2016年12月19日 19:13

「ASKAさん不起訴へ」尿から覚醒剤が検出されていても任意の尿検査だと証拠能力が低く不起訴になるんですね…。犯人と思い込み申し訳ない…。

覚醒剤使用したとして逮捕 ASKAさん不起訴へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161219/k10010812301000.html
警視庁は覚醒剤の陽性反応が出たことなどから逮捕しましたが、東京地方検察庁が起訴する証拠が得られなかったとして不起訴にする方針を固めたことが関係者への取材でわかりました。ASKAさんは19日にも釈放されるものと見られます。

うーん…。尿から覚醒剤が確実に検出されていても、他の物証が何もなければ公判を維持できないんですね…。日本テレビの「ニュースエブリー」によると、今回の尿検査は逮捕状を取っての強制の尿検査ではなく、あくまでASKAさんに警察が要請した任意での尿検査のため、任意の尿検査では本人の尿かどうか確定できない(任意検査では本人が提出してくる為、本人の尿とは100%確定できない)、そのため、その他の物証も何もないことから、公判を維持できないとして不起訴になったようです…。本人が自発的に提出した任意での尿検査は公判において証拠能力が低い(本人が他人の尿を渡したと主張したとき、それを否定できない)とみなされるそうです。

任意の尿検査だと例え覚醒剤反応が出てもすり替えの可能性があるために証拠能力が低く、その他の物証が必須なのか…。覚醒剤捜査にこんな仕組みがあるなんて全然知りませんでした。無理やり捜査したり起訴したりして冤罪を生むよりは法を守って慎重な方が良いですが、任意尿検査だと証拠能力が低いというのは悪用される可能性もありそうで心配ですね…。

そして、犯罪事件の容疑者の段階において、当然ながらその人物が無罪や不起訴の可能性はある訳で、以前この逮捕についてブログエントリ(http://nekodayo.livedoor.biz/archives/1916934.html)書いた時はそのことを失念してASKAさんが覚醒剤やった前提でエントリを書いてしまい、自分も反省の気持ちです…。ASKAさんとみなさんに申し訳ないです…。

大手マスメディアが流すことが正しいとは限らない訳で、これから心に留め置きます…。例えば昨今のニュースでよく報道される高齢者ドライバーの事故問題についても、統計上では高齢者ドライバーの事故は人口比において増えておらず、マスメディアが何らかの法規制か何かを求めてそれらの事故をクローズアップしている(マスメディアを通して社会を変えるためのマスメディア共通のアジェンダとして高齢者事故がターゲットされた)という分析記事が先日の朝日新聞に載っていますしたが、今回のASKAさん不起訴で、自分も本当に気をつけなくてはいけないなあと自省して思いました…。

高齢ドライバーの事故 統計と報道イメージに差
http://www.asahi.com/articles/DA3S12708083.html
年齢別層で比較すると、最も死亡事故の率が高いのは、16歳から24歳の若者である。2015年は前世代平均が4.4件なのに対し、若者は7.6件だ。一方、65歳以上の高齢者は5.8件で、平均より上だが最も高い訳ではない。また高齢者も含め、十万人当たり事故件数はおおむね減少傾向になる。

従って、高齢者の事故が目立っている理由としては、おそらく高齢者全体の人数が増えていることの効果が大きく、高齢者層はやや事故を起こしやすい傾向があるものの、他の年齢層と比べて著しく運転が危険であるとまでは言えないだろう。(中略)

メディアには議題(アジェンダ)設定機能というものがあり、「今どんなことが問題か」を指し示す役割がある。そしていったん、社会的なアジェンダとなると(メディアが共通でアジェンダを決定すると)、普段なら優先順位が低い(あまり報じられることのない)ニュースでも、積極的に報じられるようになる。(中略)(今回はメディア共通の)アジェンダが「高齢ドライバー」に設定され、(最終的な法規制などを求めて)それに適合する報道が増えたと推測できるのだ。(中略)

私達は、時々立ち止まって、(報道や世論の流れから)別の角度から自らの思考を点検することを忘れるべきではないだろう。

偽ニュース、米国席巻 ネットで拡散、発砲事件も
http://www.asahi.com/articles/DA3S12712878.html
(ピザゲート事件のネットデマで中傷を受けているピザ店への嫌がらせは激しく)従業員はフェイスブックで(身元を)特定され、家族の写真をばらまかれて二人が辞めた。店の関係者は疲れた表情で空を仰いで言った。

「現実と虚構との境がわからなくなった人々が、嘘のニュースを信じ込み、ゲーム感覚で嫌がらせをする。我々はそういう時代に生きているんだと実感した」(中略)

(デマの発信源の一つになっている)フェイスブックは「多様な意見がある中で、真実の裁定者にはなれない」と強調する。

冤罪関係の本結構読んできたり様々なデマを流しているサイトやツイッターに憤慨したりしていた自分のこのていたらく…。ASKAさんに本当申し訳ない気持ちで一杯です…。

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