2008年08月15日 00:14

昨日は病状が悪く、更新できず申し訳ありません。昨日、図書館でとても良い絵本を見つけました。音楽と心の癒しの絵本です。

くまとやまねこ

昨日はおとといにもまして病状が悪く、更新できず申し訳ありません。。昨日はおととい読了した貴志祐介さんの「新世界より」をなんとか図書館に返却した後(人気のある本なので少しでも早く返却しなくてはと思いました)、昨日読んだ絵本いせひでこさんの「にいさん」が素晴らしかったので、絵本を少し借りて読んでみました。そうしたら、なかに素晴らしい絵本がありました。万人にお勧めできる、哀しいけど優しい心の癒しを描いている絵本です。湯本香樹実さん絵、酒井駒子さん文の絵本「くまとやまねこ」です。読み終わった後、なんとも云えない、哀しみもあるけれど、優しく暖かい気持ちになりました。

大人になってから絵本を読んでこんなに心を優しく包まれるような絵本にあったのは始めてです。素晴らしい絵本だと僕は思います。

本書はくまが親友の小鳥を喪ったところから始ります。くまは親友を亡くしたことで、魂を喪ったようになってしまい、ちょうど僕の掛かっている病気、うつ病のようになってしまうんですね。道行く動物達は誰も熊の苦しみ悲しみを和らげることができません。

そこに一人旅をしているヴァイオリン弾きのやまねこが偶然くまと出会うんですね…。

ここからの展開が感動的で、胸を良い意味で開かれたような、僕のうつ病の苦しみがすっと軽くなる気分になりました。ぜひ、皆様も読んでみてほしいです。この絵本のおかげで、ひどい具合だったのが、少し楽になりました。心の本当の優しさ(共感)と音楽が魂を癒す過程がとても美しく描かれています。

一度読み終わった後、今度は音楽を掛けてもう一度読みました。チャイコフスキーのピアノ三重奏曲、彼の親友ニコライ・ルービンシュタインが亡くなった時、彼が追悼の想いを込めて創った素晴らしい名曲「偉大な芸術家の思い出」を聴きながら読んでいました。涙が出てきました。僕の持っているCDはピアノ:アシュケナージ、ヴァイオリン:パールマン、チェロ:ハレルのものですが(EMIから出ていました、ただもう残念ながら絶版のようなので、今手軽に入手可能なものとしてはルービンシュタイン版が良いと思います)、このライナーノーツを読むと、この音楽がいかに、チャイコフスキーが大切な親友との様々な思い出を込めて作曲しているかがわかって、それが絵本と重なって、思わず涙が出ました。僕はうつ病でほぼ毎日毎時間不安と落ち込みがあって苦しんでいますが、それでも、この素晴らしい絵本と素晴らしい演奏は、ほんの一瞬ですが、とても凝縮された、素晴らしい一時を過させてくれました。本当に心からありがとうと云いたい絵本、そして演奏です。

この絵本「くまとやまねこ」は皆様に素晴らしくお勧めの作品ですが、「偉大な芸術家の思い出」もとても名曲、ご機会ありましたらよければこちらも聴いてみてください。両方合わせると、心がなんとも云えない哀しくて優しい気持ちになります。

参考作品(amazon)
くまとやまねこ
チャイコフスキー:偉大な芸術家の思い出
ラヴェル:P三重奏曲(チャイコフスキー「ある偉大な芸術家の思い出」)

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