2009年09月

2009年09月30日 09:53

ファイナルファンタジーXIII

東京ゲームショウで公開されたファイナルファンタジー13のプロモーションムービー見ました。以下のリンク先です。

ファイナルファンタジー13東京ゲームショウムービー
http://www.youtube.com/watch?v=Zfl36IiYkJo

えっと…映画っぽいムービーシーンは綺麗だな凄いグラフィックだと思うのですが、肝心のゲーム部分が全然でてこない(ムービーシーンの合間にほんのわずか戦闘シーンがちらっと見れるだけ)のが、とても不安なのですが…。イベントが映画っぽいムービーシーンで成立していることはよく分かりましたが、ゲームとしてプレイヤーが動かす移動システムとか戦闘システムとか買い物とか装備とか、その辺はどうなっているんだろう…。このプロモムービーだけ見ると、プレイヤーが全く介入できない映画みたいなゲーム(ゲームというより映画に近い)のように見えるんですが…。

僕としては、ゲームはムービーシーンよりも、プレイヤーが実際に操作するゲーム部分がどれだけ作り込まれていて面白いかということで評価するので、映画っぽいムービーシーンの連続を見せられて「すごいでしょう。これがファイナルファンタジー13なんだよね」というプロモ見せられても、「えっ…?イベントムービー以外のゲームシーンはないの?」という思いで逆に不安が募るばかりです…。

僕としては、プロモムービーに僅かに映った唯一のゲームシーンである戦闘画面での文字表示が小さめで見えにくかったのとかが、ちょっと気になるんですが…(プロモを見ているPCモニタが17インチなこともありますが)。RPGで一番時間のかかるゲームシーンは戦闘シーンですから、戦闘シーンはなるべくユーザーフレンドリーに作って欲しいなと思いますね。

肝心のPS3を持っていないので、FF13の出来を気に掛けてもあまりしょうがないんですが、FFシリーズは1から12まではプレイしているので、できたら13も良い出来だといいなと思いますね…。プロモを見た限りでは、ムービーシーン好きにとってはきっと素晴らしいゲームに仕上がるのではないかなと思います。ゲームとして面白いかどうかは分かりませんが…。

ちなみに僕はファイナルファンタジー13が発売された頃はファイナルファンタジークリスタルベアラーの方をプレイしているかなと思います。こちらは東京ゲームショウのプロモーションムービーを見るとゲームシーンがかなり出てきて、Wiiリモコンのポインター機能を使ったアクションシューティングRPGという感じでして面白そうです。プロモムービーは以下のリンク先公式サイトのマルチメディアから視聴できます。

ファイナルファンタジー クリスタルベアラー公式サイト
http://www.crystalbearers.jp/

現在のスクウェア・エニックスのゲーム開発は、元エニックス系統がドラクエ主体でグラフィックよりもゲーム性重視(プレイヤーが操作するゲームシーン重視)、元スクウェア系統がファイナルファンタジー主体でグラフィック・ムービー重視(プレイヤーが見るのみのイベントムービーシーン重視)という形に分かれているように思います。グラフィックやムービーの綺麗さもよいのですが、ムービーシーン重視が進んでゲームがムービーのおまけになって、ムービーの純粋な極意である映画の領域でゲームが勝負するようになるよりは、ゲームプレイヤーが参加できるゲームならではの面白さを今後もゲームの作り手は追求して欲しいなと思いますね…。

参考作品(amazon)
ファイナルファンタジーXIII
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー
Wii(クロ)(「Wiiリモコンジャケット」同梱)
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2009年09月28日 10:57

Phantom INTEGRATION Nitro The Best! Vol.1

「ファントム Phantom」のアニメ版最終話を今見ました…。な、なんじゃこりゃとしか言いようがありません…。最後の最後で全く意味も無く主人公が唐突に死んで原作の爽やかなハッピーエンドを最悪の形で台無しにして終わりました…。なんという脈絡のないメチャクチャな終わり方…。

「ファントム Phantom」のアニメ版は原作「ファントム PHANTOM OF INFERNO」のトゥルーシナリオともいえるアインシナリオに基本的に準拠した展開なのですが、原作の終わり方をする最後の最後、唐突に主人公を殺して原作の感動的な終わりに水を差す思い出クラッシャーな展開…、『なんじゃこりゃああああ!!』としか言いようがありません。いくらなんでもこれはちょっと酷すぎるというか、原作に対する最悪の思い出クラッシャーとしか言いようが無く、『アニメ版なんて見なければよかった…』との気持ちで一杯です。黒田洋介氏のアニメ脚本は、「プリティサミー」とか書いている頃は良かったんですが、「無限のリヴァイアス」辺りから、視聴者の意表を突こうとして、質的には酷い無茶苦茶になってきているように思いますね…。

原作プレイしていない場合は、まだこのぶっ飛んだ展開を受け入れられるかも知れませんが、僕みたいなPCでプレイした原作が好きで思いいれがある視聴者にとって、この展開はちょっと酷すぎるのではないかと思います。主人公達が大変な苦難のなか生きてきて、必死に死地を脱した主人公とヒロインが最後にやっと人間らしい安らぎを得る地に辿りつくというラストにおいて、原作のシナリオの良作評価があったのですが、そのシナリオを改変して、最後の最後で全く脈絡なく主人公を殺して終わりにするとか、脚本家(黒田洋介氏)の考えが理解できません…。一つだけ確かなこととして言えることは、原作の感動を呼ぶ爽やかな終わり方に対して、黒田洋介氏は思いいれが皆無なんだろうな、と…。原作改悪の極みとしか言いようがなく、誰か周囲のスタッフは止められなかったのかと思いますね…。

原作付きアニメで原作思い出クラッシャーをやる作品は沢山ありますが、本作はその中でも、最も最悪の形で思い出クラッシャーをやってくれたという感じです…。僕の中で本作の脚本家(黒田洋介氏)と監督(真下耕一氏)に対する評価が無限大に下がりました。この二人がアニメをやるときは今後は見ないように気をつけようと思います…。

原作の思い出がアニメによって最悪の形でクラッシュされたのが辛いです…。僕がこれまで見てきたアニメの中でも最も最悪の視聴体験でした…。無茶苦茶な展開をやるならオリジナルアニメでやって欲しいです。原作プレイヤーの思いいれのある原作付きアニメで原作を根幹からメチャクチャに破壊するような酷い改変展開は本当に止めて欲しいです…orz

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2009年09月27日 22:02

スーパーロボット大戦NEO 特典 オフィシャルリファレンスブック付き

マス目廃止、ジャンプも『スーパーロボット大戦NEO』新システム紹介
http://www.gpara.com/comingsoon/srw_neo/090710/本作は、『スーパーロボット大戦』シリーズでお馴染みのマス目状のマップではなく、円形で表示される移動力の範囲内で、ユニットを自由に動かすようになっている。従来のように移動先を指定し、そこに自動でユニットが動くのではなく、クラシックコントローラーもしくはヌンチャクのスティックを使用して、プレイヤー自身が進みたい場所までユニットを移動させることが可能だ。
 さらに、マップには、3Dならではの障害物や段差が存在し、段差などを降りる際にはユニットがジャンプするといったギミックも用意されている。

ターン制ストラテジーでマップ枠なしの自由移動システム、この戦闘システム、サクラ大戦3〜5&サクラ1リメイクの戦闘システムですね。段差ジャンプとか、円形で表示される移動力の画面みて、なんというサクラ大戦と思いました。ちなみにこのシステム(移動がマップ枠なしアナログ)だとどうしても戦闘が大味になるので、従来的にはRTS(リアルタイムストラテジー、ターン制ではなく、常にリアルタイムで敵味方が動いている)で用いられることの多いシステムでして、ターン制にすると難易度調整が難しいのですが、その辺どうなるのかな…。

実際にプレイすると分かりますが、マップ枠なしの自由移動システムだと、ターン制ストラテジー(戦略)ゲームの基本である敵の行動範囲外で敵を待ち伏せする作戦が非常にやりにくいです。マップ枠がないので、敵が敵ターンにおいて最大でどこまでの範囲を攻撃できるのか分からず、『味方ターンで大まかに味方ユニットを動かして敵ユニットに適当に接近させる→敵ターンで敵ユニットの攻撃を受ける→次のターンに敵を攻撃する』という繰り返しになりやすいですね。サクラ大戦シリーズはかなり戦闘バランスが大雑把で敵が弱いのでそれでもなんとかなりますが、スパロボNEOも同じようなバランスなのかなと…。

ただ、こっち(マップ枠なし自由移動)の方が戦略性は大味な分、マップ枠の移動計算してチマチマした戦闘するよりは遥かにテンポは良い&爽快感はあるので、スパロボシリーズには向いているかもしれませんね。今回、Gガンダム以外のガンダム系が出ず、リアルロボット系の出演がほぼ全滅で、まさにスーパーロボット大戦になってますし。宇宙世紀ガンダムを中心としたリアルロボット系で運動性を上げて攻撃を回避させまくって敵を撹乱する戦術が好きな僕としてはちょっと残念ですが…。宇宙世紀ガンダム系統が一切出ないのは宇宙世紀ガンダム好きとして辛いですね…。Gガンダム以外、運動性・回避率の高そうなロボットが全然いないというのも凄いです。スパロボNEO参戦は以下のラインナップです。

「マジンガーZ グレートマジンガー 銀河旋風ブライガー 戦国魔神ゴーショーグン 絶対無敵ライジンオー 元気爆発ガンバルガー 熱血最強ゴウザウラー 完全勝利ダイテイオー 獣神ライガー 新ゲッターロボ NG騎士ラムネ&40 覇王大系リューナイト 疾風!アイアンリーガー 機動武闘伝Gガンダム バンプレストオリジナル」

なんといいますか…凄く微妙なラインナップといいますか…アイアンリーガーって軍事的戦闘能力あるの?と突っ込みをいれずにはいられないといいますか…。僕はスパロボシリーズ非常に好きでして、ウィンキーソフトが開発していたファミコンの頃からプレイしており、スーファミの第三次とEXが最高傑作だと思っている古参のファンなんですが、そんな僕から見てもこのラインナップは…微妙…としか言い様のない感じが致します…。「元気爆発ガンバルガー 熱血最強ゴウザウラー 完全勝利ダイテイオー 獣神ライガー」この辺、どういう層をターゲットにしているのか不明といいますか、物凄くマニアックなラインナップですよね…。個人的にはリューナイトは好きなので嬉しいですが、せっかくの新作だからガンダム00あたりも出せばいいのになあと。

全般的に今のところ、ネタが非常にマニアックに走りそうな予感がするので、僕的には様子見という感じが致しますね…。今作は明らかにスーパーロボット系重視ですが、個人的にはリアルロボット系が好きなので、次回作はリアルロボット系重視作にして欲しいなあと思います。

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スーパーロボット大戦NEO 特典 オフィシャルリファレンスブック付き
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2009年09月26日 20:18

大神 (wii版) 特典 サウンドトラックCD「大神 名曲集」付き

PS2で出た「大神」がWiiで完全版として新しく出るんですね。このゲームはとても良いゲームでしてお勧めです。RPGの新しい方向性を切り開いた作品だと思いますね。筆しらべという、画面に文字を描くことで特殊能力を発動して敵と戦う戦闘システムでして、ありがちなターン戦闘と比べると非常に面白く爽快感があります。A・RPG(アクションRPG)でして、アクション要素がありますが、超絶にアクションな下手な僕でもクリアできたので、アクション苦手な人も安心です。

日本古代を舞台にしたシナリオも良く出来ていまして、綺麗な古代風景の中で、日本の昔話をモチーフとしたシナリオ展開がされてゆきます。有名な昔話を上手にアレンジして展開に取り入れているので、どこか懐かしいような感じのノスタルジックな冒険が楽しめて、とても良かったですね…。僕がプレイしたPS2のRPGの中でも最高峰と思います。旧来的なRPGの『雑魚をターン制戦闘で倒してレベルアップしてボスを倒す』というところを完全に脱却した作品、物語の中で主人公が成長してゆくというのを上手に物語・戦闘として取り入れていて、ぜひにお勧めな作品です。

A・RPGとして難易度が低すぎるという声もあるみたいですが、僕はアクション苦手なので、これでももう一杯一杯で、このぐらいの難易度がちょうど良いと思いますね。ゲームユーザーはアクションが得意な人ばかりではないので、このぐらいの難易度がプレイユーザーの幅を広げるという点ではちょうど良い感じと思います。全体的に非常に丁寧に作られた、演出・シナリオ展開・システム共に良好な優れた傑作です。優れた演出に支えられたこころ打つ感動的なシナリオという点において、PS2RPG最高傑作と思います。WiiユーザーでPS2版をまだ未プレイの方はぜひにこの機会にプレイをお勧め致します。

ゲームキューブのRPG「バテン・カイトス」シリーズとか、売れなかったけどいいゲームをWiiでこれからもリメイクしてくれると嬉しいですね…。Wiiのバーチャルコンソールで「タクティクスオウガ」とかプレイできますが、こういう今も古びない過去の名作を次世代機でリメイクして欲しいです…。

参考作品(amazon)
大神 (wii版) 特典 サウンドトラックCD「大神 名曲集」付き
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2009年09月25日 08:37

ときめきメモリアル4

前回ギャルゲーの話をした後に知ったんですが、ときメモ新作「ときめきメモリアル4」が出るんですね。ヒロインのキャラクターデザインが眼の小さい写実的雰囲気のデザインでビックリしました。後、前回の補足ですが、今年XBOX360で出た「ドリームクラブ」「メモリーズオフ6」、そして10/15にXBOX360から出る「シュタインズ・ゲート」というのもギャルゲーらしいです。前回書いた今年のギャルゲーのところに入れていなくてすみません…。メモリーズオフって6まで出ていたとは全然知りませんでした…。2まではプレイしたんですがそれ以降とんとやってなくて…。

15年の時を経てPSPで蘇る 『ときめきメモリアル4』
http://www.famitsu.com/game/coming/1227645_1407.html

ときメモ4、キャラデザが眼の小さい写実路線なので、ときメモ新作として楽しみな一面(PSP持っていませんが、成功すれば他機種に移植されるかなと)、3みたいにならないか心配なところもありますね。ときメモ3は1、2のファンタジック路線(主人公が個性的なヒロイン達と超絶モテモテ生活を送る)から離れて、リアル路線を志向するということで開発が始まって、実際に出来たのはどうプレイしても1、2より出来が悪い上リアルでもなんでもないアレなゲームでしたからね…。

失敗作として評価されているときメモ3、色々問題はありますが、最大の問題は、1、2のある種完成されていたシステム(主人公の育成システム・デート時の1枚絵イベントシステム)を捨てて、色々な新システム(着替えシステム、新会話システム、天気システム、休日行動システム等々)を入れすぎて、材料を大量に入れ過ぎた料理の如く、非常にテンポが遅くバランスもあまり良くないゲームになってしまったことだと思います。ときメモ4はときメモ3の失敗の轍を踏まえて、リフレッシュした新しいときメモとして良く出来た作品になっているといいなあと思いますね…。

http://www.famitsu.com/image/3827/Yg9V3ovJl3Mg8pY7P2zW5qi7H6KC5YtG.html

この画面見ると、育成システムはときメモ1、2に近いのかな?3では削られていた「容姿」が復活していますね。ときメモ3において悪夢の如き意味不明さ&面倒臭さでプレイヤーにストレスを溜めるシステムだった「着替えシステム」「会話システム(会話ネタ捜索システム)」は削られているといいなあと思いますね…。ときメモのシステムは1、2で非常に優れたレベルで完成しているので(サクサク進む育成システムと、育成システムに連動したこれまたサクサク進むデート1枚絵イベントシステム。全体的にテンポが良好)、この辺の良さ、特にテンポの良さを活かして4を製作して欲しいなあと思います。

http://www.famitsu.com/image/3827/FBPt9P8nkXU2wBy54c3B6ecBoE1tFH9H.html
http://www.famitsu.com/image/3827/lkFvB37r4Oe4cn5LEOhfkn931T26749C.html

上の画像とか見ると、イベントは普通に1枚絵システムに戻っているみたいですし、期待できそうですね。コナミが長らく放置していたときメモの世界に戻ってきたというのは良いことです。ときメモ4、期待しておりますね…。

あと、コナミはときメモ2を現行の家庭用ゲーム機にてリメイクして出してくれないかなと…。ときメモ2はときメモシリーズで普通に最高傑作だと思うのですが(1の正統なパワーアップ版という感じで質・量ともに優れた作品です)、プレイするたびにディスクを入れ替えないといけない(ときメモ2はディスク5枚組)なのがプレイアビリティを非常に下げています…。ディスクを入れ替える必要のないゲームディスク1枚でときメモ2がプレイできたら最高なんですが…。ときメモ2リメイク、コナミは検討してくれないかなと思いますね…。

参考作品(amazon)
ときめきメモリアル4
DREAM C CLUB(ドリームクラブ)
メモリーズオフ6 ダブルパック
Steins;Gate(シュタインズ・ゲート)
ときめきメモリアル2(コナミ ザ ベスト)
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2009年09月24日 14:49

ラブプラス
アマガミ
アイドルマスター ディアリースターズ 特典 アイマス芸能界のアイドル雑誌「ViDaVo!“ビダヴォ!”」(ヴァイスシュヴァルツ アイドルマスター PRカード「876プロ」封入)付き

タイのギャルゲー(同人ギャルゲー)「Re Angel」の日本語体験版をクリア。普通に面白かったですね。プレイしていて思わずニコニコしちゃうのは世界のギャルゲー共通かなと。全般的に丁寧かつギャルゲーのフォーマットに沿った丁寧な作り、面白かったですよ。お勧めです。以下の公式サイトさんから無料でDLできます。

StudioGU official web site
http://reangel.studiogu.com/jp/index.html

物語はテンポ良くサクサク進み、ギャルゲーのフォーマット(主人公がモテモテでコミカルで楽しい日常)に沿った描写も上手でとても良く出来たギャルゲーです。ただ、本作はタイ産のギャルゲーであり、日本ではなくタイが舞台でありながら、日本が舞台の日本産ギャルゲーと展開も舞台も何も変わらないのには驚愕しました。タイと日本の暮らしが似ているということもあると思いますが、ギャルゲー世界は世界共通ですね…。

本作主人公は普通にタイの学生なのですが(主人公が学生はギャルゲーの基本フォーマットです)、日本のギャルゲーの日本人学生主人公と全く同じ生活をしていることには驚嘆しました。家にて主人公LOVEな可愛い妹に世話を焼かれて、学校にはツンデレ幼馴染がいて、近くの家には美人お姉さんとロリロリっ娘の姉妹が住んでいて主人公と仲がいいとか、あまりにも日本のギャルゲーと同じで驚きです…。

なんといいますか、僕としてはもっと異文化的な要素、タイっぽい要素があるのかなと思いながらプレイしたのですが、体験版でプレイできる範疇では本作で描かれるタイのギャルゲー的生活は日本のギャルゲー的生活とほぼ完全に同じであり、驚きましたね…。日本と違うのは食文化(日本でもタイ料理店などで人気のガバオごはん(タイ風チャーハンの上に目玉焼きを載せる)とか主食として食べています)と名前(主人公の名前はプラート、妹の名前はファー、幼馴染の名前はカンラヤーなど、当たり前ですが登場キャラはタイの人の名前です)くらいかなという感じでして…。本作をプレイして、日本の学生もタイの学生も似たような生活送っているのかなと思いました。

StudioGU official web site キャラクター紹介
http://reangel.studiogu.com/jp/character.html

外国でこのような良い出来のギャルゲーが作られているのはギャルゲーファンとして喜ばしく、ゲームの多様性という点から考えても良いこととと思いますね。世界中で通用するワールドワイドなのがゲームの良いところです。特にギャルゲーというジャンルは日本国内では衰退が激しく、今年発売されたコンシューマ(商業)のギャルゲーは僕の知るところでは、PS2の「アマガミ」と、ニンテンドーDSの「ラブプラス」「アイドルマスター ディアリースターズ」の三作のみではと思います。三作とも非常にハイクオリティとして評判は良く、特にラブプラスは高く評価されています。ただ、作品数としてはたった三作しかでていないというのはやはり淋しいですね…。10年くらい前に比べるとギャルゲーがリリースされる数は物凄く減ってしまいました。また、PCゲーム、同人ゲームではギャルゲーは皆無ではないでしょうか…。エロゲー(18禁ギャルゲー)はPC、同人から沢山でていますが、18禁要素のない純然たるギャルゲーは全然見当たりません…。

僕はギャルゲーは好きなジャンルでして、「ときめきメモリアル1、2」「ファーストキス物語」「ファイヤーウーマン纏組」「久遠の絆」「慟哭 そして…」「みつめてナイト」「サクラ大戦シリーズ(1〜5、その他外伝作品各種)」「プリンセスメーカー2(2がダントツでプリメ最高傑作と思います)」あたりは今も記憶に残っているくらい楽しんでやりこみましたね…。最近話題のラブプラスもプレイしてみたいのですが、DSを売ってしまったので残念ながらプレイできません…。ちなみにサクラ大戦はPS2でリリースされた5以外も1と3はPS2でリメイクされていてプレイできるのでお勧めです。久遠の絆もPS2でプレイできますね。あとは、純然たるギャルゲーといえるかどうかは微妙ですが、RPG「ペルソナ4」はギャルゲー的要素の大きなRPGでして、RPGとしても純粋に面白く、ギャルゲー好きかつRPG好きに心からお勧めできる逸品です。

僕はギャルゲー好きとして、久遠の絆のようにテキストがずば抜けて優れている良く出来た物語作品以外では、エロゲー、18禁ゲームにはあまり見当たらない『ゲーム性が高く、ゲームとして楽しくやりこめるギャルゲー』が好きなので、先に挙げたようなゲーム性とギャルゲーとしての要素が高いレベルで融合した作品をプレイしたいなと思いますね…。「ファイヤーウーマン纏組」(自由度の高いRPGと格闘ゲームの双方の要素を持つギャルゲー。主人公をカスタマイズして強くしていくのが楽しい。僕は格闘系スキルを重点的に覚えさせたゴッドハンド使いでした)とか「慟哭 そして…」(幽閉された屋敷から脱出する謎解き系ギャルゲー。うかつな行動をすると登場キャラが次々と死亡する緊迫感のあるゲーム。謎解き系のゲームとして最高傑作と思います)みたいな作品をまたいずれ新作としてプレイしてみたいですね…。

参考作品(amazon)
ラブプラス
アマガミ
アイドルマスター ディアリースターズ 特典 アイマス芸能界のアイドル雑誌「ViDaVo!“ビダヴォ!”」(ヴァイスシュヴァルツ アイドルマスター PRカード「876プロ」封入)付き
サクラ大戦 ~熱き血潮に~(通常版)
SEGA THE BEST サクラ大戦3 ~巴里は燃えているか~
サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~ 通常版
久遠の絆 再臨詔 ナイスプライス!
ペルソナ4
ニンテンドーDSi ホワイト
ニンテンドーDSi ブラック
Wii(クロ)(「Wiiリモコンジャケット」同梱)
Wii(シロ)(「Wiiリモコンジャケット」同梱)

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2009年09月22日 21:51

カフカ短篇集 (岩波文庫)
リッチー・ロバートソン「カフカ」

Wiiウェアのランキングの1位を取り続け、あちこちのサイトでカルトゲームとして話題になっているWiiウェア「ディシプリン*帝国の誕生」クリアしました。物凄い悪趣味ゲームで気分が悪くなりました。『プレイヤーに不快感とダメージを与える』ことに凄まじく特化しているゲームで、前代未聞の作品かと…。ある意味、凄いゲームですね…。

本作「ディシプリン*帝国の誕生」は、グラフィック・ゲームシステム・シナリオ・操作性etc、ゲームデザインの全てが先に挙げたように『プレイヤーに不快感とダメージを与える』ことに特化していると思われる作品。プレイヤーは実在の猟奇殺人犯(歯科医一家の妹バラバラ殺人の犯人)をモデルとした主人公を操って牢獄「ディシプリン」に入り、実在の猟奇殺人犯(佐川一政や宮崎勤、酒鬼薔薇や麻原彰晃、秋葉原連続殺人犯など日本犯罪史に名を残した著名な犯人達)をモデルとした数々のキャラクターの牢獄内での世話をしながら、彼らから気分の悪くなる猟奇犯罪と幻想の入り混じった話を散々聞かされることになります…。

本作は何といってもこれ(猟奇殺人犯達から聞かされる話の内容)が、非常に凄まじく、任天堂はエロ描写に対しては厳しいですが、エロ以外のその他あらゆる描写に関してはチェックとか何にもしてないのではと思わせるほど…。本作品の内容・描写はセックス描写のある18禁ゲームより遥かに大人向けの毒の強い内容です。このゲームがPCの同人ゲーではなく任天堂のWiiから出ていてしかも売れているというのが驚きです。胸が悪くなる猟奇殺人事件を細かく描写した平山夢明氏の著書「異常快楽殺人」に匹敵する凄まじさだと思います。この作品が同時期にリリースされたWiiウェアのポケモンよりも売れているというのは驚きですね…。物凄く悪趣味なカルトゲームですよ…。本作は実在の猟奇犯罪及び猟奇犯罪者に焦点を当てておりまして、元ネタとなった犯罪・犯罪者については下記ブログさんが纏めておられています。

じだゲー出張所仮さん「ディシプリン*帝国の誕生 元ネタ考察」
http://blog.livedoor.jp/nnkrmg/archives/741620.html

特にきついのが、第十一収容者の世話ですね…。日本犯罪史だけでなく、世界犯罪史においても類をみない、世界的に最も残虐非道な犯罪事件の一つである北九州監禁殺人事件の犯人をモデルとしたキャラの世話をして、延々と気持ちが悪くなる話(犯人主観の犯罪概要。本作においては実在の事件をモデルにした犯人主観の犯罪描写を延々と聞かされ見せられる羽目になる)を聞かされるので、この事件が起きたとき週刊誌で事件概要を読んで酷い吐き気を覚えたのを思い出して、再びの吐き気を覚えて、なんでゲームプレイしてこれほどの苦痛を感じなければならないのかと思いました…。精神的に非常にキツいゲームです…。このような凄まじい悪趣味ゲームを任天堂のWiiでTV画面でプレイしているということに現実離れしたある種の奇怪な幻想性がありますね…。

シナリオは延々と犯罪者の世話をして、そのたびに犯罪者主観の猟奇犯罪と幻想の入り混じった話を聞かされ見せられた挙句、全く訳の分からない不気味な幻想的・夢落ち的な終わり方をします。この終わり方も全く訳が分からないのですが、画面もシナリオも生理的に非常に気持ちの悪くなる終わり方でして、全てが終わったとき、EVA映画版のアスカのように「…きもちわるい」と呟かずにはおれないほど、最初から最後まで気持ちの悪い作品でした。ゲームデザインの全てがプレイヤーに不快感を与える為に特化されている、不気味としかいいようのない作品です。以下のレビュアーさんに僕も同感です。

情報サイト ほぼ日刊 俺ブログさん
ディシプリン*帝国の誕生 感想「Wiiで最も気持ち悪いゲーム」
http://ameblo.jp/abstract1/entry-10330114725.html
感想
とても気持ちが悪いゲームです(褒め言葉)。
 面白いかつまらないかと言うと、和尚様の目を盗んでお供え物の団子を食う(*4)かのような毒島さんチックな看守との駆け引きのシンプルなゲーム性の面白さや、個性的かつ不謹慎な登場キャラクターの過去や秘密見たさについつい続きが気になってしまうシナリオの妙にやられて、間違いなく面白い作品だと思うのですが、とにかく全体的に気持ちが悪い。

ただ、僕がクリアしての感想は、褒め言葉ではなく、本当に気持ちが悪くて不快だったという感じですね…。ゲーム性はほとんどなく、ひたすら苦行としかいいようのない作業と、看守に連れてゆかれる三分間全く何も出来ない牢屋(ゲーム内の名称はおひとりさま。看守のモデルが上野千鶴子だと思われます)が全く無為で辛くて、気持ち悪くて不快なゲームでした。ただ、本作は、作者(飯田和敏氏)が『プレイヤーに不快感と気持ち悪さを与える』ということを目的としてゲームを作っておられますので、その点、作者の思い通りに出来ているということは言えまして、『プレイヤーに不快感と気持ち悪さを与えるストレスフルなゲーム』ということではゲームとして非常に完成度が高いです。

本作は全体的にわざとプレイヤーに不快感と気持ち悪さを与えるように作られていて(ゲームとしてもプレイしていて非常にストレスが溜まる作りにわざとなっています)、先に挙げた平山夢明氏の悪趣味犯罪ノンフィクション「異常快楽殺人」や友成純一氏の強烈に後味の悪いスプラッター小説などと同じナスティ・ホラー(悪趣味ホラー)のジャンルとしては、非常に作り込まれた丁寧な作品ですね。ただ、とても一般のお方々にお勧めできる作品ではありません。この作品がポケモンより売れているというのは謎ですね…。子供がプレイしたらトラウマになりそうな衝撃的なグロテスク猟奇犯罪ホラーです。悪趣味なホラーが好きでグロテスクな犯罪描写に相当耐性がある人向けです。

なんといいますか…、ほぼ日刊 俺ブログさんのレビューに書いてある通り、ある種よく出来ている丁寧な作りですが、お勧めはできないという感じの作品ですね…。プレイ中はひたすら気持ちが悪く不快感とストレスが増幅されますし、後味の悪い意味不明なエンディング後はそれが最高潮に達する形です。救いの全く無い不気味な幻想的物語でして、暗く陰鬱で猟奇的な話が好きで、ゲームとしては非常にストレスの溜まる作りでも耐えられるという人向けですね…。暗い絶望的で不気味な物語が好きなゲーマーはプレイしてみてもいいかも知れません。ただ、興味本位でプレイはお勧めできません。プレイしているとどんどんストレスが溜まる作りのゲームですので…。本作の世界観は善悪美醜のような規範がない世界(ゆえに非常に気持ちが悪くなります)、酷く暗く全てを曖昧にしてゆく虚無的な幻想描写(善悪の彼岸に行ってしまった主人公や主人公が世話する犯罪者達の主観世界描写)のテキスト自体はなかなか上手いので、夢野久作の小説「ドグラ・マグラ」やフランツ・カフカの小説とか好きな人はプレイする価値があるかもしれません。

世界はかつて所持していた明確な輪郭、確たる地平、揺るがない大地を失ってしまった。(中略)カフカは繰り返し、権威(正しい規範)の源が到達できないほど遠くにある、あるいは遠くなってしまったという状況を描いている。「皇帝のメッセージ」(短編集「田舎医者」に収録)で、皇帝は死の床からメッセージを送る。しかし、それを運ぶ使者は頑強で「疲れ知らず」の男ではあるものの、どうしても王宮を通り抜けることができない。部屋、階段、中庭、外の宮殿――それぞれがあまりにも途方もない空間なのである。

よって、彼が、死んだ皇帝からのメッセージを、あなたのもとへ運んでくることもけっしてない。「しかし」と、物語は次のように締めくくられる。――「夕暮れごとに、あなたは窓辺に座り、そのメッセージがくるのを夢見ている」。たとえ、神(正しい規範)が死んでしまったのだとしても、私達は、神(正しさ)からのメッセージを欲し、そのようなものがなにひとつ手に入らなければ、私達は自分でそのメッセージを空想するのである。(中略)

カフカにとって、(確かなものとして)生を熟考することは、欺瞞とならざるを得ない。それは、ひとつには、世界の記号が曖昧だからである。「恍惚としている者と、溺れる者。どちらも、両手を挙げている」(カフカ)――同じ身振りが、まったく反対のことを意味してしまう。「全ては欺瞞である」。だが、もうひとつの理由は、私達の知覚の能力が、不十分だからである。真の自己から疎外されている私達は、あらゆることを、信頼のおけないものとして知覚する。人間は、自分自身を知ることはできない。「悪だけが、自己を知っている」。人が何も知りえないのは、自分も巻き込まれて偏ってしまっているからか、中立でいるがゆえに無知だからか、のどちらかである――「本当に判断できるのは党派のみ。しかし党派であるかぎり、判断できない。だから、世に判断の可能性はなく、かすかにそれらしいものがあるだけだ」(中略)

「何か不壊なるものをたえず信頼していなければ、人は生きていけない。たとえ、その不壊のものにも、またその信頼に気付かないままということがあるにせよ。この隠されたままでいるということの表現の可能性の一つが、人格神に対する信仰だ」(カフカ)

ここでカフカは、人生は、自分の外部との何かとの関係に基礎をおかねばならない、と断言している。その何かが人格神とみなされるべきかどうかについて、彼は懐疑的である。しかし、私達は既に1913年から17年にかけてカフカの不安が絶望の地点にまでたどり着いていたことを見ている。(中略)

カフカのいう人間的ではない神性、すなわち不壊なるものは、一人一人の人間のなかに潜在している。この不滅の本質と接触する(認識する)ことは、人間の任務であり、誰もがみなその任務についたとき、人間の生に変化が訪れるだろう。このゴールに行き着く手段として、苦しみ(自らの外にある世界を認識する苦しみ)は必要であり、高い価値のあるものである。

「苦しみは、この世の実在的な要素であり、この世と実在的なもの(存在)をつなぐ唯一のものだ。ただここ(世界)においてのみ、苦しみは、苦しみである。それは、ここで苦しむ者は、どこか他のところで、この苦しみゆえに、高められるべきだということではない。そうではなくて、この世で苦しみと呼ばれるものは、別の世では、変わらず、ただ対立物から解き放たれて、至福なのだということである」(カフカ)

この悪意に満ちた、監獄のような苦痛の世界で、苦しみは、私達をより高次の現実性と結びつける。というのも、私達はこの世界に押し込められているがゆえに、苦しむからである。私達の苦悩は、私達に、私達が、永遠に属する者(存在しているもの、世界内存在)であるであることを思い出させる。これは、キリスト教信者の一部が考えるような、来世の幸福によってここでの苦しみが報われるということではない。
(リッチー・ロバートソン「カフカ」)

上記で述べられるカフカの思想は仏教の四苦八苦みたいですね…。ただ、本作のメインキャラ達は犯罪行為を無条件に肯定する幻想世界に入っていて、他者の存在を完全に無視した善悪の彼岸に行きっ放しになっており、そこから戻ってくることは決してないんですね。ゆえに、どこかで外部と自らを繋ぐ正しさの希望を懸命に求めているところのあるカフカの小説に比べると、本作の世界は既に希望(外部との接続)が放置された身勝手な世界、薄暗く、絶望的で、最初から最後まで非常に後味が悪いです…。最初から最後まで不快感に満たされた世界を描く後味の悪い作品です。暗い薄暗い、何も規範のない不気味な世界(猟奇犯罪者達の主観内面世界)を描いた、悪趣味で不気味なゲームとして、稀有な作品とは言えると思います…。

参考作品(amazon)
カフカ短篇集 (岩波文庫)
リッチー・ロバートソン「カフカ」
異常快楽殺人 (角川ホラー文庫)
獣儀式 (幻冬舎アウトロー文庫)
夢野久作全集〈9〉ドグラ・マグラ (ちくま文庫)
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2009年09月21日 20:54

デッドスペース エクストラクション

前回のエントリにて、ガンシュー「ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル」について触れたので、今回は気軽に遊べるお勧めガンシュー「ワイルドウエストガンズ」をご紹介致します。本作はなかなか良く出来たガンシューで、数少ないWiiザッパー対応ゲー、しかも値段はWiiウェアで1000円ですので、コストパフォーマンス良好です。

ワイルドウエストガンズ公式サイト
http://www.gameloftjapan.com/products/000225/index_wii.html

本作はWiiザッパーでのプレイをお勧めします。本作はWiiザッパー対応を意識して作られたゲームでして、ザッパー使ってプレイするのと、リモコンのみでプレイするのでは明らかに面白さが違います。ザッパー使うと非常に楽しいゲームです。銃を肩や腹に当てて銃口を固定できるので狙いも正確になります。

内容は昔懐かしのガンシューティングという感じでして、固定された画面上に現われる敵キャラなどを次々と撃って行くという感じですね。僕は自分でキャラを動かしながら撃ってゆくタイプのガンシューは苦手ですので(移動と銃撃という二つの違うことを同時にやろうとすると頭が混乱してしまって上手くできない…)、本作のようにキャラの移動(画面移動)は自動で行われ、プレイヤーの行動は照準合わせと銃撃に特化したタイプのガンシュー(レールシューティング。前回紹介したハウスオブザデッド、バイオハザードUCなどもこのタイプ)の方が好きなので、その点で本作は非常に楽しめました。

僕はガンシューが好きな割には非常に下手なのですが、本作はまさに僕のような「下手の横好き」なガンシュー好きの為にあるようなゲームでして、難易度がノーマルとハードの二種類あるのですが、ノーマルモードではガンシューがど下手な僕でも最後までクリアできました。本作は結構易しめのガンシューでして、ステージクリアの条件はある一定以上のスコアを稼ぐことなのですが、ミスショットせずに連続でショットを当ててゆく&敵の頭部に当てるクリティカルショットを出してゆくと、コンボボーナスが大量に入って高スコアをたたき出すことができます。焦らず落ち着いて(連射はミスしやすいのでしない)狙いを定めて撃ってゆくと、最後まできちんとクリアできて良かったですね。自分の腕が上がっているのが感じられます。僕は相当下手ですが、それでも最後までノーマルモードクリアできたので、ガンシュー初心者の人や腕に自信がない人にもお勧めです。上手な人はハードモードがやり応えがあると思います。

難点はボリュームが無いことで、ステージの数が少なく(全18ステージ)、ガンシューが相当下手で、ステージクリアできなかったときはやり直ししながら進んだ僕でも5時間くらいでノーマルモードオールクリアできましたので、ガンシュー上手な人にとっては物足りないかもです…。ただ、本作はWiiウェアで1000円なので、このぐらいのボリュームでも、値段を考えるとコストパフォーマンスは良好だと思います。ショットを当てる楽しみが十二分に味わえる良い作品だと思いますね。シンプルな分、飽きが来ないので、暇つぶしにプレイするガンシューとしてぴったりなゲームです。バイオハザードUCやハウスオブザデッドを30分くらいの暇つぶしにやるのはちょっと大変な感じですが、本作は30分くらいの暇つぶしに最適な気軽に出来るガンシューでして、ガンシューのマニアにお勧めというより、僕みたいな下手の横好きなガンシュー好き、「たまにはガンシューもいいよね」くらいのライトユーザーにお勧めな感じの作品です。

僕は体感ゲームセンサーとして優秀なWiiリモコンの性能を最も活かせるのはガンシューだと思うんですね。Wiiザッパー使ってガンシューやるのは純粋に楽しいです。本作「ワイルドウエストガンズ」はそんな純粋な楽しさが十二分に味わえるゲームで良い感じだと思います。お勧めの作品です。

今度、ガンシューの傑作としても名高いファーストパーソン・シューティングゲームの歴史的傑作「デッドスペース」の新作「デッドスペース エクストラクション」がWiiで出ますが、ニンテンドーチャンネルでデモムービーを見ましたら、デモ映像の出来栄え素晴らしくて感動しました。クリーチャー(化け物)が実にリアルで、そのリアルな化け物を銃で撃ったりプラズマカッターで斬ったり火炎放射器で焼いたり化け物にぶち殺されたりしているムービーでして、Wiiのニンテンドーチャンネルから見れます。本作はWiiザッパー対応かつ、先に挙げたレールシューティングタイプ、移動は自動で行われ、プレイヤーの行動はその場その場での行動、武器の選択、照準合わせ、攻撃(銃撃)に特化されているそうでして、非常に僕好みに面白そうなガンシューという感じでして、今からとても楽しみです。

ウィキペディアでも軽く触れられていますが、身体行動をシミュレートする要素のあるジャンルのガンシュー、FPSと、体感センサーによる身体との連動を重視したゲームハードWiiの相性の良さはもっと注目されてよいところだと僕は心から思いますね…。バイオハザード1や4なんかも、Wiiでプレイするバイオハザードは、他のハードのゲームパッドでプレイするバイオハザードとは良い意味で全く別物ですから…。照準を十字キーで定めるのではなく、センサー付きリモコンの先を銃口に見立てて動かすというWiiのシューティングシステムは素晴らしいです。

ウィキペディア「ファーストパーソン・シューティングゲーム」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0
ファーストパーソン・シューティングゲーム(First Person Shooting, FPS)とは、シューティングゲームの一種で、画面に登場する主人公の視点でゲーム中の世界・空間を任意で移動でき、武器もしくは素手などを用いて戦うアクションゲームのこと。 アメリカではファーストパーソン・シューター(First Person shooter)と表現する。「一人称視点シューティングゲーム」と訳される。(中略)

ゲームコントローラーの基本概念は2、30年前に発想された物から未だ進歩しているとは言いがたく、現代的なゲームコントローラーは三次元的で複雑な操作を要求されるFPSには絶対的に不向きであるとする意見が圧倒的に多い。こうしたコンシュマーにおけるFPS系ゲームの操作の難について、敵をある程度自動的にロックオンしたり専用のコントローラー(ジョイスティック等)に対応させるなどの模索が続いているが、どれも根本的な解決には至っていない。

しかしながら海外でもコンシューマスタイルでのFPSやTPSがすでに市民権を得ており、作る側もすでにキーボード・マウスでの操作だけに依存することは出来なくなっており、より斬新な規格のゲームコントローラーが開発されない限り、ソフト側でのこれ以上の対応は難しいのも現状であるが、現在ではwiiリモコンやプレイステーション3のSIXAXISコントローラーなど、ボタン以外にもコントローラーを振って入力したり、画面に直接照準を合わせることが可能なデバイスも登場してきており、その方面の進化も次第に始まっている。

衝撃のホラーシューティングゲームが完全ローカライズされて日本上陸――「デッドスペース エクストラクション」 (2/3)
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/0909/16/news004_2.html
 「デッドスペース エクストラクション」は前作の「サードパーソンシューティング」から、今作は一人称視点の「レールシューティング」に変更された。キャラクターの移動は自動、武器の照準の動きと射撃をプレイヤーが行うスタイルはアーケードゲームのガンシューティングゲームをイメージしてもらえば分かりやすいだろう。自分でマップを移動するFPSと異なり、あらかじめ敷かれたレールの上を進行するレールシューティングは、道に迷いやすいFPS初心者でも安心してプレイが可能だ。そして射撃はただ相手に目がけて銃を撃つだけでなく、敵の脚部を撃ち抜いて機動力を殺ぐといった戦略的な照準合わせが重要となる。使用する武器に関しても、ストーリーを進めながら武器に強化をほどこしていくシステムを継承しており、自身の好みに近い形に、もしくは戦略的に必要な形式にカスタマイズすることで、戦闘の幅が広がっていく。(中略)

武器の切り替えが生死を分かつ。使用可能な武器は全11種類
「デッドスペース エクストラクション」では、鉱石採掘作業などに使われる工具を武器として使用することになる。しかしそれらが工具であれ、クリーチャー相手には十分な威力を発揮する。切断に特化している「プラズマカッター」や、現代でも身近なリベットを高温・高圧で射出する「リベットガン」などをはじめ、粘着性の火炎弾が発射可能な「火炎放射器」、ノコギリの刃を射出する「リッパー」など、登場する武器は全11種類で、全て装弾数や攻撃力などについて強化が可能だ。

デッドスペースエクストラクション公式サイト
http://dead-space.jp/extraction/

移動よりも敵と全力で戦うことの方に特化したレールシューティング系ガンシューの楽しみの一つは特性の違う武器のチェンジにもあると思っておりまして、デッドスペースの新作、この要素も充実しているとのこと、実に良い感じですね…。

参考作品(amazon)
デッドスペース エクストラクション
Wii ザッパー
ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル(Wiiザッパー同梱版)
ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル(通常版)
バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ Best Price!
バイオハザード4 Wiiエディション Best Price!
バイオハザード1Wiiエディション
Wii(クロ)(「Wiiリモコンジャケット」同梱)
Wii(シロ)(「Wiiリモコンジャケット」同梱)

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2009年09月20日 16:24

ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル(Wiiザッパー同梱版)
ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル(通常版)

SEGAのガンシュー(ガンシューティング)、「ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル」クリア。最高に面白かったですよ。実に楽しめました。ファミ通のクロスレビューで低得点(全員6点)付けられて、SEGA社員の長谷川亮一さん(SEGA第三CS研究開発部ローカライズセクション・セクションマネージャー)がファミ通に大して文句を言ったことで、発売前にあまりよくない形で話題になってしまった(ファミ通で低得点ということがかえってゲーマーに周知されることになってしまった)作品でして、この騒ぎの影響か、全く売れませんでしたが(出荷3000〜4000本)、実際にプレイすると凄く面白いガンシューだけに、非常に勿体無いと思いますね…。僕なら10点満点で本作に9点〜8点くらいは付けます。

僕は本作はWiiザッパーゲーの最高峰であると思います。現在、任天堂のWiiリモコンをガンリモコンに変える付属機器Wiiザッパーで対応しているゲーム(ガンシューティング)は10作品しかなく、多くはWiiウェアなどのミニゲームで、きちんとゲームとして長く遊べるガンシューは「ザ ハウス オブ ザ デッド 2&3 リターン」「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」の二作のみでして、この二作がWiiザッパーゲー二強という形ですが、僕の中で「ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル」はこの二作を超えてWiiザッパー最高峰に躍り出たという感じですね。

Wiiザッパー対応ソフト一覧
http://www.nintendo.co.jp/wii/wii_zapper/index.html

本作の決定的な特徴は『ガンシュー初心者&ガンシューが下手でも大丈夫!!』ということ、これに尽きます。僕はガンシューに関しては下手の横好きで、それこそ「デスクリムゾン」の昔からプレイしているのですが(ハウスオブデッドシリーズもゲーセンでプレイしていました)、はっきり言って僕の腕は物凄く下手なので、まともにストレートにクリアできたためしが無いんですね…。ハウスオブザデット23リターンはなんとかクリアしましたが、バイオハザードアンブレラクロニクルは難しすぎて途中で挫折しました…。そんな僕でも「ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル」は挫折しないでちゃんとクリアできました。ガンシューで念願のストレートクリア…感動しましたね…。本作は無限コンテニューでして、しかも『死亡した場所からすぐコンテニュー&武器がリロードされる&ライフ全回復』なので、どんなに下手なゲーマーでも根性さえあればクリアできます。僕みたいなど下手だけどガンシュー好きにとっては実にありがたいシステムです。

Wiiリモコンの特性はガンシューティングに向いているので、Wiiザッパーを使ってガンシューをやると、ゲーセンでアーケードのガンシューをやっているような感覚でとても良いです。更に本作はガンシュー初心者&下手なゲーマーに優しい仕様で、間口が広く、誰にでもお勧めできる出来に仕上がっていると思いますね。バイオハザードアンブレラクロニクル(バイオUC)はあまりに難しすぎるので、ガンシューが上手な人以外にはお勧めできませんが(ハウス23も普通に難しいですが、初っ端からイージーモードですら超難易度のバイオUCほどではないです。バイオUCは買った人の半数はクリアできなかったのでは…)、本作はゲームオーバーになってもめげない根性さえあれば、きちんとクリアできます。その場コンテニューで敵へのダメージがちゃんと残る仕様なんですね。

例えば、本作の僕のプレイの場合、後半のボス戦などは『ボスに瞬殺される→その場でコンテニュー→やけくそになってダメージ覚悟でマシンガン(トリガー押しっぱなしで連続射撃)を撃ちまくる→ボスにちょびっとダメージ与える→ボスにやられる→コンテニュー』の繰り返しで倒せました。バイオUCのボスだとボス戦に負けたらその前からやり直しでボス戦は最初から戦うことになり、どうしてもボスが倒せないので挫折したんですが、本作は『その場でコンテニュー&敵に与えたダメージなどはコンテニューしても全部残っている』という仕様の為、ボス戦でもコンテニューしていればダメージが蓄積していつかは倒すことができます。僕みたいな下手なガンシュー好きにとっては最高にありがたい仕様ですね…。ちなみに僕のアクションの下手さはPS2のガンダムアクションゲー「連邦vsジオン」「エゥーゴvsティターンズ」「ガンダム対Zガンダム」のミッションモード&宇宙世紀モードを難易度1(一番易しい)でも途中のミッションがどうしてもクリアできず諦めたレベルです…。例えが分かりにくくてすみません…。とてつもなく物凄く下手です。ゲーセンで対戦すると瞬間的にやられるレベルです。そんな僕でも本作は挫折することなくクリアできました。本作のユーザーフレンドリーさは素晴らしいです。自分のアクションの下手さは骨身に染みてよく分かっているので、本作はどんなにアクションが苦手な人でもクリアできると自信を持って云えます。

また、ガンシューの醍醐味である、銃撃の爽快さは素晴らしく、弾数が元々無限なので(どの銃もいくらでも無制限にリロード可能)、一度に撃てる装填弾数を増やすと最高に楽しいです。トリガー引きっ放しで連続射撃するマシンガンとか、とにかく無限に撃ち続けられる感じになりまして、ゾンビがわらわらいるところにゾンビの頭めがけてバーッと弾幕を張ると、ゾンビをバタバタ一気に倒せて爽快です。本作は任天堂のWiのソフトでありながら、非常に過激描写で、銃撃するとゾンビがバラバラになって血しぶきをあげながら弾けとぶので、描写的にもガンシューとしてばっちりでして安心です。Wiiザッパーでハンドガンやマシンガン撃ってるとちゃんとザッパーが振動するのも良い感じです。ちなみにゾンビではない普通の人間も結構出てきまして、『ヘルプミー!!』とか叫びながらゾンビから逃げ回っていて、ゾンビを銃撃することで彼らを助けられるんですが、そのとき、誤射もしくは意図的に普通の人を撃ったりすると、普通の人もゾンビと同じように血しぶきあげて弾け飛んで死ぬんですが…これよく任天堂のレーティング審査通ったなと思いますね…。洋ゲー(本作はアメリカで作られた洋ゲーです。銃火器への凄まじいこだわりがいかにも洋ゲーらしいです)のレーティング審査はザルとはいえ、それでも任天堂GJです。これがOKならポスタルとかもコンシューマで出せそうな気もしないでもないです。ちなみに世界でもっともアレなゲーム「ポスタルシリーズ」の愉快さについては下記のサイトさんのレビューとかお勧めです。

ポスタル2 (POSTAL2)
http://www.geocities.co.jp/Playtown-King/4566/game/kusoge/postal2.html

ちなみに本作のシナリオは洋ゲーならではの『ゾンビがでてきたぜアイザック!』『ゾンビは銃で皆殺しだ!!』『HAHAHAHAHA!!』みたいなアメリカンな大味テイストのコミカルな展開でして、好みが分かれるかも知れません。バイオハザードのようなシリアスなストーリー展開とは対極にあるZ級ゾンビ映画のおバカなノリを再現したシナリオです。「死霊の盆踊り」とかのノリですね。エド・ウッドパロディみたいなおバカ映画系のシナリオです。ただ、本作の本筋はガンシューティング部分で、シナリオはおまけみたいなものなので、あまりシナリオにこだわらなくてもいいかなと思います。アメリカンなおバカ映画が好きな人にはたまらないシナリオかも知れません。ムービーはかなり力入っていますね。映画的演出そのままです。

本作は、ゾンビを無限の弾数を持って全力でひたすら銃撃しまくるのが最高に爽快なので、ぜひにプレイをお勧めする作品です。銃大国アメリカのガンシューへの心意気を見せてもらったという感じです。ただ一つ難点があるとすれば、本作はムービーシーンの台詞(洋ゲーなので当然英語で喋ります)に日本語訳の字幕を付けた以外、アメリカ版のベタ移植なので、ミッションクリア後にインターミッションで行うこと(ガンショップでのガン改造・購入)とか、画面が全部英語でして、それほど難しい単語はでてきませんが、多少英語力がないとプレイが少し不便かもしれません。この辺、説明書にもほとんど説明無しですし、自分で英文を読むしかないですね…。ただ、先に挙げたように親切設計の無限コンテニューなので、インターミッションで何もしなくても初期ハンドガンのままでのクリア可能です。改造する場合は、どの銃でも改造でお勧めは「CLIP SIZE」(弾倉のサイズ。銃が一度に撃てる弾装填数が変わる)の強化です。リロードするとき銃を振らないといけなくて、これが結構疲れるので、弾が一度に沢山撃てれば撃てるほど楽です。

本作、僕は非常に楽しめました。今後もプレイしたいゲームですね。ボリュームは僕は12時間くらいでストーリーモードクリアしました。ただ、同じミッションを何度も遊べそうなので、これからも遊べそうです。ボリュームが無いと言われていますが、ゴースト・スカッド(これも非常に良いガンシューティングゲームです。本作と同じく無限コンテニュー。ただ、かなり短いです)より遥かにボリュームありますし、ハウス23よりユーザーフレンドリーで、コンシューマでこれまでプレイしたガンシューで僕にとって本作は一番ですね。客観的に見ても、Wiiザッパーゲーの最高峰ではないかなと思います。銃撃の爽快感を重視した作品で実に面白かったです。全体的に良い意味で大味で、最初から最後まで銃をバンバンぶっ放して爽快感に浸れます。お勧めのガンシューティングです。

参考作品(amazon)
ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル(Wiiザッパー同梱版)
ザ ハウス オブ ザ デッド: オーバーキル(通常版)
ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2&3 リターン
バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ Best Price!
ゴースト・スカッド(通常版)
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2009年09月18日 04:04

東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第1巻 [DVD]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第1巻 [BD] [Blu-ray]

東京マグニチュード8.0最終話視聴。災害サバイバル物かと思ったらいつのまにか叙述ミステリになっていて終わりました。全体を通して見ての感想は…実に惜しいという感じですね…。叙述ミステリとして丁寧に作られているだけに惜しさが目立ちます。

本作品の肝は、やはり映画「シックスセンス」ばりの叙述ミステリにあると思うんですが、ただ、映画として2時間ぶっ通しでみるシックスセンスとは違い、本作品は30分ごとに毎週放映のため、どうしても間延びしてしまうんですね。叙述ミステリは、上手な複線の張り方と、ラストのどんでん返しで鑑賞側を唸らせるものですが、本作の場合、一気に読む叙述トリック推理小説や、先のシックスセンスのような一気に見る映画、同じく一気にプレイする叙述トリックアドベンチャーゲームの「Ever17」などとは違い、TVアニメとしての放映の形態上、毎週30分ごとにぶつぎりになってしまうので、折角張った伏線の切れ味が鈍ってしまっている。これは構造的な問題で、作品自体のクオリティが悪いわけではないので、実に惜しいとしか云いようがありません。

もし、本作が2時間ごと各四話ずつに放映などのまとめて放映する形だったら、もっと高い評価受けていると思いますね。本作は叙述トリックとしては簡単な方なので、既に第八話あたりから、勘のいい人にはトリックの種が割れていて、それで四週もトリックを明かさずに引っ張り、ラストで明かすという形なので、どうしても叙述ミステリとして間延びしてしまっています。まとめて放映すれば、もっと高い評価を受けた作品だと思いますね…。作品自体の質は高いだけに、惜しいとしか云いようがありません。

本作をまだ見ていない幸運な視聴者のお方々は、ぜひまとめて一気に本作をご覧になることをお勧め致しますね。叙述ミステリの妙をたっぷりと堪能できるミステリアニメの良作と思います。

参考作品(amazon)
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第1巻 [DVD]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第1巻 [BD] [Blu-ray]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第2巻 [DVD]
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東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第3巻 [DVD]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第3巻 [BD] [Blu-ray]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第4巻 [DVD]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第4巻 [BD] [Blu-ray]
東京マグニチュード8.0 (初回限定生産版) 第5巻 [DVD]
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