2016年12月16日 00:06
大手軍事ブロガー等がニコルソン調整官の発言の捏造デマを拡散。デマが今現在も拡散しており危険ですね…。政治宣伝を意図したデマがネットを通じて平然と蔓延する先にあるのは社会の崩壊です。
オスプレイ事故でデマ、「朝日新聞が意図的な誤訳」にソースなし 米軍司令官「感謝されるべき」発言
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161215-00010001-bfj-soci
12月14日午後、安慶田副知事は沖縄の米軍トップ・ニコルソン四軍調整官を訪問し、事故について抗議した。その後、記者団に対し、ニコルソン四軍調整官が「県民、あるいは住宅や人間に被害を与えなかった。感謝されるべきだ。表彰ものだ」と発言した、と説明した。また、「県は政治問題化するつもりか」などと、テーブルを叩きながら、怒気を示すようなこともあったという。
これを朝日新聞は「米軍高官『被害与えず、感謝されるべき』 沖縄副知事に」と速報。NHKや共同通信なども同様の内容を報じた。
これに対し、Twitter上で「朝日新聞の意図的な誤訳」という指摘が沸き起こる。なかでも拡散されたのは、ニコルソン四軍調整官の発言は「Should be thankful that there was no damage」であり、「神に感謝すべき」という訳が正しい、という内容だ。発端はこのツイートだ。「意図的な誤訳なのでご注意」などという別のツイートとともに、拡散が始まった。
ただ、この発言にはソースがない。沖縄県基地対策課の担当者はBuzzFeed Newsの取材に対し、「会談は非公開ですし、なぜ英文が出回っているのか、私どもとしてわからない」と説明した。県側からは副知事と県の基地防災統括監、通訳の3人が会談に参加した。ただ、ニコルソン四軍調整官の発言を訳したのは、米軍側の通訳だったという。
では、「感謝すべき」という発言があったのは事実なのか。担当者は、「非公開だったため、副知事が報道陣に語った以上のことは県としてもわかりません」としている。
実際、議事録も英文の出どころもないと、朝日新聞那覇総局の公式アカウントも、拡散されている英文の存在を否定している。なぜこの英文が出てきたのか。どうやら、別のユーザーが「推測」したニコルソン四軍調整官の「発言」がソースのようだ。 このユーザーはその後、この英文について「個人的な推測」「根拠はない」としている。
まず、最初の報道の一次ソースは共同通信なんですね。それを朝日のデマとして捏造情報を流すとか、最初から反朝日の感情を利用してデマを感情的に拡散することを狙っておりやり方が非常に悪質です…。上記記事には出ていませんが、国内最大手の軍事ブロガーであるJSF氏が捏造デマを報じたことで、ネット上で一気に拡散した模様です。このツイートですね。(16日15時追記;当該ツイートは削除されたようです。物凄く拡散してしまったので、デマだと分かった時点で削除するべきだったのではないでしょうか…)
JSF obiekt_JP
米軍高官「被害与えず、感謝されるべき」 沖縄副知事に:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASJDG547DJDGTPOB008.html … これは「神に感謝すべき」という意味で海兵隊に感謝しろという意味ではない、そうです。
普段はひたすら米軍寄りの自民党の防衛部会すら怒っている今回の問題発言の件に対して米軍擁護の為の捏造デマを流すとか、なんともはや…。彼ら右派軍事ブロガーらは親米的な人々の集まりですが、それにしても、もう絶句するしかない…。。少なくとも、米軍擁護の為に日本を貶めるようなデマを流す人間は、日本の全国民から、そして親米政党の自民党からすらも軽蔑されるでしょうね…。ほんと訳がわからない…。
与党自民党だって、米軍擁護の為に捏造デマを流してくるような輩はたとえ自民党支持者であっても相手にしたくないでしょう(デマ拡散は米軍との交渉において自民党の足を引っ張ることになる)。こんな捏造デマを流せば、彼らが支持する自民党からすら信用を失うだけでしょうに、彼ら軍事系のブロガーやツイッターユーザーがデマを平然と流す意味が本当に訳がわからないです…。
沖縄副知事「怒り頂点」 オスプレイで副大臣に抗議
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016121502000254.html
自民部会でも苦言が相次ぐ
自民党は十五日午前に党本部で開いた国防部会などの合同部会で、米海兵隊の新型輸送機オスプレイが沖縄県沖の浅瀬で大破した事故について、政府側の説明を受けた。出席議員からは「深刻な事故だ。国民にしっかり説明する責任がある」などの苦言が相次いだ。
ある議員は在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官が「パイロットは県民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」などと発言したことに関し「言い方に問題がある」と批判。別の議員は、今月七日にも高知市沖で米海兵隊のFA18戦闘攻撃機が墜落したことを踏まえ「一週間に次々と事故が起きている」と懸念を示した。陸上自衛隊も二〇一八年度までに十七機のオスプレイを導入することに対して「陸自も今回と同様に、夜間の給油訓練を行うのか」と疑問を投げ掛けた議員もいた。
今現在、ツイッターで「神に感謝すべき」で検索すると、リアルタイムで先のJSF氏のツイートを元にデマ拡散してるユーザーが今この時すらも大量にずらずらでてくるんですが、これ非常に問題だと思います。上記のヤフーニュースのコメント欄も、デマを正当化して拡散するコメントのオンパレードですね…。デマがデマであると分かっているにも関わらずデマをばら撒こうとする確信犯のユーザーによってどんどん拡散している…。
ネットによるデマの拡散に歯止めが掛からないと、ネットはただデマゴギーがデマをばら撒くだけの有害なだけのものになる。ツイッターの有名人では池田信夫さんもツイッターでデマを批判しているのでアゴラで取り上げてくれるかも…。ネットメディアだけでなく、TVや新聞といった大手マスメディアでもネットで扇動的な政治デマが拡散していることをきちんと伝えて今回のデマに歯止めをかけて欲しいです…。
扇動的な政治デマ(政治宣伝・プロパガンダ)は本当に最も危険です。ナチのプロパガンダとか、嘘ばかりのデマが大半でしたが、まさに「デマによって多数を政治動員することで真実を述べる人間を圧殺して最終的政治目的を達成する」という、今現在まさにJSF氏のツイートを元に行われているデマ拡散を極めて大掛かりにしたようなことが行われていたんですね。デマが急速に拡散して訂正速度が追いつかないツイッターの現状を見ると、ツイッターのシステム自体がデマによる多数動員と親和性の高いシステムであると言わざるを得ない…。
https://twitter.com/itami_k/status/809310310234406912
デマツイのRTが1971(それを広めた別人(JSF氏)のツイが3010)。
デマツイ主が間違いを認めたツイのRTが34。
絶望的なほど非対称。
→ オスプレイ 事故、「朝日新聞が意図的な誤訳」とデマ 米軍司令官「感謝されるべき」発言で
ツイッターがデマ拡散機として機能しており、訂正する指摘よりもデマが拡散していく方が早い絶望的な状況です…。ツイッターのシステムは重大な問題があると思います。大手のユーザーがデマを流したら、リツイートの連鎖により急速にデマが拡大し、もうそのデマを訂正することは困難になってしまうシステム。問題がありすぎる…。
ウィキペディア「ナチスのプロパガンダ」
「大衆動員」を達成するため、政治活動の重点はプロパガンダに置かれた。ヒトラーは『我が闘争』で既に以下の原則を編み出していた。
テーマや標語を絞る
あまり知性を要求しない
大衆の情緒的感受性を狙う
細部に立ち入らない
信条に応じ、何千回と繰り返す
こうしてナチ・プロパガンダの定式が決まり、ナチの装置として最も成功した武器となった。
今回のような扇動的な政治デマの拡散は歯止めをかけないと、非常に危険です…。しかもそれが今、リアルタイムで起こっている…。マスメディアがきちんと検証報道するなりして歯止めをかけないと、デマがネットを通じて平然と蔓延する国家にどんどんなってしまい、本当に社会全体が危険だと思います…。扇動的な政治デマがネットを通じて平然と蔓延する先にあるのは共同体における信頼性の消滅と各人の疑心暗鬼が引き起こす民主的社会の崩壊です。「流言・投書の太平洋戦争」とか、各人の疑心暗鬼とデマの関係性が見える良書でした。

著者:川島 高峰
講談社(2004-12-11)
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著者:川上 和久
講談社(1994-05-17)
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著者:ノーム チョムスキー
集英社(2003-04-17)
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著者:イアン・カーショー
白水社(2015-12-26)
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著者:イアン・カーショー
白水社(2016-04-29)
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