2015年07月14日 19:33

ウルトラマンX第一話、主人公が高所恐怖症で変身後に錯乱してて吹いた。確かにいきなり視点変わったら…。

ウルトラマンX第一話視聴。主人公が高所恐怖症で、しかもあんまり前向き系のキャラではなく、変身後に視点が変わったら(巨人であるウルトラマンの視点になったら)「高いところはだめなんだぁ〜!」って錯乱してた上に「俺が戦うなんてできねぇ〜!」って後ろ向きに逃げ回ってたのに吹きました。プリキュアの女児主人公よりもメンタルが弱そうな大人の男性主人公…。ウルトラマンになだめられながら戦うウルトラ主人公…これは斬新だ…ある意味面白い。

ちなみに怪獣は殺さずに捕獲目的で戦うところに、現代風のウルトラマンを感じましたね。現代の人道的風潮を鑑みればもうキリヤマ隊長みたいなキャラは出せないだろうなあ(^^;

ノンマルトの海底基地は完全に粉砕した。我々の勝利だ!海底も我々のものだ!
(キリヤマ隊長)

話は変わりますが、ベンヤミン・コレクション7を読了。最近読んだ本の中では一番面白かったです。本書はヨーロッパの各民族の民族性や資本主義について書かれたものが多く、ギリシャ債務危機でユーロ圏がガタガタになっている今にタイムリーでしたね。面白かったので少し引用します。

カントはヨーロッパの主要な民族を、次のような言葉で描写した。

「フランス人は慇懃で、生き生きとして、軽率で、変わりやすく、自由の眩暈を起こさせる。

イギリス人は根気強く、慈善心に富み、利欲旺盛で、誇り高くて人付き合いが悪い。

スペイン人は節度があり、誇り高く、宗教心が篤く、もったいぶり屋で、無知で、残酷にして怠惰。

イタリア人は快活で、しっかりしていて、情動が豊かにして陰謀好き。

最後にドイツ人は、家庭的で、律儀で、動揺することがなく、鈍重で、勤勉で、控えめで、耐久力があり、客好きで、学識があり、模倣がうまくて肩書きを欲しがる。

そして以上のことから帰結されるのは」と彼は非常に簡潔にこう付け加えた。「フランスは服飾モードの国であり、イギリスは気分の国、スペインは祖先の国、イタリアは絢爛の国、ドイツは肩書きの国である、ということ」
(ベンヤミン・コレクション7)

「ドイツ人は動揺することがなく」でジョジョの奇妙な冒険第二部を思い出していました。ドイツ軍人はうろたえない!

まあ、上記を見てどこが暮らしやすそうかといったらイタリアかなあ…。陰謀はちょっと困りますが。

資本主義についてはこんな感じです。

資本主義は一つの宗教と見なすことができる。(中略)資本主義のこの宗教的な構造には、三つの特徴を見て取ることができる。第一に資本主義は一つの純粋な礼拝宗教(資本に対する礼拝)おそらくはこれまでに存在した最も極端な礼拝宗教なのである。資本主義においては一切のものが直接的に礼拝と関わることによってのみ意味を持つのであって、資本主義はいかなる特別な教義もいかなる神学も関与しないのだ。功利主義はこの観点の下で宗教的なニュアンスを持つことになる。

資本主義の第二の特徴は礼拝のこの具体化、すなわち礼拝の永久的な持続に関連している。資本主義とは、いかなる夢想も感謝も抱くことなく礼拝を執り行うことにほかならない。そこには平日というものが存在せず、あらゆる厳粛な虚飾が執り行われ、礼拝する者に極度の緊張を強いるという、ぞっとするような意味での祝日ではない日は、存在しない。

第三にこの礼拝は、罪(債務)を負わせるものである。資本主義は、たぶん罪を清めるのではなく罪を負わせる礼拝というものの、初めての事例なのだ。(中略)

資本主義というこの宗教運動の本質にあるのは、最後まで(罪=債務に)耐え抜くこと、神がついに全ての罪を背負い、「まだかろうじて期待されるのは絶望である」という世界状態に達するまで耐え抜くことである。

宗教がもはや存在の改革(救済)ではなく、存在の粉砕にほかならないということにこそ、資本主義の歴史的に前代未聞な点があるのだ。絶望を宗教的な世界状態にまで、そこからの治癒こそ待ち望まれるという世界状態にまで拡大すること。神の超越は崩落してしまった。しかし、「神は死んだ」のではなく、神は人間の運命の中に組み込まれたのだ。人間という惑星が超人、すなわち資本主義という宗教を認識しつつ実現し始める最初の人間なのである。
(ベンヤミン・コレクション7)

これは恐慌について語っているのかなと思いますが(書かれたのは1921年のドイツ、ドイツ経済が破綻状態でナチスが急激な拡大を始めた頃)、今のギリシャをエコノミスト達はこぞって「借金を踏み倒そうとする極悪人の罪人である」と声高に叫んでいるのを見ると(http://www.sankei.com/premium/news/150712/prm1507120020-n1.html等)、まさに資本主義を、「罪を背負わす宗教」というのは言いえて妙だなと思いますね…。

ベンヤミン・コレクション 7 〈私〉記から超〈私〉記へ (ちくま学芸文庫)ベンヤミン・コレクション 7 〈私〉記から超〈私〉記へ (ちくま学芸文庫)
著者:ヴァルター ベンヤミン
筑摩書房(2014-07-09)
販売元:Amazon.co.jp

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