2010年06月

2010年06月30日 01:56

ワールドカップ、日本、パラグアイに接線の末PK戦で敗北、残念でしたね…。パラグアイの猛攻を何度も凌いで、何度もチャンスを作って、鍔迫り合いのような灼熱の消耗戦を延長戦まで戦い抜いて、0対0、最後は惜しくもPK戦で敗れましたが、良く頑張ってくれたと思います。本当に頑張ってくれたと感謝です。胸を張って日本に帰ってきて欲しいなと思いますね…。ワールドカップ2010の想い出をありがとうです…。

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2010年06月29日 22:44

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wiiウェアの新作RPG「ボクも世界を救いたい」プレイ。午後二時過ぎにダウンロード可能になった後、すぐに購入してずっとプレイしているんですけど、これ面白いけど難しいですね。一癖も二癖もあるRPGで、物凄く手ごたえのあるRPG、久々に難易度の高いやり応えのあるRPGで面白いです。

ボクも世界を救いたい公式サイト
http://www.poisoft.co.jp/bokumo/

ポイソフトのポイブログ(公式ブログ)
http://poi-blog.at.webry.info/201006/article_5.html

本作は、RPGモードで育成したキャラクターを、全自動で進むシミュレーションモードに登録することで、最終的に魔王を倒すことを目指すゲーム。全自動で進むシミュレーションモードでは何もやることがないので、如何に強力なキャラクター達をRPGモードで作成するかが鍵になるんですが、このRPGモードが厳しい!!

このゲームのRPGモード、『リセットが絶対に出来ない』んですよ。無理矢理リセットするとセーブデータが飛ぶ超仕様になっています。このゲームのRPGモードでは、いつでもできるセーブをするとゲームが終了し、ロードは一つだけです。そして、セーブをしてゲームを終了する以外の方法で、ゲームをリセットした場合『セーブデータが飛びます』。『セーブしてゲームを終了する以外の方法でゲームをリセットするとセーブデータが飛びます』と警告が出ていたにも関わらず、僕は、初回プレイでは思わずリセットしてしまい、セーブを飛ばしてしまいました…orz

つまり、これはどういうことかというと、RPGモードで冒険を進めていて、選択肢を誤ったり、戦闘で全滅しそうになったり、どうしようもない絶望的な展開になったりしても、決してリセットはできないんですね…。リセットするとセーブデータが飛ぶので。しかし、このゲーム、戦闘で全滅したり選択肢を選び間違えたりしてもゲームオーバーになり、ゲームオーバーになっても、自動的にゲームオーバーのデータがセーブされ、セーブデータは全部飛びます(消えます)…。

なんという恐るべき仕様…。ここまで全滅できないRPGは初めてです。リセットでまずい状況から逃げることはできず、戦闘で全滅すると、セーブデータが消えて最初からやり直しになるため、強敵との戦闘時の緊迫感はウィザードリィの比ではありません。シナリオ3(フリーシナリオモード)で残り後三ヶ月まで進めたレベル28の女魔族主人公・傭兵・エルフ少年のパーティでヘカトンケイルに挑み、ヘカトンケイルを後一撃で倒せるところで、クリティカル攻撃を喰らって全滅したときは呆然としました…。5時間の冒険の旅が…全て水の泡に…。

非常に厳しい、やり応えのあるゲームですね。RPGモードは2年間でシミュレーションモードに登録するキャラクターを育成するのですが、安全に育成させていると期間内にたいして強くなれず、魔王に挑んでも返り討ちにされるので、どうしてもリスクをとって、強敵と戦わせてキャラを強く育てる必要があるんですね。だけれど、キャラを強くするためリスクを取らせれば取らせるほど、ゲームオーバーになって全てが水の泡になる可能性がどんどん増してゆく諸刃の剣。

難しいけれどやり応えがあって面白いです。難易度が高く、リセットできず、戦闘で全滅したら全てが水の泡と化す、そしてプレイできる期間が限定されているので、時間内に強敵と戦うリスクをどんどん取ってゆかないと強くなれない、まさに、鬼難易度のやり込みRPGをプレイしたいゲーマーさんはぜひプレイを!!ぬるゲーマーにはお勧めできませんが、『我こそはRPGをやり込みゲーマーなり』と自負されるゲーム好きのお方々にはぜひお勧めですね。一緒にこのやり込み地獄なRPGをプレイしましょう!!

ちなみに、自分が育てたキャラクターはパスワードとして出力できて、そのキャラクターを他のプレイヤーもパスワードを登録すれば使えるようになります。真・女神転生ストレンジ・ジャーニーと同じで、自分で育てたキャラクターを他の人に使ってもらえるんですね。僕も、ここで皆さんのお役立ちになるパスワードを発表しようと、キャラを育てていたのですが、クリアまで後三ヶ月のところでヘカトンケイルに全滅させられて全てが水泡と化しました…。

本作、面白いですよ。こんなに、良い意味で鬼難易度、良い意味で不親切なRPGは久々で、凄く楽しいです。近年の親切丁寧なタイプのRPGに飽きているプレイヤーさんはぜひやってみて欲しいですね。リセット不可能で、ゲーム内で全滅=セーブデータも全滅、というのがこんなにも緊迫感を出して面白いとは…。物凄く厳しくて、そこが楽しいです!!戦闘で全滅したら、セーブも消えて全てが終わるというのが物凄く緊迫感があって面白いですよ〜。本ゲームを一言で表すなら、まさに、

『切り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ 踏み込みゆけば あとは極楽』

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2010年06月28日 18:29

Dimitri Mitropoulos (1896-1960) Conductor

ウラジミール・アシュケナージや、ダニエル・バレンボイムといった、ピアノを弾きながら同時にタクトを振ってオーケストラを指揮をするピアニスト指揮者の「弾き振り」の元祖にして、大胆な音楽解釈で知られる名指揮者ディミトリ・ミトロプーロス指揮弾き振りの10枚組廉価ボックスセットを聞き終わりました。良かったですよ〜。満足です。amazonだとディスク枚数が1になっていますが、これは表記ミスで、実際は10枚組です。以下のボックスセットです。

Dimitri Mitropoulos (1896-1960) Conductor
Dimitri Mitropoulos (1896-1960) Conductor

これは、アシュケナージやバレンボイムの弾き振りにも言えますが、弾き振りは演奏と指揮の二つのことを同時にこなさなくてはならないため、全体の統一性は上がりますが、指揮者の演奏と指揮それ自体はグレードが落ちてしまうことが多いんですね。ミトロプーロスはここら辺を『大胆に楽譜解釈しながら演奏指揮することでカバーする』という手法をとっていて、非常にダイナミックな演奏で聴いていて面白いです。ミトロプーロスだけに限らず、1950年以前くらいの名指揮者達はあまり楽譜を重視していないので、ノリで指揮しているようなところがダイナミックで本当に面白いですね。収録曲は以下の通りです。

CD1
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第5番 ミトロプーロス(p)、NBC響 1945年12月
バッハ:幻想曲とフーガ BWV 542 ミネアポリス響 1942年4月6日
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ルービンシュタイン(p)、ニューヨーク・フィル 1951年

CD2
メンデルスゾーン:交響曲第3番『スコットランド』 ミネアポリス響 1941年12月6日
メンデルスゾーン:カプリッチョ・ブリランテ グロードン(p)、ミネアポリス響 1940年1月10日
シューマン:交響曲第3番『ライン』 ミネアポリス響 1947年1月20日

CD3
フランク:交響曲ニ短調 ミネアポリス響 1940年1月8日
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番 ルービンシュタイン(p)、ニューヨーク・フィル 1952年
ラロ:『イスの王様』より序曲 ミネアポリス響 1945年3月2日

CD4
ショーソン:交響曲変ホ長調 ミネアポリス響 1939年
マスネ:アルザスの風景 ミネアポリス響 1946年3月11日

CD5
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 ルービンシュタイン(p)、ミネアポリス響 1947年11月16日
チャイコフスキー:交響曲第2番『ウクライナ』 ミネアポリス響 1946年3月10&11日

CD6
ボロディン:交響曲第2番 ミネアポリス響 1941年12月7日
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 スターン(vn)、ニューヨーク・フィル 1951年3月4日
グラズノフ:ギリシャの3つの主題による序曲第1番 ミネアポリス響 1942年4月6日

CD7
ラフマニノフ:交響曲第2番 ミネアポリス響 1947年1月1&20日
ラフマニノフ:交響詩『死の島』 ミネアポリス響 1945年3月2日

CD8
ショパン(ロガール=レヴィツキ):ショピニアーナ(英雄ポロネーズ、ほか)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ミトロプーロス(p)、 フィラデルフィア・ロビン・フッド・デル管弦楽団 1946年7月26日
プロコフィエフ:交響曲第1番『古典』 ミネアポリス響 1940年12月7日

CD9
マーラー:交響曲第1番『巨人』 ミネアポリス響 1940年11月4日
ラヴェル:クープランの墓 ミネアポリス響 1941年12月6日

CD10
ベルク:ヴァイオリン協奏曲 スターン(vn)、ミネアポリス響 1945年12月30日
ミヨー:屋根の上の牡牛 ミネアポリス響 1945年3月2日
クシェネク:ピアノ協奏曲第3番 ミネアポリス響 1948年12月

ただ、どれも古い演奏なので(ほとんど1940年代)、音質が悪いのは如何ともしがたいところが残念ですね…。CD8は演奏されている曲ショピニアーナは最高に面白いのに、聴いていて悲しくなる音質です。クリアーな音質で聴きたかった…。お勧めはルービンシュタインがピアノを弾いたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番(CD5)、非常にダイナミックな指揮で痺れます。どの演奏にも言えることですが、非常にダイナミックな指揮(弾き振り)です。

1960年代以降、楽譜に忠実に演奏するというスタイルが流行り出してから、演奏者の自由度(解釈の幅)が激減してクラシック音楽はつまらなくなってしまったと僕は思うので、1950年以前から活躍している、極めて個性的な、ダイナミックな演奏をする指揮者や演奏家がとても好きですね。ミトロプーロスもそんな好きな指揮者・演奏家の1人です。僕はジャズのスウィングでクラシックを演奏しているオイゲン・キケロ・トリオとか大ファンなので。クラシックが往年の人気を取り戻すには、豊かな躍動性、ダイナミクスが必要だと常々思っておりますね。

はじめて「ロココ・ジャズ」を聴いた時の新鮮な驚きと喜びは今も忘れられない。クラシックのあまりにもみごとなジャズ化、軽快な指さばきと快いスウィング、美しいサウンド、粋で気品があり、エンタテイメントとどの点をとっても最高に楽しかった。それはスリー・サウンズ、ラムゼイ・ルイス・トリオにも通ずる楽しさであり、また最上の大衆小説、推理小説を読んだ時の興奮やスリルにも似ていた。
(「ロココ・ジャズ」ライナーノーツより)

ロココ・ジャズ

現代では、南米の若き人気指揮者グスターボ・ドゥダメルが、非常に個性的でダイナミックな、それこそ1950年代以前の昔のような、『楽譜よりも指揮者とノリが大切だ!』というタイプの演奏をしていて、僕は彼の指揮が大好きです。ドゥダメルは今後に期待が持てますね。ドゥダメルは昔の個性的な名指揮者達のように、楽譜に縛られることなく、これからものびのびと自由に音楽を指揮演奏してくれたら良いなあと思います。

参考作品(amazon)
Dimitri Mitropoulos (1896-1960) Conductor
フィエスタ!
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&第7番
ロココ・ジャズ

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2010年06月27日 08:30

Little Braver
Keep The Beats!

先週は体調が悪く、Angel Beats!第12話をまだ見ていなかったので、先ほど、Angel Beats!第12話と、最終話である第13話を視聴…これはひどい…。体調がまだ良くないので、見終わった後、あまりにもひどい終わり方に、咳がとまらなくなり辛いです…。第12話の序盤で、SSSの主要メンバー達が「私達、音無教祖様の演説に感動したわ!!喜んで自殺するわ!!」と言い出した時点で、ガイアナ人民寺院事件を思い出し、非常に嫌な予感がしていましたが、その予感は完全にあたり、音無教祖の「死ぬことこそ素晴らしい」という思想の信者となったSSS団メンバー全員&奏&教祖自身が全員集団自殺(成仏)して終わりました…。

Angel Beats!全話見終わって、感想はただ一言――なんじゃこりゃあ!!!!!!!!!!

この話を簡単に纏めると、

「自分が死んだことの記憶がある人々が送り込まれる謎の世界(死後の世界かどうかは、最後まで明らかにされなかったので不明)がある。
 その世界において人々は、自分のこれまでの人生に対して、自己啓発セミナーばりの満足を覚えてしまうと、その世界から消滅してしまう。消滅したくない、まだ生きていたい人々は、その世界に対して抗っている。
 そこに教祖音無が現れる。彼は『自分に対し自己啓発セミナーを行い、自分の人生に(セミナー的)満足を覚えて世界から消滅する自殺こそ最善であり正しき道である』という集団自殺思想を唱え、抗っていた人々を次々と信者にして消滅(自殺)させてゆき、他の人間全員が自殺した後、最後は音無自身も自殺する。そして誰もいなくなった。完」

という話です…。

あまりにもひどすぎる…。これってガイアナ人民寺院事件とどう違うというのか…。

ウィキペディア「人民寺院」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E6%B0%91%E5%AF%BA%E9%99%A2
 人民寺院(じんみんじいん、Peoples Temple)とは、1978年にガイアナで集団自殺を行ったことで知られるアメリカのキリスト教系新宗教。カルトの典型とされる。(中略)
 集団自殺の模様を録音したカセットテープが残されており、ジョーンズは、ライアンら「一部の嘘つきたち」の訪問によってこれ以上教団での生活が不可能になったと主張し、信者たちに対し、これは「革命的自殺」であり、「別世界への旅立ち」だと訴えていた。

第12話でゆりが言っていますけど、たとえ、万が一、音無教祖が唱えるような「生まれ変わり」があったとしても、前世の記憶はなく、生育環境も性格もまったく違う人間に生まれ変わるなら、それは全く別人な訳ですよ。自己というのは、記憶と環境によって自己を連続的な自己としてアイデンティファイ(同一化)している人間の存在状態を自己と呼ぶ訳です。自己(記憶と環境によって連続的に自己認識を同一化していく存在)が消滅して、記憶も環境も自意識も異なる、全くの別人に生まれ変わったら、それは自己ではなく、他人であり、自己は消滅した、すなわち『死んだ』としか言い様がない。

Angel Beats!の世界で消滅することにより、自己の連続性が永久に断たれるのならば、それは『死』以外の何物でもなく、それを、『生まれ変われば記憶はなくなっても魂に刻まれる』とか音無がいうのは、「革命的自殺」「別世界への旅立ち」とかと同じ単なるレトリック(言葉遊び)、人々を死=永遠の消滅に導く最悪のレトリックであるとしか言い様がない…。

僕はこのアニメの死生観がたまらなく嫌です…。Angel Beats!は、『自己の人生に満足して自殺すれば全ては解決する』という音無個人の思想を徹底的に物語として讃美している。舞台となる世界でその思想が讃美される理由がさっぱり分からないので、見ていて、極めて不気味で奇怪に謎めいた展開なんですね…。なぜ死(消滅)が讃えられているのか、さっぱり分からない…。自己啓発セミナー的言動によって人々を自殺させてゆく音無は、物語や彼の信者達(=SSS団)が持ち上げるメシアなどではなく、ただの危険な大量殺戮者にしか見えないです…。

僕は無神論者かつ唯物論者で、死後に続く連続的な自己とか全く信じていない、死んだら自己は消滅してそこで終わりだと思っています。もしかしたら、死後も連続的に自己が続く、いわば「現実の生にもリセットボタンがある」みたいな考え方をしている人々は、Angel Beats!で描かれた「死(消滅)」の後も連続的に自己の生が続くと考えて、人々の死に対して何も怒りや哀しみを覚えることがないのかなと推測します…。

ただ僕は、人々が死んでも、その死を乗り越えて自己の連続は保たれるから、死を気にかける必要はない、人々の死を悲しむ必要も悼む必要もないというAngel Beats!のような考え方はたまらなく嫌です。それは、人間を、無理矢理『死を乗り越えた不死の存在』にしてしまっている考え方です。実際の人間は不死の存在ではないのです。

人間は、死を乗り越えることはできず、死すれば自己は消滅する。だからこそ、掛け替えのなき、今、ここに在る瞬間にだけ在り続けることのできる自己は、その限りある生=自己を、生きられる限り、精一杯生きなくてはならないのだと心から思いますよ…。

死んだら、もう二度と、アニメを見て楽しむこともできないのです…。死とは、その生の持つ全ての可能性が永久に奪われること、生の持つありとあらゆる可能性が永遠に剥奪される不可逆の事象なのです。だからこそ、人の死、その人の生の全ての可能性が奪われたことは深く激しく悲しい。生きている人々、世界における可能性を持っている=生きている人々は、全ての可能性を奪われた死者を悲しみ、悼むのです。Angel Beats!の死を讃美する思想(転生不死思想)を肯定している人は、このこと、命(生命の可能性)のかけがえなき尊さを、今一度、鑑みて欲しいと、願います…。

社会福祉がどんどん削減されて、新自由主義(市場原理主義)の名の元に、弱肉強食が肯定されて、命、生きることが蔑ろにされてきている21世紀現代日本の世の中で、不遇な者が啓発セミナーで洗脳された挙句死を選ぶというAngel Beats!の物語が爆発的にヒットするというのは、僕は、本当に怖いと思います…。Angel Beats!の物語は、貧しき者、不遇な者に分かち与えることで救うのではなく、貧しき者、不遇な者は自らの人生に満足して死ねというメッセージを発信している。そして爆発的にヒットしている。それが非常に怖いです…。本当ならば、Angel Beats!で描かれる貧しき者、不遇な者に、自己啓発セミナーによる満足感と死を与える物語ではなく、その辛さを共に受苦し、明日の喜びを共に分かち与える生、自己を自己として続く生の物語こそがあるべきだったと思います…。

神は死人たちの神などではなく、生ける者たちの神だ。
(マルコ福音書12−27)

一般的に、神(また仏)は死人を弔うために役立つ存在なのではなく、生きることの意味を問う(生きている)人間にとって不可欠な存在である、の意味で用いられる。
(聖書名言辞典)

参考作品(amazon)
Little Braver
Keep The Beats!
My Soul, Your Beats!/Brave Song 【初回生産限定盤】
Thousand Enemies
聖書名言辞典

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2010年06月26日 01:27

魔法使いの夜 初回版 (Amazon.co.jpオリジナル特典ポストカード付)
ショパン全集

TYPE-MOONの新作、「魔法使いの夜」のamazon予約始まりましたね。僕は病気で仕事がなくて生活費にたいへん困っているので、ご購入の際は僕のamazonアフィリエイトから買って頂けると、アフィリエイト収入が入って、生活費になり、とても助かります。ご購入の皆様方には、どうか、こちらから買って頂けると、生活が助かり、とても感謝致します。どうか、よろしければ、どうかお願い致します
_(_ _)_
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販売元:TYPE MOON
発売日:2010-09-30

僕は、いまも咳が全くとまらず、体調がよくないのと、生活の困窮で、元気がなくて、あまり文章を書けそうになく、申し訳ありません。体調がよくなくて、身体が動かず、にゃんこたんと一緒に寝床でぐったりしながら、図書館で借りたパデレフスキ版ショパン全集(アルバム18枚組)をちょこちょこと聴いております。この全集は、ショパン生誕150周年(50年前、1960年)からポーランドが国家事業として総力を挙げて10年間かけて作った全集でして、ショパン全集の決定盤として世界中に名を広く知られながら、長らく日本においては、残念ながら絶盤になっていた全集です。今年のショパン生誕200周年の記念として、今年、日本コロムビアが再販致しました。
ショパン全集ショパン全集
アーティスト:オムニバス(クラシック)
販売元:コロムビアミュージックエンタテインメント
発売日:2010-02-24

日本コロムビア「ショパン全集」
http://columbia.jp/prod-info/COCQ-84767-84/
1. ショパンの生誕150年(1960年)を記念して、ショパン生誕の国ポーランドのムザ・レーベルが、ワルシャワ・ショパン協会の協力を得て、当時のポーランドの第一線演奏家を総動員し、およそ10年の歳月を費やして完成させた、記念碑的全集。
2. ショパンの主要レパートリーであるピアノ曲はもちろんのこと、室内楽、声楽曲など、ショパンの残した全作品(232曲)を収録した全集で、資料的にも貴重なものです。 [独奏曲202曲、協奏的作品6曲、室内楽作品5曲、歌曲19曲]
3. 使用楽譜は、現代におけるスタンダード原典版ともいえる世界で最も権威のあるポーランドのパデレフスキ原典版(クラクフ版)です。
4. 200ページを超える詳細を究めた別冊解説書付き。

総数およそ200曲をこえる、ピアノ二重奏曲や室内楽曲や歌曲も含めたショパンの全作品を収録した『ショパン全集』の発売は、「音によるショパンの完全な作品目録」ということで、ショパン研究家はもとより、ピアニストと熱心な好楽家の全てがとくに注目しなければならない貴重な文献である。また、1927年から有名なワルシャワの国際ショパンコンクールを開催し、パデレフスキその他を監修者とする、もっとも権威あるショパン全集楽譜(全26巻)を出版しているワルシャワのショパン協会とポーランド国立音楽出版局とが、この国(ポーランド)の国営レコード「ムザ」と協力して、ショパンの生誕150周年の記念事業として着手したこの全集盤は、その規模の大きさと周到な学問的な裏付けにおいてまったく前例をみないばかりでなく、老若のポーランドのショパン名演奏家を全面的に登用していることから、伝統的なポーランド派のショパン演奏の現代の鑑ともされ、この点でも真にユニークな価値を誇る唯一無二のコレクションといえるのである。(中略)

この全集には、いくつかの大きな特色がある。第一に、これまで普通に演奏されている曲ばかりでなくポーランドで発刊されたショパン全集の楽譜に載っている曲を全曲収めている点である。たとえば、前奏曲と名のつく曲は、有名な「24の前奏曲」作品28だけでなく、作品45の前奏曲と、遺稿として発見されたもうひとつの、若い頃の前奏曲、合計26枚を1枚に収めているといった具合である。

だから、ショパン全集をもっとも忠実にディスク化したものとして、ライブラリーには欠くことができない。

さらにこの録音に使われているのは、ポーランドの「ショパン全集」の楽譜である。ショパンの曲ほど、楽譜によって違うものも少なかろう。この「全集」版の楽譜は、クラフク版と呼ばれているもので、ポーランドの生んだ大ピアニスト、パデレフスキの名を冠して、自筆楽譜や初版楽譜を参照して校訂されたものである。現代のショパン演奏は、少なくともこの原典版を基礎として行われるべきで、演奏者の考え(解釈)は、その基礎の上に積み上げられるものでなくてはならない。

そういった意味で、ポーランド版のショパン全集を、もっとも忠実な形でディスク化したものとして、はかり知れない意味がある。この演奏を聴いて、ほかの演奏とちょっと違う感じを受けるのは、実は、使用している楽譜の違いによるものなのである。
(パデレフスキ版ショパン全集解説書より)

僕はショパンの音楽が大好きですが、本全集ではこれまで僕が全く聴いたことのないショパンのマイナー曲が相当数演奏されており(若い時の作曲や遺稿として見つかった作曲のほか、ショパン作かどうか真贋がはっきりしないものを含めて、ショパンの曲が全て演奏されている)、聴いていて非常に面白い全集です。ショパン好きにお勧めですね。DISC-14とか、聴いたことのない曲ばかりで、ショパンはこんな曲書いていたのかと驚くことしきり。マイナーな曲も、なんでマイナーなのか分からないくらい、音楽性に優れており、流石はショパンと、聴いていて感銘を受けることしきりです。

また、日本ショパン協会協力による凄まじく分厚い日本語解説書がついており、ショパンの伝記や各楽曲が事細かに書かれていて凄いボリュームです。もう何時間も読んでいますが、まだ読み終わりません…。この分厚い解説書の大半を占めるのはショパンの伝記ですが、これがめっぽう面白いのです。

この伝記によると、学生の頃のショパンは授業はあまり真面目に受けず、ノートに漫画を書く方が大好きだったとか、女系家族の中で自由にのびのび育った幼少の頃とか(ショパンの一家は仲むつまじいほのぼの一家だったが、愛する妹エミリアの病死という悲劇が訪れる…)、ショパンの祖国ポーランドを占領していた国の一つだったウィーン(オーストリア)はポーランドの独立運動(ポーランド動乱)に反発してポーランド人を迫害し、ウィーンで成功していたショパンは、ポーランド人迫害から逃れるためにウィーンからパリに渡ったとか、ポーランド動乱とポーランド人迫害で精神的に参っていたショパンが、パリでの生活困窮でますます精神的バランスを崩し、新天地アメリカに渡ることも考えていたとか、これまで全然知らなかったですね…。

(パリに渡ったばかりの)彼は経済的に苦しんでいた。演奏会の収益は思惑に反して、ほんの僅かなものだった。悪いことに、当時パリにはコレラが流行していた。演奏会どころの騒ぎではなく、パリの音楽界を支えている上流階級の人達はコレラを恐れて我先にパリを離れていった。ウィーン以来の精神的不安に代わって、経済的不安が彼の上にのしかかってきた。見知らぬ土地で経済的に苦しむことほどみじめなものはなかった。なんともやるせない気持ちでノートを開き「フレデリック・ショパン:貧民」とやけくそになって落書きをしていた。

金もなく、収入の道もなく、毎日をぼんやり過す、このままでいたら自分もパリの迷子になるのではないかと思っていた。次の新天地を求めてアメリカに行く方が良いかも知れなかった。彼は再び迷っていた。

そんなある日、ブールヴァールでラジヴィーウ公にばったり出会った。ラジヴィーウ公はすでにパリの好楽家の間に知れ渡っていたショパンを、ロスチャイルド家の夜会に連れてゆくことにした。彼はあまり気の進まない様子だったし、ロスチャイルドの夜会に出席する意味も理解していなかった。

ヨーロッパ屈指の富豪であるロスチャイルドの夜会に出ることは、超一流の社交界にデビューすることであった。彼はたちまち社交界の人気者になり、ロスチャイルド夫人と令嬢が彼のレッスンを受けたいと申し出たのがきっかけになって、上流階級に沢山の弟子を持つようになった。いわばラジヴィーウ公との出会いが天の助けとなって、経済的な苦しみから一挙に解放されることになった。
(パデレフスキ版ショパン全集解説書より)

ロスチャイルド家から経済的支援を受けることで、ショパンのパリでの作曲家生活は驚くほどに好転するのですが(ロスチャイルド家はショパンの素晴らしい曲の数々を作る環境を整えた、音楽文化における恩人です)、もしロスチャイルド家がいなければ(経済的支援がなければ)、ショパンはアメリカに渡って作曲活動をしていたかもしれず、そのとき、今我々が聴いているようなショパンの音楽はなく、もっとアメリカンな、ドヴォルザークのような、全く別のショパンの音楽があったかも知れないと思うと、歴史の流れを感じますね…。

もしショパンがアメリカに渡っていたら、同世代人のアメリカ人エドガー・アラン・ポーと知り合い、もしかしたら友人になって、互いに創作活動に意欲を受けたり、共同的な創造を行っていたりしたかもしれないと思うと、有り得なかった、もう一つの歴史というものが僕の胸の中に感じられてきます…。そういったことを感じながら、ショパン全集を聴くのも、心の安らぎと楽しみになって、素敵に感じますね…。ショパン全集、演奏も素晴らしいですし、ショパンのこれまで聴いたことのない曲が様々に聴け、解説書も素晴らしく詳しく、お勧めの全集ですね…。

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2010年06月25日 05:37

ワールドカップ日本対デンマーク、日本大勝利です。3対1で勝ちました。よかった、本当によかった…。全ての日本の皆さんにおめでとうです!!

FWの本田選手とGKの川島選手が僕の中でMVPですね。前半のフリーキックでのドライブシュートも良かった、そして後半、本田選手が自分がシュートを打つと見せかけてアシストパスしてゴールが決まったシーンは痺れました。GKの川島選手はよく守ってくれた!!守備の堅い日本の守護神ですね。

勝てて本当に良かった。嬉しいですね…。日本代表の全ての選手と岡田監督にありがとう!!皆さん、おめでとうございます!!日本、上り調子ですし決勝リーグも好試合になりそうです!!日本対パラグアイ戦も応援しますよー!!

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キャプテン翼 1 (集英社文庫―コミック版)
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日本、2点先制しましたね〜。日本が思った以上に強くて素晴らしく感動です。この分だと決勝リーグでもいい試合を見せてくれそうで楽しみですね。良い試合です。見ていて良かったと心から思える試合ですね…。

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本田選手がドライブシュートを決めた!!日本先制点です!!やった!!本田選手すごい!!おめでとうです!!

キャプテン翼 1 (集英社文庫―コミック版)


もうすぐワールドカップ、日本のリーグ戦最終戦、日本対デンマークの試合が始まりますね。デンマークに勝つか引き分けて、日本が決勝トーナメントに進出できるといいですね…。これから応援しながら見ようと思います。

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2010年06月24日 07:30

ショパン 24の前奏曲集

ここ数日、体調が良くないのですが、一昨日ぐらいからひどく咳き込むようになり、昨日、今日と、咳が止まらず、咳をするたびに咽喉が裂けたような痛みで、非常に辛いです…。昨日、更新できずに申し訳ありません…。

昨日は、一日、テンポ・ルバートの名手、アルフレッド・コルトーの弾くショパンの「24の前奏曲」(戦前のスタジオ録音盤)を聴いていました。テンポ・ルバートとは、演奏者が演奏者の裁量でテンポを自由に変えながら演奏することでして、コルトーはこれが見事に上手い名ピアニストです。古い時代のピアニストなので現代ではあまり有名ではありませんが、彼の数少ない録音に残された演奏は、彼独特のテンポ・ルバートにより、音楽にメリハリがついて、とても聴きやすい演奏となっています。

ウィキペディア「テンポ・ルバート」
 テンポ・ルバート(伊: tempo rubato)とは、テンポを自由に動かしながら演奏すること。rubatoとは「盗む」という意味。元来、同じテンポを保つべきとされる西洋音楽の演奏において、同じテンポを保たないことである。楽譜には単にRubatoと記されることがある。
 西洋音楽の器楽曲においては、少なくとも21世紀までよく演奏されているものの中では、ショパンの楽曲で多用されたのが最初であろう。マズルカ、バラード、スケルツォ、ワルツ、ノクターン、即興曲といった、叙情的な作品の演奏において多く用いられる。
 普通は、フレーズの最初と最後を遅めに、また、強調したい音を長めに演奏するためにその前後を遅めに演奏し、それ以外の場所を速めに演奏する。この場合、完全にテンポが自由というよりは、基本のテンポを設定しておいて、それを基準に遅め、速めにずらす、という手法を採るのが一般的である。
 なお、ショパンの場合、このようなテンポの変化は楽譜に書かれていないから、演奏者の解釈に任されている。というよりも、テンポの変化が楽譜に書かれていない楽曲ではテンポを演奏者があまり自由に揺らすべきでないとされる器楽曲において、ショパンの楽曲は伝統的に書かれていないテンポの変化を演奏者が付ける習慣となっている、と言ったほうが正しいかもしれない。

ピアニストとしてのコルトーの特色は、このディスクでも分かるように、まずテンポ・ルバートの奏法にあろう。メトロノーム式の弾き方の人には酔っ払いのように聴こえるかもしれないが、真似ようのない彼独特な持味である。どの声部を強調するかによって、思いがけない節をきかせ、どんなに複雑に混みいった曲でも、鮮やかに整理してすっきりさせる。ビロードか真綿のような弱音と、強烈FFの音力法にも違いがあって、一口に言って自由奔放の一言につきる。
(アルフレッド・コルトー「24の前奏曲:ショパン」ライナーノーツより)

コルトーの残した演奏録音の中でも最高峰とされるのが、ショパンの「24の前奏曲」でして、この演奏の最大の特徴は、テンポ・ルバートによって、とても聴きやすくなっていることです。ショパンの最高傑作とも謳われる「24の前奏曲」はあまたある名ピアニスト達が弾いておりますが、その中でも、一番聴きやすくこの名曲を弾いているのはアルフレッド・コルトーだと僕は思います。彼の演奏は、音の強弱とテンポが極めて聴きやすく滑らかに移行するので、弱音も聴き取りやすいのですね。

僕は現在咳が止まらず、聴くときに繊細な聴き取りの努力がいるピアニスト(ホロヴィッツとか)の曲は、自分の咳で聴き取りが阻害されるので、今の状態では聴けない形ですが、コルトーは、僕が咳き込んでいても、曲がすっと入ってきて、彼の奏法は聴衆の聴きやすさを最大限配慮してなされていると実感しましたね…。

また、これは東芝EMI(現EMI)のリマスタリング技術の高さを示していると思いますが、EMIから出ているコルトーの戦前のスタジオ録音盤は、音質的にも全く問題ないです。1930年代に録音されたものですが、先日取り上げたグールドの1950年代録音10枚組セットより遥かに音質は上でして、ノイズや音割れなどは全く気にならないレベルです。EMIの技術の勝利ですね…。

コルトー演奏の24の前奏曲、お勧めのアルバムです。とても聴きやすいので、BGMとして、また、心身に疲労などで負担が掛かっている時でも、優しく聴きやすい名アルバムです。ショパンの「24の前奏曲」の演奏では、最高峰ではないかと僕は思いますね…。

最後に余談ですが、コルトーは教育者としても活躍し、日本からの留学生を多数受け入れているパリの名門音楽院「エコールノルマル」の創設者です。エコールノルマルから日本のプロ音楽家が輩出されていることを思うと、コルトーは日本のクラシック音楽文化に多大な貢献をしてくれたなと感じられます。コルトーの演奏を、そのことを思い出しながら聴くと、なんとなく嬉しい気持ちですね…。

ウィキペディア「アルフレッド・コルトー」
 アルフレッド・ドニ・コルトー(Alfred Denis Cortot, 1877年9月26日・スイス、ニヨン - 1962年6月15日・スイス、ローザンヌ)は、20世紀前半のフランスを代表する大ピアニスト、指揮者、教育者、著述家。(中略)
 1907年にパリ音楽院の教授に就任したが、「音楽院の育成は、ピアニストだとピアノのことしか出来なくなる輪切りシステムだ」と言いつつ改革を訴えていた。1919年に理想の実現の為、オーギュスト・マンジョとともに自らの音楽学校「エコールノルマル音楽院」を設立し、同年パリ音楽院を辞任。さらに教育活動にも力を注ぎ、朝から公開レッスンを精力的に行った。エコールノルマル音楽院には彼の名を冠したサル・コルトーという響きの優秀なホールがある。
 第二次世界大戦に際してはヴィシー政権と関わりをもち、フランスの未曾有の国難に対処しようとしたが、戦後はその責を問われ、フランス国内での演奏の機会を完全に奪われるなど不遇であった。1952年には来日もしており、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」などを演奏した。来日時の演奏中の写真、サインに応じる写真も多く残されている。
 ピアニストとしてのコルトーは、ショパン、シューマンなどのロマン派、フランクからドビュッシーにいたるフランス近代を中心とした比較的狭い範囲をレパートリーとしていた。しかし、当時の録音技術や聴衆層の趣味の制約の為、断念した曲目も少なくない(アメリカ演奏旅行の際にはラフマニノフのピアノ協奏曲を演奏したこともある)。彼の美しいタッチと個性的なテンポ・ルバートを駆使した演奏は、深い詩情と多彩な感情を描き出した比類のないものであり、聴衆に大きな感動を与えた。

参考作品(amazon)
ショパン 24の前奏曲集
コルトーHMV録音集 1931-1948年

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