2016年12月18日 23:44
魔法少女育成計画全話視聴。本作はポスト・コロニアルな魔法少女物の一つで、リリカルなのは=理想の公正主義、魔法少女育成計画=現実の植民地主義って感じですね…。
魔法少女育成計画 QUEENS (このライトノベルがすごい!文庫)
魔法少女育成計画全話視聴。ううーん…。尺がないから仕方ないんですが、魔法の国の位置づけが中途半端なままで終わってしまいましたね。魔法少女育成計画シリーズにおける「魔法の国」って、簡単に言えば異次元から多数の世界(地球を含む)に侵略と略奪を仕掛けている非道な侵略国家で、魔法少女はその侵略と略奪の為の道具として作られ利用されているところが大きいんですね。でも、アニメだと尺の関係上、その辺は一切端折られているので、最後まで魔法の国の位置づけが「殺人ゲーム等を開催する非道な電子妖精を送り込んでくる侵略国家」「魔法少女に善行を指導する一般的アニメの魔法少女的イメージのファンシー国家」の両方のイメージが提示されたまま終わってしまい、最後までぐらぐらした安定しない世界観のままアニメは終わってしまいましたね…。
原作から補足しますと、「魔力」という万能に近いエネルギーを使用することで、地球などとは比較にならないオーバーテクノロジーな超科学文明(超魔法文明)を築いた「魔法の国」は、既に資源である魔力が枯渇しつつあり、それを補う為に複数の異世界(地球含む)に接続し、異世界から魔力を奪うと共に異世界(地球等)を影から侵略(政治的・経済的な侵略)しているんですね。地球における「魔法少女」という概念自体が、既に地球を秘密裏に侵略しており地球に対して大きな影響力を持つ魔法の国が、アニメーション放送のマスメディアを通して作り出したプロパガンダイメージ(ファンシーで可愛らしいイメージ)であり、その実態は、地球の魔力(地球の人間)を、魔法少女という形で魔力を凝縮して収穫しやすくして、最終的には魔法の国の魔力資源にする為の燃料に過ぎない…。
ただ、地球の科学力や国力等だと、魔法の力を持つ魔法の国には到底太刀打ちできないので、魔法の国に利用されている心根は善良な魔法少女達も、魔法の国のそれぞれの勢力の持つ力を借りながら、最終的には自らと魔法少女達と大事なものを守るために魔法少女として戦っていたりするんですね。魔法の国も一枚岩ではないので…。
魔法少女育成計画シリーズって基本的にProxy war、代理戦争の話で、魔法の国の様々な勢力が、地球上で人間(魔法少女達とその周辺の人々)を駒にして凄惨な大量殺戮と大破壊の代理戦争をやらせているっていう、とてつもなく救いようのない話なんですよ…。アニメだと尺が短すぎてその辺が描けなかったので、ぼんやりとした終わり方になっているように思います。
魔法の国は基本的に地球等の異世界を見下しており、文明レベルが違いすぎる為、物凄く非対称的な世界間関係(地球等の異世界側が秘密裏に一方的に搾取されている関係)なので、おそらく原作は最後までハッピーエンドにはならないように感じますね…。
ぶっちゃけて言えば、魔法少女リリカルなのはシリーズにおいては「管理世界(魔法文明世界・技術レベル高)」が「管理外世界(地球等の非魔法文明世界・技術レベル低)」を保護(人権や公正という理想的理念に基づいた保護)していますが、『なんで管理世界は技術レベルの低い管理外世界を保護しているの?管理世界の為に資源を奪って搾取すればいいじゃん!』的な、植民地主義・帝国主義を管理世界が管理外世界にダイレクトにやってきた場合、一体どうなるのかを描く物語が、魔法少女育成計画であると言えますね。
「リリカルなのは」だと、管理世界はいくつもあるんで、管理世界同士で植民地主義・帝国主義を牽制しているんですが(なのはに出てくる「時空管理局」などはまさにそういう国連的な組織)、「魔法少女育成計画」における魔法の国は基本的には一つですから、地球等に対する植民地主義・帝国主義・そしてそれらが引き起こす暴力と破壊に歯止めが掛からない感じですね…。
ちなみにアニメは、ハードゴアアリスが最後を迎えるところがとても丁寧に作られていて衝撃でしたね…。見ていて涙が…。魔法の国は、地球等の非魔法文明世界を「植民地」として見下して扱っていて、それらの世界(地球)の人間の扱い方も非人道的(ファヴがやりたい放題できたのを見れば分かるようにいい加減で投げやり)なんですね。でもそういった蔑視は、明らかに絶対に間違っているということを、地球が植民地化された世界で、魔法の国の引き起こす身勝手な戦いに巻き込まれ、命を奪われてしまう一人の少女を丁寧に描いていることで、はっきり感じさせてくれますね…。原作による補完が必須ですが、原作を踏まえれば植民地主義批判としても機能している良アニメだったと思います。
帝国主義 (岩波文庫)
著者:幸徳 秋水
岩波書店(2004-06-16)
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魔法少女育成計画 QUEENS (このライトノベルがすごい!文庫)
著者:遠藤 浅蜊
宝島社(2016-12-10)
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魔法少女育成計画全話視聴。ううーん…。尺がないから仕方ないんですが、魔法の国の位置づけが中途半端なままで終わってしまいましたね。魔法少女育成計画シリーズにおける「魔法の国」って、簡単に言えば異次元から多数の世界(地球を含む)に侵略と略奪を仕掛けている非道な侵略国家で、魔法少女はその侵略と略奪の為の道具として作られ利用されているところが大きいんですね。でも、アニメだと尺の関係上、その辺は一切端折られているので、最後まで魔法の国の位置づけが「殺人ゲーム等を開催する非道な電子妖精を送り込んでくる侵略国家」「魔法少女に善行を指導する一般的アニメの魔法少女的イメージのファンシー国家」の両方のイメージが提示されたまま終わってしまい、最後までぐらぐらした安定しない世界観のままアニメは終わってしまいましたね…。
原作から補足しますと、「魔力」という万能に近いエネルギーを使用することで、地球などとは比較にならないオーバーテクノロジーな超科学文明(超魔法文明)を築いた「魔法の国」は、既に資源である魔力が枯渇しつつあり、それを補う為に複数の異世界(地球含む)に接続し、異世界から魔力を奪うと共に異世界(地球等)を影から侵略(政治的・経済的な侵略)しているんですね。地球における「魔法少女」という概念自体が、既に地球を秘密裏に侵略しており地球に対して大きな影響力を持つ魔法の国が、アニメーション放送のマスメディアを通して作り出したプロパガンダイメージ(ファンシーで可愛らしいイメージ)であり、その実態は、地球の魔力(地球の人間)を、魔法少女という形で魔力を凝縮して収穫しやすくして、最終的には魔法の国の魔力資源にする為の燃料に過ぎない…。
ただ、地球の科学力や国力等だと、魔法の力を持つ魔法の国には到底太刀打ちできないので、魔法の国に利用されている心根は善良な魔法少女達も、魔法の国のそれぞれの勢力の持つ力を借りながら、最終的には自らと魔法少女達と大事なものを守るために魔法少女として戦っていたりするんですね。魔法の国も一枚岩ではないので…。
魔法少女育成計画シリーズって基本的にProxy war、代理戦争の話で、魔法の国の様々な勢力が、地球上で人間(魔法少女達とその周辺の人々)を駒にして凄惨な大量殺戮と大破壊の代理戦争をやらせているっていう、とてつもなく救いようのない話なんですよ…。アニメだと尺が短すぎてその辺が描けなかったので、ぼんやりとした終わり方になっているように思います。
魔法の国は基本的に地球等の異世界を見下しており、文明レベルが違いすぎる為、物凄く非対称的な世界間関係(地球等の異世界側が秘密裏に一方的に搾取されている関係)なので、おそらく原作は最後までハッピーエンドにはならないように感じますね…。
ぶっちゃけて言えば、魔法少女リリカルなのはシリーズにおいては「管理世界(魔法文明世界・技術レベル高)」が「管理外世界(地球等の非魔法文明世界・技術レベル低)」を保護(人権や公正という理想的理念に基づいた保護)していますが、『なんで管理世界は技術レベルの低い管理外世界を保護しているの?管理世界の為に資源を奪って搾取すればいいじゃん!』的な、植民地主義・帝国主義を管理世界が管理外世界にダイレクトにやってきた場合、一体どうなるのかを描く物語が、魔法少女育成計画であると言えますね。
ウィキペディア「魔法少女育成計画シリーズ」
魔法の国
異世界にある(らしい)不思議な国。魔法使い達が暮らしている。国の方針として「新しい血」を求め様々な世界に仲介人の魔法使いを送り、協力者を増やしている。魔法技術が発達している他、遥かに進んだ科学力を有する。世界にいくつも拠点があり、地区ごとに社会的にも経済的にも影響力がある他、幼少の頃から魔法少女に憧れを抱いてもらえるようにと魔法少女モノのTVアニメを制作・放送もしている。『最初の魔法使い』の直弟子である三賢人の合議制により意思決定が行われている。
ウィキペディア「魔法少女リリカルなのはシリーズ」
本シリーズに登場する次元世界は、他の次元世界を認識しており航行できる技術を有し、時空管理局の管理と保護を受けることが承認された世界を「管理世界」、逆に文明を持つが次元世界を認識しておらず、航行できる技術を持たない世界を「管理外世界」、人間が存在しない世界を「無人世界」、何らかの理由で滅亡した世界を「遺失世界」と管理局に呼称されている。(中略)(地球は)ミッドチルダ管理対象外世界(第97管理外世界と呼ばれている)であり、ここに住むほとんどの生物はリンカーコアを持たず、魔法も認知されていない
「リリカルなのは」だと、管理世界はいくつもあるんで、管理世界同士で植民地主義・帝国主義を牽制しているんですが(なのはに出てくる「時空管理局」などはまさにそういう国連的な組織)、「魔法少女育成計画」における魔法の国は基本的には一つですから、地球等に対する植民地主義・帝国主義・そしてそれらが引き起こす暴力と破壊に歯止めが掛からない感じですね…。
ちなみにアニメは、ハードゴアアリスが最後を迎えるところがとても丁寧に作られていて衝撃でしたね…。見ていて涙が…。魔法の国は、地球等の非魔法文明世界を「植民地」として見下して扱っていて、それらの世界(地球)の人間の扱い方も非人道的(ファヴがやりたい放題できたのを見れば分かるようにいい加減で投げやり)なんですね。でもそういった蔑視は、明らかに絶対に間違っているということを、地球が植民地化された世界で、魔法の国の引き起こす身勝手な戦いに巻き込まれ、命を奪われてしまう一人の少女を丁寧に描いていることで、はっきり感じさせてくれますね…。原作による補完が必須ですが、原作を踏まえれば植民地主義批判としても機能している良アニメだったと思います。

著者:幸徳 秋水
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著者:遠藤 浅蜊
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