2012年02月02日 01:02

ミステリ・スポーツアニメ「エリアの騎士」面白いですね。PSPの傑作ミステリ「遠隔捜査 真実への23日間」思い出します。

エリアの騎士関連作品一覧
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昨日更新できなくて申し訳ありません…。疲れていたみたいでうとうとしたらつい眠ってしまい、気が付いたら日にちが変わっていました…。今期のアニメ、見ている作品がだいたい揃ったので、そのことについて今回は書きますね。

現在僕が見ているアニメは、前クールから継続して見ているのも合わせると…

「機動戦士ガンダムAGE」「ちはやふる」「未来日記」「ペルソナ4」「ハンターハンター」「アクエリオンEVOL」「輪廻のラグランジェ」「戦姫絶唱シンフォギア」「ミルキィホームズ第二期」「BRAVE10」「エリアの騎士」

上記の作品を継続して視聴しているんですが、一番自分でも意外な、思わぬダークホースだったのが「エリアの騎士」ですね。どんどん面白くなってきて、まさか、現代アニメの主流である「萌え」とは全くかけ離れた、ちょっと古い感じの熱血スポーツアニメ(サッカーアニメ)が、こんなに面白くなるとはという感じです。

この「エリアの騎士」は、昨今のアニメの主流である萌え要素(ヒロイン達の性的魅力の強調要素)が一切無いので(この作品のヒロインは王道な感じの女の子一人だけで、その子の性的魅力を強調するような萌え系のシーンは一切ない)、おそらくアニメ好きのお方々の多くは視聴していないのではないかと思われるのですが、それはもったいない話なので(アニメとして極めて良質な作品です)、今回ご紹介させて頂きますね。

本作を見ていて上手いなあと思うのは、ただのスポーツアニメではなくて、どんどん視聴者を引きつける様なミステリ要素をばんばん出してくるんですね。僕はこれは「ミステリ・スポーツアニメ」だと思いますね。そして毎回その謎を明かしてゆくので、見ていて短編推理小説的な面白さがあります。主人公が左足でシュートを打てないとか、宇宙人グレイのマスクを被った人物の謎とか、主人公の兄の日記の謎とか、謎を引きずりすぎないでちゃんと明かしてゆくところに毎回カタルシスがあるんですね。

その中でも本作で特に面白いなと思ったのは、いわゆる記憶転移ネタをミステリ要素のメインに据えているところですね。アニメの作中に「記憶する心臓」(実在の著作)が出てきたりして、僕はPSPの傑作ミステリ「遠隔捜査 真実への23日間」思い出しましたね。ちょうどこのゲームも記憶転移ネタのミステリで、エリアの騎士と同じく、作中に「記憶する心臓」が出てきたんでそれで興味を持ってこの本を読んだんですね。記憶転移はエンターテイメントの定番ネタですが、主にSFやミステリ小説などの主知的な作品で使われるため、それをスポーツアニメでやるというのは初めてではないでしょうか。斬新さを感じて良かったですね。

記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記
ウィキペディア「記憶転移」
記憶転移とは、臓器移植に伴って提供者(ドナー)の記憶の一部が受給者(レシピエント)に移る現象である。そのような現象が存在するか否かを含め、科学の分野で正式に認められたものではないが、テレビのドキュメンタリー番組で取り上げられたり、この現象を題材にした小説等が作られており、専門家以外にも知る者のいる現象となっている。

臓器移植の結果、 ドナーの趣味嗜好や習慣、性癖、性格の一部、さらにはドナーの経験の断片が自分に移ったと感じているレシピエントの存在が報告されている。特に心臓移植や腎臓移植のあと自分の趣味嗜好が変化したと感じている例が多い。しかし、通常レシピエントがドナーの家族と直接の接触をもつことは移植コーディネーターや病院から固く禁じられているため、実際にドナーの趣味嗜好や性格などを確認し得た例は極めて少ない。

一方で、自身の内面変化を感じていないレシピエントも顕在、さらに後述する反論も数多くあり、科学的には未解明の現象である。

ちなみに記憶転移ネタの作品では、僕の記憶に残る作品としては新井素子のSF小説「今はもういないあたしへ…」、東野圭吾のミステリ小説「変身」、先に挙げたPSPの「遠隔捜査 真実への23日間」、PC18禁ゲーム「グリザイアの果実」などが挙げられますが、どれも大体、臓器移植による記憶転移が起こった場合は、元々の人格と転移してきた記憶との軋轢が生じて、結果として不幸になることが多いように感じます…。臓器移植自体が神の御業の冒涜であり、人知を超えた悲劇を齎すみたいなある種の倫理観が作中にあるのだと思います。

エリアの騎士の場合は、心臓移植を受けた主人公と、臓器提供者の願いが、現在のところ同じ(凄いサッカー選手になって日本をワールドカップ優勝に導く)なので、記憶転移が起きた人物に起き得る不幸を乗り越えて、幸せをつかんでくれるんじゃないかと思わせるところも期待できて、面白く見ています。お勧めの作品ですね。

最後に余談ですが、僕は大学で法学、主に刑法関連をやっていたので、刑法関連のエンターテイメント作品に興味があって、PSPの「遠隔捜査 真実への23日間」プレイしたのですが、これは法律的要素が非常にきちんと組み立てられているミステリで、刑法ミステリとしてとても良かったですね。DSの傑作刑法ミステリ「THE 裁判員 1つの真実、6つの答え」と並び、刑法関連のミステリゲームとして最高峰だと思います。臓器移植による記憶転移というのはぶっちゃけトンデモ疑似科学なんですが、「遠隔捜査 真実への23日間」は、記憶転移をメインテーマにしながら、そういったトンデモ擬似科学を科学より優先してしまう疑似科学信奉論に対しての批判性を作品内に持っているところが、上手く一ひねりしてあって、凄く面白かったですね。「THE 裁判員 1つの真実、6つの答え」と並んでお勧めの作品です。ゲーム好きのお方々でしたらぜひプレイしてほしい優れた法学ミステリ作品です。

遠隔捜査 ~真実への23日間~
SIMPLE DSシリーズ Vol.48 THE 裁判員 ~1つの真実、6つの答え~
グリザイアの果実
今はもういないあたしへ… (ハヤカワ文庫JA)
変身 (講談社文庫)
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記憶する心臓―ある心臓移植患者の手記
内臓が生みだす心 (NHKブックス)
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