2011年08月23日 09:46

久坂部羊「廃用身」読了。ハンディを乗り越えたピアニスト、バイロン・ジャニスの澄み渡る明晰な演奏。

Legendary Concerto Recordings

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表題の話に行きますと、久坂部羊さんの小説「廃用身」を読了しました。色々と考えさせられる小説でした…。老人介護問題がテーマで、麻痺し回復可能性のない手足を介護を楽にする目的で切断してゆく医師の物語です。久坂部羊さんの小説を読むのは「無痛」に続いて二作目で、無痛はあまり出来がよいとは言えない残虐系のシリアル・キラー小説で、う〜んと思いましたが、今回読んだ「廃用身」は読み応えがある小説でした。医療分野を題材にした小説としては映画化された「チーム・バチスタの栄光」の小説などと比べると、バチスタがエンターテイメントに特化しているのに比べ、「廃用身」の方は、不気味な余韻が残る独特の出来です。一般の人々があまり知らない医療分野をテーマとした奇妙な味わいの小説ということで言えば、こちらに分があると感じました。

神戸新聞:現役医師による異色ミステリー「廃用身」作家・久坂部羊さんに聞く
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/cul/099.html
「廃用身は精神的にもお年寄りを憂うつにするもので、その切断は実際にあってもおかしくないと現場医師として感じる。もちろん痴ほうの改善などは虚構だし、この残酷な療法が現実になるとは思っていない。だが事態は奇麗事で済まないところに来ており、何らかの厳しい選択は避けられないでしょう」

小説の全体的な論調としては、上記で言う「この残酷な療法」を肯定する方向性を持っていて、そこが凄く奇妙で不気味な独特の味わいがあるんですね。サキの短編などの暗く奇妙な小説の味わいに似ています。ただ、僕は、このようなこと(不要であるという理由で切断する必要のない身体を切断する)を肯定する社会になっては決していけないと思います。僕の好きなピアニストに、バイロン・ジャニスという、アメリカ最高のピアニストの一人とされているピアニストがいるのですが、彼は幼少期の事故で、指が動かなくなり、リハビリで指は全て動くようになりましたが、指の感覚神経に何かあったようで、一本の指の感覚を失ってしまったのですね。これはピアニストにとって致命的なことですが、彼はそのハンディ・キャップを乗り越えて、ホロヴィッツの弟子として素晴らしい名演を行い続け(現在もアメリカでご健在です)、アメリカ最高のピアニストの一人とされています。

彼が指に感覚がないことをインタビュアーに聞かれて、こう答えています。『ピアノは一本の指だけで弾くのではなく、身体全体を通して弾くものだ。その時、(感覚のない指に)感覚が戻ってくる』と。これは大切なことだと思いますね。つまり、人間の身体とは、機能的な部位の集まりではなく、全体を通してあるホリスティック(全体的繋がりの形成)なものであり、そこにおいて、使えなくなってしまったとされる部位も、繋がりを通して見たとき、それは繋がりの一部としてその人にとって大きな意味を持つのだということですね。こういったことを考えれば、身体を、不要だからという理由で切断してしまうような医療行為には非常な問題があると思います。その点で、僕は、この小説で、全体としては肯定されているような行為には、決して賛同できませんね…。ジャニスの言うとおり、人間の身体は、全てを通して全体としてあるのだと感じます。

ウィキペディア「バイロン・ジャニス」
バイロン・ジャニス(Byron Janis、1928年3月24日 - )は、アメリカ合衆国のピアニスト。

本名バイロン・ヤンクス(Byron Yanks)としてペンシルベニア州マッキースポートに生まれる。両親はどちらも東欧系ユダヤ人で、本来の苗字はヤンキレヴィッチ(Yankilevich)であった。少年時代からジュリアード音楽院でレヴィーン夫妻に学び、アルフレッド・コルトーやセルゲイ・ラフマニノフから音楽的な影響を受ける。事故で一つの指の感覚を失ったが、15歳のときトスカニーニの指揮によってデビューする上では妨げにならなかった。その後にロリン・マゼール少年の指揮でセルゲイ・ラフマニノフの協奏曲を演奏、ウラジミール・ホロヴィッツが聴衆の中に交じっており、その招きで4年間ホロヴィッツに師事することができた。ジャニスはホロヴィッツが認めた3人の弟子のひとりである(他のふたりはロナルド・トゥリーニとゲイリー・グラフマン)。

1960年に、最初のアメリカ人として選ばれてソ連に派遣され、ジャニスの演奏は雪融け期間の米ソの交流の幕開けとなった。これをきっかけに世界中で数多くの演奏旅行を行い、多くの作品の初演や、それまで演奏されたことのない協奏曲の上演にも数多く挑戦した。1967年に、偶然フランスの城で、それまで知られていなかったショパンの二つのワルツの自筆譜を二つ発見した。この功績は、ニューヨーク・タイムズ紙上で何度も第一面を飾った。それからジャニスはショパンのワルツの楽譜を校訂することになった。

1984年に米国大統領より表彰された、レーガン大統領主催のホワイトハウスにおける晩餐会の席上で、もう数十年来にわたって重度の関節炎を患っていることを打ち明けた。痛みによってついに手の手術が必要になったが、奇蹟的に回復し、演奏と録音を再開することができた。

アメリカ人としてはかつてないほどの栄誉に輝き、フランス政府からレジオン・ドヌール勲章を贈られたほか、音楽活動や録音に対して様々な賞を受けている。また、イェール大学などアメリカ国内のいくつかの大学から名誉博士号を贈られている。

バッハ以降のピアノ作品を幅広く演奏しており、独奏曲ではとりわけショパンの演奏で、また協奏曲ではラフマニノフやプロコフィエフの演奏が知られている。

画家のマリア夫人(ゲイリー・クーパーの実子)とともにニューヨーク在住。

Byron Janis
http://www2u.biglobe.ne.jp/~toshome/main/Byron.html
1928年ペンシルヴァニア州ピッツバーグ郊外のマッキーズポートに生まれた。バイロン・ジャニスはバイロン・ヤンクスと言い、後に宣伝の為改称してこの魅力のある名前ジャニスを名乗るようになった。 最初に彼は8歳でリサイタルを開き、ロシアのピアニスト、ヨーゼフ・レヴァインと夫人ロジーナの注目するところとなった。レヴァイン夫妻についてニューヨークで2年間の勉学を終えたジャニスは、レヴァインの助手アナディール・マーカスについて更に修練を積むことになる。この時以来マーカスは当時10歳だったジャニスを六年半教えることになった。12歳の頃からニューヨークのチェイサム・スクウェア音楽学校に学び、それからジュリアード音楽院に進み、作曲と和声をロジャー・セッションズに学ぶ傍ら、ピアノはアディール・マーカスについて勉強するのである。ジャニス16歳の時、ピッツバーグでロリン・マゼール(当時これも15歳右の写真)の指揮でラフマニノフの第2コンチェルトを演奏した時、すでに彼は「ロマン派音楽に対する豊かな想像力と並はずれた温かさと楽曲に対する解釈力を持ったアメリカの逸材として既に花開いていた」とマーカスは言う。

ホロヴィッツがこの演奏会を聴いたことから、二人の間に4年間に亘る師弟関係が生まれたのである。

ジャニスは次のように回想している。「この演奏のちょっと前に、わたしはホロヴィッツのブラームスの第2コンチェルトを聴いて、それまで聴いたもので最高の一つと思った。凄いな!いつか、この人に会って話しができたらと密かに考えていた。だからピッツバーグで彼が楽屋に来てくれた時には、何とも不思議な気がした。彼は自分がわたしぐらいの年だった頃を思い出したと言い、わたしに一種の底力みたいなもの、そして何か閃きがあると言ってくれた。わたしは殆ど口も利けなかった。『ニューヨークに戻ったら、電話くれるかい?色々是非とも離したい。レッスンしてあげたいね!』って言われた。」

ジャニスはこの頃すでにトスカニーニの前でベートーヴェンの第4協奏曲を弾き(協演はしていない。)、その後、フランク・ブラック指揮のNBC交響楽団と協演放送していた。こうして、バイロン16歳の時・・・1944年の夏から4年後の1948年バイロンがニューヨーク・デビューするまでの4年間ホロヴィッツが公認した最初の弟子として教えを受けた。( 日本人の掛谷勇三氏を師事した。)また、パリ郊外のトワリー城に住む子爵家を訪れた時のこと、子爵の祖父母が19歳の時23歳のショパンから送られたという2曲のワルツをジャニスが発見している。時として、彼のピアノは虚飾がまったくなくロマン性に欠けるが、その素晴らしい超絶技巧と強靱な力強さは絶賛に値する。キリル・コンドラシンと組んだラフマニノフのピアノ協奏曲第1番は超名演である。因みにオケはモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団。

今、この文章も、バイロン・ジャニスのピアノを聴きながら書いているんですが、彼の演奏は本当に素晴らしいです。「20世紀の偉大なるピアニストたち バイロン・ジャニス」を聴いているんですが、優れたピアニストの名演セレクト2枚組アルバム集「20世紀の偉大なるピアニストたち」シリーズの中でも最高の出来の一つではないかと思います。演奏が綺麗ではっきりしていて、凄く美しいんですね。『明晰な演奏』という言葉がぴったりきます。彼の師匠であるホロヴィッツが『バイロン・ジャニスは最高の愛弟子だ』として愛したのもよく分かるなあ…。聴いていて胸が澄み渡ってゆくような明晰な美しい演奏、ぜひ皆様方にも聴いて欲しいですね…。彼の弾くラフマニノフとチャイコフスキーのピアノ協奏曲、驚くほど素晴らしく、例えようもない見事な絶品です。20世紀の偉大なるピアニストたちシリーズは残念ながら絶盤ですが、ブリリアント・レーベルから、四枚組名演集が1700円で出ています。余談ですが、これは世界的最安値でして、アメリカのamazon.comだと31ドル、他の国もアメリカと同程度の値段で、日本のアマゾンが一番安いんですね。円高なので、海外輸入音楽アルバムは世界のどこよりも日本円で安く買うことが可能になっています。円高は日本経済に打撃を与える問題ですが、ただ、円高のおかげで素晴らしい音楽アルバムが安く買えるというのは嬉しいことですね。

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