2011年12月03日 16:58

涼風涼「進撃の巨人Before the fall」読了、良作です。壁の中の面積と損失領土を算定しました。

進撃の巨人 Before the fall (講談社ラノベ文庫)
進撃の巨人(6) (講談社コミックス)

講談社ラノベ文庫から出た進撃の巨人のノベライズ「進撃の巨人Before the fall」読了。凄く面白かったです。著者の涼風涼さんの小説始めて読んだんですが、ちゃんと文章力がある上に、オリジナルを尊重してきちんと小説化しており、好感の持てる良作でしたね。巨人と戦う為の兵器を開発する技術者の物語で、読み応えがあって面白くお勧めです。この本で明らかになったことをいくつか箇条書きにしますね。

・巨人が突如出現したのは743年であり、本書はそれから30年あまり後(773年〜)の物語。漫画版「進撃の巨人」が843年から850年以降の話なので、漫画版の約70年ほど前の話となる。

・人類は巨人が突然現れたことに対して状況を全く把握できず、人類のほとんどが巨人に捕食され死亡した。生き残っている人類は城郭都市の中の人類のみ。生き残りの人数は、本書の時代において約50万人。

・人類の生存圏(巨人のいない領域)は本書の舞台の時代においてウォール・マリア内の約72万平方キロメートルである。城壁ウォール・マリアは総延長3200キロ・高さ50メートルである。

・ウォール・マリアから内地に100キロ進んだところに、第二の城壁ウォール・ローゼがある。

・城郭都市を統治する王政府は、巨人の駆逐を目的とする革新派と扉を塞いで城郭都市に立てこもることを目的とする保守派に二分されており権力闘争が行われてる。民主主義ではないようだが統治の詳細は不明。

・王政府に反逆する反体制組織が存在しテロ活動を行っている。

・工場都市の存在は一般市民には秘密にされている。

・『お壁様』と呼ばれる巨人を崇拝するカルト教団が存在しており都市内で公然と活動を行っている。教団は門の即時開放を求め、巨人の元に行くことを目的とする。


他にもあるんですが、小説の重大なネタばれになってしまうので、それらは明かさずに、このぐらいで…。僕が面白いなと思ったのは、ウォール・マリア内の面積(生存圏)が72万平方キロメートル、ウォール・マリアは総延長3200キロメートル、ウォール・ローゼはウォール・マリアより100キロメートル小さいと明かされているところですね。これで、それぞれの壁の距離や壁内の面積、漫画版の進撃の巨人でウォール・マリアが突破されたことでどれだけ人類が生存圏を失ったか、ざっとではですが計算することができます。ウォール・マリアを大雑把な円形と推定し円周率3.14で計算します。小数第三位を四捨五入します。

ウォール・マリアを総面積72万平方キロメートルで計算。大雑把な円形と推定して円面積は半径×半径×3.14で計算。

72万平方キロメートル÷3=22.929…なので22.93万平方キロとする。22.9万平方キロメートルを√して478.539…なので、478.54キロメートルとする。

ウォール・マリアは、半径478.54キロメートル。直径957.08平方キロメートル。

これだとウォール・マリアの円周は単純計算で約3005キロとなり、壁の総延長は3200キロと記述されているので、壁はほぼ円形をしていると判断される。

ウォール・ローゼはウォール・マリアより100キロ平方メートル分小さい。ウォール・ローゼは半径378.54キロメートル、直径757.08キロメートル。ウォール・マリア内の面積は378.54キロメートル×378.54キロメートル×3.14=449938.549…なので、449938.55平方キロメートル。

よってウォール・ローゼ内の領域面積は約45万平方キロメートル。

ウォール・マリアとウォール・ローゼの間の面積は72万平方キロメートル−45万平方キロメートルで27万平方キロメートル。パーセンテージだと27万平方キロメートル÷72万平方キロメートルなので0.375…なので、37.5パーセントとなる。

人類は巨人にウォール・マリアを突破され、37.5パーセントの領域を失った。


かなりの領土を失ってますね…これはきつい…。もし僕が、進撃の巨人世界で、シムシティやシヴィライゼーションのように、文明を管理できるプレイヤーだったら、調査兵団を駐屯兵団と統合して、全力で壁の維持にあたりながら、外への調査は最低限の偵察のみにして、巨人との戦争はもちろん行わず、ひたすら国力の増強と技術開発に努めますね。人類側の有利な点は、漫画でもノベライズでも書かれているように、巨人に知能がないという一点につきるので、無線技術(戦争において絶対必須です)と飛行機と強力な爆弾、できたら燃料気化爆弾あたりを実用化してから巨人との戦いに入るべきだと思います。

四年前…巨人に奪われた領土を奪還すべく…人類の人口の2割を投入して総攻撃を仕掛けた……そして、そのほとんどがそっくりそのまま巨人の胃袋に直行した…
(諌山創「進撃の巨人」第一巻)

進撃の巨人世界は常に継続的戦時状態として軍事兵器開発を行っていて、既に19世紀後半ぐらいの技術力はあるので(本書によるとガス銃・火炎放射器・爆弾は巨人に有効ではなかった)、後100年頑張れば、無線技術や燃料気化爆弾の開発は可能だと思います(核兵器は多大なリソースの消費を考えると開発する必要はないと考える)。巨人を粉々にすれば巨人の弱点部位も破壊されて巨人は再生できないので、巨人を一箇所に集めて、燃料気化爆弾のような強力な爆弾で粉々に吹き飛ばすのが対巨人戦略として有効であると考えます。

ウィキペディア「燃料気化爆弾」
燃料気化爆弾は、火薬ではなく酸化エチレン、酸化プロピレン、ジメチルヒドラジン等の燃料を一次爆薬で加圧沸騰させ、BLEVEという現象を起こさせることで空中に散布する。燃料の散布はポンプなどによるものではなく、燃料自身の急激な相変化によって行われるため、秒速2000mもの速度で拡散する。このため、数百kgの燃料であっても放出に要する時間は100ミリ秒に満たないと言われている。爆弾が時速数百kmで自由落下しながらでも瞬間的に広範囲に燃料を散布できるのはこのためである。燃料の散布が完了して燃料の蒸気雲が形成されると着火して自由空間蒸気雲爆発をおこさせることで爆弾としての破壊力を発揮する。(中略)

燃料気化爆弾の破壊力の秘訣は爆速でも猛度でも高熱でもなく、爆轟圧力の正圧保持時間の長さにある。つまり、TNTなどの固体爆薬だと一瞬でしかない爆風が「長い間」「連続して」「全方位から」襲ってくるところにあると言って良い。(中略)

爆風は距離の三乗に比例して弱くなるが気体相の爆発はこの距離の基点が爆轟する気体相の界面点になるため、燃料を半径10メートルの気体相になるように撒けば、半径10メートルの爆弾が爆発したのと同様の状態となる。つまり、燃料気化爆弾とは密度が低い低威力の巨大な爆薬の塊が投下されたのと同じ効果を持つわけである。

あと、もう一つ思いつく点としては、巨人は空を飛べず、物理的影響を受けるので水圧にも耐えられない。つまり、海や湖の中に人工の浮島の拠点を作ればそこに巨人はやってこられません。水陸両用の飛行機を作って、海や湖に人工の浮島(メガフロート)を作れば、人類の拠点を増やすことができますね。もし僕がシムシティやシヴィライゼーション的に進撃の巨人で人類勝利シナリオを目指すなら、漫画版の時代から後百年はひたすら壁の中に引きこもって技術開発に邁進するプレイ(無線技術・飛行機・強力な爆弾の開発)を行うかな…。

進撃の巨人 Before the fall (講談社ラノベ文庫)
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