2010年06月07日 10:50

Angel Beats!二次創作「RebornBeats! −希望ある明日、ユイの思い出−」

Little Braver
Keep The Beats!

Angel Beats!二次創作です。楽しんで頂ければ嬉しいです。

「RebornBeats! −希望ある明日、ユイの思い出−」

生徒会室 
竹山「ついにエンジェルプレイヤープログラムの解析が100%に達しました」

ゆり「竹山くん、よくやったわね。これで、いよいよ…」

生徒会室前
音無「天使の協力のおかげでユイを成仏させられた。全員成仏させるまで頑張らないと」

生徒会室から澄みきった笑顔のゆりが出てくる。

ゆり「音無くん!やったわよ!!」

音無「ん…。なんだゆり。機嫌いいみたいだな」

ゆり「ふふ…。まずは音無くん、あなたに一番に教えてあげる。生徒会室に入って」

生徒会室は全面がモニタになる、コンピュータ・ルームモードになっていた。竹山がコンピュータを操作している。

ゆり「あたしと竹山くんは」

竹山「クライストと…」

ゆり「ずっと、天使の部屋にあったエンジェルプレイヤープログラムの解析を行っていたの。天使のあの力は、あたし達の元いた世界の力とは思えないわ。何かそこにこの世界の鍵がある。そう思っていてね。ついにさっき、竹山くんが」

竹山「クライ…」

ゆり「エンジェルプレイヤーの完全解析に成功したのよ。解析の結果分かったことは驚きの連続だったわ」

音無「どんなことが分かったんだ?」

ゆり「エンジェルプレイヤーにはこの世界についての記述と、この世界から脱出する為の方法が書いてあったのよ。これはどうやら、この世界にエラーが起きたときの為の内部手引き書のようだわ。エラーを回復して、あたし達を脱出させるためのね」

音無「脱出…」

ゆり「そう。この世界から私達は抜け出せるのよ!エンジェルプレイヤーによると、私達が成仏して消滅するという現象は、この世界のエラーらしいの。この世界は、人間の精神をコンピュータ内で長期間保存するためのコンピュータ内仮想システムで、私達はこの世界で精神をリフレッシュさせて、再びコンピュータ内に凍結したデータとして戻される…」

音無「コンピュータ内?それはどういうことだ?」

ゆり「あたし達は、現実世界…つまり、記憶に残っている世界での肉体は死んでいるようね。ただ、あたし達は全員、記憶を含むそれぞれの意識を、肉体が死ぬ前にコンピュータ内に移動させたみたいなの。そこら辺の記憶がはっきりしていればもっとはやく、きちんと行動できたんでしょうけど…。あたし達の記憶は不完全な形でしか保存できてないようなの…。

その原因は、どうやら、あたし達の意識が保存してあるコンピュータ内部にエラーが発生したらしいの。コンピュータは、保存してある意識を一定期間ごとにアクティヴな仮想システムの世界、つまりこの学校空間に移して、意識をリフレッシュすることで、意識の長期間の保存を可能としているらしいの。だけど、この仮想システムに深刻なシステムエラーが発生した。その影響で起きたのは、記憶の混乱や一部記憶の消滅、そして、成仏、つまりあたし達の完全消滅よ」

音無「……………」

ゆり「あたし達の意識、つまりあたし達の意識として保存されている記憶や感情などの個人データが、システムエラーで全て消えてしまうのが成仏だったのよ。成仏して消えた意識は…、残念だけど、リカバリー不可能みたい…。岩沢のことは気の毒だったわ…」

音無「……………」

ゆり「……。吉報もあるのよ。さっき、竹山くんが」

竹山「クライ」

ゆり「エンジェルプレイヤーを使って、仮想システムのエラーを回復する修正プログラムを走らせたの。これによって、コンピュータは正常な機能を取り戻し、外部との通信が可能になるわ。外部、それは私たちが元いた現実世界よ。それだけじゃないわ。エンジェルプレイヤーには、現在の国際原子時を表示する機能もあってね。音無くん、今いつだと思う?」

音無「……………」

ゆり「なんと、西暦3010年よ!あたし達が生きていた頃から一千年も経っているのよ。あたしは…世界なんて嫌いだったけど…それでも、一千年後の世界を見てみたい。神への反逆、成仏しないことを目的にあたしがSSS団を作ったのは間違いじゃなかった。成仏しなかったSSS団のみんなは、新しい世界で生きられるのよ。エンジェルプレイヤーによるとね、あたし達の意識をね、再生させた肉体や高性能なアンドロイドなどに移して、外の現実世界でもう一度生きることも可能になっているのよ。一千年後だけあって凄いテクノロジーがあるみたいよ!あたし達は、この閉ざされた世界から出て行けるのよ!」

音無「……………」

竹山「エンジェルプレイヤーのシステム回復プログラム適用完了。仮想システム「意識活性化用仮想学園16434番Bバージョン13.0」の修正作業が終わりました。外部との通信、回復します」

ゆり「よくやったわ、竹山くん!」

竹山「ク」

ゆり「もしもし、聞こえますか!こちら、意識活性化用仮想学園16434番Bバージョン13.0内から通信しています!」

「こちら、『どこでもいつでもすぐ復活!』をモットーに、高度知生体の意識の保存及び身体再生を行う再生復活サービスのザオリクカンパニーです」

ゆり「もしもし!あたしは意識活性化用仮想学園からエンジェルプレイヤーの機能を使って通信しています!だれか、このことが分かる人はいますか?」

「発信元を確認しました。顧客担当オペレータにお繋ぎ致します」

……………

SSS団メンバーの集まった生徒会室

ゆり「というわけで、あたし達SSS団はこの世界から出て行けるわ。ザオリクカンパニーとかいうあたし達の意識を保存していた会社のメンテナンスミスで、あたし達はずっとこの世界に閉じ込められていたのよ。まったくバカみたいな話だわ。話してみたら相手の会社は平謝りでね。あたし達を最優先で再生復活させる、再生復活後も全面的なアフターサポートを行います、だって。

まあ、あたしも何もかもわかってるわけじゃないんだけど、この小さな世界に閉じ込められているよりは、見たこともない、よくわからない一千年後の現実世界だとしても、それでも現実世界の方がいいと思うわ。あたしはすぐにここを出てゆくつもり」

ゆり、みんなを見渡す。

ゆり「ねえ、あんた達もあたしと一緒に復活しない?再生復活サービスの会社は、もしここに留まることが望みなら、いつまでもこの世界にいてもいいとか言っていたけど、こんな小さな世界にずっといるなんて、あたしはうんざりよ。あんた達もあたしと一緒にこの世界から抜けだすってのはどう?」

野田「当たり前だろゆりっぺ!ついてゆくぜ!」

直井「当然、僕は音無さんと一緒にこの世界を出る」

椎名「……よいだろう」

藤巻「千年後の世界か。楽しみだな」

TK「OK!」

松下「うむ」

ひさ子・入江・関根「岩沢さんと一緒に行きたかった…」

大山「みんな一緒ですね。僕も外に行きますよ」

竹山「外ではクライストと呼んでくださいよ!」

遊佐「日向くんどうしたの?顔が真っ青だよ」

日向「……………」

直井「音無さん、大丈夫ですか。顔色悪いですよ」

音無「……………」

ゆり「あれ?そういえばユイどうしたのかしら。SSS団メンバー全員にメールを送ったのに、まだこないわね」

音無「……………」
日向「……………」

ゆり「あの子は『この世界は小さすぎるよ〜っ!』って騒いでいたから…ふふっ、きっと一番喜ぶわ」

音無「……………」
日向「……………」

脱出成功END

後書き:僕の大好きなアニメであるゼーガペインのエンディングをオマージュ元とした二次創作です。楽しんでいただければ幸いです。

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