2009年05月03日 03:10
たいへん暗い気持ちで夜疲れていても眠れません。ショスタコーヴィチ「弦楽四重奏曲全集」
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集(5枚組)
先日のショック、予想外の出費で、辛くて、疲れていても暗い気持ちで夜も眠れません。定額給付金一万二千円全部クレジットカードの口座に振り込んだので、借金になることは防げますが、生活困窮は変わらず、暗い気持ちです。
暗い気持ちなので、僕の大好きな作曲家ショスタコーヴィチの最高傑作とうたわれるジャンルである「弦楽四重奏曲」の全集(演奏:ルビオ弦楽四重奏団)を聴いていました。ショスタコーヴィチの音楽はとても暗いですが、中でもダントツに暗いのが「交響曲」と「弦楽四重奏曲」であり、交響曲全集を聴く体力が疲れていてないので、弦楽四重奏曲を聴いていました。
本当はそれぞれの曲についてご紹介するべきだと思うのですが、疲労が酷く、暗くて、今の僕には相応しいなあと思いながら聴いていたことしか書けず、申し訳ありません。下記のブログさんがそれぞれの曲について、詳細をご紹介して下さっております。
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の暗さは僕の知る限り、おそらく世界で二番目であり、この世で最も暗いであろうアルバン・ベルクの弦楽四重奏曲の暗さとは違って、古典的な調性音楽としての暗さを持っていて、聴いている自分の気持ちにシンクロするところがあって僕は好きです。アルバン・ベルクの四重奏曲の暗さは無調・不協和音使いまくりで、言葉に尽くしがたい、聴いていると頭が狂いそうな暗さですが、ショスタコーヴッチは、その点、理知的に深く暗いので、暗い気持ちの時、聴き易い音楽です。暗い気持ちを暗さによって慰めてくれます。ベルクの方は、暗い気持ちの時に聴くと、精神状態が崩壊しそうになります。
僕はアルバン・ベルク四重奏団が好きなので(彼らの演奏するハイドン弦楽四重奏曲は素晴らしい演奏です)、彼らが演奏するベルクの弦楽四重奏曲も時々聴きますが(バルトーク弦楽四重奏曲も同じ理由、僕はバルトークの弦楽四重奏曲はあまり好みではありませんが、彼らの演奏が素晴らしいのでときどき聴きます)、今のような暗い精神状態の時はとても聴けません。聴いたら精神が崩壊しそうです。
その点、ショスタコーヴィチは、ベートーヴェンの正統なる後継者(古典調性音楽の継承者)として、ベートーヴェン弦楽四重奏曲の発展としての弦楽四重奏曲であるので、暗く理知的な旋律で聴きやすく、慰められます。近現代音楽の際立った最大の特徴は『暗い』ということですが、ショスタコーヴィチの曲はまさにそれを身を持って完全に体現していており、僕は昔から彼の曲がとても好きです。音楽評論家宇野功芳さんの文章を引用してご紹介致します。
僕も同感で、僕の個人的な好みとしては、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲とベートーヴェンの弦楽四重奏曲とハイドンのエルデーディ四重奏曲の三つが非常に好きな弦楽四重奏曲です。このなかで最も暗いのがショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲であり、理知的な暗さを持つので、暗い気持ちのとき、心を冷やして、気持ちを静めてくれるところがあると感じます。お勧めの弦楽四重奏曲です。
僕の好きな映画、精神に障害をきたしたピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドの自伝映画「シャイン」で使われていたヴィヴァルディのモテット「まことの安らぎはこの世にはなく」(Nulla in mundo pax, RV630)の標題の字義通りの気持ち、『まことの安らぎはこの世にはなく』という気持ちです。この曲は再生を歌っているとても美しい曲(ヘルフゴッドは復帰を果たす)ですが、今の僕には再生はないように感じます。
この曲はデッカレーベルがSHM-CD(高品質CD)にして、非常に澄みきった録音を収録したアルバム「クラシック・スーパー・ベスト101 SHM-CDギフト・パッケージ版」(ベスト盤につきこの曲一曲のみ収録)があるので、そちらで聴いてみると曲のクオリティとしては一番良いと思います。曲の周辺を含めてヴィヴァルディの宗教音楽として聴く場合は、ナクソスレーベルから出ている「ヴィヴァルディ:宗教音楽全集 第1集」に収録されています。
非常に疲れていて、とりとめのない文章になってしまい申し訳ありません。暗い気持ちで眠れずお腹が空いて頭がふらふらするので、文章を書くのが限界で、ここにて筆を置かせて頂きます。
参考作品(amazon)
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集(5枚組)
ショスタコーヴィチ:交響曲全集(11枚組)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(8枚組)
ハイドン:弦楽四重奏曲第76番「五度」、同第77番「皇帝」、同第78番「日の出」
ハイドン:エルデーディ四重奏曲集
ベルク:弦楽四重奏曲
クラシック・スーパー・ベスト101 SHM-CDギフト・パッケージ版
ヴィヴァルディ:宗教音楽全集 第1集 (主は言われた RV 595/まことの安らぎはこの世にはなく RV 630/喜び祝え RV 639/グローリア RV 588)
シャイン [DVD]
シャイン [音楽アルバム]
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
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先日のショック、予想外の出費で、辛くて、疲れていても暗い気持ちで夜も眠れません。定額給付金一万二千円全部クレジットカードの口座に振り込んだので、借金になることは防げますが、生活困窮は変わらず、暗い気持ちです。
暗い気持ちなので、僕の大好きな作曲家ショスタコーヴィチの最高傑作とうたわれるジャンルである「弦楽四重奏曲」の全集(演奏:ルビオ弦楽四重奏団)を聴いていました。ショスタコーヴィチの音楽はとても暗いですが、中でもダントツに暗いのが「交響曲」と「弦楽四重奏曲」であり、交響曲全集を聴く体力が疲れていてないので、弦楽四重奏曲を聴いていました。
本当はそれぞれの曲についてご紹介するべきだと思うのですが、疲労が酷く、暗くて、今の僕には相応しいなあと思いながら聴いていたことしか書けず、申し訳ありません。下記のブログさんがそれぞれの曲について、詳細をご紹介して下さっております。
トロンボーン吹きによるクラシックの嗜好さん
http://www.musicking.co.jp/mt/trb_cla/archives/02_cd/rubio_shostakovich.php
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集/ルビオ四重奏団 [BRILLIANT]
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の暗さは僕の知る限り、おそらく世界で二番目であり、この世で最も暗いであろうアルバン・ベルクの弦楽四重奏曲の暗さとは違って、古典的な調性音楽としての暗さを持っていて、聴いている自分の気持ちにシンクロするところがあって僕は好きです。アルバン・ベルクの四重奏曲の暗さは無調・不協和音使いまくりで、言葉に尽くしがたい、聴いていると頭が狂いそうな暗さですが、ショスタコーヴッチは、その点、理知的に深く暗いので、暗い気持ちの時、聴き易い音楽です。暗い気持ちを暗さによって慰めてくれます。ベルクの方は、暗い気持ちの時に聴くと、精神状態が崩壊しそうになります。
僕はアルバン・ベルク四重奏団が好きなので(彼らの演奏するハイドン弦楽四重奏曲は素晴らしい演奏です)、彼らが演奏するベルクの弦楽四重奏曲も時々聴きますが(バルトーク弦楽四重奏曲も同じ理由、僕はバルトークの弦楽四重奏曲はあまり好みではありませんが、彼らの演奏が素晴らしいのでときどき聴きます)、今のような暗い精神状態の時はとても聴けません。聴いたら精神が崩壊しそうです。
その点、ショスタコーヴィチは、ベートーヴェンの正統なる後継者(古典調性音楽の継承者)として、ベートーヴェン弦楽四重奏曲の発展としての弦楽四重奏曲であるので、暗く理知的な旋律で聴きやすく、慰められます。近現代音楽の際立った最大の特徴は『暗い』ということですが、ショスタコーヴィチの曲はまさにそれを身を持って完全に体現していており、僕は昔から彼の曲がとても好きです。音楽評論家宇野功芳さんの文章を引用してご紹介致します。
マーラーの次はショスタコーヴィチという説がある。ポスト・マーラーというわけだ。たしかに、ショスタコーヴィチしかいない、という点において一理あるだろう。
マーラーの交響曲のテーマは『死』である。そんな彼のシンフォニーがブームを呼んでいるのは不思議に思われるかも知れないが、マーラーには暗さと同居した明るさがある。その本質は『死の恐怖』であり、それと同居した『人生賛美』である。(マーラーの曲には希望がある。)
ところが、ショスタコーヴィチは『ネクラ』そのものだ。ブラームスといえどもかぶとを脱ぐであろう。晩年の弦楽四重奏曲など、墓場で吹く風のような陰々滅々とした曲調である。救いなど薬にもしたくもない。(ショスタコーヴィチの曲には希望がない。)
それだけに、深いことは事実で、ベートーヴェン以降の最高最大・唯一の弦楽四重奏曲作曲家であることは間違いない。曲数もベートーヴェンより一つ少ないだけの15曲書いている。
(音楽評論家宇野功芳。「ショスタコーヴィチ交響曲第五番」ライナーノーツより)
僕も同感で、僕の個人的な好みとしては、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲とベートーヴェンの弦楽四重奏曲とハイドンのエルデーディ四重奏曲の三つが非常に好きな弦楽四重奏曲です。このなかで最も暗いのがショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲であり、理知的な暗さを持つので、暗い気持ちのとき、心を冷やして、気持ちを静めてくれるところがあると感じます。お勧めの弦楽四重奏曲です。
僕の好きな映画、精神に障害をきたしたピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドの自伝映画「シャイン」で使われていたヴィヴァルディのモテット「まことの安らぎはこの世にはなく」(Nulla in mundo pax, RV630)の標題の字義通りの気持ち、『まことの安らぎはこの世にはなく』という気持ちです。この曲は再生を歌っているとても美しい曲(ヘルフゴッドは復帰を果たす)ですが、今の僕には再生はないように感じます。
この曲はデッカレーベルがSHM-CD(高品質CD)にして、非常に澄みきった録音を収録したアルバム「クラシック・スーパー・ベスト101 SHM-CDギフト・パッケージ版」(ベスト盤につきこの曲一曲のみ収録)があるので、そちらで聴いてみると曲のクオリティとしては一番良いと思います。曲の周辺を含めてヴィヴァルディの宗教音楽として聴く場合は、ナクソスレーベルから出ている「ヴィヴァルディ:宗教音楽全集 第1集」に収録されています。
非常に疲れていて、とりとめのない文章になってしまい申し訳ありません。暗い気持ちで眠れずお腹が空いて頭がふらふらするので、文章を書くのが限界で、ここにて筆を置かせて頂きます。
参考作品(amazon)
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集(5枚組)
ショスタコーヴィチ:交響曲全集(11枚組)
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集(8枚組)
ハイドン:弦楽四重奏曲第76番「五度」、同第77番「皇帝」、同第78番「日の出」
ハイドン:エルデーディ四重奏曲集
ベルク:弦楽四重奏曲
クラシック・スーパー・ベスト101 SHM-CDギフト・パッケージ版
ヴィヴァルディ:宗教音楽全集 第1集 (主は言われた RV 595/まことの安らぎはこの世にはなく RV 630/喜び祝え RV 639/グローリア RV 588)
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ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番
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