2008年06月20日 12:02
みなかさぶただらけのからだで去っていく
冷たい風ばかりのこの世から
君たちはみなかさぶただらけのからだで去っていく
(ブレヒト「この世のやさしさについて」)
僕は今日、心が辛くて、僕も含めてみんな、もっと、ほんの少しでいいから、優しくなれればなと思いました。
今は辛くて、楽しいことも楽しいと感じられなくて、ネットの色んなところに、偶然に、心を傷つけるようなものが転がっていて、辛く感じました。勇気ある者を必須とする世界は不幸な世界だと、ブレヒトという作家が書いています。僕も、そう思います。勇気よりも、思いやりと、優しさを、みんなで、大切にして欲しい…。
以下、ブレヒト「ブレヒトの写針詩」からの引用です。これ、優しさがあって良い本です…。
アンドレア「英雄のいない国は不幸だ」
ガリレイ「ちがう、英雄を必要とする国が不幸なのだ」
(ブレヒト「ガリレイの生涯」)
ユーモアのない国に住むのは耐え難いことだが、ユーモアを言わずにはいられない(心が生き延びられない)国に住むのはもっと耐え難いことだ。
(ブレヒト「亡命者の対話」)
それよりもやっぱり望みたいことは望み
どんな小さな喜びでも放棄せず
悩みの元凶たちから断固身をそむけ
この世をついにわれわれの住みいいものに
することのほうがましではないかと思う。
(ブレヒト「この世のやさしさについて」)
他人も誰も堕落させない 自分も
誰のことも幸せにしてやる 自分のことも
それが善なのだ。
(ブレヒト「ゼチュアンの善人」)

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