出来だといいですね…。
僕がいま一番期待しているゲームは、来週wiiで任天堂から出る「ゴールデンアイ 007」ですね。これはニンテンドウ64の傑作として有名な作品のリメイクで、Wi-Fiでチーム対戦が出来るんですね。凄く楽しみです。「ゴールデンアイ 007」は既存のファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)に比べるとプレイがやりやすい(本作は通常のFPSと違い移動操作とカメラ視点操作を同時に別々に操作する必要がなく、プレイしていて頭が混乱したり酔ったりしない、また行動の自由度が極めて高く、僕みたいなアクション苦手なプレイヤーでも様々な戦略的なプレイで先に進んでゆくことが出来る)ので、「斬撃のレギンレイヴ」のような爽快なプレイのwifi対戦で世界中の人と遊べるかと思うと、楽しみです。「ゴールデンアイ 007」、制作任天堂ですし、きっと良リメイクになっていると思います。皆さんとぜひ対戦してみたいですね…。みんなのニンテンドーチャンネルや公式サイトで見られるwii版007ムービー見ると最高に期待大です!!このゲーム、ほんと自由度が最高に幅広いので、銃火器をひたすら乱射するハッピートリガーにも、隠れて狙撃するスナイパーにも、爆弾を仕掛けて回るボンバーマンにも、何にでもなれるんですね。なので、複数対人プレイのバトルロワイアルが最高に楽しい作品なのです。wifiでのチーム戦、最高に楽しみです。
ゲームが面白かったら、ぜひ映画「ゴールデンアイ 007」も見て欲しいですね。映画も最高に面白いですよ!!
ゴールデンアイ 007
ゴールデンアイ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
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昨日更新ができなくて申し訳ありません。物凄く熱くて、暑さで体調を崩しておりました。僕はエアコン持っていないので、冷房器具が扇風機しかないのですが、扇風機掛けても、部屋が異常に蒸し暑いため、扇風機の風が身体に届くまでに蒸し暑い温風になって届く有様です…。窓締め切りだと蒸し風呂以上の異常な熱気になってしまうため、もう放射能の心配よりも風通しよくすることが重要で、窓を全開にして扇風機入れてましたが、それでも部屋の中に蒸し風呂のような蒸し暑い熱気が充満していて、身体が部屋にいるだけでぐったりしてしまう状態でした…。にゃんこも窓際で全身広げてぐったりしていて、暑さに参っている模様です…。今現在、今日の夕方になってやっと多少涼しくなりましたね…。
key制作、竜騎士07さんシナリオのPCゲーム「Rewrite」、既に発売されているんですね…。竜騎士07さんは論理的な全体構成力を必要とするミステリを書くとぐたぐたになりますが、そういった構成力を必要としないシナリオなら、普通に面白い物語を書けるのではないかなと思うので、期待です。良い出来だといいですね…。
僕がいま一番期待しているゲームは、来週wiiで任天堂から出る「ゴールデンアイ 007」ですね。これはニンテンドウ64の傑作として有名な作品のリメイクで、Wi-Fiでチーム対戦が出来るんですね。凄く楽しみです。「ゴールデンアイ 007」は既存のファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)に比べるとプレイがやりやすい(本作は通常のFPSと違い移動操作とカメラ視点操作を同時に別々に操作する必要がなく、プレイしていて頭が混乱したり酔ったりしない、また行動の自由度が極めて高く、僕みたいなアクション苦手なプレイヤーでも様々な戦略的なプレイで先に進んでゆくことが出来る)ので、「斬撃のレギンレイヴ」のような爽快なプレイのwifi対戦で世界中の人と遊べるかと思うと、楽しみです。「ゴールデンアイ 007」、制作任天堂ですし、きっと良リメイクになっていると思います。皆さんとぜひ対戦してみたいですね…。みんなのニンテンドーチャンネルや公式サイトで見られるwii版007ムービー見ると最高に期待大です!!このゲーム、ほんと自由度が最高に幅広いので、銃火器をひたすら乱射するハッピートリガーにも、隠れて狙撃するスナイパーにも、爆弾を仕掛けて回るボンバーマンにも、何にでもなれるんですね。なので、複数対人プレイのバトルロワイアルが最高に楽しい作品なのです。wifiでのチーム戦、最高に楽しみです。
ウィキペディア「ゴールデンアイ 007」
『ゴールデンアイ 007』(英語: GoldenEye 007)は、1997年に任天堂から発売されたNINTENDO64用ファーストパーソン・シューティングゲームである。開発はイギリスのレア。映画『007 ゴールデンアイ』をゲーム化した作品である。2010年(日本では2011年)にはWii版が発売された。プレイヤーはイギリス諜報機関「MI-6」の工作員、「007=ジェームズ・ボンド」として数々の指令を受けながら、衛星兵器「ゴールデンアイ」の秘密を探っていく。基本的なストーリーは映画版と同一であるが、一部ストーリー展開が異なっていたり、ゲームのオリジナルステージも登場する。2007年には、米国のサイトにおいて行われたランキング企画「大きな影響力を持つFPSゲーム BEST15」で第9位に選ばれた。
007 ゴールデンアイ
http://www.diana.dti.ne.jp/~takurow/revier/nintendo64_revier/007_revier_n64.html
実は、本作の最大の面白さは主人公が「007」つまりスパイだということに関係しているのです。「DOOM」等に見られる一連の3Dガンシューティングは、多少アクションの違いはありますが総合的に見てみると「銃ぶっ放し状態、死体の山を築いていく」を目的としている事が多い(本筋は違っていてもド派手に暴れてます。)ただ、本作は一つの任務を請け負い任務遂行の為に殺戮を侵すという、最初のコンセプトからして違うのです。だから、めったやたらに銃をぶっ放していると敵に見つかっちゃいます。それどころか場合によっては任務遂行に大きな弊害を与えてしまったりと…。(中略)サイレンサー付のワルサーで少しずつ敵を始末しつつ「狙撃用ライフル」を入手し、遠くの敵をズームアップ。敵はこちらの気配にも気づかず、施設の警備。そんな敵に向けて照準を合わせてボタンを押すと「プシュッ」なんて音と共に敵は地面へ。なんとも、文章に書くと恐ろしげなゲームみたいですが、筆者はこの狙撃ライフルで遠くの敵を狙い撃ちする時が最も手に汗握る瞬間だったりします。
ちょっと、文章がアブナイ方向に行きそうなので、ここらで別の話題へ… 。やはり、映画同様スパイとしてのジェームス・ボンドはゲームでも健在です。任務自体がそういうスパイとしての任務なので爆弾をセットしたり、スパイグッズの数々で敵の情報を収集したりと敵を倒すこと自体に主眼を置いてないような作りです。でもその辺り別に疎かな作りになっているわけでもないのでご安心を。
個人的には、3Dガンシューティングが大好きですが初めてプレイした「ウルフェンシュタイン3D」以来、手に汗握ってまではプレイすることも無くなったこのジャンル、筆者にとってはウルフェン以上に手に汗握らせてくれたゲームとして高く評価できる作品です。この作品、国内での売上というのが、ロクヨンの不調もあったりと様々な問題のおかげで30万本程度だとか…。ただ米国では300万本を越えるメガヒットソフトとなり「ファイナルファンタジー7」を押さえて賞まで受賞したとか。
ちなみに、製作元は「ブラストドーザー」やスーファミの「スーパードンキーコング」シリーズ、同じくスーファミ版「スターフォックス」「スターフォックス2(日本未発売)」等、任天堂ブランドのソフトを数多く作る英国のソフト会社レア社です。テイストは確かに洋ゲーですが、ゲームバランスは国内のゲームメーカと同じようにとてもイイ感じです。
任天堂「ゴールデンアイ 007」公式サイト
http://www.nintendo.co.jp/wii/sjbj/index.html
ゲームが面白かったら、ぜひ映画「ゴールデンアイ 007」も見て欲しいですね。映画も最高に面白いですよ!!
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2011年06月22日 23:43
未来歳時記・バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス)
諸星大二郎さんの漫画「バイオの黙示録」を読了しました。今読むと先見性を感じますね…。バイオハザードやテロなどにおける生物兵器の無軌道な使用により、人類を含むあらゆる既存の生命種が遺伝子にダメージを受けて滅びつつあり、別の様々な種が突然変異により誕生しつつある地球を舞台にしたSF漫画でして、面白かったです。本書の物語において、既に大地が汚染されて人類という種が滅びつつある、もはや取り返しのつかないことになっている時に、防護服を着た調査隊が人体を変容させる汚染にびくびくしながら汚染地図作ったりしている姿が、まるで今の日本ですね…。
アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」やグレッグ・ベアの「ブラッド・ミュージック」、日本だとまどか☆マギカの脚本家として有名な虚淵玄さんのゲームにおける代表作「沙耶の唄」なんかそうですが、環境の激変や人類の科学の暴走などで人類が人類ではない別のものになる時、それは生命種全体を巨視的に見ればある種の適応・進化かも知れませんが、人類を含め今そこに生きている既存の生命種にとっては巨大な破滅と滅びの悲劇でしかない、そういったことを本作も感じさせてくれますね…。
地球の生命というのは、奇跡的な僥倖で成り立っている。ほとんどは何もない深淵の宇宙空間であり、恒星系の近くの空間には地球の有機生命にとって致命的に有害な放射線が飛び交っている宇宙の構造から考えれば、地球生命は奇跡的な僥倖において存在できているものであり、ちょっとした偶然で滅んでもおかしくないものですね…。しかも人類は原子力などを使って、自らの手で人類含む全ての生命の存在を脅かしている…。石原都知事が今日の報道ステーションで「原発は必要でこれからも作るべき」ということを述べていて、暗澹とした気持ちになりました…。
地球生命の種の寿命は平均100万年から1000万年くらい、種が滅びる原因は外的な環境の変化とされていますが、人類種(ホモ・サピエンス)の寿命は、これよりずっと短いでしょうね…。何らかの戦争やテロ、もしくは今回起きたような事故によって、手に負えない科学技術を暴走させて他の生命種を巻き込みながら人類種は自滅して滅びると思います。その点で、バイオハザード・生物兵器によって人類がじわじわと滅んでゆく「バイオの黙示録」は、まさに今日的であり、今日を見る先見性だけでなく、明日を見る先見性を備えている傑作だと思いました。SF漫画好きにはぜひお勧めの作品ですね…。
未来歳時記・バイオの黙示録 (ヤングジャンプコミックス)
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諸星大二郎さんの漫画「バイオの黙示録」を読了しました。今読むと先見性を感じますね…。バイオハザードやテロなどにおける生物兵器の無軌道な使用により、人類を含むあらゆる既存の生命種が遺伝子にダメージを受けて滅びつつあり、別の様々な種が突然変異により誕生しつつある地球を舞台にしたSF漫画でして、面白かったです。本書の物語において、既に大地が汚染されて人類という種が滅びつつある、もはや取り返しのつかないことになっている時に、防護服を着た調査隊が人体を変容させる汚染にびくびくしながら汚染地図作ったりしている姿が、まるで今の日本ですね…。
「あんた、この先は特に汚染がひどい地域だよ。そんな格好で…」
「汚染されているのは主に土壌だろ。それとも放射性物質や細菌汚染でもあるのか?」
「いや……でもどんな汚染があるか分からないから……」
「あっ風だ!」(急いで防護服のヘルメットを着ける)
「風がどうしたんだ?」
「い、いや…ただ風は危険な化学物質や病原菌を運んでくる可能性があるからな…」(中略)
「あらゆる遺伝子が混ざり合い新しい種が次々と生まれる。本来の人間の種は消えてなくなる。そして荒れ地を中心として新しい生態系が作り出されていくのだ。新しい天地創造だ!人類に後戻りの道はない!」
(諸星大二郎「バイオの黙示録」)
アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」やグレッグ・ベアの「ブラッド・ミュージック」、日本だとまどか☆マギカの脚本家として有名な虚淵玄さんのゲームにおける代表作「沙耶の唄」なんかそうですが、環境の激変や人類の科学の暴走などで人類が人類ではない別のものになる時、それは生命種全体を巨視的に見ればある種の適応・進化かも知れませんが、人類を含め今そこに生きている既存の生命種にとっては巨大な破滅と滅びの悲劇でしかない、そういったことを本作も感じさせてくれますね…。
地球の生命というのは、奇跡的な僥倖で成り立っている。ほとんどは何もない深淵の宇宙空間であり、恒星系の近くの空間には地球の有機生命にとって致命的に有害な放射線が飛び交っている宇宙の構造から考えれば、地球生命は奇跡的な僥倖において存在できているものであり、ちょっとした偶然で滅んでもおかしくないものですね…。しかも人類は原子力などを使って、自らの手で人類含む全ての生命の存在を脅かしている…。石原都知事が今日の報道ステーションで「原発は必要でこれからも作るべき」ということを述べていて、暗澹とした気持ちになりました…。
地球生命の種の寿命は平均100万年から1000万年くらい、種が滅びる原因は外的な環境の変化とされていますが、人類種(ホモ・サピエンス)の寿命は、これよりずっと短いでしょうね…。何らかの戦争やテロ、もしくは今回起きたような事故によって、手に負えない科学技術を暴走させて他の生命種を巻き込みながら人類種は自滅して滅びると思います。その点で、バイオハザード・生物兵器によって人類がじわじわと滅んでゆく「バイオの黙示録」は、まさに今日的であり、今日を見る先見性だけでなく、明日を見る先見性を備えている傑作だと思いました。SF漫画好きにはぜひお勧めの作品ですね…。
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毎月ギフト券を贈って頂き、本当にありがとうございます。生活がとても助かり、そればかりでなく、心もとても励まされます。今月は、健康を害していることなど、色々と辛いことがあったので、落ち込んでおりまして、そんな心が、とても助けられ励まされました。本当にありがとうございます。心から感謝のお礼申し上げます。
音楽のお勧めをご紹介致します。作曲家アルカンのピアノアルバム「Symphony for Solo Piano」を本日聴きまして、とても素晴らしかったです。ショパンを彷彿とさせる柔らかで優れた洗練を感じさせる、繊細で美しい落ち着いたメロディが心を癒してくれます。ロナルド・スミスの演奏も技巧だけでないと感じさせる魂の込められた演奏、美しく素晴らしいものです。聴いているとその美しさにうっとりできる素敵なアルバムです。お勧めですね…。皆様方全てにお勧めできる美しい曲でして、優しく美しいピアノ曲が好きなお方々、ショパンが好きなお方々にはぜひ聴いてほしい、優れた音楽であると思います。特にノクターンなどを収録したCD1収録曲は、繊細で優しげな美しさがあって、ショパンのノクターンが好きなお方々ならとてもお気にいられるかと…。夾雑物を省いた滑らかで涼やかな音楽なので、聴いていると暑さが和らぎますね…。
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