あにゃまる探偵キルミンずぅOPED主題歌「Poo/Chuai Mad Noi」
アフター0―著者再編集版 (9)

あにゃまる探偵キルミンずぅ第六話「恋のキューピッド作戦!?」視聴。今回もテンポが良くて楽しい話でしたね。最高に面白いです。今回、アニマリアン達(動物から人間に変身できる種族)の目的が、人間を動物に変身させることだと明らかにされますが、これって、岡崎二郎さんの傑作SF漫画アフター0の著者再編集版第九巻に収録されている「沈黙のアスリート」ですね。

「沈黙のアスリート」は、動物と人間の垣根を取り除く研究をしているマッドサイエンティストと、彼の手によって動物から人間に変身した謎の集団による生体実験を受けて、動物の高い能力を得る代わりに、人間から動物に変わってゆくアスリートの悲劇を描いた漫画です。この漫画の変身は非可逆的な変身であり、一度人間から動物になるともう人間には戻れないので、変身は悲劇的なこととして描かれていますが、「キルミンずぅ」の場合は、可逆的な変身、人間から動物になってもまた人間に戻れる変身なので、「沈黙のアスリート」のような悲劇性はなく、変身コメディとして楽しめる出来になっています。ただ、人間と動物の垣根を取り払うという目的は、「沈黙のアスリート」の科学者と元動物の人間達も、キルミンずぅのアニマリアン達も、変わらない目的なのかなという感じはしますね。

「君の遺伝子のスイッチングを変えるのだ。簡単に説明しよう。人間のDNAは約30億塩基対あって、これは実に大変な数だ。しかし、実際に遺伝子として使用されているのは、その中の5%とも言われている。
 その他のものは、構造遺伝子の隙間を埋めたり、ひたすら意味のない配列がくりかえされたり…それらはガラクタDNAと言われている。38億年の生命進化の中で、多くの遺伝子が生まれ、逆に多くの遺伝子が消えていった。……消えた遺伝子はどこにいったのだろう??
 それらは配列が変化しただけで、ちゃんとガラクタDNAの中に存在しているのだ。……いいかね、DNAの量は、決して減らなかったのだよ。
 そして、そのガラクタDNAの中には、沈黙を守っているだけで、スイッチを入れれば発現することの出来る、スーパー遺伝子があるのかもしれない。私はそのスーパー遺伝子を発現させる方法を研究しているのだよ」(中略)

「君のガラクタDNAの中には、実はあらゆる動物の形態になりうる沈黙の遺伝子が含まれておる。そいつは、単細胞生物から連綿とつらなる、生物進化の残滓なのだよ。いや、形態的には、架空の動物にすら変化できるかもしれない。たとえばペガサスやヌエ…悪魔とかね。
 なにしろ、膨大なガラクタDNAは、実働している遺伝子よりも、はるかに多くの変異が起こっているのだから。そう怒るな。私は、この事実から「遺伝子の元では、全ての生物は平等である」との考えに達した…そしてそれを実践したのだ。
 私は、生物の垣根を取り払うことにした。つまり、多くの動物を人間にしてやった。もう気がついただろ??この屋敷にいるのは全員もとは人間じゃない。君はね、人間から動物にチェンジした記念すべき第一号なのだよ。我々の仲間だ!!」
(アフター0著者再編集版第九巻収録「沈黙のアスリート」より)

アフター0で描かれる変身は非可逆的なので、このような悲劇的な変身(一度動物になったら二度と人間に戻れない変身)はしたくないなあという感じですが、キルミンずぅで描かれるコミカルな可逆的変身(アニマリアンに噛まれることにより動物-人間の間を変身できるようになる)ならやってみたいですね。羽鳥カノンたんに噛まれて猫になってみたいなあ…。

SF好きとしては、人間が自由に動物に変身できて、動物が自由に人間に変身できる可遡的なメタモルフォーゼ世界というのは、とても魅力的に映るわくわくする世界ですね。人間-動物間も、動物-動物間も、境界がない種と種が溶け合っている世界で、とても面白いです。こういう世界に行ってみたいなと感じさせますね…。あにゃまる探偵キルミンずぅ、SFとしても、マクロスの監督さんが製作しているだけあって、非常に良く出来ているように思います。今後の展開期待です!!

参考作品(amazon)
あにゃまる探偵キルミンずぅOPED主題歌「Poo/Chuai Mad Noi」
アフター0―著者再編集版 (9)
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